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2学期
浮かれた王子
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ダメだ…限界…!!
あまりに興奮し過ぎた!
マジか…鼻血出そうだ!
僕は身体中の体温上昇に伴い危険な状態に陥ってしまった。
慌ててハンカチで鼻を押さえる。
後残り5分!
ミニテストの解説を早急に黒板に書き、採点済みのミニテストを返却した。
言葉を発する事なく、補習を終えた。
「武本先生ー!保健室行けば?」
「大丈夫?暑かったの?」
他の生徒が声をかけて来たが、それどころじゃない僕は教室から駆け出して行った。
ジャー!
水道の蛇口を思いっきり捻って頭に水をかけた。
頭の熱が一気に引いて、鼻血は出なくなった。
サッとハンカチで頭を拭いたまま、職員室へ行き、タオルを取り出し頭を拭いた。
「何やってんだよ。
補習で雨でも降ったのか?」
清水先生が、あまりの僕の行動にドン引きした。
「ちょっとだけ、頭に血が上りまして…。」
「ぶぶっ!
お前普段、抑えすぎなんだよ!
溜まりまくってる証拠じゃねーか!
ウケる~!ははは!」
清水先生は腹を抱えて笑いだした。
「そこまで笑う事…。」
「生徒の事笑えないな。
浮かれ過ぎで鼻血出そうになったとか。」
「くそっ!」
確かに…明日の補習は気合い入れないと。
浮かれ過ぎた自分を反省した。
「楽しそうだな~俺も補習やりて~。」
「僕で遊ばないで下さい!」
退屈しのぎに僕をからかい始める清水先生にイラッと来た。
こんな調子じゃまともに《勉強会》どころじゃなくなる。
ましてや、今回は僕は彼女に謝らなければならないのだから。
少なくとも久瀬の策略で彼女に迷惑がかかったのは間違いない。
浮かれるのはやめだ!
もっと真剣にならなければ…。
「ほい。
明日の大掃除の割り振り表。
今回、お前の担当、体育館な。」
「はい。わかりました。」
「俺はまた男女更衣室~~!」
鼻歌まじりに清水先生は自慢して来た。
「…イカサマしたんですか?」
「はああ?人聞きの悪い!
神のお導きだつっーの!」
「酷い神様もいたもんですね。」
「…葉月とは離しておいたぞ。
厄介事はこりごりだ。」
清水先生が気を使ってくれたんだ。
「ありがとうございます。」
「どうせクリスマスイブを迫られるだろ。
職員がピリピてる中そんな迷惑な事やられてもな~。
せっかくの冬休み気分が台無しになっちまう。」
「確かに…。」
葉月は本当に厄介だなぁ。
あいつこそ、別の彼氏作ればいいのに。
何で僕なんだよ。
少女漫画の世界じゃね~っつーの。
担任がそう簡単に生徒に手を出すなんて本来なら危ない奴だよ。
…て、担任でもない田宮にキスした僕が言うのも何だけどな…。
僕は今日は旧理科準備室には行かなかった。
ここのところ、金井先生が頻繁に訪れてるようだったからだ。
2人を覗いてるような事はしたくない。
金井先生がいるなら田宮の身の安全は保証されるだろう。
もう…旧理科準備室の僕はいらなくなるのかもしれない。
少しだけ寂しい気がした。
僕は結構、あの場所自体を気に入っていたから。
逆に行けないとなると…。
でも…仕方ないよな。
そんな事言ったって始まらない。
僕は明日の補習の準備をし始めた。
田宮だけ別のメニューなので結構面倒なのだ。
この際…国立大の過去問とかから出してみようかな…。
ちょっとだけ彼女にイジワルな考えをしてしまった。
膨れて怒るかな…。
それとも結構サクサクこなすかな?
不意にさっきの教室での彼女を思い出した。
ずっと、ああしていたかったな…。
僕は目を瞑って脳裏に刻まれた彼女の映像に
酔いしれていた。
あまりに興奮し過ぎた!
マジか…鼻血出そうだ!
僕は身体中の体温上昇に伴い危険な状態に陥ってしまった。
慌ててハンカチで鼻を押さえる。
後残り5分!
ミニテストの解説を早急に黒板に書き、採点済みのミニテストを返却した。
言葉を発する事なく、補習を終えた。
「武本先生ー!保健室行けば?」
「大丈夫?暑かったの?」
他の生徒が声をかけて来たが、それどころじゃない僕は教室から駆け出して行った。
ジャー!
水道の蛇口を思いっきり捻って頭に水をかけた。
頭の熱が一気に引いて、鼻血は出なくなった。
サッとハンカチで頭を拭いたまま、職員室へ行き、タオルを取り出し頭を拭いた。
「何やってんだよ。
補習で雨でも降ったのか?」
清水先生が、あまりの僕の行動にドン引きした。
「ちょっとだけ、頭に血が上りまして…。」
「ぶぶっ!
お前普段、抑えすぎなんだよ!
溜まりまくってる証拠じゃねーか!
ウケる~!ははは!」
清水先生は腹を抱えて笑いだした。
「そこまで笑う事…。」
「生徒の事笑えないな。
浮かれ過ぎで鼻血出そうになったとか。」
「くそっ!」
確かに…明日の補習は気合い入れないと。
浮かれ過ぎた自分を反省した。
「楽しそうだな~俺も補習やりて~。」
「僕で遊ばないで下さい!」
退屈しのぎに僕をからかい始める清水先生にイラッと来た。
こんな調子じゃまともに《勉強会》どころじゃなくなる。
ましてや、今回は僕は彼女に謝らなければならないのだから。
少なくとも久瀬の策略で彼女に迷惑がかかったのは間違いない。
浮かれるのはやめだ!
もっと真剣にならなければ…。
「ほい。
明日の大掃除の割り振り表。
今回、お前の担当、体育館な。」
「はい。わかりました。」
「俺はまた男女更衣室~~!」
鼻歌まじりに清水先生は自慢して来た。
「…イカサマしたんですか?」
「はああ?人聞きの悪い!
神のお導きだつっーの!」
「酷い神様もいたもんですね。」
「…葉月とは離しておいたぞ。
厄介事はこりごりだ。」
清水先生が気を使ってくれたんだ。
「ありがとうございます。」
「どうせクリスマスイブを迫られるだろ。
職員がピリピてる中そんな迷惑な事やられてもな~。
せっかくの冬休み気分が台無しになっちまう。」
「確かに…。」
葉月は本当に厄介だなぁ。
あいつこそ、別の彼氏作ればいいのに。
何で僕なんだよ。
少女漫画の世界じゃね~っつーの。
担任がそう簡単に生徒に手を出すなんて本来なら危ない奴だよ。
…て、担任でもない田宮にキスした僕が言うのも何だけどな…。
僕は今日は旧理科準備室には行かなかった。
ここのところ、金井先生が頻繁に訪れてるようだったからだ。
2人を覗いてるような事はしたくない。
金井先生がいるなら田宮の身の安全は保証されるだろう。
もう…旧理科準備室の僕はいらなくなるのかもしれない。
少しだけ寂しい気がした。
僕は結構、あの場所自体を気に入っていたから。
逆に行けないとなると…。
でも…仕方ないよな。
そんな事言ったって始まらない。
僕は明日の補習の準備をし始めた。
田宮だけ別のメニューなので結構面倒なのだ。
この際…国立大の過去問とかから出してみようかな…。
ちょっとだけ彼女にイジワルな考えをしてしまった。
膨れて怒るかな…。
それとも結構サクサクこなすかな?
不意にさっきの教室での彼女を思い出した。
ずっと、ああしていたかったな…。
僕は目を瞑って脳裏に刻まれた彼女の映像に
酔いしれていた。
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