『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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情報とは最大の武器である

第15話

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 確かに理不尽だ。
 自分の身を守りたいが為に、他の人を脅したり、口裏合わせを強要する。
 なんてみっともなくて、恥ずかしい姿だ。
 どんなに、自分が卑しい顔で相手を追い詰めてるのか気が付かずにやってるのだろう。

 想像しただけで胸焼けがした。
 神谷先輩なんて、彼自身のことでイジメにあってる訳じゃない。
 そんなの、本当はあってはならない事なのに、現実は理不尽で残酷で非道だ。
 神谷先輩がクラスに行くのをためらう気持ちは痛い程わかった。
 
…けど…今の僕にはまだ、武器が揃ってはいない。
 今すぐに助けだしたい気持ちをゴクリと飲み込んだ。
 ひ弱な…無力な僕が、今何をやっても効力は得られない。
 
「神谷先輩、僕でよければいつでも話しを聞きますよ。
 愚痴でも何でも。
 溜め込むくらいなら話してください。」
「有村君…。
 いやだなぁ…僕の方が上級生なのに。
 弱音を吐くなんて。
 恥ずかしい。」
「恥ずかしくなんてありませんよ。
 おかしいのは奴らの方です。
 神谷先輩じゃないんですから。」
「じゃあ、僕も有村君の話しを聞いてあげる。
 ま、聞くしか出来ないけど。ははは。」

 神谷先輩はから笑いをして、僕に微笑んだ。

 本当は逃げ出したいくらいなんだ。
 こうやって、自分のクラスに行くだけで勇気をふり絞らなきゃならない。
 以前の僕はそれが当たり前で、普通なんだと…無理矢理納得させていた。
 
 けど…そんなの、やっぱり変なんだ。
 みんなそれぞれ、個を認め合い自分を出して、それでも切磋琢磨したり、仲良く出来るって…奈落達を見て思ったんだ。
 人を独りにしちゃいけないんだ。
 追い詰めたりしたって、何も生まれない。
 
「昼休みに有村君も来るだろ、ここ。」
「一応、予定では来ようかと。
 土屋先輩は今朝は来ないみたいですし。」
「土屋さんも、休み明けの今日は足取りが重いのかも。
 気合い入れなきゃ通えない学校って、どうなのかな…まったく。」
「ですね。
 でも、これを経験してる僕等はきっと社会に出たら、たくましく生きて行けるかも知れないですね。
 いいとは言いませんが、これも経験ですし。
 社会に出ても、イジメをする人間は少なからずいますから。」
「なんか、出会って間もないのに…随分とたくましくなってるみたいだね。
 有村君は大人の人の知り合いが多いからかな。
 考え方が、僕の方が子供じみてるようで、恥ずかしいな。」
「あ、いや、そんな事ありませんよ。
 神谷先輩がいるってだけで、僕は勇気を出せるんです。
 独りじゃないって実感するって、大切で、勇気が出る事ですから。」
「そうかもね。
 僕も有村君に会えてよかった。
 これからもよろしくね。
 …さて、クラスに行くぞー!」

 神谷先輩は拳を握った両腕を上げた!
 …途端に眼鏡が引っかかって、斜めになった。

「プッ!先輩!メガネ!」
「ちぇっ!格好いいとこ無しだな~~。」

 苦笑いをしながら、神谷先輩は保健室を出て行った。
 僕もそろそろクラスに行かなきゃ行けない。
 朝のホームルームに間に合わなくなってしまう。

 僕は鞄をあさって筆入れの中のICレコーダーを取り出してスイッチのON.OFFを確認した。

 …よし!準備万端!いざ教室に向かうぞ!
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