死にたがりJCと占い師のアイスクリーム

四季苺

文字の大きさ
5 / 27

DAY2-3 占いについて調べてみる

しおりを挟む
 放課後、私は学校にある図書室にった。
 受験勉強じゅけんべんきょうをするために、最終下校時刻さいしゅうげこうじこくギリギリまで勉強するのが日課にっかなのだ。どうせ家に帰っても誰もいないし、ついついダラけちゃうからね。
 部活ぶかつ?夏に引退いんたいしましたよ。

 私はいつも使っている窓辺まどべの席にリュックをき、テキストとノートを並べた。まずは学校の課題かだいから片付けよう。
「…はぁ…」
 問題を解き始めるけど、なんだか集中できない。机にして、ちょっと休憩きゅうけい

 「良かったね、もうすぐねがいがかなうよ」
 
 「ん?うーん、一週間後だね!」

 あの(自称)占い師の言葉が、ぐるぐると頭の中で回っている。
 気にしたくなんかないのに。どうせうそだし。

「そうだ!」
 私は学校から貸し出しされているクロームブックをリュックから取り出す。
 うたがわしいことは調べて、裏付うらづけをすればいいんだ。検索けんさくバーに「占い 信憑性しんぴょうせい」と打ち込み、いきおい良くエンターキーを押す。
「ふんふん…」
 占いの信憑性は低いらしい。
「バーナム効果こうか?」
 誰にでも当てはまるぼんやりとした内容を、無意識むいしきに自分からあてはめにいってるのか…。あぁ、「あなたの近くにあなたを意識いしきしている人がいますよ」とか言われたら、「あの人そういえば、私のこと見てたかも」とか考える感じ?
 でも…私の場合、「一週間後に死にますよ」だしな…。あてはめようがない。持病じびょうでもあれば別だけど、健康優良児けんこうゆうりょうじだし。チビだけど。

「………」
 カチカチ。
 違うサイトもみてみる。

心理的安定しんりてきあんてい?」
 占いを信じることによってなやみや不安をやわらげて心を安定させる…。
 「死ぬ」って言われて安定しないよ!

「………」
 カチカチ。
 勉強しなきゃだし、あとこのサイトだけ。

自己成就予言じこじょうじゅよげん?」
 占いで暗示あんじされたことを、無意識むいしきに行動し自分で予言を実現じつげんしてしまう…。
 いや、私の場合ばあい、ヤバすぎ!

「はぁ…」
 私はふたたび机に突っ伏する。冷たい感覚かんかくほおに伝わってきた。
余計よけいにわけわかんなくなった…」

 まぁ、とにかく占いなんてうそってことでいいよね?
 自分からあてはめにいかなければ、予言は当たらないってことなんだから。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

なほ
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模るな子。新入社員として入った会社でるなを待ち受ける運命とは....。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

暴君幼なじみは逃がしてくれない~囚われ愛は深く濃く

なかな悠桃
恋愛
暴君な溺愛幼なじみに振り回される女の子のお話。 ※誤字脱字はご了承くださいm(__)m

偽りの愛の終焉〜サレ妻アイナの冷徹な断罪〜

紅葉山参
恋愛
貧しいけれど、愛と笑顔に満ちた生活。それが、私(アイナ)が夫と築き上げた全てだと思っていた。築40年のボロアパートの一室。安いスーパーの食材。それでも、あの人の「愛してる」の言葉一つで、アイナは満たされていた。 しかし、些細な変化が、穏やかな日々にヒビを入れる。 私の配偶者の帰宅時間が遅くなった。仕事のメールだと誤魔化す、頻繁に確認されるスマートフォン。その違和感の正体が、アイナのすぐそばにいた。 近所に住むシンママのユリエ。彼女の愛らしい笑顔の裏に、私の全てを奪う魔女の顔が隠されていた。夫とユリエの、不貞の証拠を握ったアイナの心は、凍てつく怒りに支配される。 泣き崩れるだけの弱々しい妻は、もういない。 私は、彼と彼女が築いた「偽りの愛」を、社会的な地獄へと突き落とす、冷徹な復讐を誓う。一歩ずつ、緻密に、二人からすべてを奪い尽くす、断罪の物語。

処理中です...