12 / 15
束の間の休息
しおりを挟む
「………ま、迷った」
あれから1日経って、現在クエスト中です。
ちなみに何故、1日経ってるかと言うと…。
危険だからと、ティアさんが伯爵家から出してくれなかったのです。
なので今現在クエスト中なのです。
そして絶賛、迷子中なのです。
ヒレイルは森に生えているらしいので、指定の森に入ったのはいいんですが…道を間違えたのか、迷ってしまったのです。
誰かヘルプミー……。
「一旦下がれ!撤退だぁ!!」
何処からか声が聞こえた。
慌てたような声だ。
危険なのだろうか……。
そう思いつつ声の方に近寄っていく。
するとそこには、冒険者のパーティーらしき人達がいた。
剣士、弓使い、魔法使い、治癒師…。
とてもバランスの良いパーティーだ。
じぃっと観察していると、こちらに気付いた魔法使いさんが慌てて。
「ここは危ないから早く離れて!」
そう言った…その時、パーティーの皆さんの後ろからバキバキっと木が折れる様な音が鳴り響いた。
それに合わせて鳥たちが慌てたように飛んでいく。
そして現れたのは…大きな大きな………トカゲさん(?)だった。
確かにこれは少し怖いかもしれない。
危ない、はやく、と注意されているのも気にせず、ボーッとその大きなトカゲ(?)を見ていた。
そのトカゲ(?)は小さくて弱そうな私を見つけて、こちらに方向転換して襲ってくる。
なるほど、弱そうな奴から殺そうって感じですね。
ちょっとは頭が良さそうなのですが、相手の能力を見定めることは出来なさそうですね。
「そいつは体液に毒を持ってるの!
はやく離れて!!」
ほほぅ、毒を持ってるのですか。
火や雷は森が燃えるので論外ですが、体液が毒性ならば凍らせれば問題無しですね。
そうと決まれば後は私の魔法を見られないように、あの人達が居なくなればいいだけ。
「私は、大丈夫です…。はやく逃げて下さい!」
「何を言ってるの!貴方はまだ子供でしょう!?」
(…見た目の事をすっかり忘れていました、仕方ないですね………)
私は、その人達が走る方向とは逆の方へ走った。
風の魔法で加速させて走っていき、とうとう人気のない場所にきた。
ここまで来れば、もう誰もいないだろう。
クルリと後ろを向くと、大きなトカゲモドキさんは舌舐めずりをしてこちらを見ている。
ふぅ…、と一呼吸して水の魔法を思い出す。
(相手を凍らせる、水の魔法…確か……)
「……………アイスブレイド」
言うと、鋭い氷が現れて、トカゲモドキを刺し、それは凍っていく。
そしてピクリとも動かなくなった。
加減はしたので、最初の様な感じにはならなかったのでホッとした。
「そう言えば、ヒレイルは…っ!」
クエストの事を思い出し辺りを見回すと、私の後ろには結構な量のヒレイルが生えていた。
そして指定された分と、ほんの少しだけ自分様に取っておいた。
さて、あとは帰るだけだ。
凍ったトカゲモドキを放って、私はギルドに帰った。
………帰る途中もちょっと…ほんのちょっと迷ったけど、心配なく帰れた。
「はい、これでクエスト完了です。
これが今回の報酬です!」
「ありがとうございます」
ギルドに帰ってから、報酬を受け取った。
初めての報酬だ!
さて、報酬も受け取ったし帰ろう。
少し疲れてしまった。
帰ったらティアさんとエアリオさんに話そう。
あの2人なら、きっと笑って話を聞いてくれる。
私はルンルンと鼻歌を歌いながら、帰ってきた。
帰って話をすると、ティアさんやエアリオさん…スレイド伯爵までもが、私のお話を聞いてくれた。
一昨日の事など忘れるくらい、楽しい時間だった。
それから明日、会わせたい人がいるから、とエアリオさんに言われた。
エアリオさんの紹介ならきっと大丈夫だよね…。
いつの間にかティアさんのお膝の上に乗せられ抱きかかえられて、頭を撫でられていると、フワフワと眠たくなったので、そのまま眠るのでありました。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
本日は2本投稿です!
まぁ、ほんわかなお話を書きたかったから書いたのです(๑>•̀๑)
次回、やっとレイヴンくんが初登場…かな?(笑)
お気に入り登録が少しずつ少しずつ増えていってるのがニヤニヤするほど嬉しいです(*º▽º*)
今後ともよろしくお願いします┏○
あれから1日経って、現在クエスト中です。
ちなみに何故、1日経ってるかと言うと…。
危険だからと、ティアさんが伯爵家から出してくれなかったのです。
なので今現在クエスト中なのです。
そして絶賛、迷子中なのです。
ヒレイルは森に生えているらしいので、指定の森に入ったのはいいんですが…道を間違えたのか、迷ってしまったのです。
誰かヘルプミー……。
「一旦下がれ!撤退だぁ!!」
何処からか声が聞こえた。
慌てたような声だ。
危険なのだろうか……。
そう思いつつ声の方に近寄っていく。
するとそこには、冒険者のパーティーらしき人達がいた。
剣士、弓使い、魔法使い、治癒師…。
とてもバランスの良いパーティーだ。
じぃっと観察していると、こちらに気付いた魔法使いさんが慌てて。
「ここは危ないから早く離れて!」
そう言った…その時、パーティーの皆さんの後ろからバキバキっと木が折れる様な音が鳴り響いた。
それに合わせて鳥たちが慌てたように飛んでいく。
そして現れたのは…大きな大きな………トカゲさん(?)だった。
確かにこれは少し怖いかもしれない。
危ない、はやく、と注意されているのも気にせず、ボーッとその大きなトカゲ(?)を見ていた。
そのトカゲ(?)は小さくて弱そうな私を見つけて、こちらに方向転換して襲ってくる。
なるほど、弱そうな奴から殺そうって感じですね。
ちょっとは頭が良さそうなのですが、相手の能力を見定めることは出来なさそうですね。
「そいつは体液に毒を持ってるの!
はやく離れて!!」
ほほぅ、毒を持ってるのですか。
火や雷は森が燃えるので論外ですが、体液が毒性ならば凍らせれば問題無しですね。
そうと決まれば後は私の魔法を見られないように、あの人達が居なくなればいいだけ。
「私は、大丈夫です…。はやく逃げて下さい!」
「何を言ってるの!貴方はまだ子供でしょう!?」
(…見た目の事をすっかり忘れていました、仕方ないですね………)
私は、その人達が走る方向とは逆の方へ走った。
風の魔法で加速させて走っていき、とうとう人気のない場所にきた。
ここまで来れば、もう誰もいないだろう。
クルリと後ろを向くと、大きなトカゲモドキさんは舌舐めずりをしてこちらを見ている。
ふぅ…、と一呼吸して水の魔法を思い出す。
(相手を凍らせる、水の魔法…確か……)
「……………アイスブレイド」
言うと、鋭い氷が現れて、トカゲモドキを刺し、それは凍っていく。
そしてピクリとも動かなくなった。
加減はしたので、最初の様な感じにはならなかったのでホッとした。
「そう言えば、ヒレイルは…っ!」
クエストの事を思い出し辺りを見回すと、私の後ろには結構な量のヒレイルが生えていた。
そして指定された分と、ほんの少しだけ自分様に取っておいた。
さて、あとは帰るだけだ。
凍ったトカゲモドキを放って、私はギルドに帰った。
………帰る途中もちょっと…ほんのちょっと迷ったけど、心配なく帰れた。
「はい、これでクエスト完了です。
これが今回の報酬です!」
「ありがとうございます」
ギルドに帰ってから、報酬を受け取った。
初めての報酬だ!
さて、報酬も受け取ったし帰ろう。
少し疲れてしまった。
帰ったらティアさんとエアリオさんに話そう。
あの2人なら、きっと笑って話を聞いてくれる。
私はルンルンと鼻歌を歌いながら、帰ってきた。
帰って話をすると、ティアさんやエアリオさん…スレイド伯爵までもが、私のお話を聞いてくれた。
一昨日の事など忘れるくらい、楽しい時間だった。
それから明日、会わせたい人がいるから、とエアリオさんに言われた。
エアリオさんの紹介ならきっと大丈夫だよね…。
いつの間にかティアさんのお膝の上に乗せられ抱きかかえられて、頭を撫でられていると、フワフワと眠たくなったので、そのまま眠るのでありました。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
本日は2本投稿です!
まぁ、ほんわかなお話を書きたかったから書いたのです(๑>•̀๑)
次回、やっとレイヴンくんが初登場…かな?(笑)
お気に入り登録が少しずつ少しずつ増えていってるのがニヤニヤするほど嬉しいです(*º▽º*)
今後ともよろしくお願いします┏○
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる