転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて

ゆうた

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399.不穏4

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「アルフレート様、如何でしょうか?」

どれも肌触りが良く生地から良い香りがしていた。
正直、どれが良いのか全く分からず、今、着ているものにした。
「そ、そうですね。これが良さそうですね」

職員は一礼すると、服の修正箇所をチェックし始めた。
30分程して、やっと解放された。

「アルフレート様、キャロリーヌ様は、まだまだ時間が
かかるかと思われます。先にお帰りになりますか?」

ちょっと覗いてみたい気もしたが、職員に明日のお楽しみにと
たしなめられて、先に戻ることにした。

パーティの当日、朝からぶつぶつとシエンナが
朝から良くわからない言葉を発していた。
「まさか、あれほどとは。あり得ない。
サリナの気持ちが分かるわ。うーんないない」

「ちょっと、シエンナ、大丈夫?」

「ふえ、あっアルね。ほっ良かった。
今、キャロリーヌの顔を見てしまうと
とんでもないことになりそうだし。
それよりアル、覚悟なさい。
パーティではきっちりキャロリーヌを守りなさいよ」

シエンナのテンションについていけず、誠一はうなずくだけであった。

皇宮からの馬車がモリス商会に到着した。
そして、正装に身を包んだ誠一が馬車の前でキャロリーヌを待った。

「おおっ!アル、似合ってるぞ!まじで絵になるな」
ヴェルは興奮気味であった。

「アルフレート君、言い寄る女性は多いと思うが、
既に2人、いや3人、婚約者がいることを忘れずにな」
パーティ随一の常識人のロジェも誠一の正装に圧倒され、
良くわからないことを言っていた。

「うーん、流石ね」
サリナは何だか面白くなさそうであった。

そんなこんなでがやがやとさわいでいると、
シエンナに手を引かれたキャロリーヌが現れた。

誠一は情けないことに惚けてしまった。

「おおっ!姉貴、馬子にも衣裳だな!」
ヴェルは素直に喜んでいた。

「キャロ、既に婚約者なんだからな。あまり羽目を外すなよ」
パーティ随一の常識人のロジェは誠一の時と同様に
キャロリーヌのドレス姿に圧倒され、良くわからないことを言っていた。

「綺麗です。本当に綺麗です、キャロリーヌさん。
くううう、アルフレートが羨ましい」
先程と打って変わって、満面の笑みのサリナであった。

「まっ今回は仕方ないか。
まったくもう、リシェーヌにキャロリーヌと
どうしてこうも美人ばかりなの」
キャロリーヌを改めて見て、ため息をつくシエンナであった。

「シエンナ、ありがとね。今回は私が同伴させて貰うわ。
けど、次回は譲るから」
キャロリーヌが笑顔で答えると、シエンナは真顔で応じた。

「はいはい。それよりアルに変な虫が付かないように見張っててね」

「はいはい。わかりました。本当にありがと、シエンナ」
キャロリーヌが軽くシエンナを抱きしめた。
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