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情報とは最大の武器である
第16話
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休み明けの教室はみんな休み気分が抜けていないせいか、ザワザワしていて、僕が教室に入ってもあまり注目されずに席に座れた。
宮地達も廊下など、どこかで話してるのか、まだ教室に戻っていない。
みんな、休み中遊んだり部活したりして、リア充だったのだろう。
浮かれ話しがあちこちから飛び出してる。
僕はそっと筆入れを机の上に置き、教科書とノートを取り出して机の中に入れた。
鞄をロッカーへしまうと、すぐに席に着いた。
もうすぐホームルーム開始だ。
宮地達もさすがに教室に入って来るだろう。
ホームルーム開始2分前、宮地達3人組は教室に入って来た。
僕は一応、ICレコーダーのスイッチをONにした。
そして、入って来るなり、僕に視線を向けて不敵な笑みを送ってきた…ニヤリ。
何だ?
「あー疲れた疲れた。朝から力仕事なんてよー。」
「あははは。意外と重かったすもんねアレ。」
僕の隣を通り過ぎると、聞こえよがしに変な事を言っていた。
…重い?朝から力仕事?
何の事だかわからなかった。
僕に関係無い事かな…でも、あの視線…気になるな。
宮地達はこちらをチラチラ見ながらニヤニヤしてるだけで、それ以上の情報は掴めそうもなかった。
まあ、何かあるかも知れないし…録音しておけば、後で合致する出来事が起こるかも知れない。
情報の精査は後でいくらでも出来るだろう。
ホームルームが終わり、移動教室へ移動する途中、宮地達が思った通り僕に声を掛けてきた。
ICレコーダーはさっきONにしたままだ。
「よお!有村!朝のサイクリングは最高だったか?
愛車は大切にしろよー!だははは!」
…えっ…愛車…サイクリング!?
自転車!コイツら僕の自転車に何を!?
僕は急いで、ダッシュで駐輪場を目指した。
あいつら、いつ僕の自転車を見たんだ?
乗って来るところを見られた?
いや、あの時間に奴らは登校して来ていない。
じゃあ、いつ?
ゴールデンウィークの休み前?
帰宅する時は気をつけて…あ!
そうだ!槇さんとの初対面の日に、僕は急ぎ過ぎて周りを確認せずに帰宅してる!
くそっ!失敗した!
きっと、あの時見られたんだ。
赤い電動アシスト自転車!
息も切れ切れに、駐輪場に向かうと、やはり僕の自転車が無くなっていた。
ガクッ。
僕は両膝をガクッと着いて、うな垂れた。
情けない…苛立ちよりも、自分の不注意さにショックを受けた。
予想出来た…いや予想していたはずなのに…。
浮かれてたのは、僕の方だ!
これは、学園サバイバルなんだ。
気を抜けば、足元をあっという間にすくわれる!
「とにかく…自転車を探さなきゃ。
あ、でも授業が始まっちゃう…。」
混乱の中、僕は無意識のうちにスマホで奈落にメッセージを送った。
『ごめん、自転車が宮地達に隠されたみたい。
探し出してくれるかな?
場所さえわかればいいから。
後で見に行くし、状態を写真に撮って置きたいんだ。』
送信。
我ながら、こんなのを奈落に頼むのが申し訳なかった。
ピロリロリーン。
『了解。
捜索時間によっては料金もらうとこだが、大体の予想が付いてるから、そこに有れば無料で教える。
次の中休みの都合のいい時間にメッセージをくれ。
おそらく、それまでには見つかってる筈だ。』
さすが、奈落だ。
僕には授業があるし、ちゃんと考えてくれてる。
僕も奈落を信じよう。
「ふうぅ。」
深く深呼吸して奈落にメッセージを送った。
『ありがとう。よろしくお願いします。
僕もちゃんと授業に出るから、安心して。
あと…自転車がどんな状態でも、僕は大丈夫だから心配しないで。
場所さえわかればいいから。』
送信。
奈落はきっと、自転車の状態が悪ければ気を遣ってしまうだろう。
でも、それじゃダメだ。
現実を受け止める事も、僕には大切で必要な事なんだ。
ピロリロリーン。
『OK!』
三つ編みしたオランウータンのスタンプを送って来た。
これは…どう反応していいかわからなかった。
僕は授業が始まりそうなので、急いで移動教室の音楽室へと向かった。
宮地達も廊下など、どこかで話してるのか、まだ教室に戻っていない。
みんな、休み中遊んだり部活したりして、リア充だったのだろう。
浮かれ話しがあちこちから飛び出してる。
僕はそっと筆入れを机の上に置き、教科書とノートを取り出して机の中に入れた。
鞄をロッカーへしまうと、すぐに席に着いた。
もうすぐホームルーム開始だ。
宮地達もさすがに教室に入って来るだろう。
ホームルーム開始2分前、宮地達3人組は教室に入って来た。
僕は一応、ICレコーダーのスイッチをONにした。
そして、入って来るなり、僕に視線を向けて不敵な笑みを送ってきた…ニヤリ。
何だ?
「あー疲れた疲れた。朝から力仕事なんてよー。」
「あははは。意外と重かったすもんねアレ。」
僕の隣を通り過ぎると、聞こえよがしに変な事を言っていた。
…重い?朝から力仕事?
何の事だかわからなかった。
僕に関係無い事かな…でも、あの視線…気になるな。
宮地達はこちらをチラチラ見ながらニヤニヤしてるだけで、それ以上の情報は掴めそうもなかった。
まあ、何かあるかも知れないし…録音しておけば、後で合致する出来事が起こるかも知れない。
情報の精査は後でいくらでも出来るだろう。
ホームルームが終わり、移動教室へ移動する途中、宮地達が思った通り僕に声を掛けてきた。
ICレコーダーはさっきONにしたままだ。
「よお!有村!朝のサイクリングは最高だったか?
愛車は大切にしろよー!だははは!」
…えっ…愛車…サイクリング!?
自転車!コイツら僕の自転車に何を!?
僕は急いで、ダッシュで駐輪場を目指した。
あいつら、いつ僕の自転車を見たんだ?
乗って来るところを見られた?
いや、あの時間に奴らは登校して来ていない。
じゃあ、いつ?
ゴールデンウィークの休み前?
帰宅する時は気をつけて…あ!
そうだ!槇さんとの初対面の日に、僕は急ぎ過ぎて周りを確認せずに帰宅してる!
くそっ!失敗した!
きっと、あの時見られたんだ。
赤い電動アシスト自転車!
息も切れ切れに、駐輪場に向かうと、やはり僕の自転車が無くなっていた。
ガクッ。
僕は両膝をガクッと着いて、うな垂れた。
情けない…苛立ちよりも、自分の不注意さにショックを受けた。
予想出来た…いや予想していたはずなのに…。
浮かれてたのは、僕の方だ!
これは、学園サバイバルなんだ。
気を抜けば、足元をあっという間にすくわれる!
「とにかく…自転車を探さなきゃ。
あ、でも授業が始まっちゃう…。」
混乱の中、僕は無意識のうちにスマホで奈落にメッセージを送った。
『ごめん、自転車が宮地達に隠されたみたい。
探し出してくれるかな?
場所さえわかればいいから。
後で見に行くし、状態を写真に撮って置きたいんだ。』
送信。
我ながら、こんなのを奈落に頼むのが申し訳なかった。
ピロリロリーン。
『了解。
捜索時間によっては料金もらうとこだが、大体の予想が付いてるから、そこに有れば無料で教える。
次の中休みの都合のいい時間にメッセージをくれ。
おそらく、それまでには見つかってる筈だ。』
さすが、奈落だ。
僕には授業があるし、ちゃんと考えてくれてる。
僕も奈落を信じよう。
「ふうぅ。」
深く深呼吸して奈落にメッセージを送った。
『ありがとう。よろしくお願いします。
僕もちゃんと授業に出るから、安心して。
あと…自転車がどんな状態でも、僕は大丈夫だから心配しないで。
場所さえわかればいいから。』
送信。
奈落はきっと、自転車の状態が悪ければ気を遣ってしまうだろう。
でも、それじゃダメだ。
現実を受け止める事も、僕には大切で必要な事なんだ。
ピロリロリーン。
『OK!』
三つ編みしたオランウータンのスタンプを送って来た。
これは…どう反応していいかわからなかった。
僕は授業が始まりそうなので、急いで移動教室の音楽室へと向かった。
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