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銀竜の誘い
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鱗は錆びた青銅のように鮮やかな色をしていた。
光沢があり、光の当たる加減によって表面に虹色が浮いて見える。
脛当ての上の腿と、篭手と肩当ての間の肌も鱗で覆われている。上半身はほぼ裸だけど、胸元とお腹の真ん中以外は鱗が付いていて、あたかも鎧を着ているよう。
頬にも少し鱗が付いているが、顔の造りは人間の男の人と同じだった。
竜人だ。
ずっとずっと昔の神話の時代、天空を支配していた竜の末裔と言われている人たちだ。
後ろにちらちら大きな尻尾も見える。靴を履いておらず、鋭い爪の生えた竜の足をしてる。
身長が私の二倍近くありそうで、瞳が赤くて、何もかも私とは正反対。
唯一同じところは、まっ白な髪の色だけ。
長い柔らかそうな髪がいかつい肩当ての上に、ふわりと乗っている。
その人は私の顔を見て、目と口を大きく開いた。
「君、可愛いねっ。新人? 一緒にクエスト行こうか?」
一言一句! 一言一句!
ついさっき、アンリさんに注意された例がいきなり現れた。
え、え、でもナンパなのかなこれ。種族の違う人なんだけど。どうなのかな。
判断が付かず、じりじりボードのほうへ後退すると、あちらもじりじり詰めてくる。
これは、どうしたら……
「いったん! いったん待ってください!」
「お、うん?」
両手を前に突き出して、私は受付のほうへまず逃げた。
「アンリさん! あの、あの人に可愛いって言われたんですけど!」
「さっそく?」
色々混乱してしまい、咄嗟におかしな訊き方をしてしまったが、アンリさんはすぐにカウンターから出て来て、クエストボードのほうを覗く。
一瞬険しくなった眼差しは、けれどすぐに緩められた。
「あぁ、あの人はただの良い人です。大丈夫」
「そうなんですか?」
すると竜人さんもこちらへやって来て、アンリさんに愛想よく笑いかけた。
「二人でなんの内緒話?」
「あなたの話ですよ、ワント。新人さんを怖がらせないでください」
「えぇ? 怖がらせてないよ? いや、ないと思う」
「『キミ可愛いね。新人? 一緒にクエスト行こうか?』と声をかけてくる人には気をつけてと、注意したばかりだったんですよ」
「それまったく同じこと言ったさっき」
そっかそっかー、と竜人さんは苦笑いしていた。
「同じ色の頭だったのが嬉しくてつい、話しかけたくなったんだ。ほら、白髪ってあんまりいないだろ? 驚かせてごめん」
自分の髪をつまんで、歯を見せる。八重歯が鋭い。
その無邪気な笑顔を見たら、やっぱり悪い人じゃなさそうだと思えた。
「私も、失礼なこと思ってごめんなさい! 私はリズといいます! 今日、冒険者になりました!」
「おーなりたてかー。おめでとう。俺はワントだよ。よろしく」
握手をすると、手が全部包み込まれてしまった。
鱗はつるつるしていた。
「ワントは討伐ギルドに所属しているシルバーランクの冒険者なんですが、協会にもよく【残飯処理】に来てくれるんですよ」
「え、残飯?」
シルバーランクでギルド所属の冒険者が残飯漁りをするほど困窮してる?
一瞬そんな絶望を思い浮かべた私の表情からすべて読み取ったのか、アンリさんもワントさんも急にニコニコし出した。
「残飯処理ってのは、誰も引き受けなかったり、誰かが失敗したままで達成されてないクエストを片付けることを言うんだよ」
「あ、なるほど。それなら良かったです」
がんばってシルバーランクになっても貧乏だったら、希望がなさ過ぎる。
「ギルド所属の冒険者で、協会に来てわざわざクエストを受注してくれる人は少ないんですよ。彼のような、冒険者になって二年程度でシルバーに上がり、ギルドにスカウトされたエリートさんなんかは特にね」
「それって……ものすごく、すごい人です?」
「いやあ」
ワントさんは満更でもなさそうにしてる。
よく見たら肩当てのところに銀色のメダルが付いていた。討伐ギルドから直々にスカウトされるのだから、それだけ実力があるってことだろう。
得物は腰の後ろに付けている大剣しかなさそうだけど、この人の場合は爪や牙も全身全部が武器になりそう。
「新人のクエストもよく付き合ってるし、俺おすすめだよ。リズは最初のクエストもう決めてる?」
「あ、はい。でも私、最初は一人でクリアできるように、近くのリウエス森の採集クエストに行こうとしてたんです」
「ならちょうどいい。俺も残飯の討伐クエストで行くつもりだったんだ。一緒に行こうよ。ついでに俺のクエストにも参加すればいい」
「え? だってシルバーランクのクエストですよね? わ、私あんまり役に立てないかもですしっ、クエストを二つも受けるなんて」
「問題ありませんよ。期間内に達成できればクエストはいくつ同時に受けても構いません」
「通りすがりの俺からもおすすめするよーん」
「わ、なに?」
アンリさんの補足の直後、にゅっと細身のお兄さんが私とワントさんの間に現れた。
陽気そうなお兄さんは、中の瞳が見えない黒いゴーグルを付けて、全身緑の格好をしていた。
驚く私に、またアンリさんが説明してくれる。
「彼は【先見】と呼ばれる協会の職員です。先見はクエストが発生している地域の状況を取りまとめて、掲示板に張り出してくれます」
「そんな先見から新人さんに重要なお知らせ! リウエスの森は今ポポルが一家で移住してるので、ぼっちクエストは危なーい。優しい竜さんを連れて行くほうがイイネ。以上!」
片言気味な口調で言うだけ言い、ゴーグルのお兄さんは行ってしまった。とても独特な人だ。
「そのポポルの討伐が俺の受けようとしてるクエスト」
ワントさんがクエストのチラシを見せてくれる。イラストには、下顎から上に向かって飛び出している牙、火山を背負っているような真っ赤な体をしている、ずんぐりした猪のような生き物が描かれていた。
ポポルという可愛い響きにはまったくそぐわない猛獣の姿だ。
「メインの討伐対象は成獣のポポルだけど、子供も倒せば報酬が上乗せされる。でも子供は親を襲うとすぐに散っていなくなるのが面倒くさい。だから、リズは弓使いだろ? 俺が親を相手にしている間に子供を仕留めてくれれば助かる。子供はまだ子豚くらいの大きさらしいから、当てられさえすれば倒せると思う」
「お、おぉ……なるほどぉ」
このクエストのポイントは五十。半分もらえたら二十五ポイント。植物採集のほうは十だから、合わせていきなり三十五ポイントも入ったらすごい。
私は自分の弓と、矢に触れる。
お父さんに作り方を教わって拵えた武器。故郷でも鳥や獣をたくさん射って、よく使い込んだ。
それに私には、世界を制したアーデイティシルの魔術がある。
せっかく強い人が付き合ってくれるんだ。多少の無理もして自分の力がどこまで通用するのか試してみたい。
私は改めてワントさんに向き合い、背筋を伸ばした。
「よろしくお願いします!」
声は思いきりエントランスに響いた。
ワントさんは「そうこなくちゃな」と拳を手のひらにぶつけた。
光沢があり、光の当たる加減によって表面に虹色が浮いて見える。
脛当ての上の腿と、篭手と肩当ての間の肌も鱗で覆われている。上半身はほぼ裸だけど、胸元とお腹の真ん中以外は鱗が付いていて、あたかも鎧を着ているよう。
頬にも少し鱗が付いているが、顔の造りは人間の男の人と同じだった。
竜人だ。
ずっとずっと昔の神話の時代、天空を支配していた竜の末裔と言われている人たちだ。
後ろにちらちら大きな尻尾も見える。靴を履いておらず、鋭い爪の生えた竜の足をしてる。
身長が私の二倍近くありそうで、瞳が赤くて、何もかも私とは正反対。
唯一同じところは、まっ白な髪の色だけ。
長い柔らかそうな髪がいかつい肩当ての上に、ふわりと乗っている。
その人は私の顔を見て、目と口を大きく開いた。
「君、可愛いねっ。新人? 一緒にクエスト行こうか?」
一言一句! 一言一句!
ついさっき、アンリさんに注意された例がいきなり現れた。
え、え、でもナンパなのかなこれ。種族の違う人なんだけど。どうなのかな。
判断が付かず、じりじりボードのほうへ後退すると、あちらもじりじり詰めてくる。
これは、どうしたら……
「いったん! いったん待ってください!」
「お、うん?」
両手を前に突き出して、私は受付のほうへまず逃げた。
「アンリさん! あの、あの人に可愛いって言われたんですけど!」
「さっそく?」
色々混乱してしまい、咄嗟におかしな訊き方をしてしまったが、アンリさんはすぐにカウンターから出て来て、クエストボードのほうを覗く。
一瞬険しくなった眼差しは、けれどすぐに緩められた。
「あぁ、あの人はただの良い人です。大丈夫」
「そうなんですか?」
すると竜人さんもこちらへやって来て、アンリさんに愛想よく笑いかけた。
「二人でなんの内緒話?」
「あなたの話ですよ、ワント。新人さんを怖がらせないでください」
「えぇ? 怖がらせてないよ? いや、ないと思う」
「『キミ可愛いね。新人? 一緒にクエスト行こうか?』と声をかけてくる人には気をつけてと、注意したばかりだったんですよ」
「それまったく同じこと言ったさっき」
そっかそっかー、と竜人さんは苦笑いしていた。
「同じ色の頭だったのが嬉しくてつい、話しかけたくなったんだ。ほら、白髪ってあんまりいないだろ? 驚かせてごめん」
自分の髪をつまんで、歯を見せる。八重歯が鋭い。
その無邪気な笑顔を見たら、やっぱり悪い人じゃなさそうだと思えた。
「私も、失礼なこと思ってごめんなさい! 私はリズといいます! 今日、冒険者になりました!」
「おーなりたてかー。おめでとう。俺はワントだよ。よろしく」
握手をすると、手が全部包み込まれてしまった。
鱗はつるつるしていた。
「ワントは討伐ギルドに所属しているシルバーランクの冒険者なんですが、協会にもよく【残飯処理】に来てくれるんですよ」
「え、残飯?」
シルバーランクでギルド所属の冒険者が残飯漁りをするほど困窮してる?
一瞬そんな絶望を思い浮かべた私の表情からすべて読み取ったのか、アンリさんもワントさんも急にニコニコし出した。
「残飯処理ってのは、誰も引き受けなかったり、誰かが失敗したままで達成されてないクエストを片付けることを言うんだよ」
「あ、なるほど。それなら良かったです」
がんばってシルバーランクになっても貧乏だったら、希望がなさ過ぎる。
「ギルド所属の冒険者で、協会に来てわざわざクエストを受注してくれる人は少ないんですよ。彼のような、冒険者になって二年程度でシルバーに上がり、ギルドにスカウトされたエリートさんなんかは特にね」
「それって……ものすごく、すごい人です?」
「いやあ」
ワントさんは満更でもなさそうにしてる。
よく見たら肩当てのところに銀色のメダルが付いていた。討伐ギルドから直々にスカウトされるのだから、それだけ実力があるってことだろう。
得物は腰の後ろに付けている大剣しかなさそうだけど、この人の場合は爪や牙も全身全部が武器になりそう。
「新人のクエストもよく付き合ってるし、俺おすすめだよ。リズは最初のクエストもう決めてる?」
「あ、はい。でも私、最初は一人でクリアできるように、近くのリウエス森の採集クエストに行こうとしてたんです」
「ならちょうどいい。俺も残飯の討伐クエストで行くつもりだったんだ。一緒に行こうよ。ついでに俺のクエストにも参加すればいい」
「え? だってシルバーランクのクエストですよね? わ、私あんまり役に立てないかもですしっ、クエストを二つも受けるなんて」
「問題ありませんよ。期間内に達成できればクエストはいくつ同時に受けても構いません」
「通りすがりの俺からもおすすめするよーん」
「わ、なに?」
アンリさんの補足の直後、にゅっと細身のお兄さんが私とワントさんの間に現れた。
陽気そうなお兄さんは、中の瞳が見えない黒いゴーグルを付けて、全身緑の格好をしていた。
驚く私に、またアンリさんが説明してくれる。
「彼は【先見】と呼ばれる協会の職員です。先見はクエストが発生している地域の状況を取りまとめて、掲示板に張り出してくれます」
「そんな先見から新人さんに重要なお知らせ! リウエスの森は今ポポルが一家で移住してるので、ぼっちクエストは危なーい。優しい竜さんを連れて行くほうがイイネ。以上!」
片言気味な口調で言うだけ言い、ゴーグルのお兄さんは行ってしまった。とても独特な人だ。
「そのポポルの討伐が俺の受けようとしてるクエスト」
ワントさんがクエストのチラシを見せてくれる。イラストには、下顎から上に向かって飛び出している牙、火山を背負っているような真っ赤な体をしている、ずんぐりした猪のような生き物が描かれていた。
ポポルという可愛い響きにはまったくそぐわない猛獣の姿だ。
「メインの討伐対象は成獣のポポルだけど、子供も倒せば報酬が上乗せされる。でも子供は親を襲うとすぐに散っていなくなるのが面倒くさい。だから、リズは弓使いだろ? 俺が親を相手にしている間に子供を仕留めてくれれば助かる。子供はまだ子豚くらいの大きさらしいから、当てられさえすれば倒せると思う」
「お、おぉ……なるほどぉ」
このクエストのポイントは五十。半分もらえたら二十五ポイント。植物採集のほうは十だから、合わせていきなり三十五ポイントも入ったらすごい。
私は自分の弓と、矢に触れる。
お父さんに作り方を教わって拵えた武器。故郷でも鳥や獣をたくさん射って、よく使い込んだ。
それに私には、世界を制したアーデイティシルの魔術がある。
せっかく強い人が付き合ってくれるんだ。多少の無理もして自分の力がどこまで通用するのか試してみたい。
私は改めてワントさんに向き合い、背筋を伸ばした。
「よろしくお願いします!」
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