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2学期
第1回魔女対策会議
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僕は文化祭のポスターの件を2人に話そうかどうか迷った。
すでに、田宮は怪我をさせられた時点で契約は無いものに等しい。
しかし、話した事を魔女に知られるとさらなる制裁も予想される。
「まず、話しづらいと思うので、ウチのカウンセラーの話からしましょうか。」
金井先生が重い口振りで話し始めた。
「この件はあまり表沙汰にはしていません。
清水先生も大まかな事しか把握出来ていないかと思います。」
「そうだな。ただ、前回のカウンセラーが日に日にやつれていくのは見ていてわかったよ。」
「彼は…田宮 美月に情報を横流ししていました。
生徒だけでなく教師の情報もね。
しかも、彼と田宮 美月の間には肉体関係がありました。
利用され、脅迫され、精神的に追い込まれてしまいました。」
「!!」
なっ…!そこまでやってるのか?あの女!
本当に田宮 真朝と血が繋がってんのかよ!
「登校拒否児、3年の現時点では5人の情報も彼を通じて、田宮 美月に流されています。
彼女は相手の弱みを握ってから、確実に相手に近づいて行くんですよ。」
「そして…その為の手段は選ばない。
全く高校生のやる事じゃねーな。」
清水先生が水割りをガバガバ呑み始めた。
「あの女、やたらと俺の情報を手に入れたがってた。
恐らく、1年の情報が欲しかったんだろう。
田宮 真朝は情報集めには適して無いからな。
妹は使えないと判断したんだろう。」
そういえば、ちょくちょく、清水先生に声を掛けていた。
「カウンセラーが代わり、情報集めに手こずってるのが今の現状でしょうね。」
「ああっ!」
僕は気が付いてしまった。
「どうした?武本。」
「田宮 美月が僕を仲間に入れようと、何度か交渉して来ました!
おかしいと思ったんですよ。
つまりは、金井先生ではそれが出来ないから…。」
「そうだね。恐らく田宮 美月からしたら、武本先生は取り込みやすいと思ったのでしょう。
実際はかなり手こずってる訳ですが。」
そこまで、考えての交渉だったのか…。
危ねぇえ!マジ怖ぇ!
清水先生と僕は田宮の母親に会った時の話しを金井先生に打ち明けた。
「では、その母親は《真朝》という女性に勝てなかった悔しさをずっと持っていて、そのはけ口として真朝君を育てているんですね。
参りましたね。
…よく、今まで生きてこれた。」
「えっ…?」
「生まれてから、ずっと存在を否定されて生きてくるなんて、普通の精神ならすでに完全崩壊して発狂してるか自殺してますよ。
しかも、自分の母親からの仕打ちならなおのこと。
下手に頭が回る分、精神的攻撃で体罰してないとなると余計に表沙汰になりにくいですし。
誰も助けられないのは真朝君本人が1番わかっている筈です。」
だから…死の世界に魅了されて行くのか…。
そうする事でしか逆に生きてこれなかったのか…君の立つ世界はなんて…哀しい。
僕は文化祭ポスターの件を話す事にした。
「金井先生、清水先生…これから話す事は他言しないと約束して下さい。
それが破られると田宮 真朝に危険が及ぶ可能性もあるので。」
2人は無言で頷くと、僕の顔を真剣に見つめた。
そして、僕は去年と今年の文化祭ポスターの話を2人に話し、田宮 美月との契約の件も包み隠さず話した。
「野心の強い女だなぁ!世の中自分中心ってか?全くふざけた話しだ!」
清水先生が呆れて、酒を煽った。
「彼女…真朝君はそれでいいと…?」
金井先生はやはり、彼女の心配をして来た。
「ええ…。
自分には存在価値が無いから評価が誰の手に渡っても…意味は無いと…。」
「そうですか…。
真朝君の心の傷は、かなり根深いですね。」
「僕も、そう思います。」
「とりあえず、今日は田宮 美月の今後の対策を考えましょう。
真朝君の件を話すには久瀬君が必須です。
後日相談しましょう。」
「はい。」
確かに…今の現時点では田宮 真朝を1番理解してるのは久瀬だ。
久瀬にしかわからない彼女の秘密もあるし…。
確かに僕が田宮に似て他人に怯えてる部分があるのは判ったが…。
彼女を理解してると言う意味では僕が…1番遠いんじゃないか?
久瀬は僕が田宮の1番近くにいると言っていたが似てるってだけのような気が…。
…近い実感が湧いくるどころか…全然遠いんですけど…。
マジ…遠いよ…。
「おそらく、僕ら3人が協力関係にあるのは、田宮 美月も想定内でしょう。
となれば、教師に手を出す可能性は低いと思われます。」
金井先生は少し低めの声で話し出した。
「じゃあ、生徒か?」
「情報源となる人物は限られています。
職員室に頻繁に出入りしても不審がられない人物。…つまり…。」
「2年の次期生徒会長だ!
そうか、あのマフラーにはそう言う意味が…!」
思わず、マフラーの件を口走ってしまった。
まずい!
「マフラーって何だ?」
清水先生が追求して来た。
「えっ…と田宮 真朝が姉に強制的に編ませた物で、次期生徒会長に渡すとか…小耳に挟みまして…。」
僕は2人から視線を外した。
ずっと覗いてましたなんて言えるわけないだろ!
しかも何ヶ月も前から…!
「小耳に挟むような内容ではないですね…。
武本先生?」
「いっ言いませんよ!情報源は黙秘します!」
僕は口を両手で覆った。
だから…この3人で呑むのは嫌だったんだ!
「じゃあ、とりあえずは次期生徒会長広瀬の動向に注意だな。」
「ええ。おそらく既に魔女の手先の可能性が高いですし。」
清水先生と金井先生も意見が一致した。
「了解です。」
僕もそれにならった。
「で…田宮 美月については…ここまで!
武本!お前…昼間、田宮 真朝と何があった? 」
嘘だろ!このタイミングでかよ!この泥酔牧師!余計な事を!!
「今日のお昼休みに何かあったんですか?
武本先生…。」
金井先生の視線が僕に投げかけられた。
逃げられそうにない状況だった。
すでに、田宮は怪我をさせられた時点で契約は無いものに等しい。
しかし、話した事を魔女に知られるとさらなる制裁も予想される。
「まず、話しづらいと思うので、ウチのカウンセラーの話からしましょうか。」
金井先生が重い口振りで話し始めた。
「この件はあまり表沙汰にはしていません。
清水先生も大まかな事しか把握出来ていないかと思います。」
「そうだな。ただ、前回のカウンセラーが日に日にやつれていくのは見ていてわかったよ。」
「彼は…田宮 美月に情報を横流ししていました。
生徒だけでなく教師の情報もね。
しかも、彼と田宮 美月の間には肉体関係がありました。
利用され、脅迫され、精神的に追い込まれてしまいました。」
「!!」
なっ…!そこまでやってるのか?あの女!
本当に田宮 真朝と血が繋がってんのかよ!
「登校拒否児、3年の現時点では5人の情報も彼を通じて、田宮 美月に流されています。
彼女は相手の弱みを握ってから、確実に相手に近づいて行くんですよ。」
「そして…その為の手段は選ばない。
全く高校生のやる事じゃねーな。」
清水先生が水割りをガバガバ呑み始めた。
「あの女、やたらと俺の情報を手に入れたがってた。
恐らく、1年の情報が欲しかったんだろう。
田宮 真朝は情報集めには適して無いからな。
妹は使えないと判断したんだろう。」
そういえば、ちょくちょく、清水先生に声を掛けていた。
「カウンセラーが代わり、情報集めに手こずってるのが今の現状でしょうね。」
「ああっ!」
僕は気が付いてしまった。
「どうした?武本。」
「田宮 美月が僕を仲間に入れようと、何度か交渉して来ました!
おかしいと思ったんですよ。
つまりは、金井先生ではそれが出来ないから…。」
「そうだね。恐らく田宮 美月からしたら、武本先生は取り込みやすいと思ったのでしょう。
実際はかなり手こずってる訳ですが。」
そこまで、考えての交渉だったのか…。
危ねぇえ!マジ怖ぇ!
清水先生と僕は田宮の母親に会った時の話しを金井先生に打ち明けた。
「では、その母親は《真朝》という女性に勝てなかった悔しさをずっと持っていて、そのはけ口として真朝君を育てているんですね。
参りましたね。
…よく、今まで生きてこれた。」
「えっ…?」
「生まれてから、ずっと存在を否定されて生きてくるなんて、普通の精神ならすでに完全崩壊して発狂してるか自殺してますよ。
しかも、自分の母親からの仕打ちならなおのこと。
下手に頭が回る分、精神的攻撃で体罰してないとなると余計に表沙汰になりにくいですし。
誰も助けられないのは真朝君本人が1番わかっている筈です。」
だから…死の世界に魅了されて行くのか…。
そうする事でしか逆に生きてこれなかったのか…君の立つ世界はなんて…哀しい。
僕は文化祭ポスターの件を話す事にした。
「金井先生、清水先生…これから話す事は他言しないと約束して下さい。
それが破られると田宮 真朝に危険が及ぶ可能性もあるので。」
2人は無言で頷くと、僕の顔を真剣に見つめた。
そして、僕は去年と今年の文化祭ポスターの話を2人に話し、田宮 美月との契約の件も包み隠さず話した。
「野心の強い女だなぁ!世の中自分中心ってか?全くふざけた話しだ!」
清水先生が呆れて、酒を煽った。
「彼女…真朝君はそれでいいと…?」
金井先生はやはり、彼女の心配をして来た。
「ええ…。
自分には存在価値が無いから評価が誰の手に渡っても…意味は無いと…。」
「そうですか…。
真朝君の心の傷は、かなり根深いですね。」
「僕も、そう思います。」
「とりあえず、今日は田宮 美月の今後の対策を考えましょう。
真朝君の件を話すには久瀬君が必須です。
後日相談しましょう。」
「はい。」
確かに…今の現時点では田宮 真朝を1番理解してるのは久瀬だ。
久瀬にしかわからない彼女の秘密もあるし…。
確かに僕が田宮に似て他人に怯えてる部分があるのは判ったが…。
彼女を理解してると言う意味では僕が…1番遠いんじゃないか?
久瀬は僕が田宮の1番近くにいると言っていたが似てるってだけのような気が…。
…近い実感が湧いくるどころか…全然遠いんですけど…。
マジ…遠いよ…。
「おそらく、僕ら3人が協力関係にあるのは、田宮 美月も想定内でしょう。
となれば、教師に手を出す可能性は低いと思われます。」
金井先生は少し低めの声で話し出した。
「じゃあ、生徒か?」
「情報源となる人物は限られています。
職員室に頻繁に出入りしても不審がられない人物。…つまり…。」
「2年の次期生徒会長だ!
そうか、あのマフラーにはそう言う意味が…!」
思わず、マフラーの件を口走ってしまった。
まずい!
「マフラーって何だ?」
清水先生が追求して来た。
「えっ…と田宮 真朝が姉に強制的に編ませた物で、次期生徒会長に渡すとか…小耳に挟みまして…。」
僕は2人から視線を外した。
ずっと覗いてましたなんて言えるわけないだろ!
しかも何ヶ月も前から…!
「小耳に挟むような内容ではないですね…。
武本先生?」
「いっ言いませんよ!情報源は黙秘します!」
僕は口を両手で覆った。
だから…この3人で呑むのは嫌だったんだ!
「じゃあ、とりあえずは次期生徒会長広瀬の動向に注意だな。」
「ええ。おそらく既に魔女の手先の可能性が高いですし。」
清水先生と金井先生も意見が一致した。
「了解です。」
僕もそれにならった。
「で…田宮 美月については…ここまで!
武本!お前…昼間、田宮 真朝と何があった? 」
嘘だろ!このタイミングでかよ!この泥酔牧師!余計な事を!!
「今日のお昼休みに何かあったんですか?
武本先生…。」
金井先生の視線が僕に投げかけられた。
逃げられそうにない状況だった。
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