【R18】巫女と荒神 ~いまだ神話の続く町~

ゴリエ

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第二章 強きもの、弱きもの

捨てきれなかった恋心

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「よう、神隠しから無事に戻ってこられたんだな」

 長年無視し続けてきた事実を無かったことにでもするように、西宮が自然な口ぶりで話しかけてきた。思わず気圧されながら、桃子は頷く。

「う、うん……」

 西宮という男子は、ただそこにいるだけで、相手を圧倒する存在感を持っている。誰もが彼に一目置くのは、有無を言わせぬ気迫に、容易に呑まれてしまうからだ。

 しかし、今の西宮には、もともと彼が持っていたものとは別の、何か異質な気配が入り混じっていた。それはなんとなく、春彦がまとうものと似ていたので、春彦が迎えに来たのだと桃子は信じて疑わなかったのだ。

 そして、どうしてそう思ったのかを直感的に悟ったとき、桃子は驚愕の思いで西宮を見つめた。

「あれ……? 西宮くん、どうして――」

 思わず足元がふらつく。そんなはずはないと自分に言い聞かせたが、本能的な体の震えは止まらない。
 西宮は、桃子にいくらか感心したように、目を見開いてみせた。

「へえ。やっぱりわかるのか、お前には」
「ど、どうして……――どうして、西宮くんが憑坐よりましになってるの……?」

 以前は春彦に感じていたはずの、荒神の圧倒的な存在感。それがどういうわけか、今では目の前の西宮に、そっくりそのまま移行していた。
 桃子は理解が追いつかないまま、疑いようのない現実に、ただ目を白黒させるばかりだった。

 西宮は、桃子の怯えきった様子に笑みさえ浮かべた。そして、付き従う黒服の男二人に命じる。

「連れていけ」

 一瞬のことだった。黒服の一人が桃子に手を掲げると、彼女はあっけなく意識を奪われていた。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


 冴えた音がして目覚めると、だだっ広いフローリング張りの館内にいた。その片隅で、桃子は寝かされていたのだった。起き上がると、体にかけてあった毛布がずり落ちる。体の下には、柔らかなマットレスが敷かれていた。

 病院に着ていったはずの私服のワンピースは、いつの間にか浴衣に変わっていた。藤色を下地に大輪の桃の花が描かれた、美しい生地の浴衣だった。寝巻用らしく、着心地もいい。普段ならこんな綺麗な浴衣を着せられれば心躍りそうなものだが、今はとても喜べなかった。

 遠くで誰かが弓を引いているのが見える。先ほどから小気味よく耳に響いていたのは、弓弦を打ち鳴らす音だったのだ。

 ああ、そうだ、ここは幼いころから知っている場所だ。久しく足を踏み入れてはいなかったが……。
 ここは、西出にしで神社の境内にある、屋内弓道場だった。西宮は古来より武道の家筋であり、競技種目別に合わせて作られた道場を、いくつか境内に持っているのが特徴だった。

 矢を射る人物をぼんやり見ていると、相手が桃子の視線に気づいたようで、向こうから近づいてきた。上背が高く、しなやかに伸びた手足は健康そのもので、なおかつ弓道着を着ていれば、美男ぶりがよりいっそう際立っていた。

「西宮くん……」
「やっと起きたか」

 半ば攫われるようにして連れてこられたことを、今さらながらに思い出して身を硬くすると、西宮は小ばかにしたように笑った。

「いくらなんでもその反応はないだろ。仮にも俺は、あのとち狂った母親から、お前のことを守ってやったのに。肝心のお前が俺を警戒しまくるから、ああするしかなかったんだ」
「そ、それは……ごめんなさい……」

 たしかに、西宮に助けられたのは事実だった。しかし、桃子はどうしても彼を信用できなかった。それだけ、長年彼に傷つけられてきたということだ。

 気になることはいくつもあるのに、怖くて自分からは聞けない。間を持たせるためだけに、とりとめのないことを口にした。

「えっと、弓を練習していたの?」
「見りゃわかるだろ」

 西宮は少々苛ついたように頭をかいた。遠くの的を見ると、的中した矢は一つもないようだ。あれほど、一度も外したことがないと持ち上げられていた彼が。にわかには信じられなかった。

「なぜ、俺がまともに弓を引けなくなったか、教えてやろうか。あいつのせいだよ。あの東宮のチビに、選定の儀でお弓神事を邪魔されたからだ」

 桃子が目を見開く。

「どういうこと……?」
「儀式のあとで使った矢を調べたら、鎌鼬かまいたちの気が残っていた。霊獣に精通した専門家に調べさせたから、間違いない」

 西宮は歯噛みした。

鎌鼬かまいたちは、鋭い鎌みたいな爪を持ったいたちの霊獣だ。すばしっこいから姿は絶対に見せないし、人間には風が吹いたくらいにしか感じられない。でも、間違いなくその鎌鼬が、俺の矢の進路を邪魔した。霊獣を使役する術は、東宮のやつらの得意技だ。それに、俺は調べるまでもなくわかっていた。東宮があのとき術を使ったのを、俺はあの場で察知したからな」

 桃子は驚きを隠せなかった。そういえば――と今さらながらに思い出す。
 お弓神事のとき、最後の矢を射る直前、西宮は驚いてこちらを凝視していた。あれは桃子を見たのではなく、隣の春彦から何かを感じとっていたのだ。
 とはいえ、やすやすと鵜呑みにできない話でもある。

「春彦くんが、まさか……。だって彼、あのときはまだ、力も記憶も戻っていなかったはずで――」
「あいつが何だって?」
「あ、いえ……何かの間違いでは。それに、もし仮に春彦くんがやったことだとしても、決してわざとではないと思う。そんな卑怯なことをする人じゃないよ。もしかしたら、無意識のうちにやってしまったとか……」
「ほう。ならどうして、あいつは『無意識に』俺の邪魔をすることになったんだ?」

 西宮に詰め寄られたが、桃子にはとても言えなかった。
 西宮に無視されたことがきっかけで、学園中から冷遇されているのだと、春彦にうっかり話してしまったのは桃子なのだ。そこから春彦が西宮を敵視するようになったのは、疑いようもないことだった。

 西宮はそれ以上桃子を問い詰めはしなかったが、代わりに春彦への怒りを、これ以上ないというほどむき出しにしていた。

「故意だろうと無意識だろうと、関係ない。あの失敗さえなければ、俺こそが、最初から憑坐よりましに選ばれていたはずだ。とんだ恥をかかされた。現に今、荒神の力は俺のもとにある。この力を使えば的なんていくらでも射抜けるが、西宮に生まれた者として、それだけは絶対にしたくない」

 西宮が、出血しそうなほど唇を噛みしめていたので、桃子は慌てて彼をなだめた。こんなにも自信を喪失している西宮を見たのは初めてだった。
 心配する桃子を、西宮は恐ろしいまでに暗く淀んだ瞳で見つめた。

「だから、むかつくから仕返しに奪ってやったんだよ。神の力とやらを」

 彼の瞳の奥底には、春彦に見たのと同じように、深淵の闇の色が渦巻いていた。

「正直、まさか本当に奪えるとは思わなかった。そんな前例、聞いたこともなかったし。でも異界から帰ってきたあいつは、なぜか目に見えて意気消沈していたからな。あんな腑抜けなら敵じゃないし、案の定、奇襲をかけたらあっけないほど簡単に奪うことができた。西宮は武を行使する家系。力で押せるものは奪い取りに行く。強さこそが正しい。力のない者が上に立ち続けたところで、従う者は混乱させられるだけだ。東宮のチビには、その資格がなかった。だから俺から奪い取られた」

 西宮は、それからは上機嫌で話し続けていた。

「選定の儀をやり直せという声もいまだに多いらしいぜ。何せ、誰が巫女姫に選ばれたのかを、大半のやつらが知らないんだからな。加えて、憑坐が俺になり変わっていることが知れ渡れば、その声はますます強まるだろう。長きに渡って絶対的だったはずの選定の儀の確実性が、ここに来て揺らぐなんてことは、あってはならないだろうから。荒神信仰の威信そのものに関わる。巫女姫には誰が選ばれているのか、まだ周知されていないのをいいことに、儀式のやり直しを申し立てている筆頭は、北条の連中だ」
「北条……」

 桃子は表情をかげらせた。

(忍ちゃん、元気かな……辛い目に遭ってないかな)

 桃子の心の内を悟り、西宮が嘲笑した。

「北条のことがそんなに心配か? たしかにあいつは、選定の儀以降、ずっと休学してるな。――ついでに言うと、東宮もそうだが。腑抜けのチビはともかく、あの北条が、落ち込んで休学するようなしおらしい女なものか。何かしら水面下で進めているに決まってる。俺は心配どころか、あいつがいつ何を仕掛けてくるかとずっと警戒している。あいつの心配なんて、杞憂以外の何ものでもないぞ」

 桃子は、これにはなんと返せばいいのかわからなかった。
 忍も、それに春彦までもが休学しているという。二人の置かれている現状がまったくわからない中で、心配するなというほうが無理な話だった。
 それに、二人が休学している理由に、桃子が絡んでいることは間違いないのだ。

 桃子の表情が晴れないのを見て、西宮は不自然なくらいに優しい声音で話していた。

「なんだかんだ俺は、北条でなくお前が選ばれて良かったと思ってるんだぜ。あくまで消去法の話だがな。正直、北条が巫女姫に選ばれたらどうしようかと、内心ひやひやしていた」

 桃子は、西宮の意外な告白に目を瞬かせていた。

「それはまた……どうして……?」

 西宮と忍は、やはり誰がどう見ても似合いの二人だ。忍には真っ向から否定されたが、第三者目線では間違いなく完全無欠の美男美女カップルで、互いにふさわしい相手に見える。
 それを西宮はあっさり否定した。

「たしかにあいつは美人だけど、融通の利かない堅物だし、いつも何か張り詰めていて気が休まらない。それに、どことなくあいつと俺とは同族のような気がして、一緒にいたら反発し合うだろう。だから正直、俺が憑坐になったとき、あいつが巫女姫として隣にいることは少しも想像できなかった」

 西宮はそれだけ言いきると、もとの自信に満ち溢れる瞳に戻っていた。

「まあ、そういうわけで、俺は儀式をやり直そうがどうしようが一向に構わない。今俺が憑坐であることは変えようのない事実だし、もし俺より強くふさわしいやつが現れたのなら、潔くその座を譲ってやるよ。ただし、俺より弱いやつが無謀にもまた挑んでくるなら、次こそは容赦しない」

 桃子は西宮の言葉の意味を悟り、慌てて彼に追いすがった。

「お願い、春彦くんにひどいことはしないであげて」

 なぜか、とっさに春彦をかばうような台詞が口から出たことに、桃子自身が一番驚いた。どういうつもりで自分がそんなことを口走ったのか、まるでわからない。
 西宮が興味深げに目を細める。

「お前、あのチビのことが好きなのか。お似合いだよな、お前ら二人。ヘタレ同士で」
「わ、私は、ただ心配で……」
「照れるなよ、そういう否定の仕方は逆効果だっての」

 西宮がけらけらと笑う。桃子は恥ずかしかったが、それでも彼が笑ったことで、いくらかほっとしてもいた。
 ふいに西宮がこちらを見た。

「お前とこうして話すのは何年ぶりだ? もう、五年くらい話してなかったんじゃないか」
「そ、それはさすがに言いすぎだよ。それに……覚えてない? 一回だけ、西宮くんから話しかけてくれたことがあったよ。一年くらい前に……」
「そうだっけか?」

 西宮はそっけなく首をひねった。彼に覚えがなかろうと、桃子には決して忘れられない出来事だった。

 西宮は長年桃子を無視し続けてきたが、去年の今ごろ、放課後の教室に一人でいた桃子に、どういう風の吹き回しか、唐突に話しかけてきたことがあった。
 彼は桃子の髪が緩んでいると指摘し、教室でさっと結い直してくれたのだ。年の離れた妹の髪をいつも結んでやっているから、慣れているのだと彼は言った。桃子にとっては、信じられないくらい驚きと幸せに満ちた時間だった。

 からかわれて遊ばれただけなのか、単なる気まぐれだったのか。翌日からは、また元通り無視される日々に戻ったので、あれは自分の願望からくる夢か幻だったのではないかと思えたくらいだ。

 そもそも、今の状況は、まさにあのときと似ているのだ。なぜ、西宮は急に手のひらを返したように桃子を助け、口をきく気にまでなったのか。

 すると、西宮が察しよく話を向けてきた。

「どうして俺が、お前を無視していたのか教えてやろうか」

 唐突に言われて、桃子が目を瞬かせる。

「お前、ずっと俺のこと好きだったろ」
「な――」

 自信たっぷりに言われて、桃子はみるみるうちに顔を赤らめさせていた。
 言い返すのが遅れるほど、あとから訂正することは難しくなっていくのに、機転を利かすことができない。恥ずかしくて、情けなくて、もうこの場から消えてしまいたかった。

 西宮にどんなにないがしろにされても、結局、桃子は彼への恋心を捨てきれずにいた。
 西宮はそんなことなど百も承知のようで、悪びれもせず得意満面に言った。

「試してたんだよ。どれだけひどいことをすれば、お前は俺を嫌いになるのか。お前の熱烈な視線がいい加減うっとうしかったから、冷たくすれば離れていくんじゃないかって。それなのに、お前は変わらず、ずっと俺のことばかり目で追っていた。正直気味が悪かった。お前はさ、どんなに馬鹿にされようがいじめられようが、結局は俺から離れられないんだよな」
「ち、ちが――」
「違わねえよ。巫女姫ってのはそういう生きものなんだ。荒神がどんなにひどいやつでも、惹かれちまうのがお前らの性なんだよ。だから何をされようが、お前は俺を許すしかなくなる」

 言い終わると同時に、西宮が突然桃子を抱きかかえてきたので、桃子は驚いて思わず悲鳴を上げていた。西宮はそのまま躊躇ない足取りでずんずんと進み、先ほど桃子が横になっていたマットレスに、乱暴に彼女を降ろした。
 何事かと面食らっていると、桃子が起き上がるより先に、西宮が馬乗りになって覆いかぶさってきたので、驚いて身を縮こませるしかなかった。

「な、何……」
「なんのためにお前を保護したと思ってる。おもちゃにするために決まってんだろ。東宮から奪ったのは、何も荒神の力だけじゃない。憑坐の座を奪うなら、当然巫女姫ももらい受けるに決まってる。あのチビはお前にご執心だったからな、俺に奪われたって知ったら、どんな顔をするのか見物だ」

 それを聞いて、桃子はとっさに西宮の下から這い出ようとしたが、信じられないくらい強い力で両手首を拘束され、驚くほど簡単に自由を封じ込められてしまった。

「おっと、暴れんなよ。巫女姫は荒神のもんだろ。荒神に生涯仕える巫女として、お前は選定されたんだ。巫女は生涯で一柱ひとはしらの神にしか仕えることができない。つまり、生涯俺一人に仕えるということだ。はなからお前に拒否する権利はない」

 西宮は怯える桃子を見て、薄ら笑いを浮かべた。

「あのチビがどうだったか知らないし興味もねえけど、俺はお前に優しくする気なんて一切ないからな。あいにく弱いものいじめは好きなほうでね、嫌がる女を無理矢理抱いてみたいと思ってたんだ」
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