学校の空き教室へ仕掛けた防犯カメラにマズい映像が映っていた

したらき

文字の大きさ
82 / 252

第82話

しおりを挟む
岸元美波きしもとみなみ 視点◆

真夜中に目が覚めた。

昨日は二之宮にのみやさんも加わった3人で勉強会をしていたためか気疲れを起こしてしまい、夕方に寝てしまったために身体の時間感覚がズレてしまったようだった。

時間を見ようとスマホを確認すると、春華はるかちゃんからのメッセージと知らない番号からの電話を着信していた。

春華ちゃんからは夏菜かなお姉ちゃんと3人で大事な話をしたいから空いている時間を教えて欲しいというものだった。今は真夜中なので着信で起こしてしまうと悪いから朝になってから返信しようと思う。それにしても、大事な話とはなんだろう?

昨日別れてから大して時間が経っていないタイミングでの連絡なので急な何かがあったのだろうと気になってしまう。

それと知らない番号からの電話の着信も2度あって、急ぎの用件なのかと思うとこちらも落ち着かない。


いずれにしても真夜中なので朝になるまではどうにもできない。



朝になり春華ちゃんにメッセージを送ったところ直ぐに返信が来て時間の調整ができたので午前中に神坂かみさか家を訪れることになった。



夏菜お姉ちゃんからされた話は冬樹ふゆきが濡れ衣を着せられた一件は二之宮さんが冬樹を自分の恋人にしたいと企んだもので、自分の身体を使ったり脅したりして鷺ノ宮さぎのみや君達を利用していたことだったというものだった。

話を聞いている途中から怒りで冷静で居られなくなり春華ちゃん達に諌められたりもしてしまった。


ただ、その話を聞いていて感覚的だけど鷺ノ宮くんを憎みきれない気持ちでいた理由も察することができた。鷺ノ宮君の本意ではなかった上に、わたしへ対しての好意を持っていたからその気持ちが出ていて、わたしも無意識の内にその気持ちを感じ取っていたのだろう。

とは言え、鷺ノ宮君が二之宮さんの誘いに乗ったせいでわたしがひどい目にあったし、冬樹との関係を悪化させられてしまったことは恨めしいし到底許せることではない。


「それで来週からの話だが、春華は学校への復帰ができるのなら二之宮凪沙なぎさとの接点は自然と減らせると思うが、お前はそうはいかないだろう。
 避けたい相手とは言え、何を仕出かすか得体の知れない女だ。変に接触を絶ってしまうと何をしてくるのかわからないから、これからも一緒に勉強していかないとうまくないだろう」


「そうだよね。でも、うまく繕いながら二之宮さんと付き合う自信ないな・・・
 夏菜お姉ちゃんの言う通り何をしてくるかわからないという怖さもあるしどうしよう」


「いつでも相談に乗るし、手助けもするから頑張ってくれ。
 下手に刺激してお前や冬樹に何かされるのが今は一番怖い。
 春華は美波の事が心配だろうけど、接触が増えれば増えるほど離れられなくなるから、まずはお前が二之宮凪沙と距離を置け。
 その方が結果的に美波も二之宮凪沙との距離を置きやすくなる」


「そうだね。美波ちゃんには悪いけど、あたしは先に二之宮さんとの距離を取らせてもらうよ。
 それにしても、まさか二之宮さんのミステリアスな雰囲気がそもそもの性格からだったなんて思わなかったね」


「それはそうだね。前から何処か近寄り難い印象だったけど、自分の身体で男子に言う事を聞かせたりする様な人だったのは流石に思ってなかったよ。
 エステへ良く行くとか言っていたけど、パパ活でお金を稼いだお金で行っていたのかな?」


「そうだろうな。何でか知らないが冬樹への執着があったみたいだし、美しくあれば気を引けるとか考えていたのかもしれないな。
 何はともあれ、美波が矢面に立つことになるから気を付けてくれ」



ひと通り話が終わってから、神坂家を出た。

それにしてもやっぱり二之宮さんは許せない。二之宮さんが余計な事をしたから冬樹との関係が悪化し、更には中絶する羽目になったんだから。

それと夏菜お姉ちゃんも夏菜お姉ちゃんだ。いくら不確かなところがあったとは言え、あらかじめ教えておいてくれれば二之宮さんを勉強には誘わなかったのに・・・普段は聡明なんだけど、そういうところがダメなんだよなぁ。



◆神坂冬樹 視点◆

美晴みはるさんに内緒で秀優しゅうゆう高校へやってきた。目的は防犯カメラの付け替えで、例の空き教室など既に用をなさなくなっている場所に設置していていた物を姉さんやハルの教室や生徒会室などに設置し直した。

学校の電気配線もあらかた把握しているのでスムーズに作業を完遂することができた。


今は身体が無意識に拒絶してしまっているとは言え姉さんもハルも大事な家族だと思っているので、俺が理由で不利な立場になっているというのであれば心配にもなる。

『こんなにも簡単に防犯カメラを設置できてしまって大丈夫なのか?』とも思ってしまうところもあるけど、そもそもそんな事をする人間がいると思っていなかったら気付かないのだろう。逆に防犯カメラが設置しやすい配線で設計してくれていたのにも関わらず、実際に防犯カメラを設置しないでいてくれた学校関係者には感謝したいところもある


あまり長い時間家を空けていると美晴さんが心配をするので急いで帰ろう。



◆岸元美晴 視点◆

冬樹くんが『気分転換に散歩をしてきます』と言って出掛けていった。

時々そう言って散歩へ行くことがあるから特別変わった事ではないのだけど、今日に限ってはそれなりに大きな荷物を持って行くという違和感があったので、予定を変更して冬樹くんを尾行していったら、電車に乗り秀優高校の最寄り駅で下車し、トイレに入って制服に着替えて秀優高校に行き、校舎の中へ入っていった。

そのまま待っていたら30分もかからず出てきた。

別に学校に籍を残しているから用事があって来ること自体は違和感がないし、他の生徒には会いたくないからと休日に来ることもわかる。


・・・でも、それならどうして私に嘘をついたのだろう?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

恋人、はじめました。

桜庭かなめ
恋愛
 紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。  明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。  ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。 「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」 「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」  明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。  一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!  ※夏休み小話編2が完結しました!(2025.10.16)  ※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想などお待ちしています。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが

akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。 毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。 そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。 数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。 平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、 幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。 笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。 気づけば心を奪われる―― 幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

処理中です...