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008 - あんじぇりか -
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「この映像から推測すると・・・魔王の首を落とした時点で勇者様の魔王耐性が消滅しているようですね」
「だから僕の左足が潰されたのかぁ・・・」
「はい、過去の討伐で相討ちとなった勇者の中には魔王を殺した直後に攻撃された者も居るのではないかと・・・」
「殺した後もしばらく警戒せよという事か、後世に伝えて次の討伐に活かせねばならないな」
今僕は領主様の執務室で魔王討伐時の映像を確認している、同席者は領主様、アルフレッドさん、主任エンジニアのスチールさんだ・・・僕に抱きついて離れなかったアンジェリカちゃんは領主様が引き剥がし、泣き叫びながら自室に連行されていた。
アンジェリカちゃんが僕から離れようとしなかった理由は母親が欲しかったから・・・領主様が詳しく説明してくれた。
「私が29歳の時、ずっと独り身なのを見かねたアラン・・・陛下が心配して婚約者を押し付けてきたのだ、上級貴族の令嬢で歳は17歳・・・10歳以上年齢差があったが会ってみると性格も良さそうだったし私もいい加減後継を残さねばならないという理由で翌年結婚した」
国王の紹介か・・・なんか嫌な予感がするな。
「結婚して分かったのだが・・・彼女は浪費癖があり私との結婚も家の莫大な財産目当て・・・王都のオルネン邸で生活し毎日派手に遊び回っていた、結婚約期間中は清楚で大人しい令嬢を演じていたから私や周りの者も皆騙されていた」
「わぁ・・・」
思わず声が出ちゃったよ、領主様の方を見ると苦笑いしていた・・・渋くてワイルドなイケおじだから自虐的な表情も絵になるじゃないか!。
「使用人への態度も酷いので見かねた私が厳しく注意したら翌日彼女は出て行ってしまった、結婚してから購入した大量の宝飾品や王都邸に保管していた現金を全部持ってね、しばらく経って彼女は捕まり離婚が成立、表向きには死んだ事にした・・・今は実家で居心地の悪い生活をしているらしい」
「うわぁ・・・」
ドン引きだ、でも元々は人を見る目が無い国王が原因だよね。
「陛下・・・奴は賢く政治の手腕は優れているのだが時々余計な事をして周囲を混乱させる、だがあの女の件で少しは懲りたのだろう、私に結婚の事はうるさく言って来なくなった」
「・・・」
「アンジェは母親の顔を知らないし甘えた事もない・・・私も忙しくてあまり構ってやれず寂しい思いをさせていた所に今回の再婚話が出たのだ、私がポロリと新しい母親が来ると漏らしたらとても喜んでね・・・今更偽装結婚だとは言い出せなくて今に至っている」
「でもいつかは伝えないとアンジェリカちゃんが・・・」
そう、僕はこの屋敷で暮らすわけじゃないしアンジェリカちゃんの母親にもなれない、まだ未定だが日本に帰ってこの世界には戻らない可能性もある・・・いつまでも期待させておくのはかわいそうだ。
「勇者殿には余計な気遣いをさせて悪いと思っている、アンジェには理由を話して言い聞かせるので我が家の事は気にしないで欲しい」
・・・翌朝、魔王討伐記念パレードの打ち合わせで執務室を訪れると領主様が抜け殻のようになっていた。
「どうされたのです?」
領主様の横に立っている執事さんが申し訳なさそうに頭を下げる。
「旦那様は今朝お嬢様と話をされて・・・」
「あ・・・」
その言葉で執務室に入って来た僕達は察した。
「・・・初めて娘を叱ってしまった・・・お父様大嫌い・・・か・・・私は本当にダメな父親だ・・・」
両手で顔を覆い蚊の鳴くような声で領主様が呟いている、渋くてかっこいいのに色々と台無しだ、打ち合わせは中止かな・・・。
執事さんが午後には復活させると言うので僕達はそれぞれの客間に戻った。
お昼までにはまだ時間がある・・・僕は昨日からずっとこれからの事を考えていた。
魔王討伐が終われば日本に帰ってもいいしこの世界で暮らしてもいい、選択は僕の自由だと国王には言われている、歴代の勇者の中には二拠点生活をしていた者も居るらしい。
でも今の身体で日本に戻ったら大騒ぎになるだろう、この国では僕のような格好をしている人は割と居るからまだ良いが日本だとほとんど居ない、恥ずかしくて死ねる!。
コスプレした変な女・・・いや下手をすると露出狂の変態が居ると通報されかねないから服を着て隠さないといけない、でも真夏に厚着してたらとても目立つだろう・・・。
他にも問題が山積みだ、SF映画から出てきたような異世界のサイボーグに人権や国籍は認められるのか?、僕は暗闇で義眼が光るから人間じゃない事はすぐにバレるだろう、隠れて生活するのも面倒だな・・・それに捕まったら解剖されそうで怖い!。
お金も沢山貰えるようだし・・・普段この国で暮らして日本には両親や兄さんに会う為に時々帰るのが現実的かもしれない。
実はこの世界で家を買って生活するのもアリなんじゃないかと思い始めている・・・この国の娯楽は多彩で楽しい、地球のものとは若干異なるがゲームもあれば映画もある、もちろん小説や漫画的なものもあったりする、インドア派の僕としてはとても快適なのだ・・・。
僕は客間を出て近くに居たメイドさんに案内を頼んだ・・・これから僕がやろうとしている事、それはやってしまうともう後戻りは出来ない、結構悩んだし迷った、でも・・・。
「こちらです」
「ありがとう」
案内してくれたメイドさんは僕の後ろから離れない、僕が何をするのか気になるのだろう。
コンコン・・・
返事が無い。
コンコン・・・
聴覚感度を上げると部屋の中からは泣き声が聞こえる・・・。
「アンジェリカちゃん、僕だよ、君のお義母様だ」
まだ返事が無い・・・。
しゅっ・・・
側に控えていたメイドさんが腰に付けていた電子キー的な合鍵を出し、とてもいい笑顔で僕を見た。
僕が頷くと合鍵をリーダーに通し、鍵が開くと再びいい笑顔で僕に親指を立てる、このメイドさんいいキャラしてるな!。
ぷしゅー
扉のセンサーに手を触れると横にスライドして開いた、ここの屋敷は見た目は古風な洋館っぽい作りだが中身はとてもサイバーな仕様だ。
ぽすっ・・・
「ぐしゅっ・・・うっく・・・ひっく・・・」
僕は毛布にくるまって泣いているアンジェリカちゃんのところまで歩きベッドに腰掛けた、部屋は広くてぬいぐるみが沢山、女の子の部屋らしくて可愛いな、まだ電脳化はしていないのかゴーグル型のモニターと端末っぽい装置が机の上に置いてある。
「アンジェリカちゃん・・・泣かないで」
「ぐすっ・・・勇者様?・・・」
毛布の隙間からアンジェリカちゃんが少しだけ顔を出した、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっている。
「そうだよー、僕は勇者でアンジェリカちゃんのお義母様だ」
「だって・・・お父様が・・・えっぐ・・・わぁぁん!」
領主様に僕のことを説明されたみたいだ、母親じゃない、一緒に暮らさない・・・そんな事を言われたのかな?。
「もしアンジェリカちゃんがいい子にしてるのなら、毎日は無理だけど時々このお屋敷に来てお話したり・・・遊んだりできるよ」
「でもアンジェのお義母様には・・・なってくれないんでしょ・・・」
「一応僕は領主様とは夫婦って事になってるから間違いなくアンジェリカちゃんの母親だよ、僕が母親じゃ嫌?」
ぶんぶんっ!
全力で頭を横に振ってるから鼻水が飛び散ってるし、なんか可愛いな・・・僕は持っていたハンカチを出してアンジェリカちゃんの顔を拭いてあげた。
「これからはアンジェって呼んでいい?」
こくこく!
アンジェリカちゃんが毛布から顔を出して全力で頷いている。
「じゃぁ・・・アンジェ・・・お義母様って呼んでも・・・いいの?」
ぐはぁっ!・・・可愛い幼女の上目遣い!、これは反則だろ!子供が苦手な僕でもキュンってなったぞ!。
「もちろんいいよ、僕はアンジェのお義母様だ!」
「ぐすっ・・・アンジェね・・・お母様居ないからずっと欲しかったの・・・お父様は優しいけど、お友達はみんなお母様のお話して・・・アンジェ辛くて・・・うぅ・・・」
なでなで・・・
アンジェちゃんの頭を撫でながら扉の方を見ると・・・涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにした領主様が先程のメイドさんと一緒にこちらを覗いてた!、メイドさんはとてもいい笑顔で僕に親指を立てている・・・恐らく彼女が領主様を連れて来たのだろう。
「・・・17歳で美幼女の母親になっちゃったよ」
「だから僕の左足が潰されたのかぁ・・・」
「はい、過去の討伐で相討ちとなった勇者の中には魔王を殺した直後に攻撃された者も居るのではないかと・・・」
「殺した後もしばらく警戒せよという事か、後世に伝えて次の討伐に活かせねばならないな」
今僕は領主様の執務室で魔王討伐時の映像を確認している、同席者は領主様、アルフレッドさん、主任エンジニアのスチールさんだ・・・僕に抱きついて離れなかったアンジェリカちゃんは領主様が引き剥がし、泣き叫びながら自室に連行されていた。
アンジェリカちゃんが僕から離れようとしなかった理由は母親が欲しかったから・・・領主様が詳しく説明してくれた。
「私が29歳の時、ずっと独り身なのを見かねたアラン・・・陛下が心配して婚約者を押し付けてきたのだ、上級貴族の令嬢で歳は17歳・・・10歳以上年齢差があったが会ってみると性格も良さそうだったし私もいい加減後継を残さねばならないという理由で翌年結婚した」
国王の紹介か・・・なんか嫌な予感がするな。
「結婚して分かったのだが・・・彼女は浪費癖があり私との結婚も家の莫大な財産目当て・・・王都のオルネン邸で生活し毎日派手に遊び回っていた、結婚約期間中は清楚で大人しい令嬢を演じていたから私や周りの者も皆騙されていた」
「わぁ・・・」
思わず声が出ちゃったよ、領主様の方を見ると苦笑いしていた・・・渋くてワイルドなイケおじだから自虐的な表情も絵になるじゃないか!。
「使用人への態度も酷いので見かねた私が厳しく注意したら翌日彼女は出て行ってしまった、結婚してから購入した大量の宝飾品や王都邸に保管していた現金を全部持ってね、しばらく経って彼女は捕まり離婚が成立、表向きには死んだ事にした・・・今は実家で居心地の悪い生活をしているらしい」
「うわぁ・・・」
ドン引きだ、でも元々は人を見る目が無い国王が原因だよね。
「陛下・・・奴は賢く政治の手腕は優れているのだが時々余計な事をして周囲を混乱させる、だがあの女の件で少しは懲りたのだろう、私に結婚の事はうるさく言って来なくなった」
「・・・」
「アンジェは母親の顔を知らないし甘えた事もない・・・私も忙しくてあまり構ってやれず寂しい思いをさせていた所に今回の再婚話が出たのだ、私がポロリと新しい母親が来ると漏らしたらとても喜んでね・・・今更偽装結婚だとは言い出せなくて今に至っている」
「でもいつかは伝えないとアンジェリカちゃんが・・・」
そう、僕はこの屋敷で暮らすわけじゃないしアンジェリカちゃんの母親にもなれない、まだ未定だが日本に帰ってこの世界には戻らない可能性もある・・・いつまでも期待させておくのはかわいそうだ。
「勇者殿には余計な気遣いをさせて悪いと思っている、アンジェには理由を話して言い聞かせるので我が家の事は気にしないで欲しい」
・・・翌朝、魔王討伐記念パレードの打ち合わせで執務室を訪れると領主様が抜け殻のようになっていた。
「どうされたのです?」
領主様の横に立っている執事さんが申し訳なさそうに頭を下げる。
「旦那様は今朝お嬢様と話をされて・・・」
「あ・・・」
その言葉で執務室に入って来た僕達は察した。
「・・・初めて娘を叱ってしまった・・・お父様大嫌い・・・か・・・私は本当にダメな父親だ・・・」
両手で顔を覆い蚊の鳴くような声で領主様が呟いている、渋くてかっこいいのに色々と台無しだ、打ち合わせは中止かな・・・。
執事さんが午後には復活させると言うので僕達はそれぞれの客間に戻った。
お昼までにはまだ時間がある・・・僕は昨日からずっとこれからの事を考えていた。
魔王討伐が終われば日本に帰ってもいいしこの世界で暮らしてもいい、選択は僕の自由だと国王には言われている、歴代の勇者の中には二拠点生活をしていた者も居るらしい。
でも今の身体で日本に戻ったら大騒ぎになるだろう、この国では僕のような格好をしている人は割と居るからまだ良いが日本だとほとんど居ない、恥ずかしくて死ねる!。
コスプレした変な女・・・いや下手をすると露出狂の変態が居ると通報されかねないから服を着て隠さないといけない、でも真夏に厚着してたらとても目立つだろう・・・。
他にも問題が山積みだ、SF映画から出てきたような異世界のサイボーグに人権や国籍は認められるのか?、僕は暗闇で義眼が光るから人間じゃない事はすぐにバレるだろう、隠れて生活するのも面倒だな・・・それに捕まったら解剖されそうで怖い!。
お金も沢山貰えるようだし・・・普段この国で暮らして日本には両親や兄さんに会う為に時々帰るのが現実的かもしれない。
実はこの世界で家を買って生活するのもアリなんじゃないかと思い始めている・・・この国の娯楽は多彩で楽しい、地球のものとは若干異なるがゲームもあれば映画もある、もちろん小説や漫画的なものもあったりする、インドア派の僕としてはとても快適なのだ・・・。
僕は客間を出て近くに居たメイドさんに案内を頼んだ・・・これから僕がやろうとしている事、それはやってしまうともう後戻りは出来ない、結構悩んだし迷った、でも・・・。
「こちらです」
「ありがとう」
案内してくれたメイドさんは僕の後ろから離れない、僕が何をするのか気になるのだろう。
コンコン・・・
返事が無い。
コンコン・・・
聴覚感度を上げると部屋の中からは泣き声が聞こえる・・・。
「アンジェリカちゃん、僕だよ、君のお義母様だ」
まだ返事が無い・・・。
しゅっ・・・
側に控えていたメイドさんが腰に付けていた電子キー的な合鍵を出し、とてもいい笑顔で僕を見た。
僕が頷くと合鍵をリーダーに通し、鍵が開くと再びいい笑顔で僕に親指を立てる、このメイドさんいいキャラしてるな!。
ぷしゅー
扉のセンサーに手を触れると横にスライドして開いた、ここの屋敷は見た目は古風な洋館っぽい作りだが中身はとてもサイバーな仕様だ。
ぽすっ・・・
「ぐしゅっ・・・うっく・・・ひっく・・・」
僕は毛布にくるまって泣いているアンジェリカちゃんのところまで歩きベッドに腰掛けた、部屋は広くてぬいぐるみが沢山、女の子の部屋らしくて可愛いな、まだ電脳化はしていないのかゴーグル型のモニターと端末っぽい装置が机の上に置いてある。
「アンジェリカちゃん・・・泣かないで」
「ぐすっ・・・勇者様?・・・」
毛布の隙間からアンジェリカちゃんが少しだけ顔を出した、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっている。
「そうだよー、僕は勇者でアンジェリカちゃんのお義母様だ」
「だって・・・お父様が・・・えっぐ・・・わぁぁん!」
領主様に僕のことを説明されたみたいだ、母親じゃない、一緒に暮らさない・・・そんな事を言われたのかな?。
「もしアンジェリカちゃんがいい子にしてるのなら、毎日は無理だけど時々このお屋敷に来てお話したり・・・遊んだりできるよ」
「でもアンジェのお義母様には・・・なってくれないんでしょ・・・」
「一応僕は領主様とは夫婦って事になってるから間違いなくアンジェリカちゃんの母親だよ、僕が母親じゃ嫌?」
ぶんぶんっ!
全力で頭を横に振ってるから鼻水が飛び散ってるし、なんか可愛いな・・・僕は持っていたハンカチを出してアンジェリカちゃんの顔を拭いてあげた。
「これからはアンジェって呼んでいい?」
こくこく!
アンジェリカちゃんが毛布から顔を出して全力で頷いている。
「じゃぁ・・・アンジェ・・・お義母様って呼んでも・・・いいの?」
ぐはぁっ!・・・可愛い幼女の上目遣い!、これは反則だろ!子供が苦手な僕でもキュンってなったぞ!。
「もちろんいいよ、僕はアンジェのお義母様だ!」
「ぐすっ・・・アンジェね・・・お母様居ないからずっと欲しかったの・・・お父様は優しいけど、お友達はみんなお母様のお話して・・・アンジェ辛くて・・・うぅ・・・」
なでなで・・・
アンジェちゃんの頭を撫でながら扉の方を見ると・・・涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにした領主様が先程のメイドさんと一緒にこちらを覗いてた!、メイドさんはとてもいい笑顔で僕に親指を立てている・・・恐らく彼女が領主様を連れて来たのだろう。
「・・・17歳で美幼女の母親になっちゃったよ」
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