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ハジマリの章
各々の思いは
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~フィフィ視点では~
はじめまして…かしら?
私、フィフィリア・イディアですわ。
どうしてもって言うのなら、私のことを少しだけ話してあげますが…。
そう、そうですか!
ではお話しましょう。
私が生まれたのは冬が終わるころ。
乳母に育てられたため家族とはほとんど思い出がありませんの。
でも、貴族ではこれが普通ですから、私も疑問に思うこともなく過ごしておりました。
でも、一つだけ他とは違うところがあったのです。
周りの貴族の子には契約竜が出来ても私には姿を現して下さらないドラゴン達。
他の貴族には馬鹿にされましたけど、そんなのはどうでもいいのです。
8歳のお誕生日の次の日からでした。
社交界デビューを果たした次の日からだったのですよ?
私のご飯が私の部屋に運ばれてくるようになったのは。
みんなと一緒に、と言っても使用人にさえ無視されるのです。
怒りで頭がどうにかなりそうでした。
居場所がなくなった私は次第に苛立ちをぶつけられるようになりました。
怒鳴られるだけならまだいい方で、殴られたり蹴られたりすることも日常茶飯事でした。
何をするでもなく見栄を張って過ごし続けて、もうすぐで9歳の誕生日というある日です。
私はその日外出していたのですが、帰り道に人が落ちてきたのです!
凄い勢いで落ちてきたというのに特に目立った外傷もない女性を面白く思ったので、連れて帰ることにしたのですが。
起き上がった女性はなんとドラゴンで、私と契約してくれるというではないですか!
えぇ、モエのことでしてよ。
モエは意地っ張りの私にも優しくて、どろどろに溶かされてしまいそうな程幸せな日々を送っているのですわ。
私の大切な大切な唯一のヒト。
ふふっ、ドラゴンでしたわね?
細かいことは気にしないで下さいまし。
時々突拍子もないことをしますが、それを含めて、私は彼女との日々を愛しております。
未来永劫、彼女と共にあれますようと、願わずにはいられません。
モエ、大好きですよ。
~フィフィパパからみて~
はじめましてだな。
突然だが、少し私の愚痴に付き合いたまえ。
ふん、拒否権があると思うなよ?
そう、私には妻と息子と…娘がいる。
私も妻も、そして息子も。まだ幼いうちに契約竜が出来たというのに、娘だけはちっとも契約竜と出会わなくてな。
まぁ、フィフィリアはワガママだし、竜から見ても嫌な存在だったのだろうがな。
そう、あれは我々であの娘をどうやって外に出すかについて話していた時だ。
あやつの契約竜を名乗る小娘がやってきたのだ!
フィフィリアと契約するだけあって嫌な竜だったが逆らえば殺されるかもしれない。
渋々話をしてやろうとしたというのに!
あんの小娘が!
スタスタと帰っていったのだぞ!?
それで終わればまだ良かった。
何を思ったかあいつ明け方に私の部屋にきたんだ。アポなしで。
そして お話 という名の 脅迫 をしてきた。
イディア公爵家当主になってからこれ程馬鹿にされたことはなかった。
あのドラゴンが来てからフィフィリアは生意気になり、以前のように強く叱りつけることも、少々制裁を加えることもできなくなってしまったのだ。あぁ、本当にイライラする…!
~フィフィ義弟~
突然だけど、僕の家には二人の家族と一人のクズ、それから沢山の下僕共がすんでるんだ。
幼い頃に才能を見込まれて分家から養子としてやってきたんだけど、父上も母上も僕を本当の子供のように…ううん。本当の子供以上に可愛がってくれてるんだ。
それに、幼い時に契約竜もできて、イディア公爵家の宝物になれたんだ。
一人のクズはね、父上と母上の血を継いでるっていうのに、契約竜はいないし、みんなに、それこそ下僕にも無視されてるんだ。
僕より年上で本家なのに契約竜がいないのは心が汚いから。
たまにみんなで怒鳴りつけてたんだけど、まぁ当然の報いってやつだよね。
あいつ、生きてるだけで害悪だもん。
そう、それでね。あいつ、こないだやっとのことで契約竜を見つけてきたんだ。
弱そーな女の人だったけど、凄い綺麗な人だったからね。今度奪い取ってやろうと思ってるんだ。あいつにはもったいないもの。
僕のカール(契約竜)と戦わせたら瞬殺だよね!
それでフィフィリアから解放してやるんだ!
最近調子に乗ってるみたいだし、僕がガツンと殴り飛ばしてやんなきゃ!
あーあ、楽しみだなー。
~フィフィママは~
私は今まで一度しか失敗したことがありません。
夫からは愛されていますし、可愛い息子もいます。沢山の富と下僕達も!
そんな私の唯一の失敗は不出来な女を産んでしまったことです。
学園に入るギリギリまで契約竜が出来ないような貴族は平民以下です!
そう、私はあの女が大嫌いなのです。
汚らわしい存在ですし、私の人生に汚点を作ったゴミですもの。
だというのに、あんの黒髪のドラゴンに守られている限り手を出せませんし…。
いえ、本当にそうでしょうか?
あんな細っこい小娘ですし、なにせフィフィリアの契約竜ですわ。
強いはずがありません!
やはり私は天才ですわ!
早速ドラゴン捕獲大作戦を決行しましょう!
うふ、うふふふふ。
あーあ、私ったら非の打ち所がなさすぎて困っちゃいますわねぇ。
~とある召使い~
あぁ、そこの人。
私の懺悔を聞いてくれませんか?
私はとある公爵家にお仕えしています…。
公爵様は四人家族で、母、父、息子、娘の四人なのですが。
お嬢様に契約竜が出来ないからと無視し始め、そして私達にもそうするように言ってきたのですよ!
私たちは、まだ10歳にも満たない子供を無視し続けているのです。
旦那様や奥様、ご子息様がお嬢様に八つ当たりをしていても、手を上げていても見て見ぬ振りをしていたのです。
いえ、それだけには留まらず、同じように酷いことを言ったり、わざとぶつかるような使用人もいるのです。
ですが最近、そんなお嬢様に契約竜が出来たんです。
フィフィリア様めその方といるようになってからいつも楽しそうで…。
今までの行いを責められている気がするのです。
私達は罪を犯してしまいました。
これから一体どうすればいいのか…!
今はお嬢様の護衛も、使用人の仕事も全てドラゴン様が行っています。
私達は…私達は…!
なんて役立たずなのでしょう…!
こんな話を聞かせてしまいすみませんでした。
恥ずかしい話ですので、出来れば口を噤んでおいて下さいまし。
それでは失礼しますね。
~とあるドラゴンの独白~
あぁー…フィフィたんマジ天使卍
癒される…しゅき…
フィフィたん傷つけるヤツ…コロス…
はじめまして…かしら?
私、フィフィリア・イディアですわ。
どうしてもって言うのなら、私のことを少しだけ話してあげますが…。
そう、そうですか!
ではお話しましょう。
私が生まれたのは冬が終わるころ。
乳母に育てられたため家族とはほとんど思い出がありませんの。
でも、貴族ではこれが普通ですから、私も疑問に思うこともなく過ごしておりました。
でも、一つだけ他とは違うところがあったのです。
周りの貴族の子には契約竜が出来ても私には姿を現して下さらないドラゴン達。
他の貴族には馬鹿にされましたけど、そんなのはどうでもいいのです。
8歳のお誕生日の次の日からでした。
社交界デビューを果たした次の日からだったのですよ?
私のご飯が私の部屋に運ばれてくるようになったのは。
みんなと一緒に、と言っても使用人にさえ無視されるのです。
怒りで頭がどうにかなりそうでした。
居場所がなくなった私は次第に苛立ちをぶつけられるようになりました。
怒鳴られるだけならまだいい方で、殴られたり蹴られたりすることも日常茶飯事でした。
何をするでもなく見栄を張って過ごし続けて、もうすぐで9歳の誕生日というある日です。
私はその日外出していたのですが、帰り道に人が落ちてきたのです!
凄い勢いで落ちてきたというのに特に目立った外傷もない女性を面白く思ったので、連れて帰ることにしたのですが。
起き上がった女性はなんとドラゴンで、私と契約してくれるというではないですか!
えぇ、モエのことでしてよ。
モエは意地っ張りの私にも優しくて、どろどろに溶かされてしまいそうな程幸せな日々を送っているのですわ。
私の大切な大切な唯一のヒト。
ふふっ、ドラゴンでしたわね?
細かいことは気にしないで下さいまし。
時々突拍子もないことをしますが、それを含めて、私は彼女との日々を愛しております。
未来永劫、彼女と共にあれますようと、願わずにはいられません。
モエ、大好きですよ。
~フィフィパパからみて~
はじめましてだな。
突然だが、少し私の愚痴に付き合いたまえ。
ふん、拒否権があると思うなよ?
そう、私には妻と息子と…娘がいる。
私も妻も、そして息子も。まだ幼いうちに契約竜が出来たというのに、娘だけはちっとも契約竜と出会わなくてな。
まぁ、フィフィリアはワガママだし、竜から見ても嫌な存在だったのだろうがな。
そう、あれは我々であの娘をどうやって外に出すかについて話していた時だ。
あやつの契約竜を名乗る小娘がやってきたのだ!
フィフィリアと契約するだけあって嫌な竜だったが逆らえば殺されるかもしれない。
渋々話をしてやろうとしたというのに!
あんの小娘が!
スタスタと帰っていったのだぞ!?
それで終わればまだ良かった。
何を思ったかあいつ明け方に私の部屋にきたんだ。アポなしで。
そして お話 という名の 脅迫 をしてきた。
イディア公爵家当主になってからこれ程馬鹿にされたことはなかった。
あのドラゴンが来てからフィフィリアは生意気になり、以前のように強く叱りつけることも、少々制裁を加えることもできなくなってしまったのだ。あぁ、本当にイライラする…!
~フィフィ義弟~
突然だけど、僕の家には二人の家族と一人のクズ、それから沢山の下僕共がすんでるんだ。
幼い頃に才能を見込まれて分家から養子としてやってきたんだけど、父上も母上も僕を本当の子供のように…ううん。本当の子供以上に可愛がってくれてるんだ。
それに、幼い時に契約竜もできて、イディア公爵家の宝物になれたんだ。
一人のクズはね、父上と母上の血を継いでるっていうのに、契約竜はいないし、みんなに、それこそ下僕にも無視されてるんだ。
僕より年上で本家なのに契約竜がいないのは心が汚いから。
たまにみんなで怒鳴りつけてたんだけど、まぁ当然の報いってやつだよね。
あいつ、生きてるだけで害悪だもん。
そう、それでね。あいつ、こないだやっとのことで契約竜を見つけてきたんだ。
弱そーな女の人だったけど、凄い綺麗な人だったからね。今度奪い取ってやろうと思ってるんだ。あいつにはもったいないもの。
僕のカール(契約竜)と戦わせたら瞬殺だよね!
それでフィフィリアから解放してやるんだ!
最近調子に乗ってるみたいだし、僕がガツンと殴り飛ばしてやんなきゃ!
あーあ、楽しみだなー。
~フィフィママは~
私は今まで一度しか失敗したことがありません。
夫からは愛されていますし、可愛い息子もいます。沢山の富と下僕達も!
そんな私の唯一の失敗は不出来な女を産んでしまったことです。
学園に入るギリギリまで契約竜が出来ないような貴族は平民以下です!
そう、私はあの女が大嫌いなのです。
汚らわしい存在ですし、私の人生に汚点を作ったゴミですもの。
だというのに、あんの黒髪のドラゴンに守られている限り手を出せませんし…。
いえ、本当にそうでしょうか?
あんな細っこい小娘ですし、なにせフィフィリアの契約竜ですわ。
強いはずがありません!
やはり私は天才ですわ!
早速ドラゴン捕獲大作戦を決行しましょう!
うふ、うふふふふ。
あーあ、私ったら非の打ち所がなさすぎて困っちゃいますわねぇ。
~とある召使い~
あぁ、そこの人。
私の懺悔を聞いてくれませんか?
私はとある公爵家にお仕えしています…。
公爵様は四人家族で、母、父、息子、娘の四人なのですが。
お嬢様に契約竜が出来ないからと無視し始め、そして私達にもそうするように言ってきたのですよ!
私たちは、まだ10歳にも満たない子供を無視し続けているのです。
旦那様や奥様、ご子息様がお嬢様に八つ当たりをしていても、手を上げていても見て見ぬ振りをしていたのです。
いえ、それだけには留まらず、同じように酷いことを言ったり、わざとぶつかるような使用人もいるのです。
ですが最近、そんなお嬢様に契約竜が出来たんです。
フィフィリア様めその方といるようになってからいつも楽しそうで…。
今までの行いを責められている気がするのです。
私達は罪を犯してしまいました。
これから一体どうすればいいのか…!
今はお嬢様の護衛も、使用人の仕事も全てドラゴン様が行っています。
私達は…私達は…!
なんて役立たずなのでしょう…!
こんな話を聞かせてしまいすみませんでした。
恥ずかしい話ですので、出来れば口を噤んでおいて下さいまし。
それでは失礼しますね。
~とあるドラゴンの独白~
あぁー…フィフィたんマジ天使卍
癒される…しゅき…
フィフィたん傷つけるヤツ…コロス…
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