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3学期
王子、魔法にかかる。
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5時限目の授業を難なく終えて、次はいよいよ1年4組の授業だ。
今日、彼女には廊下で会ったきりだ…。
でも、これはこれから僕が乗り越えて行かなければならない試練の練習だ!
デレデレなんてしてられない!
男としても、人としても金井先生には敵わないけど…でも、僕なりの成長を見せなければ。
気合い充分!
職員室で持ち物を1年4組仕様にして、コーヒーを一気飲みした。
行くぞ!ガンバレ僕!
相変わらず廊下でダラダラしてる生徒達を、出席簿でパタパタ煽りながら教室に追いやった。
「ほらほら、もう授業開始のチャイム鳴ってんぞ!」
全員が教室に入ったのを確認して、僕は1年4組の前で一呼吸した。
教室に勢いよく入って、真っ直ぐに教壇に上がった。
「実力テストの感想はどうだった?」
敢えて生徒達に声を掛けて場を和ませた。
「武本先生、手ぇ抜いてよ~!」
「英語嫌い~~!」
ガヤガヤと生徒達が反応する。
ノリがいいクラスはこういう所が助かる。
「今からテストを返す、答えを解説するが、採点ミスがあれば申し出てくれ。」
坦々と進めてテストを返却した。
「田宮。」
彼女がゆっくりとこちらに向かって来た。
お互い視線は合わせなかった。
彼女に変化はない…。
シカト作戦でいいのかな…。
少しだけ不安になったものの、解答用紙をサッと渡した。
授業がテストの解説で助かった。
生徒達の顔をほとんど見なくて済んだ。
プラスに考えたのが功をそうし、自然とした振る舞いが出来たと思う。
時折、牧田がほくそ笑むのが見えたが、意識せずに出来た。
やれば出来るじゃん!
自画自賛でちょっと調子に乗ってたのかもしれない。
授業が一通り終わり、終了のチャイムが鳴った。
ホッとして気を抜いた瞬間…!
彼女と視線がバッチリ合ってしまった。
目を見開き、しっかりとこっちを見ていた。
蛇に睨まれたカエルじゃないが、急な事に反応が遅れ、瞬間的に固まり、慌てて視線を逸らした。
あからさまだ!
くそっ!気を抜き過ぎだ!失敗した!
明らかに変な反応したよな!
僕はその場を逃げるように立ち去った。
魔法が解けたシンデレラの気持ちってこんな感じなんだろうな…。
やっぱり、急には変われない。
恥ずかしいいいい~~!
僕は両手で顔を押さえて廊下の壁に寄りかかった。
「くそ~~!」
パコン!パコ!パコン!
後ろから来た清水先生に丸めたファイルで叩かれた。
「何恥ずかしい事をしたんだよ!
顔真っ赤だぞ!」
「してませんよ。
何もしてません!」
「お前なぁ。顔と言ってる事が矛盾しまくってんぞ!」
「すいません。でも…本当に何もしてないんです。」
してないから問題なんだ。
もっとクールに行かなきゃならないのに…。
このすぐに顔に出る体質はどうにかならないのかな。
もう少しだったのに…調子こいたからな。
油断大敵だよ!まったく!
僕と清水先生は職員室へ一旦戻り、すぐに担当クラスに行き、帰りのホームルームを済ませた。
余計な人に声を掛けられなくなかったので、ホームルーム終わりは猛ダッシュで再び職員室へと駆け込んだ。
ズキン…ズキン…。
胸の奥で、彼女に会いたい気持ちが疼いた。
彼女は何か感じてくれただろうか…。
寂しいとか…僕に触れたいとか…。
今日、彼女には廊下で会ったきりだ…。
でも、これはこれから僕が乗り越えて行かなければならない試練の練習だ!
デレデレなんてしてられない!
男としても、人としても金井先生には敵わないけど…でも、僕なりの成長を見せなければ。
気合い充分!
職員室で持ち物を1年4組仕様にして、コーヒーを一気飲みした。
行くぞ!ガンバレ僕!
相変わらず廊下でダラダラしてる生徒達を、出席簿でパタパタ煽りながら教室に追いやった。
「ほらほら、もう授業開始のチャイム鳴ってんぞ!」
全員が教室に入ったのを確認して、僕は1年4組の前で一呼吸した。
教室に勢いよく入って、真っ直ぐに教壇に上がった。
「実力テストの感想はどうだった?」
敢えて生徒達に声を掛けて場を和ませた。
「武本先生、手ぇ抜いてよ~!」
「英語嫌い~~!」
ガヤガヤと生徒達が反応する。
ノリがいいクラスはこういう所が助かる。
「今からテストを返す、答えを解説するが、採点ミスがあれば申し出てくれ。」
坦々と進めてテストを返却した。
「田宮。」
彼女がゆっくりとこちらに向かって来た。
お互い視線は合わせなかった。
彼女に変化はない…。
シカト作戦でいいのかな…。
少しだけ不安になったものの、解答用紙をサッと渡した。
授業がテストの解説で助かった。
生徒達の顔をほとんど見なくて済んだ。
プラスに考えたのが功をそうし、自然とした振る舞いが出来たと思う。
時折、牧田がほくそ笑むのが見えたが、意識せずに出来た。
やれば出来るじゃん!
自画自賛でちょっと調子に乗ってたのかもしれない。
授業が一通り終わり、終了のチャイムが鳴った。
ホッとして気を抜いた瞬間…!
彼女と視線がバッチリ合ってしまった。
目を見開き、しっかりとこっちを見ていた。
蛇に睨まれたカエルじゃないが、急な事に反応が遅れ、瞬間的に固まり、慌てて視線を逸らした。
あからさまだ!
くそっ!気を抜き過ぎだ!失敗した!
明らかに変な反応したよな!
僕はその場を逃げるように立ち去った。
魔法が解けたシンデレラの気持ちってこんな感じなんだろうな…。
やっぱり、急には変われない。
恥ずかしいいいい~~!
僕は両手で顔を押さえて廊下の壁に寄りかかった。
「くそ~~!」
パコン!パコ!パコン!
後ろから来た清水先生に丸めたファイルで叩かれた。
「何恥ずかしい事をしたんだよ!
顔真っ赤だぞ!」
「してませんよ。
何もしてません!」
「お前なぁ。顔と言ってる事が矛盾しまくってんぞ!」
「すいません。でも…本当に何もしてないんです。」
してないから問題なんだ。
もっとクールに行かなきゃならないのに…。
このすぐに顔に出る体質はどうにかならないのかな。
もう少しだったのに…調子こいたからな。
油断大敵だよ!まったく!
僕と清水先生は職員室へ一旦戻り、すぐに担当クラスに行き、帰りのホームルームを済ませた。
余計な人に声を掛けられなくなかったので、ホームルーム終わりは猛ダッシュで再び職員室へと駆け込んだ。
ズキン…ズキン…。
胸の奥で、彼女に会いたい気持ちが疼いた。
彼女は何か感じてくれただろうか…。
寂しいとか…僕に触れたいとか…。
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