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五章 裏切り編
百三十三 俺は何のためにこの世界で生きるのか? だよね。
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転移するときは、一瞬視界が真っ白になってから暗転し身体の感覚がなくなるその後、さっと雲が晴れるように身体の感覚が戻り、そして視界も元に戻る。
セントラルからの出戻りした俺とセレナは、転移したお風呂場で溺れかけてから何とかお湯から上がり息を着いた。
「セレナ。ヘワタ達は?」
「割り込みしてきたその子のせいで連れて来れなかったのよ、悪いとは思ってるわ」
その子と指を指されて視線をしたに下ろすと、金髪の超美少女が俺のお腹に掴まっていた。
それは少し背が低く、綿のクッションの様に柔らかく、更にしっとりとしていて、甘いミルクの匂いがする最高の感触.......って!
「ロニエ!!」
ロニエだった。
基本的にロニエは俺に張り付いてる事が多いから、何かに抱き着かれている事は気づいてはいたが、特別、気にはしてなかった。
でも、この状況でロニエが居るのはおかしいよね?
ロニエはおそらく、アルランが、ロニエと俺との全ての時間をリセットした。だから俺と今のロニエにつながりは無い。
それなのに.......それでも! あの、ロニエなら!
「まさか! ロニエ! 俺のこと分かるの?」
「コホコホ。びっくりしました。いきなりお湯が.......」
「......だよね」
一瞬、ロニエはアルランの力が効いていないか、解けたかしたのかと思ったが、それは一瞬で違うことが分かった。なぜなら、ロニエは全く俺を見ずに大浴場を見渡していたからだ。
そんな、ロニエを余所にセレナが俺の首に手をまして背中に乗っかる。
「どうする? その子、私と貴方の新生活には邪魔よ」
「セレナとの新生活.......グヘヘっ.......」
「あら、あまり楽しみじゃないようね。私を好きに出来るのよ? 元気出しなさい」
「うん」
セレナは何時でも好きに出来た気がしなくも無いけど一応返事をしておく。
俺は全てを奪われた.......いや回収されたと言うべきか、強奪者は俺でアルランではないのだから。
「セレナ.......その子は、丁重に返却しておいて」
「それで良いのね?」
「うん、あの子は......っ......ロニエはもう良いよ。何度ロニエと裂かれても一緒に居たかったけど、俺はロニエに嫌われたくない。そしてロニエの幸せを奪いたくない」
「そう.......分かったわ」
今、ロニエが、ここに居る理由を俺は聞かない。
俺はロニエとはもう関わらない。シズクとアレスを連れて人気の無い田舎にセレナと住み着いて平和に、静かに幸せに生きる。
ただそれだけで良いんだ、もう邪魔されたくない。もう壊されたくない。
もう一度関係を持ちたくない。天野ロニエはもう.......無い。
ロニエ・ノースカロライナのことは愛さない。
「っ! 待ってください!」
「五月蝿い! 黙れ!」
その会話を聞いて意味が分かる聡明なロニエが、俺の袖を必死に縋り付く様に掴むので、その手をたたき落とすけど......胸がさっきから、ちくりと痛みを発して涙が止まらない......がもう決めた。
これでそれも、最後にするんだって
ロニエと一緒にいる限り、この痛みを乗り越えられたとしても、何度でも、運命が俺とロニエを引き離そうとするだろう。それが、この世界の本当の歴史だとそう、言いたいかのように......
だったら! もういい......もうロニエを失う痛みには堪えられない......
「セレナ......早く送り返しちゃって!!」
「.......連続の大規模転移は時間がかかるのよ。前の私は教えなかったの?」
感情が、悲しいのか、寂しいのか、愛しいのか、恋しいのか、分からないでも、その大きな感情を声に載せてセレナに命令してから猛烈に反省する。セレナの呆れた声を聞いて寂しくなる。
セレナが怒って俺に見切りをつけてどこかにいっちゃうような気がしたから、俺は格好悪くセレナにしがみついて懇願する。
「許して怒ってないんだ、セレナ、許して! 行かないで、一緒にいて、セレナだけは、もう.......嫌なんだ」
ずっと涙が止まらない。
そんな俺の瞳をセレナが指で拭って微笑んで抱きしめた。
「安心しなさい。私は貴方を何度忘れようと、消されようと関係なく貴方の味方よ。私が貴方を見捨てることはないわ。大丈夫よ。私が居るわ」
「ありがとう。セレナ」
セレナにしがみつく俺を、ロニエは消え入りそうな表情で唇を噛んで見ていた。
「ふふん。気にしないで良いのよ? 貴方が悲しんでいるだけなのは、分かるもの」
ギューッと、俺からもセレナを抱きしめて心を落ち着けてから、やっとロニエと真正面から向かい合う覚悟が出来た。
俺がロニエに視線を向けるとロニエは息を呑んで緊張を現した。
今のロニエにとって俺は悪神、それだけだ。
「さてと、セレナのおかげで少し落ち着いたから、君の話しぐらいは聞いてあげるよ。......いや、俺の質問にだけこたえて」
「はい」
ロニエの首筋に汗が一筋流れる。そんなロニエを見てセレナが動く。
ロニエに近づいて手を向ける。そのまま明らかに異常な気配をその手から出して言った。
「失礼じゃない? この人に着いてきたのは貴女でしょ? それなのにこの人のことをそこまで怖がるなんてっ!」
「セレナ.......良いから、戻って」
「でも!」
振り返り、抵抗するセレナに一言、強めに言う。
「戻って」
「.......分かったわよ」
瞬時に俺の腕の中に転移して体重を預けてリラックスする、セレナを抱き直して話しを進める。
「君が誰より聡明なのは知っている。だから俺は君を恐れる。君の行動が理解できないから、君は何故ここに居る?」
「..............最初に私も言います。私は悪神様に害を為すためにここに来たのではありません」
俺が聞いても無いことを言い出したロニエは流石、ロニエ・ノースカロライナだ。俺の知る最も聡明なロニエ・ノースカロライナだった。
「じゃあ、俺達に何かするつもりは無いんだね?」
「ありません。私はただ、私の目的を果たすために悪神様にお会いしたかったのです」
「そうなんだ。分かった、でも俺は君の目的に協力しない。目的も聞かない。興味はあるけど知りたくない。もう君と.......君達と関わりたくない」
それが俺の本音だ。
もう嫌なのだ。あれだけ愛した者を一瞬で全て失った。ロニエにこの目で、優しくも温かくない目で見られるのはもう嫌なのだ。もう疲れた。
「もう、ほっといて、俺と君に関わりは無い。君の願を叶えてあげる必要も無いし、本当は話しをする必要も無い。でもそれは余りにも薄情過ぎるから、今までの君に敬意と感謝があるから話しだけは聞いてるんだ」
「.......そうですか。分かりました。ただ一つ、私をアルラン様の元には返さないでください。私はあの方と共に居たくはありません。あの方が恐ろしいのです。どうか私を保護してください」
ん? 一つじゃないし、二つあるし、しかも二つ目はただのお願いだし、願を叶えないって言ってるのに。
「めんどくさい。セレナが力を使わないに越した事は無いから一つ目は良いけど、二つ目は駄目、俺は君を見てると悲しくなる。めちゃくちゃに壊したくなる。狂うほど愛おしくて憎らしい。憎悪すら感じてる」
そして多分この憎悪をロニエは感じ取っているから汗を流しているのだろう。
俺はロニエ・ノースカロライナと共に最後まで生きるつもりだった。ロニエの為なら死んでもよかった。ロニエになら何をされてもよかった。
でも、ロニエは俺を忘れた。それも二度目だ。
ロニエだけではなく、俺の愛した全ての者が俺を忘れた。そして敵意を向けてきた。あの鋭い目は忘れられない。愛している人たちに敵意を向けられる苦しみはきっと、向けられ事がある人にしかわからないだろう......そしてロニエ達は明らかにアルランが来たとき安堵していた。
疲れた.......もう嫌だ。守る者があるのも壊れるものがあるのも、形在るものは全て壊れる。形が無い愛情なんてものは、どんなに育んでも一瞬で更地に還る。
「この世界は残酷過ぎる。君がもし天野のロニエなら俺は迷わず君を助けたけど、君はロニエ・ノースカロライナ、俺とは関わりの無いただの他人だ」
「そういう事らしいわ。残念だけど諦めてくれるかしら?」
話しながらセレナが乾かしてくれた服を叩いて埃を落としてから、近くの空中にいるセレナを胸に抱いて、ロニエに背を向ける。
そして浴室を出る。
だが、背中の服を捕まれて動きを止める。
「ロニエ・ノースカロライナ、君の事を幸せに出来るのは俺じゃない。離してくれ....... っ!?」
振り返り手を払うとしたら、ロニエが泣いていた.......
「ごめんなさい、それでも! お願いします......行かないでください.......一人にしないでください」
「.......なんで謝るの? なんで君が泣くの? 泣きたいのも謝んないといけないのも俺なのに」
被った、俺の後ろの服を掴むロニエが俺と出会ったときのロニエに、だからか思い出した。
俺は何のためにこの世界で生きて行こうと思ったのか?
俺はこの世界で何をしたいのか?
「私が貴方様を傷つけました。だから謝ります。ごめんなさい。貴方様の辛そうなお顔を見ていると、何故か、とても寂しくて、苦しくて、心が痛んで、涙が流れます」
それは全てロニエの為じゃ無かったか?
ロニエがいたからじゃ無かったか?
俺はロニエに恩を返したかった、そしてロニエの為に生きると誓った。
「私に何をしても構いません。だから私を貴方様の側に置いてください! きっとそれが私がすべき唯一の事で、私の唯一の贖罪です」
反射的に俺はロニエの頭を撫でていた。そして。
「大丈夫だよ。ロニエ。君は悪くないよ。悪いのは.......悪いのはっ、俺だ」
抱きしめながらそう言っていた。
「ねぇロニエ。一つだけお願いが在るんだけど?」
「はい。なんでも致します」
「なら、俺を怖がらないで、絶対に何もしないから、俺、ロニエに怖がられると駄目なんだ」
ロニエが俺を怖がるのは仕方のないことだけど、それでもロニエにだけは向けられたくない感情だ。
ロニエに怖がられると死にたくなる。全てがどうでも良くなってしまう。だからこそ俺はもう辞めようと思った。
「お願いだから力を抜いて安心してよ、俺をそんな目で見ないでよ」
ロニエは俺を見る。ロニエは色がない。感情を捨てている。そんなロニエに.......
「無理だよね?」
「では、私も一つお願いがあります」
固い声でロニエは俺のお願いを無視してロニエの願を重ねた。
「私と貴方様の事を教えてください、私の知らない私は貴方様と何をしていたのかそれを教えてください」
「全部?」
「はい。全部です」
「分かった。目を粒って」
ロニエは俺の言う通りに目をつぶった、そして俺はロニエの唇を奪う。
そのまま、俺の記憶をロニエに『共有』する。
俺の全ての記憶をロニエに渡す。
渡し終えて静かにしていた、ロニエが最初に言った言葉は。
「良かったです」
だった。そして俺を見る目に優しさが宿った。
そのままゆっくり俺に抱き着いた。
「私は.......ロニエはちゃんと好きな人と結ばれて居たのですね」
「ロニエに渡したのは俺の記憶だよ。だからロニエがどう思って居たかは分からないよ。でもロニエとは相思相愛だったよ」
「フフフ。そうですね。私は貴方様のような方と出逢いたかったのですから、貴方様は私とエッチなことをしたかっただけな様ですが」
「みそこなった?」
「いえ。殿方はそのくらい甲斐性が必要ですよ。私の身体が想い人に魅力的に移るのならそれは素敵な事です」
「ロニエは俺のこと嫌わない? 怖がらない? 嫌じゃない?」
「フフフ。ロニエに色々な事をしてきた貴方様の言葉とは思えませんね。そういう所も好きだったでしょうけど。最初に言っておきます。私は貴方様にもう惹かれています。だから貴方様が迷惑で無ければ私ともう一度関係を築いいてください。前の私にしたことを全てしても良いですので」
「エッチなことも?」
「はい。男女の営みは一番想いを簡単に伝えられます」
「うん.......分かった。やり直そう。ロニエ。もう一度俺を好きになって」
「はい」
俺はロニエを受け入れると改めて誓った。
ロニエが俺を選ぶのなら何度でも俺はロニエを受け入れる。
そうして抱き合っていたらセレナが哀しそうに言う。
「結局、私は捨てられるのね......」
「セレナのアホ」
すぐにセレナの事も抱きしめて離さない。何処にも行かせない。
「もし、ロニエを受け入れるのをセレナが嫌がるなら俺はセレナを選ぶよ。今回は.......今回もセレナが居てくれたから俺はまだこうして居られる。悪神と魔女。世界に嫌われた俺達は二人は離れちゃ駄目だよ」
「貴方は私を捨てないの?」
「うん。絶対に捨てないよ。セレナだけはどんなことがあっても捨てないよ。ロニエを見捨てることになってもセレナだけは捨てないよ。一緒に居たいんだ。俺はセレナと」
「嬉しいわ.......、私も貴方と共に居たいわ」
「うん。セレナの居場所は世界中でただ一つ俺の腕の中だけだよ。他のところに居場所を作っても、借り宿を作っても駄目だよ」
「分かったわ」
抱きしめ離さない。セレナには俺の側に居てもらう。
「魔女様.......私は?」
「そうね。貴女はこの人を愛しているのかしら?」
「はい。間違いありません。まだ短い時間ですが、私は天野様を愛しています」
「なら、良いわよ。貴女の居場所もこの人だから、だけどもし、貴女が私からこの人を奪うつもりなら容赦はしないわ」
「はい分かっています.......セレナ様」
セレナがロニエを認めた所で、
「セレナ。キスしようか」
「良いわよ」
優雅に座っている。セレナとキスをして『記憶共有』
「!! 貴方意地悪ね」
「どうするの? セレナ」
セレナは畏まるロニエを見てから溜息を着いた。
「ロニエ。来なさい。貴女には借りが在るようだわ、この人を貴女から取り上げる権利は私には無いようね。貴女とは仲良くしたいわ」
「そうですか。では遠慮無く、セレナ」
へらーっと笑うロニエの事を見て、少しだけホッとする。俺が幸せを感じた景色がここに広がっていたから。
出逢いを時間を無かったことしようとも、セレナもロニエも俺の元に集った。
それなら、この出逢いは、この想いは本物では無いか?
俺とロニエの繋がりは.......
「他の子達は良いのね? アイツに奪われても」
「うん。もう疲れた。セレナが俺を選んでくれたように、ロニエが俺を選んでくれたように、また皆が俺を選ぶなら受け入れるよ。その時はセレナもロニエもお願いね」
「どうかしらね」
「ロニエは貴方様の意思に従います」
真逆の反応をするロニエとセレナに軽く笑いかけてから、続きを話す。
「アルランとは争わない、争えばまたセレナやロニエは俺を忘れると思う。そんなのは嫌だよ。全世界から嫌われている以上、この国は捨てる。セレナとの約束通り山奥で静かに暮らそう。俺達ならそれでも十分だから」
「.......分かったわ、貴方が居るなら何処でも良いわ」
「うん。ありがとう。俺とともに来ることを望むものだけ連れていく。無駄な説得はするのを辞めよう」
「天野様」
「ん?」
「お名前で呼んでも良いですか?」
「良いよ、俺もロニエって呼んでるし。セレナも自由に呼んで良いよ。アルランを倒さない以上、君達の時間は戻らない。また新しく始めるんだから、俺が前のロニエ達に縛られていても仕方が無い」
普通なら、何としてでもセレナ達を元に戻すのだろうが、今更普通の道を辿るつもりは無い。ヒムート達をネトルならネトレば良い。好きにさせておけば良い。欲しいのならあげてやる。
そのかわり、もう二度と俺から誰も奪わせない。
「目標はアルランが寿命で天命を迎えるまで隠れきること、それまでセレナ達は俺の記憶だけで我慢して」
「ふふん。十分よダーリン」
「そうですね。十分ですよ。ヒカル様、ロニエ達はヒカル様を信じていますから」
「うん。ありがとう、セレナ、ロニエ」
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ロニエ・ノースカロライナの失踪、それはアルランにとって意味の分からない物だった。
アルランは魔道具『正しい未来が見えちゃうんです』の鏡を覗きながら、本来の時間軸である、アルランの未来を見ていた。
介入者天野光が居ない世界では、アルランはロニエ・ノースカロライナと結ばれ、既に子供を四人も授かっている様子がはっきりと見える。
更に幸せそうに笑う、セレーナ・ハイエルフも、ヒムート・ヒースランドも、ルミア・ゼントブルグも.......全てアルランの嫁として楽しそうに笑っている。
だから、アルランはその力で、ロニエから天野光との全てを消した、そうすればロニエはアルランに必ず好意を抱く筈だった。
「僕の全てを奪う.......悪神.......」
「アルラン! 妹が! 妹が! 悪神にさらわれたと言うのは本当ですか!」
セントラルの城の廊下で、ロニエを想い外を見て黄昏れている所に、憤怒の感情を隠してないイリアがアルランに詰め寄った。
「はい。また奪われました。僕の大切な彼女を.......」
イリアは哀しそうにアルランが言葉を発するのみてから、怒りを爆発させた。
「悪神天野光!! 我が可愛い妹を一度ならず二度まで! 許しません! アルラン、必ずロニエを救い出すのです」
「承知しています。ロニエ様は僕の愛する妻となる方ですから」
人を見抜く才をもつイリアは、アルランの性格の良さをすぐに理解した。
だから、アルランが哀しそうにしているのを見逃せなかった。
「言いすぎました。貴方は頑張っています。ロニエはあれで意思の強い子です。必ず私達が行くまで耐え抜くでしょう。だからアルラン、貴方は少し休みなさい、フフフフ、そうです! 明日には共になる身です。共寝をしませんか?」
この次の日、勇者アルランの名の元に、五人の姫が婚約した。
それと同時に、アルランは五つの大国の覇者となった。
よって、大陸王国、アルランが誕生した。
アルランはあらゆる手段を使って、天野光を探したが二年経っても見つかる事は無かった。
だが、アルランはゆっくりと世界から天野光に関する全てをリセットしていった。
丸々二年かけてアルランは天野光の存在を世界から消すことに成功していた。
ーーーーーー以下コメントーーーーーー
五章終わりです。
相変わらず光は格好悪いですね。
次回から新章突入!!
この章訳あんまり意味ないけど、
あ、それと報告。
執筆が連載に圧迫されてきたので、連載周期を遅らせます。三日に一回です。
感想全然......貰えてないから久しぶりに欲しいです。
セントラルからの出戻りした俺とセレナは、転移したお風呂場で溺れかけてから何とかお湯から上がり息を着いた。
「セレナ。ヘワタ達は?」
「割り込みしてきたその子のせいで連れて来れなかったのよ、悪いとは思ってるわ」
その子と指を指されて視線をしたに下ろすと、金髪の超美少女が俺のお腹に掴まっていた。
それは少し背が低く、綿のクッションの様に柔らかく、更にしっとりとしていて、甘いミルクの匂いがする最高の感触.......って!
「ロニエ!!」
ロニエだった。
基本的にロニエは俺に張り付いてる事が多いから、何かに抱き着かれている事は気づいてはいたが、特別、気にはしてなかった。
でも、この状況でロニエが居るのはおかしいよね?
ロニエはおそらく、アルランが、ロニエと俺との全ての時間をリセットした。だから俺と今のロニエにつながりは無い。
それなのに.......それでも! あの、ロニエなら!
「まさか! ロニエ! 俺のこと分かるの?」
「コホコホ。びっくりしました。いきなりお湯が.......」
「......だよね」
一瞬、ロニエはアルランの力が効いていないか、解けたかしたのかと思ったが、それは一瞬で違うことが分かった。なぜなら、ロニエは全く俺を見ずに大浴場を見渡していたからだ。
そんな、ロニエを余所にセレナが俺の首に手をまして背中に乗っかる。
「どうする? その子、私と貴方の新生活には邪魔よ」
「セレナとの新生活.......グヘヘっ.......」
「あら、あまり楽しみじゃないようね。私を好きに出来るのよ? 元気出しなさい」
「うん」
セレナは何時でも好きに出来た気がしなくも無いけど一応返事をしておく。
俺は全てを奪われた.......いや回収されたと言うべきか、強奪者は俺でアルランではないのだから。
「セレナ.......その子は、丁重に返却しておいて」
「それで良いのね?」
「うん、あの子は......っ......ロニエはもう良いよ。何度ロニエと裂かれても一緒に居たかったけど、俺はロニエに嫌われたくない。そしてロニエの幸せを奪いたくない」
「そう.......分かったわ」
今、ロニエが、ここに居る理由を俺は聞かない。
俺はロニエとはもう関わらない。シズクとアレスを連れて人気の無い田舎にセレナと住み着いて平和に、静かに幸せに生きる。
ただそれだけで良いんだ、もう邪魔されたくない。もう壊されたくない。
もう一度関係を持ちたくない。天野ロニエはもう.......無い。
ロニエ・ノースカロライナのことは愛さない。
「っ! 待ってください!」
「五月蝿い! 黙れ!」
その会話を聞いて意味が分かる聡明なロニエが、俺の袖を必死に縋り付く様に掴むので、その手をたたき落とすけど......胸がさっきから、ちくりと痛みを発して涙が止まらない......がもう決めた。
これでそれも、最後にするんだって
ロニエと一緒にいる限り、この痛みを乗り越えられたとしても、何度でも、運命が俺とロニエを引き離そうとするだろう。それが、この世界の本当の歴史だとそう、言いたいかのように......
だったら! もういい......もうロニエを失う痛みには堪えられない......
「セレナ......早く送り返しちゃって!!」
「.......連続の大規模転移は時間がかかるのよ。前の私は教えなかったの?」
感情が、悲しいのか、寂しいのか、愛しいのか、恋しいのか、分からないでも、その大きな感情を声に載せてセレナに命令してから猛烈に反省する。セレナの呆れた声を聞いて寂しくなる。
セレナが怒って俺に見切りをつけてどこかにいっちゃうような気がしたから、俺は格好悪くセレナにしがみついて懇願する。
「許して怒ってないんだ、セレナ、許して! 行かないで、一緒にいて、セレナだけは、もう.......嫌なんだ」
ずっと涙が止まらない。
そんな俺の瞳をセレナが指で拭って微笑んで抱きしめた。
「安心しなさい。私は貴方を何度忘れようと、消されようと関係なく貴方の味方よ。私が貴方を見捨てることはないわ。大丈夫よ。私が居るわ」
「ありがとう。セレナ」
セレナにしがみつく俺を、ロニエは消え入りそうな表情で唇を噛んで見ていた。
「ふふん。気にしないで良いのよ? 貴方が悲しんでいるだけなのは、分かるもの」
ギューッと、俺からもセレナを抱きしめて心を落ち着けてから、やっとロニエと真正面から向かい合う覚悟が出来た。
俺がロニエに視線を向けるとロニエは息を呑んで緊張を現した。
今のロニエにとって俺は悪神、それだけだ。
「さてと、セレナのおかげで少し落ち着いたから、君の話しぐらいは聞いてあげるよ。......いや、俺の質問にだけこたえて」
「はい」
ロニエの首筋に汗が一筋流れる。そんなロニエを見てセレナが動く。
ロニエに近づいて手を向ける。そのまま明らかに異常な気配をその手から出して言った。
「失礼じゃない? この人に着いてきたのは貴女でしょ? それなのにこの人のことをそこまで怖がるなんてっ!」
「セレナ.......良いから、戻って」
「でも!」
振り返り、抵抗するセレナに一言、強めに言う。
「戻って」
「.......分かったわよ」
瞬時に俺の腕の中に転移して体重を預けてリラックスする、セレナを抱き直して話しを進める。
「君が誰より聡明なのは知っている。だから俺は君を恐れる。君の行動が理解できないから、君は何故ここに居る?」
「..............最初に私も言います。私は悪神様に害を為すためにここに来たのではありません」
俺が聞いても無いことを言い出したロニエは流石、ロニエ・ノースカロライナだ。俺の知る最も聡明なロニエ・ノースカロライナだった。
「じゃあ、俺達に何かするつもりは無いんだね?」
「ありません。私はただ、私の目的を果たすために悪神様にお会いしたかったのです」
「そうなんだ。分かった、でも俺は君の目的に協力しない。目的も聞かない。興味はあるけど知りたくない。もう君と.......君達と関わりたくない」
それが俺の本音だ。
もう嫌なのだ。あれだけ愛した者を一瞬で全て失った。ロニエにこの目で、優しくも温かくない目で見られるのはもう嫌なのだ。もう疲れた。
「もう、ほっといて、俺と君に関わりは無い。君の願を叶えてあげる必要も無いし、本当は話しをする必要も無い。でもそれは余りにも薄情過ぎるから、今までの君に敬意と感謝があるから話しだけは聞いてるんだ」
「.......そうですか。分かりました。ただ一つ、私をアルラン様の元には返さないでください。私はあの方と共に居たくはありません。あの方が恐ろしいのです。どうか私を保護してください」
ん? 一つじゃないし、二つあるし、しかも二つ目はただのお願いだし、願を叶えないって言ってるのに。
「めんどくさい。セレナが力を使わないに越した事は無いから一つ目は良いけど、二つ目は駄目、俺は君を見てると悲しくなる。めちゃくちゃに壊したくなる。狂うほど愛おしくて憎らしい。憎悪すら感じてる」
そして多分この憎悪をロニエは感じ取っているから汗を流しているのだろう。
俺はロニエ・ノースカロライナと共に最後まで生きるつもりだった。ロニエの為なら死んでもよかった。ロニエになら何をされてもよかった。
でも、ロニエは俺を忘れた。それも二度目だ。
ロニエだけではなく、俺の愛した全ての者が俺を忘れた。そして敵意を向けてきた。あの鋭い目は忘れられない。愛している人たちに敵意を向けられる苦しみはきっと、向けられ事がある人にしかわからないだろう......そしてロニエ達は明らかにアルランが来たとき安堵していた。
疲れた.......もう嫌だ。守る者があるのも壊れるものがあるのも、形在るものは全て壊れる。形が無い愛情なんてものは、どんなに育んでも一瞬で更地に還る。
「この世界は残酷過ぎる。君がもし天野のロニエなら俺は迷わず君を助けたけど、君はロニエ・ノースカロライナ、俺とは関わりの無いただの他人だ」
「そういう事らしいわ。残念だけど諦めてくれるかしら?」
話しながらセレナが乾かしてくれた服を叩いて埃を落としてから、近くの空中にいるセレナを胸に抱いて、ロニエに背を向ける。
そして浴室を出る。
だが、背中の服を捕まれて動きを止める。
「ロニエ・ノースカロライナ、君の事を幸せに出来るのは俺じゃない。離してくれ....... っ!?」
振り返り手を払うとしたら、ロニエが泣いていた.......
「ごめんなさい、それでも! お願いします......行かないでください.......一人にしないでください」
「.......なんで謝るの? なんで君が泣くの? 泣きたいのも謝んないといけないのも俺なのに」
被った、俺の後ろの服を掴むロニエが俺と出会ったときのロニエに、だからか思い出した。
俺は何のためにこの世界で生きて行こうと思ったのか?
俺はこの世界で何をしたいのか?
「私が貴方様を傷つけました。だから謝ります。ごめんなさい。貴方様の辛そうなお顔を見ていると、何故か、とても寂しくて、苦しくて、心が痛んで、涙が流れます」
それは全てロニエの為じゃ無かったか?
ロニエがいたからじゃ無かったか?
俺はロニエに恩を返したかった、そしてロニエの為に生きると誓った。
「私に何をしても構いません。だから私を貴方様の側に置いてください! きっとそれが私がすべき唯一の事で、私の唯一の贖罪です」
反射的に俺はロニエの頭を撫でていた。そして。
「大丈夫だよ。ロニエ。君は悪くないよ。悪いのは.......悪いのはっ、俺だ」
抱きしめながらそう言っていた。
「ねぇロニエ。一つだけお願いが在るんだけど?」
「はい。なんでも致します」
「なら、俺を怖がらないで、絶対に何もしないから、俺、ロニエに怖がられると駄目なんだ」
ロニエが俺を怖がるのは仕方のないことだけど、それでもロニエにだけは向けられたくない感情だ。
ロニエに怖がられると死にたくなる。全てがどうでも良くなってしまう。だからこそ俺はもう辞めようと思った。
「お願いだから力を抜いて安心してよ、俺をそんな目で見ないでよ」
ロニエは俺を見る。ロニエは色がない。感情を捨てている。そんなロニエに.......
「無理だよね?」
「では、私も一つお願いがあります」
固い声でロニエは俺のお願いを無視してロニエの願を重ねた。
「私と貴方様の事を教えてください、私の知らない私は貴方様と何をしていたのかそれを教えてください」
「全部?」
「はい。全部です」
「分かった。目を粒って」
ロニエは俺の言う通りに目をつぶった、そして俺はロニエの唇を奪う。
そのまま、俺の記憶をロニエに『共有』する。
俺の全ての記憶をロニエに渡す。
渡し終えて静かにしていた、ロニエが最初に言った言葉は。
「良かったです」
だった。そして俺を見る目に優しさが宿った。
そのままゆっくり俺に抱き着いた。
「私は.......ロニエはちゃんと好きな人と結ばれて居たのですね」
「ロニエに渡したのは俺の記憶だよ。だからロニエがどう思って居たかは分からないよ。でもロニエとは相思相愛だったよ」
「フフフ。そうですね。私は貴方様のような方と出逢いたかったのですから、貴方様は私とエッチなことをしたかっただけな様ですが」
「みそこなった?」
「いえ。殿方はそのくらい甲斐性が必要ですよ。私の身体が想い人に魅力的に移るのならそれは素敵な事です」
「ロニエは俺のこと嫌わない? 怖がらない? 嫌じゃない?」
「フフフ。ロニエに色々な事をしてきた貴方様の言葉とは思えませんね。そういう所も好きだったでしょうけど。最初に言っておきます。私は貴方様にもう惹かれています。だから貴方様が迷惑で無ければ私ともう一度関係を築いいてください。前の私にしたことを全てしても良いですので」
「エッチなことも?」
「はい。男女の営みは一番想いを簡単に伝えられます」
「うん.......分かった。やり直そう。ロニエ。もう一度俺を好きになって」
「はい」
俺はロニエを受け入れると改めて誓った。
ロニエが俺を選ぶのなら何度でも俺はロニエを受け入れる。
そうして抱き合っていたらセレナが哀しそうに言う。
「結局、私は捨てられるのね......」
「セレナのアホ」
すぐにセレナの事も抱きしめて離さない。何処にも行かせない。
「もし、ロニエを受け入れるのをセレナが嫌がるなら俺はセレナを選ぶよ。今回は.......今回もセレナが居てくれたから俺はまだこうして居られる。悪神と魔女。世界に嫌われた俺達は二人は離れちゃ駄目だよ」
「貴方は私を捨てないの?」
「うん。絶対に捨てないよ。セレナだけはどんなことがあっても捨てないよ。ロニエを見捨てることになってもセレナだけは捨てないよ。一緒に居たいんだ。俺はセレナと」
「嬉しいわ.......、私も貴方と共に居たいわ」
「うん。セレナの居場所は世界中でただ一つ俺の腕の中だけだよ。他のところに居場所を作っても、借り宿を作っても駄目だよ」
「分かったわ」
抱きしめ離さない。セレナには俺の側に居てもらう。
「魔女様.......私は?」
「そうね。貴女はこの人を愛しているのかしら?」
「はい。間違いありません。まだ短い時間ですが、私は天野様を愛しています」
「なら、良いわよ。貴女の居場所もこの人だから、だけどもし、貴女が私からこの人を奪うつもりなら容赦はしないわ」
「はい分かっています.......セレナ様」
セレナがロニエを認めた所で、
「セレナ。キスしようか」
「良いわよ」
優雅に座っている。セレナとキスをして『記憶共有』
「!! 貴方意地悪ね」
「どうするの? セレナ」
セレナは畏まるロニエを見てから溜息を着いた。
「ロニエ。来なさい。貴女には借りが在るようだわ、この人を貴女から取り上げる権利は私には無いようね。貴女とは仲良くしたいわ」
「そうですか。では遠慮無く、セレナ」
へらーっと笑うロニエの事を見て、少しだけホッとする。俺が幸せを感じた景色がここに広がっていたから。
出逢いを時間を無かったことしようとも、セレナもロニエも俺の元に集った。
それなら、この出逢いは、この想いは本物では無いか?
俺とロニエの繋がりは.......
「他の子達は良いのね? アイツに奪われても」
「うん。もう疲れた。セレナが俺を選んでくれたように、ロニエが俺を選んでくれたように、また皆が俺を選ぶなら受け入れるよ。その時はセレナもロニエもお願いね」
「どうかしらね」
「ロニエは貴方様の意思に従います」
真逆の反応をするロニエとセレナに軽く笑いかけてから、続きを話す。
「アルランとは争わない、争えばまたセレナやロニエは俺を忘れると思う。そんなのは嫌だよ。全世界から嫌われている以上、この国は捨てる。セレナとの約束通り山奥で静かに暮らそう。俺達ならそれでも十分だから」
「.......分かったわ、貴方が居るなら何処でも良いわ」
「うん。ありがとう。俺とともに来ることを望むものだけ連れていく。無駄な説得はするのを辞めよう」
「天野様」
「ん?」
「お名前で呼んでも良いですか?」
「良いよ、俺もロニエって呼んでるし。セレナも自由に呼んで良いよ。アルランを倒さない以上、君達の時間は戻らない。また新しく始めるんだから、俺が前のロニエ達に縛られていても仕方が無い」
普通なら、何としてでもセレナ達を元に戻すのだろうが、今更普通の道を辿るつもりは無い。ヒムート達をネトルならネトレば良い。好きにさせておけば良い。欲しいのならあげてやる。
そのかわり、もう二度と俺から誰も奪わせない。
「目標はアルランが寿命で天命を迎えるまで隠れきること、それまでセレナ達は俺の記憶だけで我慢して」
「ふふん。十分よダーリン」
「そうですね。十分ですよ。ヒカル様、ロニエ達はヒカル様を信じていますから」
「うん。ありがとう、セレナ、ロニエ」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ロニエ・ノースカロライナの失踪、それはアルランにとって意味の分からない物だった。
アルランは魔道具『正しい未来が見えちゃうんです』の鏡を覗きながら、本来の時間軸である、アルランの未来を見ていた。
介入者天野光が居ない世界では、アルランはロニエ・ノースカロライナと結ばれ、既に子供を四人も授かっている様子がはっきりと見える。
更に幸せそうに笑う、セレーナ・ハイエルフも、ヒムート・ヒースランドも、ルミア・ゼントブルグも.......全てアルランの嫁として楽しそうに笑っている。
だから、アルランはその力で、ロニエから天野光との全てを消した、そうすればロニエはアルランに必ず好意を抱く筈だった。
「僕の全てを奪う.......悪神.......」
「アルラン! 妹が! 妹が! 悪神にさらわれたと言うのは本当ですか!」
セントラルの城の廊下で、ロニエを想い外を見て黄昏れている所に、憤怒の感情を隠してないイリアがアルランに詰め寄った。
「はい。また奪われました。僕の大切な彼女を.......」
イリアは哀しそうにアルランが言葉を発するのみてから、怒りを爆発させた。
「悪神天野光!! 我が可愛い妹を一度ならず二度まで! 許しません! アルラン、必ずロニエを救い出すのです」
「承知しています。ロニエ様は僕の愛する妻となる方ですから」
人を見抜く才をもつイリアは、アルランの性格の良さをすぐに理解した。
だから、アルランが哀しそうにしているのを見逃せなかった。
「言いすぎました。貴方は頑張っています。ロニエはあれで意思の強い子です。必ず私達が行くまで耐え抜くでしょう。だからアルラン、貴方は少し休みなさい、フフフフ、そうです! 明日には共になる身です。共寝をしませんか?」
この次の日、勇者アルランの名の元に、五人の姫が婚約した。
それと同時に、アルランは五つの大国の覇者となった。
よって、大陸王国、アルランが誕生した。
アルランはあらゆる手段を使って、天野光を探したが二年経っても見つかる事は無かった。
だが、アルランはゆっくりと世界から天野光に関する全てをリセットしていった。
丸々二年かけてアルランは天野光の存在を世界から消すことに成功していた。
ーーーーーー以下コメントーーーーーー
五章終わりです。
相変わらず光は格好悪いですね。
次回から新章突入!!
この章訳あんまり意味ないけど、
あ、それと報告。
執筆が連載に圧迫されてきたので、連載周期を遅らせます。三日に一回です。
感想全然......貰えてないから久しぶりに欲しいです。
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