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580.狩猟祭5
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「ほう、無傷かよ。やるな」
獲物を弄る肉食獣ような雰囲気を醸し出す莉々火であった。
「バカー何考えているのよ、この脳筋バカ。
あやうくあの金髪の小娘に射殺されるかと思ったじゃない」
一瞬、キャロリーヌとの視界を遮られて、
喚き散らす莉々矢に莉々火は大笑いで返した。
「わははははっ、そんな細っちい矢じゃなくて、
ささっといつも通りに大石でも投げつけて終わらせろよ。
それとも目の前の金髪の坊やが気になるのか?」
「ふん、そんなんじゃないわよ。
最近、エロい服で男どもを誘惑する
ちょととばかり腕の立つ弓兵が噂になってるのよね。
ののぼせ上ったそいつにお仕置きを兼ねて
真の実力者の力ってやつを見せてあげるのよ」
余裕を見せつける二人に莉々の叱責が飛んだ。
「馬鹿者、侮るな。奴らを目の前にしてその実力が
侮り難しことくらい肌で感じているだろう。
それに荷車の中の奴、噂の奴だったら、
厄介なことに、チッうざい」
「この距離ならば、行くぞっ。
うおおおっ全ての火の力よ、我がハルバートに注力せよ。
フレイムランサー」
ヴェルのハルバートの穂先が鮮やかな朱色に輝くと
ヴェルは莉々に向かって突撃した。
軽く莉々の細剣にいなされたヴェルであったが、
足はしっかりと地に付いており、転がる様な無様な姿を
晒すことはなかった。
ハルバートをその場で横なぎに振り回すと、
莉々の細剣がそれを再び防いだ。
その瞬間、鋭くヴェルが叫んだ。
「爆破!」
ハルバートの穂先と細剣は粉々に砕け散った。
「くそったれ、寿命か!」
穂先のなくなって、棍のようになった武器で
莉々に向かって先端を突き出すヴェル。
それをひらりひらりと優雅に躱す莉々。
そこへツヴァイヘンダーを振り回して、割り込むロジェ。
しかし、一向に莉々を彼らの武器が捉えることはなかった。
「ロジェさん、退くのです。ここはヴェルと私がやるです。
ここより後方のサリナを助けるです」
ロジェを押しのけて、徒手空拳のアミラが莉々に殴りかかった。
「ふーん、竜人ね。めずらしい。これはこれで需要がありそう。
これも生け捕りにしようかしら」
アミラは莉々の挑発に乗らずにヴェルの動きに合わせて、
2発、3発と拳を莉々に向けて出した。
そして莉々の死角に動き、
ヴェルが棍の様になってしまったハルバートで突いた。
「まっ殴り合いなんて性に会わないけど、
冠絶たる実力の差を分からせてあげる」
莉々は一旦、2人から距離を取り、余裕綽々の表情で
両手をぽきぽきと鳴らした。
獲物を弄る肉食獣ような雰囲気を醸し出す莉々火であった。
「バカー何考えているのよ、この脳筋バカ。
あやうくあの金髪の小娘に射殺されるかと思ったじゃない」
一瞬、キャロリーヌとの視界を遮られて、
喚き散らす莉々矢に莉々火は大笑いで返した。
「わははははっ、そんな細っちい矢じゃなくて、
ささっといつも通りに大石でも投げつけて終わらせろよ。
それとも目の前の金髪の坊やが気になるのか?」
「ふん、そんなんじゃないわよ。
最近、エロい服で男どもを誘惑する
ちょととばかり腕の立つ弓兵が噂になってるのよね。
ののぼせ上ったそいつにお仕置きを兼ねて
真の実力者の力ってやつを見せてあげるのよ」
余裕を見せつける二人に莉々の叱責が飛んだ。
「馬鹿者、侮るな。奴らを目の前にしてその実力が
侮り難しことくらい肌で感じているだろう。
それに荷車の中の奴、噂の奴だったら、
厄介なことに、チッうざい」
「この距離ならば、行くぞっ。
うおおおっ全ての火の力よ、我がハルバートに注力せよ。
フレイムランサー」
ヴェルのハルバートの穂先が鮮やかな朱色に輝くと
ヴェルは莉々に向かって突撃した。
軽く莉々の細剣にいなされたヴェルであったが、
足はしっかりと地に付いており、転がる様な無様な姿を
晒すことはなかった。
ハルバートをその場で横なぎに振り回すと、
莉々の細剣がそれを再び防いだ。
その瞬間、鋭くヴェルが叫んだ。
「爆破!」
ハルバートの穂先と細剣は粉々に砕け散った。
「くそったれ、寿命か!」
穂先のなくなって、棍のようになった武器で
莉々に向かって先端を突き出すヴェル。
それをひらりひらりと優雅に躱す莉々。
そこへツヴァイヘンダーを振り回して、割り込むロジェ。
しかし、一向に莉々を彼らの武器が捉えることはなかった。
「ロジェさん、退くのです。ここはヴェルと私がやるです。
ここより後方のサリナを助けるです」
ロジェを押しのけて、徒手空拳のアミラが莉々に殴りかかった。
「ふーん、竜人ね。めずらしい。これはこれで需要がありそう。
これも生け捕りにしようかしら」
アミラは莉々の挑発に乗らずにヴェルの動きに合わせて、
2発、3発と拳を莉々に向けて出した。
そして莉々の死角に動き、
ヴェルが棍の様になってしまったハルバートで突いた。
「まっ殴り合いなんて性に会わないけど、
冠絶たる実力の差を分からせてあげる」
莉々は一旦、2人から距離を取り、余裕綽々の表情で
両手をぽきぽきと鳴らした。
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