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必要とされる喜びと責任
第6話
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槇さんはじっくりと奈落の話しを聞いて頷いた。
「豊田さんはやはり、江戸村パーク運営会社からは特別に宣伝費とかは出して貰えないんで、心細いところがあったらしい。
ただ、パフォーマンス集団としての知名度の幅をげるチャンスを逃したくはないのも事実。
そんな中で有村君の話しは本当に助かったんだ。
貸付けでこちらは問題ないよ。
俺が勝手にプロデュースしたいって言い出した事だし、万が一の時の責任は取れる様にしておきたいしね。
まぁ俺としても、出費と割りに合わない物を作りたくはないし、コストは抑えようと思っていたんだ。
バランスってのはそういう面でも大切だ。
身の丈に合わない物を着用すれば、お飾りになり兼ねないからね。
パフォーマンスを成功させるには、自分達の事もさる事ながら、効果に使うライト技術者や和楽器集団へのギャラも必要不可欠だ。
だから、そっち方面での出費は渋りたくないんだ。
エンターテイメントってのは裏方に助けて貰う部分が実際は多いからね。
その分小道具や大道具は自分達で元々作ろうって話しをしていたんだ。
その方が微調整も出来るし。
でも、衣装でそんないいアイディアがあるならそれを生かさせて貰うよ。」
「ほ…本当ですか。
あ、ありがとうございます。」
「ただし…衣装デザインは豊田さん達や有村君で詰めて貰いたいんだ。
恐らく…俺が入ると別方向に向かいそうなんでね。」
あ…そういえば…芸術的センスがあまりない家系とか…。
確かに…奈落のスタンプセンスは微妙だったっけ。
槇さんも…あのレベル…?いやいやまさか…。
「今日は綿密な打ち合わせがしたいんだ。
有村君にもちゃんと状況説明をしようとして、ここへ呼んだんだ。
まず、これがパフォーマンスの日時とホールの広さや見取り図の書かれた資料。
コピーだから持ち帰って貰って構わない。」
「あ!ありがとうございます。
あと、僕も槇さんと同じ事を考えていました。
和太鼓の演奏なんかは絶対に必要だし、ちゃんとした方にお願いした方が良いと。」
「だよね!パフォーマーがどんなに良くても、見せ方や効果を間違えると、出来が悪く見える。
団長の豊田さんもそこは熟知していて、和太鼓演奏のスペシャリストを紹介して貰う手はずになってるんだ。」
ピッ!ガタッ、スタスタ。
神楽さんが急に思い立ったかの様に、ソファから立ち上がってスマホで電話をかけ始めた。
「あ!雪乃?
在庫整理終わった?ん…。
そう、じゃあそれは処分しないで!
明日にでも槇の事務所に持って来て。
選ばなくていいわよ。
無駄な時間と手間はかけないで。
ゴミが金に化けるのよ!
処分費用も浮くから全部持って来て。
あとは槇に丸投げするから!」
え…なんか凄い事話してないか…?
「か、神楽ちゃん…俺に何を…?」
槇さんも只ならぬ雰囲気に、硬直した。
窓を背にして立っていた神楽さんが、スマホの電話を切ってこちらを向いた。
「スポンサー契約よ!
友禅の布を無償で提供する代わりに、華宮呉服仕立販売店の名前を忍者衣装に刺繍して!
一括で買い占めた友禅の中古品の中に、保存状態が悪いものがあるの。
市場には出したくないから、廃棄処分するつもりだったけど…。
これはビジネスチャンスと踏んだわ!
いい話しでしょう?」
「はあああ?
金は一切出さずにスポンサーだぁ?
神楽!そもそも捨てるヤツだろ!
すんなり譲れよ!ケチ臭い!」
「うるさい!バカアホ奈落!
だからあんたは、商才に疎いって言われんのよ!
こちらは、無償でスポンサー契約、そちらはタダで友禅の布を手に入れられる…一切の金が掛からないでの、ウィンウィンの関係!
まさに理想の商売!」
「あははは!さすが神楽ちゃん!
あざといというか、ビジネスにも貪欲というか…。
でも、確かに悪い話しじゃない。」
「それに…これでも私は槇の才能は認めてるの。
スポンサーとして名前を出しても、絶対に失敗しない自信があるわ。
広告としての投資としては完璧よ。」
投資って…タダみたいな物ですよね…。
「豊田さんはやはり、江戸村パーク運営会社からは特別に宣伝費とかは出して貰えないんで、心細いところがあったらしい。
ただ、パフォーマンス集団としての知名度の幅をげるチャンスを逃したくはないのも事実。
そんな中で有村君の話しは本当に助かったんだ。
貸付けでこちらは問題ないよ。
俺が勝手にプロデュースしたいって言い出した事だし、万が一の時の責任は取れる様にしておきたいしね。
まぁ俺としても、出費と割りに合わない物を作りたくはないし、コストは抑えようと思っていたんだ。
バランスってのはそういう面でも大切だ。
身の丈に合わない物を着用すれば、お飾りになり兼ねないからね。
パフォーマンスを成功させるには、自分達の事もさる事ながら、効果に使うライト技術者や和楽器集団へのギャラも必要不可欠だ。
だから、そっち方面での出費は渋りたくないんだ。
エンターテイメントってのは裏方に助けて貰う部分が実際は多いからね。
その分小道具や大道具は自分達で元々作ろうって話しをしていたんだ。
その方が微調整も出来るし。
でも、衣装でそんないいアイディアがあるならそれを生かさせて貰うよ。」
「ほ…本当ですか。
あ、ありがとうございます。」
「ただし…衣装デザインは豊田さん達や有村君で詰めて貰いたいんだ。
恐らく…俺が入ると別方向に向かいそうなんでね。」
あ…そういえば…芸術的センスがあまりない家系とか…。
確かに…奈落のスタンプセンスは微妙だったっけ。
槇さんも…あのレベル…?いやいやまさか…。
「今日は綿密な打ち合わせがしたいんだ。
有村君にもちゃんと状況説明をしようとして、ここへ呼んだんだ。
まず、これがパフォーマンスの日時とホールの広さや見取り図の書かれた資料。
コピーだから持ち帰って貰って構わない。」
「あ!ありがとうございます。
あと、僕も槇さんと同じ事を考えていました。
和太鼓の演奏なんかは絶対に必要だし、ちゃんとした方にお願いした方が良いと。」
「だよね!パフォーマーがどんなに良くても、見せ方や効果を間違えると、出来が悪く見える。
団長の豊田さんもそこは熟知していて、和太鼓演奏のスペシャリストを紹介して貰う手はずになってるんだ。」
ピッ!ガタッ、スタスタ。
神楽さんが急に思い立ったかの様に、ソファから立ち上がってスマホで電話をかけ始めた。
「あ!雪乃?
在庫整理終わった?ん…。
そう、じゃあそれは処分しないで!
明日にでも槇の事務所に持って来て。
選ばなくていいわよ。
無駄な時間と手間はかけないで。
ゴミが金に化けるのよ!
処分費用も浮くから全部持って来て。
あとは槇に丸投げするから!」
え…なんか凄い事話してないか…?
「か、神楽ちゃん…俺に何を…?」
槇さんも只ならぬ雰囲気に、硬直した。
窓を背にして立っていた神楽さんが、スマホの電話を切ってこちらを向いた。
「スポンサー契約よ!
友禅の布を無償で提供する代わりに、華宮呉服仕立販売店の名前を忍者衣装に刺繍して!
一括で買い占めた友禅の中古品の中に、保存状態が悪いものがあるの。
市場には出したくないから、廃棄処分するつもりだったけど…。
これはビジネスチャンスと踏んだわ!
いい話しでしょう?」
「はあああ?
金は一切出さずにスポンサーだぁ?
神楽!そもそも捨てるヤツだろ!
すんなり譲れよ!ケチ臭い!」
「うるさい!バカアホ奈落!
だからあんたは、商才に疎いって言われんのよ!
こちらは、無償でスポンサー契約、そちらはタダで友禅の布を手に入れられる…一切の金が掛からないでの、ウィンウィンの関係!
まさに理想の商売!」
「あははは!さすが神楽ちゃん!
あざといというか、ビジネスにも貪欲というか…。
でも、確かに悪い話しじゃない。」
「それに…これでも私は槇の才能は認めてるの。
スポンサーとして名前を出しても、絶対に失敗しない自信があるわ。
広告としての投資としては完璧よ。」
投資って…タダみたいな物ですよね…。
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