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大切な魔法
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「高杉先生」
コンコンという軽いノック音とともに、聞き慣れた声が響く。
「どうぞ」
私は書類に向かってペンを動かしながら、返事を返した。
「先生、そろそろお時間ですよ~」
白い上下の服、腰には消毒液などさまざまな道具を詰めたバッグを下げた若い女性が部屋へと入りながらそう告げる。
「あ、本当!教えてくれてありがとう。チョコ食べたらすぐに行くね」
私は急いで書類をまとめ、チョコレートの入った引き出しを引っ張る。
「ふふ、先生、手術の前には絶対チョコ食べますよね。糖分補給ですか?」
「…集中しないといけないからね」
「そうそう、スウェーデンのお土産ありがとうございました!ナースステーションのみんなで頂きましたよ!美味しかったです。日本でも売ってればいいのに」
「よかった。また来年行くから、その時に同じお菓子買ってくるよ」
「期待してまーす!あ、今度私もディズニー行くんで、お土産買ってきますね」
女性はドアへと向かい、ペコリと一礼すると部屋から出ていった。
「可愛いなぁ」
私にもあんな頃があったっけなぁ。
あれからたくさんの月日が流れた。
小学生だった私は、いまやもう立派なおばさんだ。夢が叶って医師になって、病院でせっせと働いている。家に帰れば、お母さんとしてご飯を作ったり子どもの勉強をみたり、とにかく毎日忙しい。
「…変わらないものもあるか」
紺色のキラキラの包み紙をほどき、丸い形のチョコレートを口に放り込む。舌の上でゆっくりとチョコレートがほどけて甘い味が広がっていった。
その間、私は目を閉じてこれから手術をする患者さんのことを思い浮かべ、これまでの自分の努力を思い返した。
私は大切なことに挑む前はいつも、こうしてチョコレートを食べる。
新に告白の返事をした時。
大学入試を受けた時。
初めての手術。
初めてのスウェーデン旅行。
結婚に出産。
いつだって、たったひと粒のチョコレートが私の中に眠る勇気を引き出して、奮い立たせてくれた。
「よしっ!」
口の中のチョコレートが溶けてすっかりなくなったので、私は目を開き勢い良く立ち上がった。急ぎ足で歩く後ろでは、白衣のすそが翻っている。
「人の縁って不思議だなぁ」
思わず、ひとりごとを口にしてしまう。だって、今日私が手術をする患者さんはカリンなんだもの。
地元の病院に就職したから、知り合いを診るのは珍しくない。なんなら、なずなちゃんなんて結婚して引っ越してからもわざわざ私のところに受診しに来るし。でも、カリンに会ったのはあの発表会の日以来だったから本当にビックリした。
最初、私はカリンだと気付かなかった。名字も見た目も変わっていたから。でも、一通り診察が済んで「何か質問ありますか?」と聞いたらカリンから切り出してきたのだ。
「あの…鈴奈だよね?光陽小学校卒業した…」
「そうですけど…?」
「私、同級生だったカリンなの。6年の終わり頃に学校行かなくなっちゃったけど…覚えてるかな?」
「えっ!カリン!?」
そう言われても、信じられないくらい姿が変わっていた。どちらかというとぽっちゃりしていたのに、今や細身だし、長かった髪もうなじが隠れる程度の長さになっている。
カリンは発表会の後に不登校になって、中学校も行けずじまいだったと噂で聞いた。田舎なので外に出れば知り合いに会う状況で、登校どころか外出すらも辛かったみたいだ。
「あれからどうしてたの?」と尋ねたら、頑張って通信制高校を卒業したことや、そこのスクーリングで出会った優しい人と結婚したこと、資格を取って働いていることなどを教えてくれた。
「…鈴奈は、私の治療するの嫌だよね?」
ひとしきりしゃべると、カリンはそう言った。
「なんで?」
「だって、私…鈴奈のこといじめたから…そんな人に何かしてあげるのは嫌でしょう?」
「そんなこと思ってないよ。医者だもん、誰であろうと治すよ」
仲良くお茶しようとか、子供同士遊ばせようとか、そういう個人的なお付き合いまではさすがに遠慮したいけどね。また「お人好ししすぎ」って新に怒られちゃうし。
「…そっか、そうだよね。鈴奈はそういう子だよね。…変わらないんだなぁ…」
遠くを見るように上を向いたカリンの目には涙がにじんでいた。
「…もしかして、クラス中の女子に意地悪したこと、後悔してるの?てか、なんであんなことしたの?」
カリンはうなずき、言葉を続ける。
「うちさ、下に兄妹が三人いてお母さんがお世話にかかりきりだったの。一人はなんていうか、特に手がかかる子でさ。お母さんはいっつもイライラしてて、私のことなんか見てくれなくて、辛かった」
「…そんな理由だったんだ」
私は拍子抜けしてしまう。
「くだらないって思う?」
「ごめん、そういうわけじゃないけどさ、ずいぶん大がかりないじめしてたからもっと大変な理由とかあるのかと思ってた」
「…私は弱い人間だから…。鈴奈だったらきっと、うまく乗り越えられたんだろうし、少なくとも人に当たるような間違いはしなかったと思う」
「…それはどうか分からないけど…。まぁとにかく、私はわざと手術失敗したりしないから安心して。責任持ってカリンの病気を治すよ」
ドン、とこぶしで左胸を叩くと、ネームプレートがカチャリと音をたてた。カリンはそれを見て苦虫を噛みつぶしたような顔をする。
「高林って…新くんと結婚したの?」
「あ、うん。そうなの」
私はなんだか照れくさくなりながら、ネームプレートに指で触れた。
「すごい重い男に捕まっちゃったね。ご愁傷様」
その言葉と表情に、六年生のカリンがふっと重なる。
意地悪で威張ってばかりの勝気な女の子。
あの頃はすごく強くて、憎らしい存在だと思っていた。だけど、大人になって振り返ると、違っていたことが分かる。カリンも幼くて弱くて、辛い気持ちや行き場のない怒りをどうにかしたくて、間違えちゃったんだろう。
「大丈夫、私もすごく重い女だから、釣り合い取れてるよ」
カリンの皮肉にケロリと返すと、一瞬妙な沈黙があって、二人同時に笑い出した。
そんな風に、カリンと再会した日のことを思い返しながら、手術室へと足を速める。
あの頃、誰かカリンの気持ちを分かってくれる人がいたら、あんなことにはならなかったのかもしれない。そう思うとやるせない。
せめて、未来は明るく楽しいものになるように、私は私にできることをしよう。
着替えて手術室のドアを開くと、看護師さん達の目が一斉に私に向いた。手術は何回経験しても緊張する。失敗は許されない。
大丈夫、大丈夫。
私はちゃんと、カリンを救える。だって、魔法のチョコレートを食べたんだから。
「魔法じゃないよ、おまじないだよ」とリゼさんは笑うけど
私にとっては、
いつまでも
大切な魔法。
コンコンという軽いノック音とともに、聞き慣れた声が響く。
「どうぞ」
私は書類に向かってペンを動かしながら、返事を返した。
「先生、そろそろお時間ですよ~」
白い上下の服、腰には消毒液などさまざまな道具を詰めたバッグを下げた若い女性が部屋へと入りながらそう告げる。
「あ、本当!教えてくれてありがとう。チョコ食べたらすぐに行くね」
私は急いで書類をまとめ、チョコレートの入った引き出しを引っ張る。
「ふふ、先生、手術の前には絶対チョコ食べますよね。糖分補給ですか?」
「…集中しないといけないからね」
「そうそう、スウェーデンのお土産ありがとうございました!ナースステーションのみんなで頂きましたよ!美味しかったです。日本でも売ってればいいのに」
「よかった。また来年行くから、その時に同じお菓子買ってくるよ」
「期待してまーす!あ、今度私もディズニー行くんで、お土産買ってきますね」
女性はドアへと向かい、ペコリと一礼すると部屋から出ていった。
「可愛いなぁ」
私にもあんな頃があったっけなぁ。
あれからたくさんの月日が流れた。
小学生だった私は、いまやもう立派なおばさんだ。夢が叶って医師になって、病院でせっせと働いている。家に帰れば、お母さんとしてご飯を作ったり子どもの勉強をみたり、とにかく毎日忙しい。
「…変わらないものもあるか」
紺色のキラキラの包み紙をほどき、丸い形のチョコレートを口に放り込む。舌の上でゆっくりとチョコレートがほどけて甘い味が広がっていった。
その間、私は目を閉じてこれから手術をする患者さんのことを思い浮かべ、これまでの自分の努力を思い返した。
私は大切なことに挑む前はいつも、こうしてチョコレートを食べる。
新に告白の返事をした時。
大学入試を受けた時。
初めての手術。
初めてのスウェーデン旅行。
結婚に出産。
いつだって、たったひと粒のチョコレートが私の中に眠る勇気を引き出して、奮い立たせてくれた。
「よしっ!」
口の中のチョコレートが溶けてすっかりなくなったので、私は目を開き勢い良く立ち上がった。急ぎ足で歩く後ろでは、白衣のすそが翻っている。
「人の縁って不思議だなぁ」
思わず、ひとりごとを口にしてしまう。だって、今日私が手術をする患者さんはカリンなんだもの。
地元の病院に就職したから、知り合いを診るのは珍しくない。なんなら、なずなちゃんなんて結婚して引っ越してからもわざわざ私のところに受診しに来るし。でも、カリンに会ったのはあの発表会の日以来だったから本当にビックリした。
最初、私はカリンだと気付かなかった。名字も見た目も変わっていたから。でも、一通り診察が済んで「何か質問ありますか?」と聞いたらカリンから切り出してきたのだ。
「あの…鈴奈だよね?光陽小学校卒業した…」
「そうですけど…?」
「私、同級生だったカリンなの。6年の終わり頃に学校行かなくなっちゃったけど…覚えてるかな?」
「えっ!カリン!?」
そう言われても、信じられないくらい姿が変わっていた。どちらかというとぽっちゃりしていたのに、今や細身だし、長かった髪もうなじが隠れる程度の長さになっている。
カリンは発表会の後に不登校になって、中学校も行けずじまいだったと噂で聞いた。田舎なので外に出れば知り合いに会う状況で、登校どころか外出すらも辛かったみたいだ。
「あれからどうしてたの?」と尋ねたら、頑張って通信制高校を卒業したことや、そこのスクーリングで出会った優しい人と結婚したこと、資格を取って働いていることなどを教えてくれた。
「…鈴奈は、私の治療するの嫌だよね?」
ひとしきりしゃべると、カリンはそう言った。
「なんで?」
「だって、私…鈴奈のこといじめたから…そんな人に何かしてあげるのは嫌でしょう?」
「そんなこと思ってないよ。医者だもん、誰であろうと治すよ」
仲良くお茶しようとか、子供同士遊ばせようとか、そういう個人的なお付き合いまではさすがに遠慮したいけどね。また「お人好ししすぎ」って新に怒られちゃうし。
「…そっか、そうだよね。鈴奈はそういう子だよね。…変わらないんだなぁ…」
遠くを見るように上を向いたカリンの目には涙がにじんでいた。
「…もしかして、クラス中の女子に意地悪したこと、後悔してるの?てか、なんであんなことしたの?」
カリンはうなずき、言葉を続ける。
「うちさ、下に兄妹が三人いてお母さんがお世話にかかりきりだったの。一人はなんていうか、特に手がかかる子でさ。お母さんはいっつもイライラしてて、私のことなんか見てくれなくて、辛かった」
「…そんな理由だったんだ」
私は拍子抜けしてしまう。
「くだらないって思う?」
「ごめん、そういうわけじゃないけどさ、ずいぶん大がかりないじめしてたからもっと大変な理由とかあるのかと思ってた」
「…私は弱い人間だから…。鈴奈だったらきっと、うまく乗り越えられたんだろうし、少なくとも人に当たるような間違いはしなかったと思う」
「…それはどうか分からないけど…。まぁとにかく、私はわざと手術失敗したりしないから安心して。責任持ってカリンの病気を治すよ」
ドン、とこぶしで左胸を叩くと、ネームプレートがカチャリと音をたてた。カリンはそれを見て苦虫を噛みつぶしたような顔をする。
「高林って…新くんと結婚したの?」
「あ、うん。そうなの」
私はなんだか照れくさくなりながら、ネームプレートに指で触れた。
「すごい重い男に捕まっちゃったね。ご愁傷様」
その言葉と表情に、六年生のカリンがふっと重なる。
意地悪で威張ってばかりの勝気な女の子。
あの頃はすごく強くて、憎らしい存在だと思っていた。だけど、大人になって振り返ると、違っていたことが分かる。カリンも幼くて弱くて、辛い気持ちや行き場のない怒りをどうにかしたくて、間違えちゃったんだろう。
「大丈夫、私もすごく重い女だから、釣り合い取れてるよ」
カリンの皮肉にケロリと返すと、一瞬妙な沈黙があって、二人同時に笑い出した。
そんな風に、カリンと再会した日のことを思い返しながら、手術室へと足を速める。
あの頃、誰かカリンの気持ちを分かってくれる人がいたら、あんなことにはならなかったのかもしれない。そう思うとやるせない。
せめて、未来は明るく楽しいものになるように、私は私にできることをしよう。
着替えて手術室のドアを開くと、看護師さん達の目が一斉に私に向いた。手術は何回経験しても緊張する。失敗は許されない。
大丈夫、大丈夫。
私はちゃんと、カリンを救える。だって、魔法のチョコレートを食べたんだから。
「魔法じゃないよ、おまじないだよ」とリゼさんは笑うけど
私にとっては、
いつまでも
大切な魔法。
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