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本編
第125話 激闘の余波①
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「……はあぁ? な、何だこれ……?」
翌朝、長時間の睡眠から目を覚まし、朝風呂を終えたツグナがテレビをつけた瞬間、自分でも驚くほどの気の抜けた声がリビングに響いた。
「ふわあああぁぁぁ……うにゅ、ツグナ……おはよう」
「おはようございます、兄さん」
「おっはよー、ツグ兄っ!」
「おはよう、ツグナ。ふわぁ~。う~ん……まだ眠気が……」
ツグナの素っ頓狂な声が届いたのか、ソアラ、リーナ、アリア、キリアがぞろぞろとリビングに入ってくる。
そして、挨拶したソアラが真っ先にテレビに映し出された自分の姿に、目を擦りながら食い入るように見つめる。
「こ、これ――私?」
テレビモニターを指を差しながら訊ねるソアラに、ツグナは「あ~……まぁそうみたいだ、な」と歯切れ悪く返答する。
彼女の言う通り、テレビの向こうにはSNS上にアップされたものと思われる写真と映像が映し出されていた。
かなり遠くからスマートフォンのカメラで最大限拡大したのか、やや粗さの残る写真と映像ではあったものの、そこに映し出されたシルエットはまず間違いなくソアラの姿だと判断できる。
何故なら、その映像の中心には、彼女のその頭から伸びた特徴的な耳が映っていたのだから。
「……あらっ? それなら、これはもしかして私かしら?」
「あっ、この細剣っぽいのを持ってるのって私だよね!」
「そっちがキリアなら、こっちは私かしら? たぶん髪の色からして私だと思うのだけれど。むぅ……でも、ちょっと遠すぎてよく分からないわね」
ソアラの声に誘われるように、他の三人もテレビの画面を見つめる。そんな彼女たちのやり取りを後ろから眺めながら、ツグナはたっぷりと時間をかけて大きなため息を吐いた。
「くっくっくっ……前の日にあれだけボロボロで帰って来たと思ったらすぐに寝ていたからな。何があったのか聞き出してやろうと思ったが、まさかこんな面白いことになっているとはな」
ツグナたちの騒がしい声に、遅れてリリアとシルヴィもリビングへとやって来る。上下黒の下着に白シャツを羽織っただけの格好で現れたリリアは、立っているだけですでにモザイク案件ものなのだが、普段から見慣れている彼らにとってはさしたる気恥ずかしさも感じられない。
「身内がこうして画面の向こうもにいると思うと、なんだか変な感じがしますねぇ~」
リリアの後ろから続いて入って来たシルヴィが、テレビに映るキリアたちの姿を見て感想を漏らした。
その後、横でテレビのニュースを流しつつ、朝食を囲んで報告会と相成った。主に報告を受けるのは当時現場にいなかったリリアとシルヴィだが、情報を整理するためとアドバイスをもらいながら今後の方針を立てるためという目的も兼ねている。
「ふむ……なるほど。悪魔王の力を宿し、支配の能力を有するゼクスという人物と彼を従える主の存在か……」
「確か……デーモンロードはその身体能力もさることながら、魔法の扱いにも長けた魔物ですよね?」
リリアは紅茶の入ったカップを傾けながら、隣に座るシルヴィから発せられた言葉に「そうだな」と相槌を打つ。
「ツグナたちから聞いた話から思うに、おそらくはそのゼクスと同格の存在が他にもいると見るべきだろう。敵の組織の全体像が見通せない限り、警戒し過ぎて損ということはないからな」
「そうですね……キリアたちに施された支配の力はツグナの方で無効化したようですけど、別の能力も持っている可能性もありますからね」
「だな。デーモンロードという魔物の中でも高位にある存在の力だ。支配の力だけでも相当強力な能力だろう。常人ならば一発で操り人形と成り果てるだろうな」
一通りの報告を終え、リリアとシルヴィ間で交わされる話に耳を傾けながら、ツグナは考えに耽る。
(確かに師匠の言う通り、敵の全容が分からない以上、警戒しておく必要はあるだろう。ただ、予想外だったのが、まさかあの戦いがこんな風に撮られていたってことだよなぁ……ドラゴンロードは身体もデカいし目立つからまだ分かるが、ソアラたちまで話題になってるとは思わなかった。幸い俺たちには「纏装の指輪」で外見を変えられるが、それで誤魔化し切れるとは思えないからな……)
カリカリと頭を掻きながら胸中に吐露するツグナは、冷たいコーヒーを飲みながらテレビから流れてくる報道内容に耳を傾けていた。
翌朝、長時間の睡眠から目を覚まし、朝風呂を終えたツグナがテレビをつけた瞬間、自分でも驚くほどの気の抜けた声がリビングに響いた。
「ふわあああぁぁぁ……うにゅ、ツグナ……おはよう」
「おはようございます、兄さん」
「おっはよー、ツグ兄っ!」
「おはよう、ツグナ。ふわぁ~。う~ん……まだ眠気が……」
ツグナの素っ頓狂な声が届いたのか、ソアラ、リーナ、アリア、キリアがぞろぞろとリビングに入ってくる。
そして、挨拶したソアラが真っ先にテレビに映し出された自分の姿に、目を擦りながら食い入るように見つめる。
「こ、これ――私?」
テレビモニターを指を差しながら訊ねるソアラに、ツグナは「あ~……まぁそうみたいだ、な」と歯切れ悪く返答する。
彼女の言う通り、テレビの向こうにはSNS上にアップされたものと思われる写真と映像が映し出されていた。
かなり遠くからスマートフォンのカメラで最大限拡大したのか、やや粗さの残る写真と映像ではあったものの、そこに映し出されたシルエットはまず間違いなくソアラの姿だと判断できる。
何故なら、その映像の中心には、彼女のその頭から伸びた特徴的な耳が映っていたのだから。
「……あらっ? それなら、これはもしかして私かしら?」
「あっ、この細剣っぽいのを持ってるのって私だよね!」
「そっちがキリアなら、こっちは私かしら? たぶん髪の色からして私だと思うのだけれど。むぅ……でも、ちょっと遠すぎてよく分からないわね」
ソアラの声に誘われるように、他の三人もテレビの画面を見つめる。そんな彼女たちのやり取りを後ろから眺めながら、ツグナはたっぷりと時間をかけて大きなため息を吐いた。
「くっくっくっ……前の日にあれだけボロボロで帰って来たと思ったらすぐに寝ていたからな。何があったのか聞き出してやろうと思ったが、まさかこんな面白いことになっているとはな」
ツグナたちの騒がしい声に、遅れてリリアとシルヴィもリビングへとやって来る。上下黒の下着に白シャツを羽織っただけの格好で現れたリリアは、立っているだけですでにモザイク案件ものなのだが、普段から見慣れている彼らにとってはさしたる気恥ずかしさも感じられない。
「身内がこうして画面の向こうもにいると思うと、なんだか変な感じがしますねぇ~」
リリアの後ろから続いて入って来たシルヴィが、テレビに映るキリアたちの姿を見て感想を漏らした。
その後、横でテレビのニュースを流しつつ、朝食を囲んで報告会と相成った。主に報告を受けるのは当時現場にいなかったリリアとシルヴィだが、情報を整理するためとアドバイスをもらいながら今後の方針を立てるためという目的も兼ねている。
「ふむ……なるほど。悪魔王の力を宿し、支配の能力を有するゼクスという人物と彼を従える主の存在か……」
「確か……デーモンロードはその身体能力もさることながら、魔法の扱いにも長けた魔物ですよね?」
リリアは紅茶の入ったカップを傾けながら、隣に座るシルヴィから発せられた言葉に「そうだな」と相槌を打つ。
「ツグナたちから聞いた話から思うに、おそらくはそのゼクスと同格の存在が他にもいると見るべきだろう。敵の組織の全体像が見通せない限り、警戒し過ぎて損ということはないからな」
「そうですね……キリアたちに施された支配の力はツグナの方で無効化したようですけど、別の能力も持っている可能性もありますからね」
「だな。デーモンロードという魔物の中でも高位にある存在の力だ。支配の力だけでも相当強力な能力だろう。常人ならば一発で操り人形と成り果てるだろうな」
一通りの報告を終え、リリアとシルヴィ間で交わされる話に耳を傾けながら、ツグナは考えに耽る。
(確かに師匠の言う通り、敵の全容が分からない以上、警戒しておく必要はあるだろう。ただ、予想外だったのが、まさかあの戦いがこんな風に撮られていたってことだよなぁ……ドラゴンロードは身体もデカいし目立つからまだ分かるが、ソアラたちまで話題になってるとは思わなかった。幸い俺たちには「纏装の指輪」で外見を変えられるが、それで誤魔化し切れるとは思えないからな……)
カリカリと頭を掻きながら胸中に吐露するツグナは、冷たいコーヒーを飲みながらテレビから流れてくる報道内容に耳を傾けていた。
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