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『有意義』な1日をエンジョイ!
第7話
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「えっ…?えっ…。」
奈落がニヤリと笑った。
えっ…これって…資金援助してって…事だよなぁ。
えっ…と、どう言えばいいんだ?
僕が多額のお金を出すのは怪しまれるし…。
「あ!あのっ!知り合いに…えっと、その…こういうパフォーマンスが大好きな、叔父さんがいて…。
えっと、お金持ちだからきっと、資金援助してくれると思うよ。
えっ…と海外にいるから、連絡しないとだけど。」
僕はドギマギしながら、言った。
すると、奈落がすかさず口添えしてくれた。
「あー!あの足の悪い叔父さんだな!
自分は昔から身体が不自由だから、パフォーマンスとかを見ると、夢の世界入った気持ちになる!って言ってたっけ。
ほら!この腕時計、ブ…ブレゲだっけ?なんか高級アンティーク腕時計!
使わなくなったからって貰ってさ。
後で、ネット調べて驚いたのなんの。」
(槇ちゃんは今回の俺の詳しい仕事内容は一切知らないからな。
有村の事も仕事で監視中としか伝えてない。)
奈落が僕の耳元でこそっと呟いた。
「おっ!マジ?奈落にしてはオシャレな時計してると思ったんだよな。
スケルトンで中の構造が綺麗に見えて。
奈落のセンスじゃねーな。」
「失礼だな!
とにかく、投資家って言ってたから、上手く話せば資金援助してくれるはずだ。
ただし、滅多に人前には出ない方はだから、有村を通しての連絡になるな。
俺だって偶然会っただけだし。」
パンパン!
奈落が僕の肩を叩いた。
「あ、うんと…とにかく、後日連絡するよ。
えっと、一応、予算とかプロデュース内容をまとめるかどうかして…奈落にでも、メールしてくれるかな。
転送して説明してみるから。」
「うわ!マジ?あ、でも決定じゃないか。
えっと、そうだ、パフォーマンス見せる日程を教えて下さい。豊田さん。
それに合わせてのスケジュールを組んで、企画、予算とかの詳細を早急に組みますよ。」
槇さんは、興奮しながらも嬉しそうに豊田さんと話し始めた。
「槇ちゃん、車?」
「えっ…そう。車で来たよ。」
「じゃあ、帰りに送ってよ。
俺達まだ楽しみたいからもう行くね。
槇ちゃんは豊田さんとじっくり話しを詰めてよ。」
「わかった。
いい話しにありつけたんだ。
送るくらい何でもないさ。」
奈落は槇さんに、帰りに送らせて貰う事を確約してくれた。
これで、帰りを心配しなくても、ゆっくり遊んで行ける。
でも…資金援助の約束…僕に上手く出来るかな…。
絶対にパフォーマンスを成功させて欲しいけど…。
奈落にある程度手伝って貰わなきゃ。
秘密って難しい…嘘付くのが、こんなに大変な事だ何て思っても見なかった。
正直者の方が、全然楽だな。
僕は控え室を出て、奈落の姿をボーっと見つめた。
「よく、高級時計持ってたね。
やっぱり、お金持ちだからなの?」
「違う、違う。
これ、爽のお下がり。
上層部に上がった時にお祝いで貰ったらしいけど、これ着けてると、逆に女の子がドン引きして寄って来ないから、やるって言われてね。
金持ちってのは、上層部に上がって実績積んでから、やっと言えるんじゃないかな。
俺は平だよ。」
「そう…なんだ。」
「疲れたか?」
「あ、うん。少しだけ…。」
「よく言えたな。
さっきの資金援助の話し。
短時間であれだけ考えられたら、凄いよ。
パフォーマンスを最高の物にしよう。
全ての関係者が笑顔になれるくらいにな。」
「奈落…うん。そうだね。そうしよう。」
クシャクシャ。
奈落が優しく僕の頭に手を掛けて、掻き乱した。
『有意義』…少しづつ、進んでるよね。
奈落が微笑んだり、こうやってスキンシップをしてくれるだけで、自分のやってる事に少しだけ自信が持てるようになった。
ビクビクして1日1日が過ぎて行くのを、ひたすら待っていた過去とは違う。
こんなに行動的な発言や提案をする、僕はまるで別人になった気分だ。
イジメでクヨクヨしていた時間が、何て無駄な時間だったのだろう。
僕の足は、しっかりと地面を捉えて前へ進んでるんだ。
「ねー!お腹空いたぁ!」
町娘の格好で土屋先輩が袖をグルグル回していた。
「そうだなぁ。そろそろお昼だね。
向こうに、長屋の食堂風のフードコートがあるから、行こう!」
神谷先輩が案内図を見ながら僕等を先導してくれた。
僕は実のところ、あまりお腹は空いていなかった。
胸がいっぱいだったのだ。
奈落のおかげで、自分の出来ることの世界が広がりを見せて、表には出てなかったが、興奮の坩堝状態だったのだ。
奈落がニヤリと笑った。
えっ…これって…資金援助してって…事だよなぁ。
えっ…と、どう言えばいいんだ?
僕が多額のお金を出すのは怪しまれるし…。
「あ!あのっ!知り合いに…えっと、その…こういうパフォーマンスが大好きな、叔父さんがいて…。
えっと、お金持ちだからきっと、資金援助してくれると思うよ。
えっ…と海外にいるから、連絡しないとだけど。」
僕はドギマギしながら、言った。
すると、奈落がすかさず口添えしてくれた。
「あー!あの足の悪い叔父さんだな!
自分は昔から身体が不自由だから、パフォーマンスとかを見ると、夢の世界入った気持ちになる!って言ってたっけ。
ほら!この腕時計、ブ…ブレゲだっけ?なんか高級アンティーク腕時計!
使わなくなったからって貰ってさ。
後で、ネット調べて驚いたのなんの。」
(槇ちゃんは今回の俺の詳しい仕事内容は一切知らないからな。
有村の事も仕事で監視中としか伝えてない。)
奈落が僕の耳元でこそっと呟いた。
「おっ!マジ?奈落にしてはオシャレな時計してると思ったんだよな。
スケルトンで中の構造が綺麗に見えて。
奈落のセンスじゃねーな。」
「失礼だな!
とにかく、投資家って言ってたから、上手く話せば資金援助してくれるはずだ。
ただし、滅多に人前には出ない方はだから、有村を通しての連絡になるな。
俺だって偶然会っただけだし。」
パンパン!
奈落が僕の肩を叩いた。
「あ、うんと…とにかく、後日連絡するよ。
えっと、一応、予算とかプロデュース内容をまとめるかどうかして…奈落にでも、メールしてくれるかな。
転送して説明してみるから。」
「うわ!マジ?あ、でも決定じゃないか。
えっと、そうだ、パフォーマンス見せる日程を教えて下さい。豊田さん。
それに合わせてのスケジュールを組んで、企画、予算とかの詳細を早急に組みますよ。」
槇さんは、興奮しながらも嬉しそうに豊田さんと話し始めた。
「槇ちゃん、車?」
「えっ…そう。車で来たよ。」
「じゃあ、帰りに送ってよ。
俺達まだ楽しみたいからもう行くね。
槇ちゃんは豊田さんとじっくり話しを詰めてよ。」
「わかった。
いい話しにありつけたんだ。
送るくらい何でもないさ。」
奈落は槇さんに、帰りに送らせて貰う事を確約してくれた。
これで、帰りを心配しなくても、ゆっくり遊んで行ける。
でも…資金援助の約束…僕に上手く出来るかな…。
絶対にパフォーマンスを成功させて欲しいけど…。
奈落にある程度手伝って貰わなきゃ。
秘密って難しい…嘘付くのが、こんなに大変な事だ何て思っても見なかった。
正直者の方が、全然楽だな。
僕は控え室を出て、奈落の姿をボーっと見つめた。
「よく、高級時計持ってたね。
やっぱり、お金持ちだからなの?」
「違う、違う。
これ、爽のお下がり。
上層部に上がった時にお祝いで貰ったらしいけど、これ着けてると、逆に女の子がドン引きして寄って来ないから、やるって言われてね。
金持ちってのは、上層部に上がって実績積んでから、やっと言えるんじゃないかな。
俺は平だよ。」
「そう…なんだ。」
「疲れたか?」
「あ、うん。少しだけ…。」
「よく言えたな。
さっきの資金援助の話し。
短時間であれだけ考えられたら、凄いよ。
パフォーマンスを最高の物にしよう。
全ての関係者が笑顔になれるくらいにな。」
「奈落…うん。そうだね。そうしよう。」
クシャクシャ。
奈落が優しく僕の頭に手を掛けて、掻き乱した。
『有意義』…少しづつ、進んでるよね。
奈落が微笑んだり、こうやってスキンシップをしてくれるだけで、自分のやってる事に少しだけ自信が持てるようになった。
ビクビクして1日1日が過ぎて行くのを、ひたすら待っていた過去とは違う。
こんなに行動的な発言や提案をする、僕はまるで別人になった気分だ。
イジメでクヨクヨしていた時間が、何て無駄な時間だったのだろう。
僕の足は、しっかりと地面を捉えて前へ進んでるんだ。
「ねー!お腹空いたぁ!」
町娘の格好で土屋先輩が袖をグルグル回していた。
「そうだなぁ。そろそろお昼だね。
向こうに、長屋の食堂風のフードコートがあるから、行こう!」
神谷先輩が案内図を見ながら僕等を先導してくれた。
僕は実のところ、あまりお腹は空いていなかった。
胸がいっぱいだったのだ。
奈落のおかげで、自分の出来ることの世界が広がりを見せて、表には出てなかったが、興奮の坩堝状態だったのだ。
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