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第三章 立志編
ジェレミアの謝罪
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「止めて!」
リスティーナがバッとルーファスを庇うように前に出て、ラシードの前に立ち塞がった。
ラシードはリスティーナを見下ろして、眉を顰めた。
「…退け。じゃないと、火傷どころじゃ済まさないぞ。」
「退きません!」
「そんな奴を庇う価値がどこにある?それに、俺は女を傷つける趣味はないんだ。」
「ルーファス様は病み上がりなんです!本当なら、まだ安静にしていないといけない身体なんです!
女性を傷つける傷つけないとか以前に病人や怪我人に手を上げるなんてそちらの方が最低な行為だとは思わないんですか!?それが一国の王太子の…、勇者様のすることなんですか!?」
リスティーナはラシードに叫んだ。
こんなに人前で大声を叫ぶのは初めてだった。
こうやって、誰かに意見するのも、楯突くような真似をするのも…。
私はいつだって、弱虫で臆病で…。命令されるがままに動いて、それに逆らわず、従順にひっそりと暮らしてきた。それが正しい生き方だと思ってた。
だけど…!今は違う。私は…!私に生きる希望をくれたルーファス様を守りたい!
その為だったら…、私は戦ってみせる。
震えそうになる足を叱咤し、リスティーナはその場に踏みとどまった。
怖くないといったら嘘になる。本当は怖い。私は魔力がないから力では適わない。
ラシード殿下が本気でかかれば、私なんて一瞬で消されてしまう。
それでも…!私はッ…!
リスティーナはラシードから目を逸らさずにその場から動かなかった。
ラシードはリスティーナを見て、暫くの間、無言で見つめた。
やがて、ラシードは溜息を吐くと、スッと手を下ろした。すると、炎が消えた。
「はあ…。俺はお前とやり合う気はない。仕方ないから、今回はお前に免じて、見逃してやるよ。」
ラシードはそう言い捨てると、次にルーファスに視線を移した。
「女に庇ってもらうなんざ、男の癖に情けないな。一つ忠告してやるよ。ルーファス。この世の中は強い者と弱い者でできているんだ。弱い者は強い者に逆らえない。力がないと、何も守れない。だから、奪われるんだ。…お前ならその意味が分かるだろ?」
「……。」
「ルーファス様。気にしなくていいですから。」
ラシードの言葉にルーファスは目を伏せたまま答えない。
リスティーナは小声でルーファスに気にしないように言った。
「その様じゃ、また奪われても文句は言えないな。なあ?ルーファス。」
「…ない。」
「あ?何だよ?声が小さすぎて、聞こえねえんだけど?」
「リスティーナは渡さない…。お前にも…、他の男にも…。誰にも渡しはしない…。彼女は…、俺の妻だ!」
ビリビリ、と空気が震えた。
俯いていた顔を上げたルーファスは苦しそうにしながらもラシードを睨みつけ、強い口調で叫んだ。
リスティーナは目を見開いた。思わず口を手で覆った。
ルーファス様…!いつも感情を露にしないルーファス様が…、こんなにも声を荒げて…。
リスティーナは嬉しさを隠せなかった。私の事…、誰にも渡したくないって思ってくれているんだ。
それって…、少しは自惚れてもいいのかな?
「ハッ…!弱い癖に随分とでかい口を叩くじゃないか。面白い…。そこまで言うなら、やってみろよ。そのボロボロの身体でリスティーナをどこまで守り切れるか見ものだな。」
ラシードはそう言って、笑い、リスティーナに視線を戻した。
「リスティーナ。ルーファスに飽きたら、いつでも俺の所に来い。何なら、今すぐでもいいぞ。」
「お断りします。私はルーファス様の妻です。ラシード殿下の所には行きません。」
リスティーナはラシードの誘いをきっぱりと断り、ルーファスに寄り添った。
「ルーファス様…。大丈夫ですか?」
リスティーナは青白い顔をして、ぐったりしたルーファスの身体を支えながら、その場を後にした。
ラシードは追ってこなかった。その事にリスティーナはホッとしながら、ゆっくりと歩きながら、廊下を進んでいく。
「ルーファス様…?」
しかし、歩いている内に段々とルーファスの足がおぼつかなくなり、進みが遅くなってきた。
それに、さっきよりも呼吸が乱れている。リスティーナは様子がおかしいルーファスに不安を感じ、立ち止まった。すると、ルーファスの身体は限界だったのかそのままズルッと床に崩れ落ちた。
「キャッ…!?」
リスティーナ一人では支えきれず、そのまま一緒に倒れ込んでしまう。
「ルーファス様!?」
リスティーナが慌てて身を起こし、ルーファスの顔を覗き込む。
さっきよりも、顔色が悪い。それに、汗の量もすごい。
リスティーナは焦った。きっと、もう歩く体力もないんだ。
ど、どうしよう…!何とか、ルーファス様を運ばないと…、リスティーナはルーファスを抱えようと奮闘するができなかった。
当たり前だ。細身といってもルーファスは立派な成人の男性だ。
しかも、男性の平均身長より遥かに背が高い。
力のないリスティーナには重たくて運べないのだ。
こういう時、エリザかアリアがいてくれたら…。
リスティーナはメイネシアにいる二人を思い出し、役立たずな自分に落ち込んだ。
い、いけない!落ち込んでいる場合じゃない!早くルーファス様を休ませてあげないといけない。
誰か人を呼んで…!そう思い、リスティーナはスクッと立ち上がった。
「リスティーナ様?」
その時、背後から声がかけられた。この声は…、聞き覚えのある声に振り返ればそこには、銀髪を靡かせた美しい男装の麗人…、ジェレミア王女がいた。
「ジェレミア皇女殿下…!?」
「そこで何を…、!?ルーファス殿下!?一体、何があったのですか?」
「そ、それが…、ルーファス様の具合が悪くなって急に倒れてしまって…、」
まさか、ラシード殿下との一件を他国の皇女に聞かせる訳にもいかず、さっきの出来事は伏せて事情を説明した。
「そんな事が…、では、すぐにルーファス殿下をお部屋まで送って差し上げた方がいいですね。よろしければ、手を貸しましょうか?」
「えっ!?ほ、本当ですか!?」
リスティーナはジェレミアの言葉にぱああ、と顔を輝かせた。
「助かります!私一人ではルーファス様を抱えることができなかったのでどうしようかと途方に暮れていた所だったのです。あ…、ですが帝国の皇女殿下の手を煩わせるのはあまりにも申し訳ないのでどなたか呼んで来て貰っても…、」
「お気になさらず。私は帝国の皇女といっても、継承権もない名ばかりの皇族です。そのように畏まらなくても結構ですよ。よろしければ、私がルーファス殿下を抱えます。」
「え!?で、ですが…、皇女殿下にそのような事をさせる訳には…、」
「こう見えても、私は力持ちなのです。男一人位なら、簡単に持ち運べますから。」
そう言って、ジェレミアはヒョイ、とルーファスを背中に背負った。
その手際の良さにリスティーナは驚愕した。
「では、行きましょうか。」
そう促され、リスティーナは慌てて、歩き出した。
ジェレミアは男を抱えて歩いているにも関わらず、涼しい顔で廊下を歩いている。
リスティーナよりも歩くのが早い位だ。少し早足で着いて行こうとするリスティーナに気付いたジェレミアはすぐに歩みを遅くしてくれた。
あ…、今、この方、私に合わせてくれたんだ。
「ジェレミア皇女殿下。ありがとうございます。」
リスティーナは二重の意味を込めて、ジェレミアにお礼を言った。
すると、ジェレミアは首を横に振りながら、
「いえ…。これは先程のお詫びでもありますので本当に気にしないでください。…その…、この場で言うのも何ですが…、兄上の数々のご無礼お許しください。兄に代わって、私からも謝罪を致します。」
ジェレミアはルーファスを背中に抱えながらも、ペコリ、と深く頭を下げて謝罪した。
帝国の皇女という身分の高い女性が格下のリスティーナに頭を下げるとは思わず、リスティーナは慌てた。
「こ、皇女殿下…!頭をお上げください!私のような者にそのような…、」
「いえ。非があるのは明らかにこちらなのですから、謝るのは当然です。」
「……。」
驚いた。今時、皇族の方でこんな考え方をする人がいるんだ。何て立派な人なんだろう。
身分や地位が高い人は例え、自分が悪くても、決して謝ることはしない。
謝るということは相手に頭を下げるという事だ。
自分よりも身分が下の相手に頭を下げて謝るということは王族や貴族達からすればとても屈辱的な行為らしい。特に王族はそういった考えの持ち主が多い。
何より、王族や皇族は威厳と誇りを持って生きていかないといけない。
だからこそ、簡単に身分が下の人間に頭を下げてはいけないと教育されている。…まあ、その教育が原因で王族や皇族は自分が偉いのだと思い込んでしまい、傲慢で我儘な性質を持った者が多いのだけれど。
「あの…、皇女殿下。どうぞ、頭を上げて下さい。私はもう気にしていませんので…。それに、すぐにルーファス様が助けて下さったお蔭でそこまで酷い目には遭わずに済みましたから…。」
「寛大なお言葉、痛み入ります。」
ジェレミアはそう言って、ゆっくりと頭を上げた。
そして、リスティーナに視線を戻すと、こちらをジッと見つめる。
…?どうしたのだろうか?
リスティーナがバッとルーファスを庇うように前に出て、ラシードの前に立ち塞がった。
ラシードはリスティーナを見下ろして、眉を顰めた。
「…退け。じゃないと、火傷どころじゃ済まさないぞ。」
「退きません!」
「そんな奴を庇う価値がどこにある?それに、俺は女を傷つける趣味はないんだ。」
「ルーファス様は病み上がりなんです!本当なら、まだ安静にしていないといけない身体なんです!
女性を傷つける傷つけないとか以前に病人や怪我人に手を上げるなんてそちらの方が最低な行為だとは思わないんですか!?それが一国の王太子の…、勇者様のすることなんですか!?」
リスティーナはラシードに叫んだ。
こんなに人前で大声を叫ぶのは初めてだった。
こうやって、誰かに意見するのも、楯突くような真似をするのも…。
私はいつだって、弱虫で臆病で…。命令されるがままに動いて、それに逆らわず、従順にひっそりと暮らしてきた。それが正しい生き方だと思ってた。
だけど…!今は違う。私は…!私に生きる希望をくれたルーファス様を守りたい!
その為だったら…、私は戦ってみせる。
震えそうになる足を叱咤し、リスティーナはその場に踏みとどまった。
怖くないといったら嘘になる。本当は怖い。私は魔力がないから力では適わない。
ラシード殿下が本気でかかれば、私なんて一瞬で消されてしまう。
それでも…!私はッ…!
リスティーナはラシードから目を逸らさずにその場から動かなかった。
ラシードはリスティーナを見て、暫くの間、無言で見つめた。
やがて、ラシードは溜息を吐くと、スッと手を下ろした。すると、炎が消えた。
「はあ…。俺はお前とやり合う気はない。仕方ないから、今回はお前に免じて、見逃してやるよ。」
ラシードはそう言い捨てると、次にルーファスに視線を移した。
「女に庇ってもらうなんざ、男の癖に情けないな。一つ忠告してやるよ。ルーファス。この世の中は強い者と弱い者でできているんだ。弱い者は強い者に逆らえない。力がないと、何も守れない。だから、奪われるんだ。…お前ならその意味が分かるだろ?」
「……。」
「ルーファス様。気にしなくていいですから。」
ラシードの言葉にルーファスは目を伏せたまま答えない。
リスティーナは小声でルーファスに気にしないように言った。
「その様じゃ、また奪われても文句は言えないな。なあ?ルーファス。」
「…ない。」
「あ?何だよ?声が小さすぎて、聞こえねえんだけど?」
「リスティーナは渡さない…。お前にも…、他の男にも…。誰にも渡しはしない…。彼女は…、俺の妻だ!」
ビリビリ、と空気が震えた。
俯いていた顔を上げたルーファスは苦しそうにしながらもラシードを睨みつけ、強い口調で叫んだ。
リスティーナは目を見開いた。思わず口を手で覆った。
ルーファス様…!いつも感情を露にしないルーファス様が…、こんなにも声を荒げて…。
リスティーナは嬉しさを隠せなかった。私の事…、誰にも渡したくないって思ってくれているんだ。
それって…、少しは自惚れてもいいのかな?
「ハッ…!弱い癖に随分とでかい口を叩くじゃないか。面白い…。そこまで言うなら、やってみろよ。そのボロボロの身体でリスティーナをどこまで守り切れるか見ものだな。」
ラシードはそう言って、笑い、リスティーナに視線を戻した。
「リスティーナ。ルーファスに飽きたら、いつでも俺の所に来い。何なら、今すぐでもいいぞ。」
「お断りします。私はルーファス様の妻です。ラシード殿下の所には行きません。」
リスティーナはラシードの誘いをきっぱりと断り、ルーファスに寄り添った。
「ルーファス様…。大丈夫ですか?」
リスティーナは青白い顔をして、ぐったりしたルーファスの身体を支えながら、その場を後にした。
ラシードは追ってこなかった。その事にリスティーナはホッとしながら、ゆっくりと歩きながら、廊下を進んでいく。
「ルーファス様…?」
しかし、歩いている内に段々とルーファスの足がおぼつかなくなり、進みが遅くなってきた。
それに、さっきよりも呼吸が乱れている。リスティーナは様子がおかしいルーファスに不安を感じ、立ち止まった。すると、ルーファスの身体は限界だったのかそのままズルッと床に崩れ落ちた。
「キャッ…!?」
リスティーナ一人では支えきれず、そのまま一緒に倒れ込んでしまう。
「ルーファス様!?」
リスティーナが慌てて身を起こし、ルーファスの顔を覗き込む。
さっきよりも、顔色が悪い。それに、汗の量もすごい。
リスティーナは焦った。きっと、もう歩く体力もないんだ。
ど、どうしよう…!何とか、ルーファス様を運ばないと…、リスティーナはルーファスを抱えようと奮闘するができなかった。
当たり前だ。細身といってもルーファスは立派な成人の男性だ。
しかも、男性の平均身長より遥かに背が高い。
力のないリスティーナには重たくて運べないのだ。
こういう時、エリザかアリアがいてくれたら…。
リスティーナはメイネシアにいる二人を思い出し、役立たずな自分に落ち込んだ。
い、いけない!落ち込んでいる場合じゃない!早くルーファス様を休ませてあげないといけない。
誰か人を呼んで…!そう思い、リスティーナはスクッと立ち上がった。
「リスティーナ様?」
その時、背後から声がかけられた。この声は…、聞き覚えのある声に振り返ればそこには、銀髪を靡かせた美しい男装の麗人…、ジェレミア王女がいた。
「ジェレミア皇女殿下…!?」
「そこで何を…、!?ルーファス殿下!?一体、何があったのですか?」
「そ、それが…、ルーファス様の具合が悪くなって急に倒れてしまって…、」
まさか、ラシード殿下との一件を他国の皇女に聞かせる訳にもいかず、さっきの出来事は伏せて事情を説明した。
「そんな事が…、では、すぐにルーファス殿下をお部屋まで送って差し上げた方がいいですね。よろしければ、手を貸しましょうか?」
「えっ!?ほ、本当ですか!?」
リスティーナはジェレミアの言葉にぱああ、と顔を輝かせた。
「助かります!私一人ではルーファス様を抱えることができなかったのでどうしようかと途方に暮れていた所だったのです。あ…、ですが帝国の皇女殿下の手を煩わせるのはあまりにも申し訳ないのでどなたか呼んで来て貰っても…、」
「お気になさらず。私は帝国の皇女といっても、継承権もない名ばかりの皇族です。そのように畏まらなくても結構ですよ。よろしければ、私がルーファス殿下を抱えます。」
「え!?で、ですが…、皇女殿下にそのような事をさせる訳には…、」
「こう見えても、私は力持ちなのです。男一人位なら、簡単に持ち運べますから。」
そう言って、ジェレミアはヒョイ、とルーファスを背中に背負った。
その手際の良さにリスティーナは驚愕した。
「では、行きましょうか。」
そう促され、リスティーナは慌てて、歩き出した。
ジェレミアは男を抱えて歩いているにも関わらず、涼しい顔で廊下を歩いている。
リスティーナよりも歩くのが早い位だ。少し早足で着いて行こうとするリスティーナに気付いたジェレミアはすぐに歩みを遅くしてくれた。
あ…、今、この方、私に合わせてくれたんだ。
「ジェレミア皇女殿下。ありがとうございます。」
リスティーナは二重の意味を込めて、ジェレミアにお礼を言った。
すると、ジェレミアは首を横に振りながら、
「いえ…。これは先程のお詫びでもありますので本当に気にしないでください。…その…、この場で言うのも何ですが…、兄上の数々のご無礼お許しください。兄に代わって、私からも謝罪を致します。」
ジェレミアはルーファスを背中に抱えながらも、ペコリ、と深く頭を下げて謝罪した。
帝国の皇女という身分の高い女性が格下のリスティーナに頭を下げるとは思わず、リスティーナは慌てた。
「こ、皇女殿下…!頭をお上げください!私のような者にそのような…、」
「いえ。非があるのは明らかにこちらなのですから、謝るのは当然です。」
「……。」
驚いた。今時、皇族の方でこんな考え方をする人がいるんだ。何て立派な人なんだろう。
身分や地位が高い人は例え、自分が悪くても、決して謝ることはしない。
謝るということは相手に頭を下げるという事だ。
自分よりも身分が下の相手に頭を下げて謝るということは王族や貴族達からすればとても屈辱的な行為らしい。特に王族はそういった考えの持ち主が多い。
何より、王族や皇族は威厳と誇りを持って生きていかないといけない。
だからこそ、簡単に身分が下の人間に頭を下げてはいけないと教育されている。…まあ、その教育が原因で王族や皇族は自分が偉いのだと思い込んでしまい、傲慢で我儘な性質を持った者が多いのだけれど。
「あの…、皇女殿下。どうぞ、頭を上げて下さい。私はもう気にしていませんので…。それに、すぐにルーファス様が助けて下さったお蔭でそこまで酷い目には遭わずに済みましたから…。」
「寛大なお言葉、痛み入ります。」
ジェレミアはそう言って、ゆっくりと頭を上げた。
そして、リスティーナに視線を戻すと、こちらをジッと見つめる。
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