13 / 302
1学期
彼女の反応、僕の動揺。
しおりを挟む
いよいよ7月が過ぎて期末テストも終わり、今学期も2日で終わる。
あれから、彼女との接触も無く、久瀬とも会っていなかった。
放課後の彼女にも特にアレ以来変化はなかった。本を読んでいたり、スケッチブックに絵を描いたり、イヤホンで音楽を聴いたり。旧理科室の彼女は静かに独りを楽しんでいるようだった。
正直、僕は焦っていた。
夏休みに入ってしまうと、チャンスは更に遠のいてしまう。
こういう時、自分が担任じゃないのが悔やまれる。
恨めしそうな顔をしていたのか清水先生に突っ込まれた。
「なんだよ。その顔は嫉妬かよ!」
「いえ、別に…。
今日は全学年による学期末大掃除ですが、僕の担当はどこですか?」
学年末の特別室などの大掃除。
この学校特有だろうが、学年ごとの交流、共同作業も兼ねて行われる為一ヶ所の掃除場所に複数のクラスの生徒がランダムに振り分けられている。
教師は自分の担当場所の監視をする。
コレもランダムに決められている。
「お前の担当は三階の渡り廊下と図書室だ。」
清水先生は割り当て表を渡してくれた。
「岸先生は放送室と相談室、清水先生は…ちょっとまて!男女更衣室って!」
「いいだろ~。神のお導きです。」
十字架を掲げて僕に自慢した。
「変なとこにカメラとか設置したら魔界に落ちますからね。このエロ神父!」
冷ややかな眼差しを清水先生に浴びせた。
掃除となると白のワイシャツを汚したくないな。
僕は白衣を着て担当場所へと向かった。
とりあえず、僕は三階の渡り廊下の監視をした。掃除といっても単なる廊下なので、あっという間に終わってしまった。
「じゃあ、先生は次の担当場所に移動するから、後はゴミ捨てて他の場所手伝うなり時間まで各教室自習するなりしろ。」
やる気のない声で指示を出し、図書室へと向かった。
薄暗い図書室の中で数人の生徒がわらわらと動いてる。
ドン!
ドアを開けた途端何かにぶつかった。
「ごっめーん!本が重くてよろけたの!って武ちゃんか。
なーんだ。謝って損した感じ~。」
小さくて視界に入らなかったが、牧田銀子だった。
「ちょっと!何武本先生にワザとぶつかってんのよ!」
キィキィと甲高い声で葉月結菜が叫んだ。
「ワザとな訳ないじゃん!バーカ!」
「バカは一般クラスのあんたでしょ!」
相変わらずの犬猿の仲だった。
牧田は葉月を無視して僕の方を興味津々で見上げた。
「武ちゃん、その白衣カックイイ!ねっ!チョット脱いで貸してよ。」
「は?別にいいけどお前、掃除は…。」
「えいっ!」
言うか言わないかのうちに白衣を剥がされた。
手際良すぎだろ!小さいのに!
「あっれ~。大きすぎ~。
床に着いちゃう。ダサダサじゃん。」
「だったら、サッサと返せ…。」
「まーさ~。ねぇ白衣着て見せてよ~。
真朝は身長高いからきっと似合うよ!!」
田宮真朝がここに…!!
薄暗い本棚の間から、田宮は本を抱えて出てきた。
「まだ、本棚の整理が終わってないんだけど。」
「いいから、いいから。」
牧田は彼女に白衣を着せ始めた。
「あんた達!ふざけるのもいい加減にしなさいよ!」
顔を赤くして怒鳴る葉月を牧田はガン無視した。
「ほい!やっぱり~似合うよ!天才科学者みたい~武ちゃん!眼鏡かして!」
「おい!こら!」
牧田は僕の眼鏡を瞬時に奪うと、田宮に掛けた。
息を呑んだ…。
牧田の言うとり、白衣姿は白い肌にポニーテールの彼女に予想以上に似合っていた。僕の眼鏡も…。
言葉にならなかった。
僕の白衣を着て、僕の眼鏡を掛ける彼女を見るなんて想像もしてなかった。
「コスプレじゃないんだから!脱ぎなさいよ!」
ヒステリックな金切り声で葉月が彼女から眼鏡と白衣を引き剥がす。
葉月から白衣と眼鏡を受け取った。
今さっき、彼女が身につけた白衣を羽織り、眼鏡を掛けた。
「おいおい、葉月もくだらない事で揉めないでくれ。牧田も遊んでないで早く掃除を終わらせてくれ。」
僕は葉月を何とかなだめ、掃除を再開させた。
田宮は本の整理を再び始めた。
165cmくらいだろうか。女生徒にしては高い方の身長の彼女は脚立を使わず、背伸びをして本を収納していく。
彼女の手が急に止まった。残り数冊というところで手が止まった。
どうやら、数センチのところでしまえない本があるようだ。
僕は、後ろから彼女の持つ届かない本に手を添えて本を収納した。
「こういう時は、教師でも使うもんだ。」
彼女のポニーテールが僕の唇をかすめる。
シャンプーの香りが広がる。
冷静を振舞っていたものの、内心は心臓の鼓動は激しく鳴っていた。
「…ありがとうございます。」
彼女は困惑した表情を浮かべた。
「あと、何冊?」
「3冊…。」
彼女の代わりにその3冊の本をしまっていった。
ふと、あの時間が止まった感覚が蘇った。
何故だろう…出会った時から、彼女との間に流れるこの感覚…。
穏やかで緩やかな2人だけの時間の流れを…心地良く感じる…他の誰にも感じた事はなかった。
この時、僕は葉月の視線に気がつかなかった。僕らを見つめて歯ぎしりする葉月の視線に…。
掃除をほとんど終えて、牧田、田宮、葉月以外の生徒はバラバラと図書室を出ていった。
牧田と田宮は空気の入れ替えで開けた窓を閉め、カーテンを閉める作業をしていた。
「武本先生…ちょっと…。」
葉月が僕の袖を引っ張り、本棚の陰に呼び出した。
「何だ?何か、まだやってない仕事が……!!」
葉月の腕が僕の首に回されたかと思うと、唇を重ねて来た。
すぐに跳ね除ければよかったのに、あまりの事に思考回路がマヒして5秒くらい固まってしまった。
「戸締り終わりました。失礼し…。」
「お~~っと。こりゃスクープじゃん!な~んて、武ちゃんもやっぱり、男だね~まったく。」
牧田がクスクス笑いながら冷やかす。
僕は…茫然とした…田宮真朝が…彼女が見ていた…!
「銀ちゃん、帰りましょう。」
彼女はスッと気を使い、図書室を出てしまった。
嘘だろー!なんて事にー!
「違う!違う…んだ!」
「きゃ。先生!待って。」
僕は葉月を軽く突き飛ばし、一目散に図書室の外に出た。
勘違いされたくなかった…。
見られたくなかったあんな姿なんて、彼女にだけは…!
「田宮!」
「!?」
田宮と牧田が足を止めて振り向く。
「その…違うんだ!葉月がいきなり!そういうんじゃ…。」
思わず、田宮の右手首を掴んで引き寄せてしまった!
言葉が上手く出て来ない!!
パニック状態で白衣のポケットに手を突っ込むとイチゴミルクキャンディーがいくつか入っていた。
大学時代からの癖だった。
物事を考えるのに、脳に糖分補給するために常に飴を入れておく癖。
「コレ…。」
つい言葉に詰まり、キャンディーを手渡してしまった。
バカ~~!!
「口止め料…?。そうね。噂されたら先生も困るしね。銀ちゃん、これで手を打ちましょう。」
え?ええ~??予想外の展開になった。
そういう展開ってありかよ~~!!
「しゃーないな。
キャンディー1個なんて安いけどね~。」
2人はキャンディーの包みを開けて口の中に入れた。
「んっまい!」
牧田は子供のようにはしゃいだ。
「本当…おいしい。」
小さくて赤い唇に滑り込むキャンディーがとても艶っぽく思えた。
彼女から穏やかな笑みがこぼれた。
僕は言い訳をする事さえ忘れて、ただ彼女が立ち去るのをみつめた。
胸のモヤモヤが熱をおびて熱い…。
奥の方が苦しくて、かすかに呼吸するのがやっとだった。
後ろで、葉月が何か言っていたが、僕の耳には全く入って来なかった。
自分がこんなに動揺するなんて、夢にも思わなかった…。
あれから、彼女との接触も無く、久瀬とも会っていなかった。
放課後の彼女にも特にアレ以来変化はなかった。本を読んでいたり、スケッチブックに絵を描いたり、イヤホンで音楽を聴いたり。旧理科室の彼女は静かに独りを楽しんでいるようだった。
正直、僕は焦っていた。
夏休みに入ってしまうと、チャンスは更に遠のいてしまう。
こういう時、自分が担任じゃないのが悔やまれる。
恨めしそうな顔をしていたのか清水先生に突っ込まれた。
「なんだよ。その顔は嫉妬かよ!」
「いえ、別に…。
今日は全学年による学期末大掃除ですが、僕の担当はどこですか?」
学年末の特別室などの大掃除。
この学校特有だろうが、学年ごとの交流、共同作業も兼ねて行われる為一ヶ所の掃除場所に複数のクラスの生徒がランダムに振り分けられている。
教師は自分の担当場所の監視をする。
コレもランダムに決められている。
「お前の担当は三階の渡り廊下と図書室だ。」
清水先生は割り当て表を渡してくれた。
「岸先生は放送室と相談室、清水先生は…ちょっとまて!男女更衣室って!」
「いいだろ~。神のお導きです。」
十字架を掲げて僕に自慢した。
「変なとこにカメラとか設置したら魔界に落ちますからね。このエロ神父!」
冷ややかな眼差しを清水先生に浴びせた。
掃除となると白のワイシャツを汚したくないな。
僕は白衣を着て担当場所へと向かった。
とりあえず、僕は三階の渡り廊下の監視をした。掃除といっても単なる廊下なので、あっという間に終わってしまった。
「じゃあ、先生は次の担当場所に移動するから、後はゴミ捨てて他の場所手伝うなり時間まで各教室自習するなりしろ。」
やる気のない声で指示を出し、図書室へと向かった。
薄暗い図書室の中で数人の生徒がわらわらと動いてる。
ドン!
ドアを開けた途端何かにぶつかった。
「ごっめーん!本が重くてよろけたの!って武ちゃんか。
なーんだ。謝って損した感じ~。」
小さくて視界に入らなかったが、牧田銀子だった。
「ちょっと!何武本先生にワザとぶつかってんのよ!」
キィキィと甲高い声で葉月結菜が叫んだ。
「ワザとな訳ないじゃん!バーカ!」
「バカは一般クラスのあんたでしょ!」
相変わらずの犬猿の仲だった。
牧田は葉月を無視して僕の方を興味津々で見上げた。
「武ちゃん、その白衣カックイイ!ねっ!チョット脱いで貸してよ。」
「は?別にいいけどお前、掃除は…。」
「えいっ!」
言うか言わないかのうちに白衣を剥がされた。
手際良すぎだろ!小さいのに!
「あっれ~。大きすぎ~。
床に着いちゃう。ダサダサじゃん。」
「だったら、サッサと返せ…。」
「まーさ~。ねぇ白衣着て見せてよ~。
真朝は身長高いからきっと似合うよ!!」
田宮真朝がここに…!!
薄暗い本棚の間から、田宮は本を抱えて出てきた。
「まだ、本棚の整理が終わってないんだけど。」
「いいから、いいから。」
牧田は彼女に白衣を着せ始めた。
「あんた達!ふざけるのもいい加減にしなさいよ!」
顔を赤くして怒鳴る葉月を牧田はガン無視した。
「ほい!やっぱり~似合うよ!天才科学者みたい~武ちゃん!眼鏡かして!」
「おい!こら!」
牧田は僕の眼鏡を瞬時に奪うと、田宮に掛けた。
息を呑んだ…。
牧田の言うとり、白衣姿は白い肌にポニーテールの彼女に予想以上に似合っていた。僕の眼鏡も…。
言葉にならなかった。
僕の白衣を着て、僕の眼鏡を掛ける彼女を見るなんて想像もしてなかった。
「コスプレじゃないんだから!脱ぎなさいよ!」
ヒステリックな金切り声で葉月が彼女から眼鏡と白衣を引き剥がす。
葉月から白衣と眼鏡を受け取った。
今さっき、彼女が身につけた白衣を羽織り、眼鏡を掛けた。
「おいおい、葉月もくだらない事で揉めないでくれ。牧田も遊んでないで早く掃除を終わらせてくれ。」
僕は葉月を何とかなだめ、掃除を再開させた。
田宮は本の整理を再び始めた。
165cmくらいだろうか。女生徒にしては高い方の身長の彼女は脚立を使わず、背伸びをして本を収納していく。
彼女の手が急に止まった。残り数冊というところで手が止まった。
どうやら、数センチのところでしまえない本があるようだ。
僕は、後ろから彼女の持つ届かない本に手を添えて本を収納した。
「こういう時は、教師でも使うもんだ。」
彼女のポニーテールが僕の唇をかすめる。
シャンプーの香りが広がる。
冷静を振舞っていたものの、内心は心臓の鼓動は激しく鳴っていた。
「…ありがとうございます。」
彼女は困惑した表情を浮かべた。
「あと、何冊?」
「3冊…。」
彼女の代わりにその3冊の本をしまっていった。
ふと、あの時間が止まった感覚が蘇った。
何故だろう…出会った時から、彼女との間に流れるこの感覚…。
穏やかで緩やかな2人だけの時間の流れを…心地良く感じる…他の誰にも感じた事はなかった。
この時、僕は葉月の視線に気がつかなかった。僕らを見つめて歯ぎしりする葉月の視線に…。
掃除をほとんど終えて、牧田、田宮、葉月以外の生徒はバラバラと図書室を出ていった。
牧田と田宮は空気の入れ替えで開けた窓を閉め、カーテンを閉める作業をしていた。
「武本先生…ちょっと…。」
葉月が僕の袖を引っ張り、本棚の陰に呼び出した。
「何だ?何か、まだやってない仕事が……!!」
葉月の腕が僕の首に回されたかと思うと、唇を重ねて来た。
すぐに跳ね除ければよかったのに、あまりの事に思考回路がマヒして5秒くらい固まってしまった。
「戸締り終わりました。失礼し…。」
「お~~っと。こりゃスクープじゃん!な~んて、武ちゃんもやっぱり、男だね~まったく。」
牧田がクスクス笑いながら冷やかす。
僕は…茫然とした…田宮真朝が…彼女が見ていた…!
「銀ちゃん、帰りましょう。」
彼女はスッと気を使い、図書室を出てしまった。
嘘だろー!なんて事にー!
「違う!違う…んだ!」
「きゃ。先生!待って。」
僕は葉月を軽く突き飛ばし、一目散に図書室の外に出た。
勘違いされたくなかった…。
見られたくなかったあんな姿なんて、彼女にだけは…!
「田宮!」
「!?」
田宮と牧田が足を止めて振り向く。
「その…違うんだ!葉月がいきなり!そういうんじゃ…。」
思わず、田宮の右手首を掴んで引き寄せてしまった!
言葉が上手く出て来ない!!
パニック状態で白衣のポケットに手を突っ込むとイチゴミルクキャンディーがいくつか入っていた。
大学時代からの癖だった。
物事を考えるのに、脳に糖分補給するために常に飴を入れておく癖。
「コレ…。」
つい言葉に詰まり、キャンディーを手渡してしまった。
バカ~~!!
「口止め料…?。そうね。噂されたら先生も困るしね。銀ちゃん、これで手を打ちましょう。」
え?ええ~??予想外の展開になった。
そういう展開ってありかよ~~!!
「しゃーないな。
キャンディー1個なんて安いけどね~。」
2人はキャンディーの包みを開けて口の中に入れた。
「んっまい!」
牧田は子供のようにはしゃいだ。
「本当…おいしい。」
小さくて赤い唇に滑り込むキャンディーがとても艶っぽく思えた。
彼女から穏やかな笑みがこぼれた。
僕は言い訳をする事さえ忘れて、ただ彼女が立ち去るのをみつめた。
胸のモヤモヤが熱をおびて熱い…。
奥の方が苦しくて、かすかに呼吸するのがやっとだった。
後ろで、葉月が何か言っていたが、僕の耳には全く入って来なかった。
自分がこんなに動揺するなんて、夢にも思わなかった…。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる