叡知の夢

松本羊平

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意の章

月兎のDNA 中編

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麻綾(OGHAM(オガム)森林公園。神秘の教会や天后を祀る天帝陵の結界を中心とした正中(戌亥・子町)であり、香草園や果汁園は勿論、四神港の玄武港もある事から農業と漁業が盛んな村のようなもの。)

麻綾(また、正中(戌亥・子町)は冬の区域と言う点と、幻妖族の巣窟である幻惑の樹海や怪魚族の巣窟である子午線湖と隣接している事から、夏の区域である香天(辰巳・午町)の次に過酷な環境でもあった。)

麻綾(現在は、天后の陽の波動(マナ)が小さいものの、神威の領域に近い彰によって護られているため、妖魔群(龍蛇族、怪鳥族、幻妖族、金剛族、怪魚族)は勿論、暗黒生命体ですら、近寄る事は無かった。)

麻綾(3月10日(火)の乙女座の満月の陰の刻。元春達(彩夏と亜里沙)は、亜樹や鋭気の手配で青龍港のターミナルホテルのレストランにいた。)

彩夏「今頃、叡知達(智恵と司龍)はOGHAM(オガム)の果実酒を堪能してるんだろうね・・・。」

元春「酒は此処にもあるだろう。それに、折角の山海(丑寅・卯町)。山海蟹を食べないとな。」

亜里沙(流石は山海蟹・・・言葉にならない美味しさですね・・・。)

麻綾(亜里沙は2人が会話しているのを他所に、夢中に山海蟹を食す。一方、仁と美緒は、五輪霊園の五輪塔(タットワタワー)の甘露の球を奉納している空の間で性交渉を行った後、小休止を挟む。)

仁「僕達にとっての性交渉は、子孫繁栄を祈願してのもので、今以上に妖魔の脅威に晒されていた頃は、月光の強い日に大きな焚き火を焚いてその周囲で行われたみたいだね。尤も、酉町の集落では今でもその風習があるけどね。」

美緒「酉町は月神(シャトラ)の眷属の発祥の地。また、四神港の一つの白虎港の周辺が貴方の一族の狐狸族を始めとした獣人達の集落を月の都=香久夜とも呼ばれ、色鮮やかなランタンの火が幻想的よね。」

麻綾(2人は月神(シャトラ)の眷属の由来を語り合った後、再び性交渉を行う。一方、美樹と康史は、セフィランドのパレードを楽しんでいた。)

康史「OGHAM(オガム)森林公園も良いけど、たまにはこう言うのも良いかもね。」

美樹「美樹ね・・・今が凄く楽しいんだ♪もし、天帝の娘で無く、双子で無ければ、康史達と一緒に勉強したり、遊んだり出来たのにね。」

康史「この戦いが終わったら、また来る?吉平はともかく、一樹、桃矢、美里なら、喜んで来ると思うよ?」

美樹「ありがと康史♪」

麻綾(2人は、セフィランドのパレードを大いに楽しむ。一方、亜矢、桃矢は星空学園の校内で、肝試しをしつつ、美樹の事について話し合っていた。)

亜矢「私が始めて担任を務めたのが、お前達な訳だが、いつも一つの空席があった。勿論、美樹の事だが、前天帝の娘や双子と言う事もあって深入りしなかったが、今思えば薄情だったな。」

桃矢「月神(シャトラ)の眷属に置いて、双子は忌み嫌われる存在で、実際片方が異変の元凶として大和の秩序を崩壊しようとしているしな。他の先公連中も、当時の亜矢には手に余ると思ったから深入りするなって言うのも懸命だと思うぜ?」

麻綾(亜矢は当時、美樹に対して見て見ぬ振りをした事を後悔していた。一方、理英と吉平は、大和牧場の宿舎にて一夜を過ごしていた。)

理英「先の戦いで亜矢には厳しい事を言ったけど、桃矢や貴方を育て上げた事が勝因に繋がった。あの子自身は、大きな戦いに関わる機会が無い中での今回の異変だったのにね。」

吉平「最早、実戦経験に置いては俺達の方が上だろう。だが、亜矢は老若男女問わず幅広い世代から好かれている。幾ら実力や能力で上回っても亜矢には勝てる気がしない。」

麻綾(2人は亜矢の事を褒めていた。一方、鈴夜と恕は天帝山の五帝龍王廟に留まり、性交渉を行い、小休止を挟む。)

鈴夜「お茶の葉は1ドルの形になりました。もし、その費用を自分で賄えるなら、イエス。察するに、真悟の120人の妾は無事で、今頃はASTRO DICE(アストロダイス)で、遊んでいるかもしれないわね。」

恕「午町の民の殆どは、妖魔の餌食になったけど、真悟の妾を始め、子分達は辛うじて生き延びて香里ら九鬼衆と合流したみたいだしね⭐︎まあ、俺達は龍神様が見守る中、性交渉に励むとしようよ⭐︎」

麻綾(2人は引き続き性交渉に励む。一方、香里と達哉は九鬼衆や真悟の子分と共に、香天商会が残したお宝の回収に成功する。2人は朱雀港を散歩した後、SYBILLA CLUB(シビラクラブ)を訪れる。)

香里「香天(辰巳・午町)は、夏の区域にして無法地帯。法律に縛られない代わりに、妖魔が襲撃して来ても、月神(シャトラ)の眷属から守ってもらう事は無いから、妖魔が活動する凌犯期間が発生すれば、真っ先に被害が続出する。」

達哉「香天(辰巳・午町)に住みたがる連中の大半は、海外からの不法滞在者や異世界からやって来た異邦人。中亭に昇格した妖魔の増加も大体は、此処から生じる。河を隔てている卯町は勿論、隣の未申町は普段から厳戒態勢で監視しているからな。」

麻綾(異世界と呼ばれる香天(辰巳・午町)。欲望と京楽の町は、大和で唯一月神(シャトラ)の眷属の庇護下から独立と言えば聞こえは良いが、裏を返せば見放された町とも言える。一方、鋭気達(亜樹と利沙)は、警備隊や討伐隊と共に未申町を見回る。)

亜樹「此処は大和の民の一般人の大半の町が住む場所で、西に魔獣族の巣窟の十六夜平原、東にスラム街の午町から護るのが使命なのに、私達が不甲斐無いばかりに民達に窮屈な思いをさせてるのね・・・。」

鋭気「今此処に残ってる連中の大半は、月神(シャトラ)の眷属じゃ無いけど、元春の指導で戦う術を身に付けた猛者ばかり。まあ、中には外国人や異邦人もいるけど、此奴らがいるからこそ、大和の一般の民は安心して暮らせるって訳だ。」

利沙「大和で暮らす以上、それなりに覚悟は必要って訳だな。そもそも、青龍港もこう言った事態を想定して、大規模な造りにしてるんだろ?避難した民はみんな仲良く山海(丑寅・卯町)で長期旅行って所だな。」

麻綾(鋭気達(亜樹と利沙)は、警備隊や討伐隊を労いつつ、引き続き未申町を見回る。一方、智恵と司龍はOGHAM(オガム)果樹園にて、OGHAM(オガム)産の果実酒を堪能していた。)

智恵「流石は龍蛇のDNAが強い一族の出だけに、酒は強い方ぢゃな司龍。ぢゃが八岐大蛇は、酒に酔った所を素戔嗚尊によって斬り捨てられた。酒は飲んでも何とやらぢゃな。」

司龍「一升瓶を喇叭飲みしといて良く言うぜ。思えば、彩夏が張飛飲みをするから気にならなかったけど、利沙も大盃で飲み干す酒豪だもんな。まあ、年長者の有難い言葉として受け取っておくよ。」

麻綾(彩夏、利沙、司龍は27人の中でも武闘派にして酒豪だった。一方、美言と叡知は異教の館で性交渉を行い射精・・・叡知は賢者タイムに入ろうとしていた。)

美言「良いのよ叡知。そのまま寝ても。もう彼此丑三つ時(2:00~2:30)。眠くて当然よら。」

叡知「・・・いつもの俺の悪い癖やな・・・美言の言葉でいつも以上に上手く出来たけど、こんなで満足してへんやろ?」

美言「じゃあ、続きは夢の世界でね。射精しそうになったら、私の膣で受け止めてあげるから安心してね。」

叡知「美言・・・ありがと・・・。」

麻綾(美言は自らの霊糸を絡ませて、叡知を夢の世界に誘導する。)
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