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ハードで楽しい深夜のお仕事
第15話
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「そうだ、早速で悪いけど…神楽から送り付けられた反物を選別したいんだ。
イメージ画とかあるかな?」
「はい!USBメモリーに入れてきました。
わかりやすいと思いまして。」
僕は待ってましたとばかりに、背負って来たリュックの中からUSBメモリーを取り出して、槇さんに差し出した。
「助かるよ。
今からファイル開くね。」
カチッ。カチッ。カチッ。
槇さんは手際よく僕のUSBメモリーからファイルを開いて画像を見た。
「これ、古いパソコンで処理したんだね。
画像粗くしないとダメだったんだね。」
「すいません。
でも描くより、わかりやすいと思って。」
「うん、いいよ。
実を言うと、こういうのは逆にザックリしてくれた方がいいんだ。
若いデザイナーとかよくやる失敗でイメージが凝り固まると、他の人の意見を受け入れない。
本物を使ってのより広い発想が出来なくなるから、それじゃ困るんだよ。
これで正解。」
槇さんは画像を一通り確認すると、奥にあった反物と忍者衣装を取り出して来た。
「一応、クリーニング掛けて、見た目が悪くなさそうなのをピックアップしてる。
カットしてある物もあるから確認して。」
槇さんから手渡された反物と忍者衣装を交互に見た。
反物の中には美しい銀糸で描かれた鶴の刺繍や、金糸の鳳凰が描かれた刺繍もあって、僕は想像以上の品に感動した。
「綺麗だ…丁寧で繊細なグラデーションの染め色…。
細かいところまで気配りされた柄…。
職人さんの心が伝わってくるようだ。」
「そうだね。
けど…これは君が声を掛けなければ廃棄されていた品々だ。
君が再び息を吹き返してくれた、反物もそれに応えるように光を放ってるだろ。」
「神楽さんが…大切に思う訳だ。
確かに、これを安売りには出来ないし、かといって衰退させるなんて…。
美的感覚が無くても…こうやって触れると、価値が染みてくる。」
これが…本物の力…本物の光…。
「はあ…。」
時間も忘れて僕は反物をじっくりと観察してしまった。
というより見惚れていたと言った方が正解かもしれない。
あまりにも美しくて、シミとか所々に虫食いはあるものの、無事な部分はその光を失ってはいなかった。
本格的に加工して別商品にするのには難しい質なんだろうなぁ。
格を下げる事は、神楽さんの性格上出来ない筈だ。
「カットを工夫出来ますか?
単色ベースなら、生地の美しさを最大限に印象づけるカットをした方がいいかと。
確かに面積を大きくして派手にしても良いけど、それだと…安っぽい旅芸人みたくなりそうで。」
「ふむふむ、つまりバランスだね。
君の画像データにもその点を気にしてる感じだね。
僕はちょっとそこは自信が持てないから、君の意見を重視するよ。
あ、そろそろ豊田さんが来る時間だ。
彼が来たら、衣装と神楽んとこのロゴの位置、それから何かパフォーマンスのアイデアがあれば言ってくれて構わない。」
「はい、ありがとうございます。」
僕と槇さんが話し合いをしてる向こうで、奈落は退屈だったのか、何やらストレッチとか逆立ちとかし始めていた。
なるほど…監視中もこうやって、常に鍛えてるんだ。
側から見れば遊んでるように見えちゃうけど、きっとこれが、いざという時に瞬時に動ける下準備なんだ。
奈落の仕事なんだ…これも。
誰に言われるのではなく、自分で何が必要で何が不必要か判断して仕事に力を最大限に活かす…僕も負けてられない!
もう、仕事は始まっていて、時給も発生してるんだ。
意識をしないと。
イメージ画とかあるかな?」
「はい!USBメモリーに入れてきました。
わかりやすいと思いまして。」
僕は待ってましたとばかりに、背負って来たリュックの中からUSBメモリーを取り出して、槇さんに差し出した。
「助かるよ。
今からファイル開くね。」
カチッ。カチッ。カチッ。
槇さんは手際よく僕のUSBメモリーからファイルを開いて画像を見た。
「これ、古いパソコンで処理したんだね。
画像粗くしないとダメだったんだね。」
「すいません。
でも描くより、わかりやすいと思って。」
「うん、いいよ。
実を言うと、こういうのは逆にザックリしてくれた方がいいんだ。
若いデザイナーとかよくやる失敗でイメージが凝り固まると、他の人の意見を受け入れない。
本物を使ってのより広い発想が出来なくなるから、それじゃ困るんだよ。
これで正解。」
槇さんは画像を一通り確認すると、奥にあった反物と忍者衣装を取り出して来た。
「一応、クリーニング掛けて、見た目が悪くなさそうなのをピックアップしてる。
カットしてある物もあるから確認して。」
槇さんから手渡された反物と忍者衣装を交互に見た。
反物の中には美しい銀糸で描かれた鶴の刺繍や、金糸の鳳凰が描かれた刺繍もあって、僕は想像以上の品に感動した。
「綺麗だ…丁寧で繊細なグラデーションの染め色…。
細かいところまで気配りされた柄…。
職人さんの心が伝わってくるようだ。」
「そうだね。
けど…これは君が声を掛けなければ廃棄されていた品々だ。
君が再び息を吹き返してくれた、反物もそれに応えるように光を放ってるだろ。」
「神楽さんが…大切に思う訳だ。
確かに、これを安売りには出来ないし、かといって衰退させるなんて…。
美的感覚が無くても…こうやって触れると、価値が染みてくる。」
これが…本物の力…本物の光…。
「はあ…。」
時間も忘れて僕は反物をじっくりと観察してしまった。
というより見惚れていたと言った方が正解かもしれない。
あまりにも美しくて、シミとか所々に虫食いはあるものの、無事な部分はその光を失ってはいなかった。
本格的に加工して別商品にするのには難しい質なんだろうなぁ。
格を下げる事は、神楽さんの性格上出来ない筈だ。
「カットを工夫出来ますか?
単色ベースなら、生地の美しさを最大限に印象づけるカットをした方がいいかと。
確かに面積を大きくして派手にしても良いけど、それだと…安っぽい旅芸人みたくなりそうで。」
「ふむふむ、つまりバランスだね。
君の画像データにもその点を気にしてる感じだね。
僕はちょっとそこは自信が持てないから、君の意見を重視するよ。
あ、そろそろ豊田さんが来る時間だ。
彼が来たら、衣装と神楽んとこのロゴの位置、それから何かパフォーマンスのアイデアがあれば言ってくれて構わない。」
「はい、ありがとうございます。」
僕と槇さんが話し合いをしてる向こうで、奈落は退屈だったのか、何やらストレッチとか逆立ちとかし始めていた。
なるほど…監視中もこうやって、常に鍛えてるんだ。
側から見れば遊んでるように見えちゃうけど、きっとこれが、いざという時に瞬時に動ける下準備なんだ。
奈落の仕事なんだ…これも。
誰に言われるのではなく、自分で何が必要で何が不必要か判断して仕事に力を最大限に活かす…僕も負けてられない!
もう、仕事は始まっていて、時給も発生してるんだ。
意識をしないと。
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