『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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ハードで楽しい深夜のお仕事

第14話

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 シャー。ガチャガチャ。
キュッキュッ。

 食器を洗ってるとインターホンの音が鳴った。
 こんな早くに誰かがやって来たようだ。

「おはようございます。」
「おはようございます。」
「おはよう。一馬に春樹。
 今日のルート確認は出来てるかな?」

 中学生2人が出勤して来たようだ。

「はい。下調べしてあります。」
「時間も10分前には各店舗に到着出来る予定です。」
「はい。昼飯。
 何かあったら、すぐに俺に連絡入れる事。
 勝手な判断は命取りだ。
 わかるな。
 怒られるのを恐れて連絡しないなんて、逆効果に他ならない。
 事態を急速に解決するためには、早急な連絡と的確な判断やアドバイス。
 最後には仲間の連携だ。
 いいね。」
「はい!ありがとうございます。
 行ってきます!」
「ありがとうございます。
 行ってきます槇さん!」

 一馬君と春樹君は槇さんに挨拶をすると、早々に営業の仕事に出て行った。
 
 流し台から遠目で見たけど、2人共ちゃんとスーツを着て正装してた。
 僕はちょっと、恥ずかしくなった。
 アルバイトとは言え、この前槇さんから購入した白いTシャツにデニム素材のレッドブラウンの短パンで来てしまった。
 軽過ぎたかな…。
 
洗い物を終えて、事務所の方に行くと応接スペースのソファに大の字で横たわる奈落の姿が目に入った。

「奈落~。槇さんを休める為に手伝ったのに。
 奈落が思いっきり休んでるんじゃないか。」
「食い過ぎた~!もうちょい休む~!」

 まったく、大きな身体なのに…。
 ちょいちょい、甘える奈落はまるで大型犬だな。

「いいよいいよ。
 甘えられる時に甘えておかないと。
 奈落の今の仕事は、結構神経いるからね。
 有村君、アルバイトの契約をしよう。」
「あ、はい。」

 僕と槇さんは事務所のデスクに座って、アルバイトの契約書に印鑑とサインをした。

「時給千円で深夜手当、早朝手当は時給の25%上乗せ。
 それで構わないかな。」
「そんなに貰えるんですか?
 ありがとうございます。」
「不定期だし、この先もどのくらいのペースになるか皆無の状態で悪いけど。
 なるべく今回限りとは行かない方向で行きたいと思ってる。」
「芸能部署…槇さんの夢ですもんね。
 でも、なんで部署なんです?
 事務所とか会社じゃなくて…。」
「行く行くはそうしたいんだけど、地盤を固めたいんでね。
 うちのイベント企画制作会社が最近出来てね。
 そこの中に部署を作って貰えるように交渉中なんだ。
 まあ、どっちも実績に乏しいんで上層部では保留になっちまう。
 だから、今回の事で実績の1つを作っておきたいんだ。
 少しでも実績があれば申請は通りやすい。
 これは、どの会社でも同じことだよ。」
「そのイベント企画制作会社って、やっぱり若い華京院の人がやってるんですか?」
「ああ、そう。
 ジキルとハイドって男の双子。
 あ、ハーフなんだけどね。
 元々はテレスって…これもハーフなんだけど、テレスが1人で立ち上げまで持って行ってくれた会社でね。
 上層部内移動したテレスから引き継いで、今年からジキルとハイドが会社経営をしてる。
 だから、名ばかりの社長でもまだヒョッコ扱いなんだ。」
「あ、樹さんが言ってました奈落や槇さん達みたいにジキルさんとハイドさんに昔、掴まって歩いてたって。」
「ああ、そうそう。
 あの2人だと女子は中々近寄らないんでね。
 何ていうかな…独特の雰囲気があってね。
 そうだなぁ…イメージとしては冷酷執事みたいって女子からは言われてたかな。」

 えっと…冷酷執事…ははは。
 イメージしづらいなぁ…。
 
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