202 / 280
保健室同盟(仮)と前期図書委員
第15話
しおりを挟む
『ありがとう。
待ってたんだ。
とにかく、今からランニングに出るけど、大丈夫?』
送信。
ピロリロリーン。
『もう、準備して外で待ってるよ。
久々だから、キツいかもな。』
よし!宮地の件でモヤモヤしてるし、ここはランニングで気分転換だ!
僕はアパートを出て、奈落と合流して、軽くストレッチをしてから走り出した。
明るい街灯の下を、公園通りを抜けてランニングを始めた。
青葉が風に吹かれる心地良さがまるで、マイナスイオンが身体に染み込んでくるようだった。
「ちょっと、相談してもいいかな?」
僕は走りながら、斜め後方を走る奈落に話し掛けた。
「ん?相談?」
「早川さんともっと話したいんだけど、宮地がここのところ、図書室に出入りしているから思うように行かないんだ。
かと言って早川さんのクラスになんて行ったら、それこそ宮地の怒りを買ってしまう。
どうしたらいいかな?」
「…そうだな。
学校内って限定するから、接触の機会が少ないんじゃねーか?
ここはひとつ、私生活方面からのアプローチを考えるべきだな。
偶然を装ってとかな。」
「し、私生活⁉︎」
「あのな~。
別に、ストーカーすれとか言ってるんじゃない。
私生活の中に接触出来る、キッカケを見つけろって言ってんだ。
直接じゃなくても、知り合いと親しくなるとか…家族と知り合いになるとか。
偶然を装ってバッタリ出会うってのもアリだな。」
「確かに…。
僕は宮地の家庭環境を調べる事も考えていた…。
早川さんの私生活に近づく事でその辺も詳細にわかる…一石二鳥って事か。
けど…宮地にバレた時のリスクは高いよな。
ん…。」
「その為にも、体力つけなきゃな!
ほら、ペースアップ!」
「あ、はいいっ!」
僕は奈落に煽られるままに、公園までダッシュした。
確かにそうだ。
宮地に見つかったら、見つかったで仕方ないだろう。
でも…だから、その時ある程度怯まないように…宮地と対峙して自分の考えや気持ちを、キチンと吐き出せるように…。
奈落の助けばかりに頼らない様に…!
強くなれ!心!
強くなれ!身体!
強くなれ!願い!
僕はダッシュしながら、繰り返しじぶんの胸で叫び続けた。
自然と…さっきまでモヤモヤしていた宮地への気持ちがスッと引いて行った。
まるで脱皮した蛇みたいな、スルリといきなり肩の荷が軽くなった感じ…。
そうか、目指すものがハッキリしてくると、こんな感覚になるんだなぁ。
薄っすらと、月が浮かんで見える。
「はあ…はあ…。
奈落…僕は…強くなれるかな…?」
膝に手を置き、肩で息をして鉄棒の所で小休止した。
「バァカ!今生きてるって事は、十分強いって事だ。
生きるってのは、それだけで強さが必要なんだよ。」
「ありがとう…奈落。」
月明かりに照らされた、優しい奈落の微笑みが僕に自信をくれた。
その後、僕は鉄棒で斜め懸垂を20回ほどこなしてから、再び奈落と走り出した。
待ってたんだ。
とにかく、今からランニングに出るけど、大丈夫?』
送信。
ピロリロリーン。
『もう、準備して外で待ってるよ。
久々だから、キツいかもな。』
よし!宮地の件でモヤモヤしてるし、ここはランニングで気分転換だ!
僕はアパートを出て、奈落と合流して、軽くストレッチをしてから走り出した。
明るい街灯の下を、公園通りを抜けてランニングを始めた。
青葉が風に吹かれる心地良さがまるで、マイナスイオンが身体に染み込んでくるようだった。
「ちょっと、相談してもいいかな?」
僕は走りながら、斜め後方を走る奈落に話し掛けた。
「ん?相談?」
「早川さんともっと話したいんだけど、宮地がここのところ、図書室に出入りしているから思うように行かないんだ。
かと言って早川さんのクラスになんて行ったら、それこそ宮地の怒りを買ってしまう。
どうしたらいいかな?」
「…そうだな。
学校内って限定するから、接触の機会が少ないんじゃねーか?
ここはひとつ、私生活方面からのアプローチを考えるべきだな。
偶然を装ってとかな。」
「し、私生活⁉︎」
「あのな~。
別に、ストーカーすれとか言ってるんじゃない。
私生活の中に接触出来る、キッカケを見つけろって言ってんだ。
直接じゃなくても、知り合いと親しくなるとか…家族と知り合いになるとか。
偶然を装ってバッタリ出会うってのもアリだな。」
「確かに…。
僕は宮地の家庭環境を調べる事も考えていた…。
早川さんの私生活に近づく事でその辺も詳細にわかる…一石二鳥って事か。
けど…宮地にバレた時のリスクは高いよな。
ん…。」
「その為にも、体力つけなきゃな!
ほら、ペースアップ!」
「あ、はいいっ!」
僕は奈落に煽られるままに、公園までダッシュした。
確かにそうだ。
宮地に見つかったら、見つかったで仕方ないだろう。
でも…だから、その時ある程度怯まないように…宮地と対峙して自分の考えや気持ちを、キチンと吐き出せるように…。
奈落の助けばかりに頼らない様に…!
強くなれ!心!
強くなれ!身体!
強くなれ!願い!
僕はダッシュしながら、繰り返しじぶんの胸で叫び続けた。
自然と…さっきまでモヤモヤしていた宮地への気持ちがスッと引いて行った。
まるで脱皮した蛇みたいな、スルリといきなり肩の荷が軽くなった感じ…。
そうか、目指すものがハッキリしてくると、こんな感覚になるんだなぁ。
薄っすらと、月が浮かんで見える。
「はあ…はあ…。
奈落…僕は…強くなれるかな…?」
膝に手を置き、肩で息をして鉄棒の所で小休止した。
「バァカ!今生きてるって事は、十分強いって事だ。
生きるってのは、それだけで強さが必要なんだよ。」
「ありがとう…奈落。」
月明かりに照らされた、優しい奈落の微笑みが僕に自信をくれた。
その後、僕は鉄棒で斜め懸垂を20回ほどこなしてから、再び奈落と走り出した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
毒舌アイドルは毒の魔物に転生する。
馳 影輝
ファンタジー
毒舌を売りにして芸能界で活躍できる様になった。
元々はアイドルとしてデビューしたが、ヒラヒラの衣装や可愛い仕草も得意じゃ無かった。
バラエティーの仕事を貰って、毒舌でキャラを作ったらこれがハマり役で世間からのウケも良くとんとん拍子で有名人になれた。
だが、自宅に帰ると玄関に見知らぬ男性が立っていて私に近づくと静かにナイフで私を刺した。
アイドル時代のファンかも知れない。
突然の事で、怖くて動けない私は何度も刺されて意識を失った。
主人公の時田香澄は殺されてしまう。
気がつくとダンジョンの最下層にポイズンキラーとい魔物に転生する。
自分の現象を知りショックを受けるが、その部屋の主であるリトラの助言により地上を目指す。
ダンジョンの中で進化を繰り返して強くなり、人間の冒険者達が襲われている所に出くわす。
魔物でありながら、擬態を使って人間としても生きる姿や魔王種への進化を試みたり、数え切れないほどの激動の魔物人生が始まる。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
1000年ぶりに目覚めた「永久の魔女」が最強すぎるので、現代魔術じゃ話にもならない件について
水定ゆう
ファンタジー
【火曜、木曜、土曜、に投稿中!】
千年前に起こった大戦を鎮めたのは、最強と恐れられ畏怖された「魔女」を冠する魔法使いだった。
月日は流れ千年後。「永久の魔女」の二つ名を持つ最強の魔法使いトキワ・ルカはふとしたことで眠ってしまいようやく目が覚める。
気がつくとそこは魔力の濃度が下がり魔法がおとぎ話と呼ばれるまでに落ちた世界だった。
代わりに魔術が存在している中、ルカは魔術師になるためアルカード魔術学校に転入する。
けれど最強の魔女は、有り余る力を隠しながらも周囲に存在をアピールしてしまい……
最強の魔法使い「魔女」の名を冠するトキワ・ルカは、現代の魔術師たちを軽く凌駕し、さまざまな問題に現代の魔術師たちと巻き込まれていくのだった。
※こちらの作品は小説家になろうやカクヨムでも投稿しています。
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる