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第二章 相思相愛編
正妃と側室の死の真相
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「あの…、前のご正妃様は病気で亡くなったと聞きましたが…、あれは一体…?」
ダニエラ達とのお茶会で聞いたことがある。
殿下に嫁いだ侯爵令嬢は嫁いで間もなく、身体に異変が起こり、痩せ衰えて寝たきりの生活になってしまったと。そして、最後は骨と皮だけのような姿に変わり果ててしまったのだと…。
リスティーナが先程、見たあの侯爵令嬢の姿はダニエラ達が言っていた通りの姿をしていた。
肉がほとんどなく、異常なまでに痩せて苦しそうに息切れをして今にも死んでしまいそうな程に弱り切っていた。
一体、どうしてあんな姿になってしまったのだろうか。
「あれは、病気じゃない。毒だ。」
「え…!?」
「あの毒は遅延性の毒の一種だった。じわじわと少しずつ身体に毒が回って最後は死に至る。
微量な毒を少しずつ飲ませることで毒だとは気付かれずに怪しむことなく、殺すことができる代物だ。
ああいった毒は王族や貴族がよく使う手だ。」
そんな恐ろしい毒があるなんて知らなかった。
そういえば、王族や貴族は暗殺手段として、毒を用いると聞いたことがある。
そういった毒があっても不思議じゃない。
「殿下は毒を盛られていたことに気付いていたのですか?」
「俺にとっては毒を盛られるのはよくあることだからな。今まで盛られた毒と同じ毒だったから気づいただけだ。それに、毒を盛られても呪いの反動で毒を盛った相手に跳ね返るから死ぬことはない。」
自分が毒を盛られて殺されかけたというのに彼は淡々と話している。
王族は常に命の危険があることは知っていたが、ここまでとは思っていなかった。
一体、殿下は今までどれだけ命を脅かされてきたのだろうか。
彼にとって、呪いの力は忌まわしいものなのかもしれない。
でも、その力のお蔭で彼の命が助かって良かった。
「じゃあ…、前のご正妃様が亡くなったのは毒が原因で…?」
「ああ。毒が盛られたのはたった一回だけだった。そして、すぐに彼女の身体に異変が起きた。
普通なら、一回飲んだだけで効果は出ないし、数か月足らずで死ぬことはない。
だが、俺の呪いのせいで毒の効果が倍の力を発揮してしまった。あの侯爵令嬢が死んだのはそのせいだ。」
「それであんなに痩せていたんですね…。」
きっと、毒のせいで食事を摂ることができなくなってしまったんだ。
そのせいでどんどん痩せていって、衰弱して亡くなってしまったのだろう。
それが毒のせいだとは知らず、周りの人達は呪いのせいだと思い込んだ。そんなところだろう。
確かに侯爵令嬢が亡くなったのは呪いのせいかもしれないがそれは彼女が殿下を殺そうとしたからなのに…。
「どうして、前のご正妃様は殿下を殺そうとしたのでしょう?それに、侯爵令嬢とはいえ、そんな危険な毒をどうやって…、」
「あの毒はそれなりの伝手がないと入手できない。ただの侯爵令嬢が簡単に手に入れられるものじゃない。…あの女は利用されていただけだ。犯人は別にいる。」
「別の人…?」
一体、誰が…?ルーファスは数秒、黙り込み、ゆっくりと口を開いた。
「毒を用意したのは、母上だ。」
「!?王妃様が…?」
リスティーナは愕然とした。そんな…。王妃様にとって、殿下は実の息子なのに…。
それなのに、彼を殺そうとするなんて…。
とても信じられない。でも…、
リスティーナは王妃との対面を思い出した。王妃様は彼を嫌い、疎んでいた様子だった。
彼を産まなければ良かったと吐き捨てる程に。
王妃様は美しいが…、とても怖い人だった。あの方なら、やりかねない。
「それに、この件は恐らくイグアスも関与しているだろう。あいつは、昔から俺を目の敵にしていたからな。俺が後宮に寄りつかないのをいいことにその侯爵令嬢と逢引きもよくしていたようだったしな。」
「イグアス殿下も…!?」
血を分けた実の兄なのにどうして、そんな…。
しかも、殿下の正妃にまで手を出すだなんて…。ダニエラ様が初めてではないのか。
「あの侯爵令嬢はイグアスに惚れていた。その恋心を利用されたんだろう。大方、俺を殺せばイグアスの妃にするとでも言われたのだろうな。」
「まさか…、王妃様がお茶会を開いたのって…、」
「俺を殺す為に設けただけだ。正妃と交流するという名目でな。」
「そんな…!酷すぎます!」
「母上が俺の命を狙うようになったのは、俺が十歳になるかならないかという時からだ。
事故と見せかけて殺すように護衛の騎士に命じたり、馬車に細工をしたり、食事に毒を盛られたり、階段から突き落とされそうになったり…、いつも母上の影を感じた。だから、あの時も母上が裏で糸を引いていたと知っても、別に驚きはしなかった。」
リスティーナはハッと思い出した。
王妃様付きの侍女達が話していた内容を。
ルーファス殿下が騎士と御者を殺害し、馬車を破壊したとか、階段から突き落とされた侍女がいたとか…。
あの話を聞いた時、それは彼が命を狙われて呪いの反動で返り討ちになっただけだと思った。
やっぱり、その通りだったんだ。今の彼の話を聞いてリスティーナはそう確信した。
でも、まさかそれが全て王妃様がしたことだなんて…。
「もしかして…、二人の側室の方も王妃様が…?」
「確信はないが、多分そうだろうな。何らかの口車に乗せられたか取引が交わされたのかもしれない。
あの王女は祖国を滅ぼされた恨みが俺に向くように仕向けられ、あの男爵令嬢は自尊心と野望を擽られ、得意の風魔法で俺を始末しようとした。…結果は君も知っている通りだ。」
「では、彼女達も自分のした行為が跳ね返って返り討ちに…?」
「そうだ。俺の首を絞めて殺そうとした王女は突然、姿を消した。
首を絞められている最中に俺の手から黒い霧のようなものがでてきて、目の前が真っ暗になって何も見えなくなってしまった。気が付いたら、王女の姿はなく、俺は寝台の上にいた。
何故か異様に疲れてしまってその夜は眠ってしまったが翌朝、王女は自室で首を吊って死んでいるのが発見された。…あれは何だったのか。今でも分からない。自殺と言われているが、もしかしたら、あれも呪いの力のせいなのかもしれない。」
「そんな事が…、」
一体、何なのだろう。彼が持つその呪いというのは…。
考えても分からないことだらけだ。
「もう一人の側室は天才魔術師と称されるだけあって、魔力が高く、優秀な魔術師だった。
兵力としても十分に活躍できるレベルの使い手だった。だからこそ、俺一人を倒すのは簡単だと自信があったのだろう。俺が普通の人間だったら簡単に倒せたかもしれない。
だが、俺に攻撃魔法を放って、それが当たったと同時に倒れたのは彼女の方だった。
攻撃が当たった筈の俺は無傷だった。あれも呪いのせいなのかもしれない。だから…、俺が正妃と側室を呪い殺したという噂は…、本当の事なんだ。」
「殿下…。」
俯くルーファスの手にリスティーナは自分の手を重ねた。
ルーファスが顔を上げて、リスティーナに視線を向ける。
「例えそうだったとしても…、それは殿下のせいじゃありません。
悪いのは…、殿下を殺そうとしたご正妃様や側室の方達です。
殿下は誰も傷つけるつもりはなかったのに…。だから…、私は殿下が悪いとは思いません。
例え他の人達が殿下を信じなくても、私は殿下を信じます。」
キュッと彼の手を握り締め、リスティーナは続けて言った。
彼の力になりたい。彼が背負っている心の傷を少しでも軽くしてあげたい。その一心だった。
「私は殿下の味方です。あの…、ですから…、一人で全てを背負い込まないで下さい。」
「リスティーナ姫…。」
ルーファスはじっとリスティーナを見つめた。
そして、握った手を彼はそっと握り返してくれた。
「君の手は…、温かいな。」
「そ、そうですか?」
彼にそう言われると、何だか照れてしまう。
今更ながら、自分から手を握ったのだと思うと、恥ずかしくなった。
「人の手がこんなにも温かいだなんて知らなかった…。」
そう言って、彼はリスティーナを優しい目で見つめ、微かに笑った。
リスティーナは胸がドキドキしながらも彼に微笑み返した。
ダニエラ達とのお茶会で聞いたことがある。
殿下に嫁いだ侯爵令嬢は嫁いで間もなく、身体に異変が起こり、痩せ衰えて寝たきりの生活になってしまったと。そして、最後は骨と皮だけのような姿に変わり果ててしまったのだと…。
リスティーナが先程、見たあの侯爵令嬢の姿はダニエラ達が言っていた通りの姿をしていた。
肉がほとんどなく、異常なまでに痩せて苦しそうに息切れをして今にも死んでしまいそうな程に弱り切っていた。
一体、どうしてあんな姿になってしまったのだろうか。
「あれは、病気じゃない。毒だ。」
「え…!?」
「あの毒は遅延性の毒の一種だった。じわじわと少しずつ身体に毒が回って最後は死に至る。
微量な毒を少しずつ飲ませることで毒だとは気付かれずに怪しむことなく、殺すことができる代物だ。
ああいった毒は王族や貴族がよく使う手だ。」
そんな恐ろしい毒があるなんて知らなかった。
そういえば、王族や貴族は暗殺手段として、毒を用いると聞いたことがある。
そういった毒があっても不思議じゃない。
「殿下は毒を盛られていたことに気付いていたのですか?」
「俺にとっては毒を盛られるのはよくあることだからな。今まで盛られた毒と同じ毒だったから気づいただけだ。それに、毒を盛られても呪いの反動で毒を盛った相手に跳ね返るから死ぬことはない。」
自分が毒を盛られて殺されかけたというのに彼は淡々と話している。
王族は常に命の危険があることは知っていたが、ここまでとは思っていなかった。
一体、殿下は今までどれだけ命を脅かされてきたのだろうか。
彼にとって、呪いの力は忌まわしいものなのかもしれない。
でも、その力のお蔭で彼の命が助かって良かった。
「じゃあ…、前のご正妃様が亡くなったのは毒が原因で…?」
「ああ。毒が盛られたのはたった一回だけだった。そして、すぐに彼女の身体に異変が起きた。
普通なら、一回飲んだだけで効果は出ないし、数か月足らずで死ぬことはない。
だが、俺の呪いのせいで毒の効果が倍の力を発揮してしまった。あの侯爵令嬢が死んだのはそのせいだ。」
「それであんなに痩せていたんですね…。」
きっと、毒のせいで食事を摂ることができなくなってしまったんだ。
そのせいでどんどん痩せていって、衰弱して亡くなってしまったのだろう。
それが毒のせいだとは知らず、周りの人達は呪いのせいだと思い込んだ。そんなところだろう。
確かに侯爵令嬢が亡くなったのは呪いのせいかもしれないがそれは彼女が殿下を殺そうとしたからなのに…。
「どうして、前のご正妃様は殿下を殺そうとしたのでしょう?それに、侯爵令嬢とはいえ、そんな危険な毒をどうやって…、」
「あの毒はそれなりの伝手がないと入手できない。ただの侯爵令嬢が簡単に手に入れられるものじゃない。…あの女は利用されていただけだ。犯人は別にいる。」
「別の人…?」
一体、誰が…?ルーファスは数秒、黙り込み、ゆっくりと口を開いた。
「毒を用意したのは、母上だ。」
「!?王妃様が…?」
リスティーナは愕然とした。そんな…。王妃様にとって、殿下は実の息子なのに…。
それなのに、彼を殺そうとするなんて…。
とても信じられない。でも…、
リスティーナは王妃との対面を思い出した。王妃様は彼を嫌い、疎んでいた様子だった。
彼を産まなければ良かったと吐き捨てる程に。
王妃様は美しいが…、とても怖い人だった。あの方なら、やりかねない。
「それに、この件は恐らくイグアスも関与しているだろう。あいつは、昔から俺を目の敵にしていたからな。俺が後宮に寄りつかないのをいいことにその侯爵令嬢と逢引きもよくしていたようだったしな。」
「イグアス殿下も…!?」
血を分けた実の兄なのにどうして、そんな…。
しかも、殿下の正妃にまで手を出すだなんて…。ダニエラ様が初めてではないのか。
「あの侯爵令嬢はイグアスに惚れていた。その恋心を利用されたんだろう。大方、俺を殺せばイグアスの妃にするとでも言われたのだろうな。」
「まさか…、王妃様がお茶会を開いたのって…、」
「俺を殺す為に設けただけだ。正妃と交流するという名目でな。」
「そんな…!酷すぎます!」
「母上が俺の命を狙うようになったのは、俺が十歳になるかならないかという時からだ。
事故と見せかけて殺すように護衛の騎士に命じたり、馬車に細工をしたり、食事に毒を盛られたり、階段から突き落とされそうになったり…、いつも母上の影を感じた。だから、あの時も母上が裏で糸を引いていたと知っても、別に驚きはしなかった。」
リスティーナはハッと思い出した。
王妃様付きの侍女達が話していた内容を。
ルーファス殿下が騎士と御者を殺害し、馬車を破壊したとか、階段から突き落とされた侍女がいたとか…。
あの話を聞いた時、それは彼が命を狙われて呪いの反動で返り討ちになっただけだと思った。
やっぱり、その通りだったんだ。今の彼の話を聞いてリスティーナはそう確信した。
でも、まさかそれが全て王妃様がしたことだなんて…。
「もしかして…、二人の側室の方も王妃様が…?」
「確信はないが、多分そうだろうな。何らかの口車に乗せられたか取引が交わされたのかもしれない。
あの王女は祖国を滅ぼされた恨みが俺に向くように仕向けられ、あの男爵令嬢は自尊心と野望を擽られ、得意の風魔法で俺を始末しようとした。…結果は君も知っている通りだ。」
「では、彼女達も自分のした行為が跳ね返って返り討ちに…?」
「そうだ。俺の首を絞めて殺そうとした王女は突然、姿を消した。
首を絞められている最中に俺の手から黒い霧のようなものがでてきて、目の前が真っ暗になって何も見えなくなってしまった。気が付いたら、王女の姿はなく、俺は寝台の上にいた。
何故か異様に疲れてしまってその夜は眠ってしまったが翌朝、王女は自室で首を吊って死んでいるのが発見された。…あれは何だったのか。今でも分からない。自殺と言われているが、もしかしたら、あれも呪いの力のせいなのかもしれない。」
「そんな事が…、」
一体、何なのだろう。彼が持つその呪いというのは…。
考えても分からないことだらけだ。
「もう一人の側室は天才魔術師と称されるだけあって、魔力が高く、優秀な魔術師だった。
兵力としても十分に活躍できるレベルの使い手だった。だからこそ、俺一人を倒すのは簡単だと自信があったのだろう。俺が普通の人間だったら簡単に倒せたかもしれない。
だが、俺に攻撃魔法を放って、それが当たったと同時に倒れたのは彼女の方だった。
攻撃が当たった筈の俺は無傷だった。あれも呪いのせいなのかもしれない。だから…、俺が正妃と側室を呪い殺したという噂は…、本当の事なんだ。」
「殿下…。」
俯くルーファスの手にリスティーナは自分の手を重ねた。
ルーファスが顔を上げて、リスティーナに視線を向ける。
「例えそうだったとしても…、それは殿下のせいじゃありません。
悪いのは…、殿下を殺そうとしたご正妃様や側室の方達です。
殿下は誰も傷つけるつもりはなかったのに…。だから…、私は殿下が悪いとは思いません。
例え他の人達が殿下を信じなくても、私は殿下を信じます。」
キュッと彼の手を握り締め、リスティーナは続けて言った。
彼の力になりたい。彼が背負っている心の傷を少しでも軽くしてあげたい。その一心だった。
「私は殿下の味方です。あの…、ですから…、一人で全てを背負い込まないで下さい。」
「リスティーナ姫…。」
ルーファスはじっとリスティーナを見つめた。
そして、握った手を彼はそっと握り返してくれた。
「君の手は…、温かいな。」
「そ、そうですか?」
彼にそう言われると、何だか照れてしまう。
今更ながら、自分から手を握ったのだと思うと、恥ずかしくなった。
「人の手がこんなにも温かいだなんて知らなかった…。」
そう言って、彼はリスティーナを優しい目で見つめ、微かに笑った。
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