アッシェドの秘姫~調香師は逃亡中~

カイリ

文字の大きさ
8 / 53

怒れる依頼人

しおりを挟む
 二人は傾斜の上から降りて来た。
 重心を片足にかけて立つサーシャの様子に気づいたのはラァスで、彼は近くで薬草を見つけてくるとすり潰し、患部に当て、その上から布を縛り上げた。

「応急処置ですから、あとで医師に診せて下さい」
「ありがとうございます。・・・・ところで、どうしてここへ?」

 サーシャのような用でもなければ、このような場所に立ち入る理由がない。
 ラァスが僅かに目を泳がせた気がしたが、直後に響いた苛立ち滲む声で注意が逸れた。

「そのようなこと決まっているだろう!浅慮な真似をお前がするからだっ」

(は?)

 ラァスの傍ら、腕組みをして立つフードの男はそれまで黙っていた。が、喋らずとも醸し出す憤りの気配は濃く、気づかぬはずもなかった。
その原因が自分だと言われれば、釈然としない。

(だいたい誰なの、この人?ずいぶん偉そうだけど)

 初めて姿を見せた時、すでに怒っているようだった。

「殿・・・・若君、そのように仰らなくても」

 とりなすラァスの言葉に、サーシャは、えっと思わず声を上げてしまった。
 目深に被っているフードでその素顔は見えないが、この人物が依頼人だと?

(なんだって身分の高い人がこんな場所に来るわけ!?)

 わけが分からない。
 だが、もっとわけが分からないのは、何故、この人がここまで怒るのかということだ。
 
「ラァス、お前は黙っていろ。――――――このような場所を若い娘が一人でうろつくなど、何を考えている!危機感がないのか!?」

  ラァスへ一言告げた後、彼はこちらへと矛先を向けた。
  ノーラの手前、滅多なことはできないが、少しばかりむっとくる。

「お言葉ですけど、ここへは調香に必要な材料を探しに来たのです。調香師が材料を集めるのは、街中だけじゃありません。必要なら、山や森林、高地にも出向きます」
「碌に身を守る術もなく、怪我まで負ってか?その身はお前ひとりだけのものではないのだぞ?」

(あたしだけのものじゃない?)

 何だそれは。
 サーシャはいよいよ眉を顰めた。

「・・・・仰る意味が理解できませんが」
「お前はわたしの」
「若君」

 ラァスの声で【若君】は、言葉を止め、低く続けた。

「・・・・わたしの、香を依頼された身だ」
「そうですね」

 若干冷めた目で見つめるサーシャの様子に、うっと低く呻き、【若君】は勢い込んで話し出した。

「だ、だからだ!進行状況を確認に行けば、まだ戻らぬというしっ」
「ご学友の方からお聞きしまして。行き先が【迷いの森】などという不穏な名を持つ場所だと知り、若君があなたを心配されて」
「心っ!わたしはただ、調香師に何かあれば依頼が果たされなくなるのがだな」

 妙に焦った様子で弁解を始める【若君】だ。
【心配した説】はともかく、彼らがここに現れたのは学友に聞いたからだと判明した。

(随分と信用のない・・・・。まあ市井の、それも無名の調香師相手に信用も何もないか)

 そうは思うものの、むくりと意地が頭をもたげる。

「・・・・お受けした依頼はきちんと最後までやり遂げますので」
「?お前もしかして、まだ探すつもりか」
「はい。手当していただいたおかげで幾分、痛みも和らいでますし、もう少しだけ探してみます」

 すくっと立ち上がれば、再び【若君】が苛立った声を上げる。

「何を聞いていたんだ、お前はっ。その足でまだ動き回るつもりか!?」
「はい。これは、わたしの仕事ですから」
「――――っ」

【若君】は黙り込んだ。
 反抗的に映ったろうか?
 ちらっと様子を確認すれば、大部分がフードに隠れている中で、引き結ばれた口元だけが見えた。

(生意気だっとか思ってそう・・・・)

 軽く頭を下げ、傍らを通り過ぎようとすると、手首を取られた。

「待て」

 低い声音に、サーシャは息を呑んだ。


 :::


 人はあまりにも想定外の事態が起こると、思考が停止するようだ。

(っ!今あたし、頭まっしろになってた!?)

 我に返るサーシャの間近で、声がする。

「・・・・おい。手が緩んでるぞ」
「はっ!?え、何で?」

 目の前にフードを被った頭がある。
 サーシャはおぶさっていた。――――【若君】の背に。

 動転して危うく落ちかけそうになる。

「こら!暴れるなと言っているだろう!」
「で、でも、どうしてこんなっ」
「その足では見つかるものも見つからない。いいから、黙って周囲に目を配れ。お前の探す材料とはどんなものだ?」

 偉そうである。
 だが、その行動は上流階級の人間にしては、明らかに規格外だ。少なくとも、サーシャの考える身分の高い人間像だったらあり得ない。

(お嬢様ならともかく平民の娘を背負う!?この人、ほんと何考えてるの?)

「ルティカさん、お答えください」
「・・・・ムルサバの木を探しています。樹液が材料になるので」
「聞きなれないですが、珍しい木なのですか?」
「昔からコルアレ―ドの重要な祭事には必ず使用されていた香の材料なんです。ただ、今はその木が生えている場所も限られていて、滅多に出回りません。・・・・ご依頼の香に、それが使いたくて」

 コルアレ―ド固有の材料と聞いたとき、真っ先に頭に浮かんだ。
 勿論、サーシャ自身も扱った事のない代物だが、古い文献には絶美香とされ、珍重されたのだという。
 他の材料も候補には上げてあるが、その材料を加えて調合したかったのだ。

「それがこの森にあると?」
「実際に耳にしたのは、夜光蔓が生えているという話で、その蔓が好む条件が、ムルサバの木と同じですので」
「確証もないのに、こんなところまで来たのか」

【若君】は飽きれたようだ。

「・・・・調香師は、そういったものです」

 少なくともエンナはそうだったし、街の調香師も新しい香の材料があると聞けば、遥か遠方まで出向いていた。

「そ、それより、下ろしていただけますか?大丈夫ですから」
「無駄口を利くより、目を凝らせ」

 いちいち言い方が偉そうだ。
 居心地悪い思いのまま、改めて視線を巡らせれば、彼らは川沿いを上流へと進んでいるのが分かった。
 日が傾いてきたためか、川向こうの木々の向こうはいよいよ薄暗く見える――――――――と、サーシャはある一点を捉えて目を凝らした。
 薄闇の中、仄かに浮き上がる線が見える。

「あ、あの、止まって下さい。あそこに」
「!あったのか?どこだ?」

 サーシャが指さす先は、川を渡った先のずっと奥だ。

「たしかに、光るものがありますね・・・・しかし、そうなるとこの川を渡らないといけませんが・・・・」

 ラァスの言葉通りだ。
 今度こそ下ろしてもらおうと口を開きかけたサーシャは、迷うことなく川へと進む【若君】にぎょっとした。

「ちょっ、待ってください。下りますから、そんなことまでして頂くわけにはっ」
「煩い。このような場所でぐずぐずしていたら、何が出てくるか分からないぞ。それと落ちればずぶ濡れだ。それが嫌ならしっかり掴まっていろ」

 濡れるのは歓迎しない。
 下げた鞄の中には、材料の採取できる場所を記した帳面がある。調香師であるサーシャにとってとても大切なものだ。
 言いあぐねているうちに水音をたてながら、彼は向こう側へと渡り、ラァスもそれに従う。
 一人ならば石の上を渡れもするが、サーシャを背負っていては無理だ。

「~~~っ。さあ、行くぞ」

 濡れた足元が気持ち悪いのだろう。
 若干唸りながら、彼は後方にいるラァスを促す。

(変な人。何でお付きのひとに頼まないで、自分で背負うの?)

 庶民を気にかけるのも妙だが、付き従う者を使わず自ら動くのはもっと不可解だ。
 足場の悪い獣道になると、ラァスが先頭を行き笹をかき分け、その後を彼が続く。
 やがて遠目に確認した光の元へ辿り着くと、淡く発光する蔓がある。
 夜光蔓にまちがいない。
 問題は、この周辺に目的の【ムルサバの木】があるかどうか。

「特徴は?」
「見た目は普通の木と大差ないんですけど・・・・下ろしていただいていいですか?」

 地に足を付けると、鞄から取り出した小型のナイフで幹を削る。
 ・・・・違う。
 ひょこひょこと動き、次の木にも同様に刃を当てた。

「それで分かるのか?」

 問いかける声に無言で頷く。
 特徴がない上に、建材などにも不向きな、使い道のない木――――しかし、圧倒的な個性が隠されている。
 それは――――・・・・。

「ぅぐっ!?な、何だこれはっ!!?」

【若君】の驚愕の声と共に漂う強烈な刺激臭。
 それは反射的に鼻を覆うほど酷い匂いだ。
 彼を見やると、腰に括り付けていたらしい短剣で幹を削ったようだ。滲み出す樹液が見える。

「わ、若君っ。お下がりください」

 とんでもない匂いにドン引きするラァスが彼を呼ぶ。
 が、サーシャは鼻を押さえたままそちらへと近づいた。
 鞄から用意しておいた瓶を取り出し、流れ出るそれを受ける。

「ま、まさか・・・・そんな悪臭の樹液を使うのか!?」
「はい。勿論このままでは使い物になりませんが、ちゃんと良い匂いに変わりますから」
「そ、それがか!?」

 彼らが絶句するのも無理はない。
 が、不純物を取り除き、丁寧に加工してゆけば、この匂いが文献にのるほどの良い香りに変化する。
 十分な量が瓶の中に溜まると栓をし、用意しておいた布で丁寧に包むと鞄の中にしまう。
 目的の材料が手に入ったことにほっとする。

「それでは、帰りましょう。日が暮れては、いよいよこの森の別名通りに迷ってしまうでしょうから」

 ラァスに促されて頷くと、「乗れ」とばかりに【若君】が身を屈めた。

「!け、結構です。ほんとに、大丈夫ですからっ」
「つべこべ言うな。わたしはさっさとこのような場所から出たいのだ」
「だ、だったら、先に行っていただいていいので」
「何だと!?わたしの厚意を無にするつもりか!」

 再びいきり立つ彼をラァスが宥め、サーシャに微苦笑のまま話しかけてくる。

「ルティカさん、すでに日が落ちかけてますので、ここは主の言う通りにしていただけませんか?この森に長居無用です」
「・・・・それは、そうですけど」

 元々苦手な人種だからというのもあるが、なんというのだろう。
 どこがどうとは言い難いのだが、輪郭のはっきりしない何かを【若君】に感じてしまうのだ。
 それがどうにも居心地の悪さを覚えさせる。
 口ごもるサーシャを見るとラァスが言い出した。

「――――では、代わりにこのわたしが」
「ラァス!?」
「若君、こうしていても埒があきません。一刻も早くここから抜け出すのが先決です。今回は、お任せを」
「・・・・わかった」

 ふいっと顔を背ける【若君】。

「ということですので、どうぞ?」
「え。い、いえ、そんな」
「若君に背負われることで気後れしてらっしゃるのですよね?わたしでしたら、大丈夫ですので」

 間違いではないが、上手く説明できない。
 結局、笑顔で押し切られたサーシャはラァスに背負われることになった。

 :::

 薄暗くなる森の中、三人は出口へと戻り始めた。
 行きで木に目印をつけて歩いてきたサーシャだが、彼らはそれを必要としなかった。

「やはりジェマ殿の仰る通りでしたね」
「ああ」

【若君】はベルトに結びつけていた小袋から、手の平に乗るほどの石を取り出した。それを額につけると、彼は話し始める。

「ヴォリス、聞こえるか。今から帰る。石に念じろ」

 傍からすると意味不明の行動だが次の瞬間、石から光が細く伸びていく。

「な、何ですか、それ?」
「・・・・魔女の持ち物だ。光をたどって歩けば、出られる」

 魔女?
 旧世紀の昔話でしか耳にしないそれにサーシャは眉を顰めた。
 担がれているのかとも思ったが彼の言葉通り、行きほどの時間もかからず森の出口へたどり着いた。

(嘘・・・・ほんとに?)

 周囲を見回すサーシャは、すっかり日暮れた外の景色の中に、見慣れない大柄の男を見つけて瞬いた。
 すらりとした痩身のラァスとは正反対の、鍛え抜かれた武人の身体付きをしている。

(だれ?)

「よくぞご無事で、でん、じゃなくて、若」
「待たせたな、ヴォリス」
「いえ。さあ、参りましょう。馬車へお乗りください」

 彼の手にも魔女の持ち物だという石が握られている。

「あれは反応し合う石なのです」

 ラァスが不思議な石の説明をしてくれた。
 すると、大柄な男がこちらを向き、胸に手を当て一礼する。

「初めまして。ヴォリスと申します」
「は、初めまして。サーシャです」

 外見の雄々しさと裏腹に、ラァス同様、その仕草は平民にはないものだ。
 彼はラァスの背からおりたサーシャを見ると、ラァスに尋ねる。

「どうかされたのか?」
「足を痛めてらっしゃるんだ」
「手当は?」
「いちおう応急処置はさせていただきましたが」
「では、学院まで早くお送りしなくてはな。どうぞ、お乗りください」

 戸惑ったが、先に乗り込んだ【若君】に早く入れと急かされ、彼の座る方向とは逆に座る。
 ラァスがそれを見て何か言いたげな顔をしたが、主の隣りに腰を下ろした。
 御者はヴォリスが務めるようだ。
 やがて動き出した馬車の中、しばらく黙っていた【若君】がとんでもないことを言い出した。

「・・・・ラァス。お前、明日からこの娘の傍につけ」
「はっ」
「は!?」

 ラァスの声と重なるサーシャのそれはひっくり返った。

「こんな無謀な真似をされては、依頼した香の行方が心配だ」
「そ、そんな必要はありません」
「駄目だ。これは、依頼条件の一つに追加する。ラァスは明日からお前の護衛につく。いいな?」
「ちょ、待ってください。若君さん」
「妙な呼び方をするなっ」

 とたんに声を跳ね上げる彼にびくりとする。

「・・・・マハだ。そう呼ぶがいい」

 ぼそりと言って顔を背けるフードを被ったままの彼。
 その名で呼ぶ機会などないような気がするのだが、サーシャは【若君】がマハという名だと知った。
 マハは、サーシャがいくら護衛は必要ないと言っても聞き入れず、結局、この翌日からラァスは彼女の護衛としてつくこととなるのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

敏腕SEの優しすぎる独占愛

春咲さゆ
恋愛
仕事も恋愛も、兎に角どん底の毎日だった。 あの日、あの雨の夜、貴方に出逢うまでは。 「終わらせてくれたら良かったのに」 人生のどん底にいた、26歳OL。 木崎 茉莉 ~kisaki matsuri~ × 「泣いたらいいよ。傍にいるから」 雨の日に現れた、30歳システムエンジニア。 藤堂 柊真 ~Todo Syuma~ 雨の夜の出会いがもたらした 最高の溺愛ストーリー。

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました

蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。 そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。 どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。 離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない! 夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー ※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。 ※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。

処理中です...