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病院へ見舞いに行った
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毎週日曜日はバスで一時間かけて病院へ行く。入院している母方の祖父を見舞うためだ。
今日で何回目になるだろう? じいちゃんには小さい頃に可愛がってもらったし、ニートだから時間だけは有り余っているので、週一の任務を快く引き受けたのだが、すんなりあの世行きとならなかったのは予想外だった。
あの世に行ってほしいわけでは勿論ないが、九十一歳という高齢で、自宅で突然倒れて昏睡状態に陥ったと聞けば、余命は長くないと考えるのが普通だろう。それが昏睡状態から脱しただけでなく、寝たきりとはいえ半年以上生き長らえているのだから、人間の生命力はマジやばいとしか言い様がない。
終点の二つ前の停留所で降り、三分ほど歩いて病院に到着、四階の角っこの病室に直行する。
じいちゃんは寝ていた。
じいちゃんの病室にはじいちゃんの他にも、大いびきをかくおっさん、口を開けたまま固まっているじいさんの二人が入院していたはずだが、前者のベッドはもぬけの殻だった。寝具も撤去されている。死んだのか、退院したのか、それを判断する手がかりは残されていない。
「じいちゃん、お見舞いに来たよ」
じいちゃんの顔の上で掌をひらつかせたが、じいちゃんは静かに寝息を立てるばかり、瞼が開かれる気配はない。こうなると、じいちゃんは自分から目を覚まさない限り目を覚まさない。無理矢理起こしたって起きやしない。
「じゃ、また来週来るね」
掌をひらひらさせるのを切り上げ、病室を後にした。
ナースステーションの前を通過した際、近くでなにやら作業をしていた小太りの女性看護師に、
『あれっ、こいつ、さっき来たばかりなのにもう帰ってる』
という目で見られた。その看護師の名前は知らないが、顔は知っている。こっちは一応毎週来ているのだから、顔くらい覚えてほしいものだ。
今日で何回目になるだろう? じいちゃんには小さい頃に可愛がってもらったし、ニートだから時間だけは有り余っているので、週一の任務を快く引き受けたのだが、すんなりあの世行きとならなかったのは予想外だった。
あの世に行ってほしいわけでは勿論ないが、九十一歳という高齢で、自宅で突然倒れて昏睡状態に陥ったと聞けば、余命は長くないと考えるのが普通だろう。それが昏睡状態から脱しただけでなく、寝たきりとはいえ半年以上生き長らえているのだから、人間の生命力はマジやばいとしか言い様がない。
終点の二つ前の停留所で降り、三分ほど歩いて病院に到着、四階の角っこの病室に直行する。
じいちゃんは寝ていた。
じいちゃんの病室にはじいちゃんの他にも、大いびきをかくおっさん、口を開けたまま固まっているじいさんの二人が入院していたはずだが、前者のベッドはもぬけの殻だった。寝具も撤去されている。死んだのか、退院したのか、それを判断する手がかりは残されていない。
「じいちゃん、お見舞いに来たよ」
じいちゃんの顔の上で掌をひらつかせたが、じいちゃんは静かに寝息を立てるばかり、瞼が開かれる気配はない。こうなると、じいちゃんは自分から目を覚まさない限り目を覚まさない。無理矢理起こしたって起きやしない。
「じゃ、また来週来るね」
掌をひらひらさせるのを切り上げ、病室を後にした。
ナースステーションの前を通過した際、近くでなにやら作業をしていた小太りの女性看護師に、
『あれっ、こいつ、さっき来たばかりなのにもう帰ってる』
という目で見られた。その看護師の名前は知らないが、顔は知っている。こっちは一応毎週来ているのだから、顔くらい覚えてほしいものだ。
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