大人になったら母さんと結婚すると言っていた俺も大人になりました……だから母さん、結婚しよう

れん

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05、幸せな目覚めと気付き

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 ーー母視点ーー

 朝、目覚がさめたのでスマホで時間を確認しようとすると、メッセージアプリに息子から『朝食は適当に済ませておくけど、昼は一緒に出かけよう』とメッセージが届いていた。

「よっと、ふっ……んんーー! はぁ、やっちゃった……」

 メッセージに『了解ー。もう少し休んだら支度するわ』とだけ返事を送って、ベッドの上で体を伸ばして体を目覚めさせる。

 若い頃にお酒で失敗したというのに、よりにもよって息子の前で酔いつぶれちゃうとか、最悪だわ。

 みっともないところ見せちゃったし、甘えて『着替えさせて』『寝室につれてって』『抱いて』『オッパイ触っても良いよ』とか……アルコールが抜けて冷静になった今になって思うと、はしたな過ぎてはずかしい。顔が熱い。心拍数があがりすぎて苦しい。

「こんなおばちゃんのわがままにあそこまでこだわってくれて、嬉しかったし楽しかったなぁー。久しぶりのお酒、めっちゃ美味しかったし……人生初花束もらっちゃったり、お姫様抱っこまでしてもらっちゃった……うふふ、ダメ、顔がにやけちゃうわ~」

 これまで、昔の失敗を繰り返さないために友人達との集まりでもお酒は避けてきた。

 自宅での飲みなら迷惑をかけるのは息子だけで、息子は私のこと大好きだから多少は迷惑をかけても笑って許してくれると解っていたから、つい甘えてしまった。

 それに、息子が作ってくれたカクテルはどれもおいしくて、ゴクゴク飲めて気持ち良く酔うことができた……それに、お酒だけじゃなく、花束まで用意してくれるとか……ずっと憧れてたから、本当に嬉しかった。

「そうだ、ママ友グループに自慢しちゃお!」


 ーーメッセージーー


『ねぇねぇ、聞いてよ! 昨日息子に『久しぶりにお酒飲みたい!』『私に似合うお酒選んできてー』ってわがままいったら、仕事帰りにカクテルの材料買ってきて、目の前で色々作ってくれたの!

 しかも日ごろの感謝の気持ちって、バラの花束までくれたのよ!! すっごく嬉しくて、思わず涙でちゃったわ~』

『へぇ、バラの花束にホームバーとかお洒落ねぇ~。里美さんの好みをよくわかってるからこその演出ね。どんなカクテル作ってくれたの?』

『えっと、たしか『カシスソーダ』『スクリュードライバー』『ブルドック』『テキーラ・サンズ』『ブラッディーメアリー』『カミカゼ』ってカクテルを作ってくれたわ。

 どれもサッパリして、甘くて、美味しくて、つい飲み過ぎちゃったわ。今も布団にくるまってダラダラ中。お昼からは息子とデートなの♪』

『あらあら、それは素敵ね~。ご馳走様……ちなみに、バラは何色で、何本贈られたの?』

『バラの色と本数? えっと、赤色とピンクと、濃い赤色だけど? それぞれ4本ずつで、12本だったけど……何でそんなこと聞くの?』

『んーー、私は意味が分かったけど、これ、私が答えを言っちゃって良いのかしら……ネタばらししたら、息子さんが怒ったりしないかしら……』

『ちょっと、勿体ぶらないで教えてよ。ものすごく気になるんだけど! もし息子が怒っても、私が無理に聞き出したからってフォローするから大丈夫! お願い、教えてください!!』

『そこまでいうなら、言っちゃうけど……でも、これは全部まるっとバラしちゃうと面白くないからヒントだけ。『カクテル言葉』と『花言葉』で調べてみなさいな。面白いことが解るから♪ あ、あと昨日が何の日なのかも気付いたら面白いかも?』

『なにそれ。面白いこと? え、どういうこと? 昨日って、何か特別な日だっけ?』

『良いから良いから、調べてみなさいな~』

 ーーーー

 昨日息子が花束を贈ってくれて、カクテルを作ってくれたことを仲良しママ友のグループに書き込むと、すぐに反応が返ってきた。

「なんか、意味深なこと言ってるけど、なんなのかしら……面白いことって言うけど、ちょっと怖いんだけど」

 花言葉と、カクテル言葉? 花言葉は漫画とかで見聞きしたことあるけど、カクテル言葉って、初めて聞いたわね。

「えっと、検索して……え?」

 昨日あの子が作ってくれたカクテル名とカクテル言葉を入れて出てきた言葉は、

 カシスソーダ『あなたは魅力的』
 スクリュードライバー『あなたに心を奪われた』
 ブルドック『あなたを護りたい』
 テキーラ・サンズ『熱烈な恋』
 ブラッディーメアリー『断固として勝つ』
 カミカゼ『あなたを救う』

 これを繋げると、『あなたは魅力的で、心を奪われ、熱烈に恋している。あなたを護り、救いたい。断固として勝つ』って、こと?

「え、嘘……それじゃあ、バラは?」 

 昨日あの子がくれた花はバラ。
 バラそのものの花言葉は『愛』『美』

 赤いバラは『あなたを愛しています』
 ピンクのバラは『愛の誓い』
 紅は『死ぬほど恋い焦がれてる』

 そして、海外では12本のバラ(dozen rose)を恋人に贈ると幸せになれるという言い伝えがある。

 それぞれのバラには1本ずつ「感謝、誠実、幸福、信頼、希望、愛情、情熱、真実、尊敬、栄光、努力、永遠」という特別な意味が込められていて、どの意味もパートナーに贈るのにぴったりな言葉。

 それぞれ12通りの意味を全て誓うという想いを込めて、プロポーズのプレゼントとしてバラを贈ることがあるとか。

 4本は『死ぬまで私の愛は変わりません』
 12本は『私の妻になってください』

 そして昨日は11月22日……語呂合わせで、『いい ふうふ』→『良い夫婦』の日。

「え、そんな……え?」

 カクテルとバラに込められたら言葉が、全部、女性を口説くような、愛を語る言葉ばかり……肉親に、実母に向ける言葉じゃない。

 なんで? どうして? 私、母親よ?こういうのって、好きな異性に贈るものでしょ?

 勝つって、誰に? 護るって、誰から? まさか、クズ旦那から? クズ旦那から、私を護りたい? 断固として勝つって、私を奪い取りたいの? 恋愛的な意味で?

 結婚してって、母親に向ける言葉じゃない。
 恋や愛って、母親に向ける感情じゃない。
 どういうこと? 私、口説かれてる!?
 
 毎日褒めてくれて、ありがとうって言ってくれて、傍にいてくれて、寂しいなとか人肌恋しいなと思うと一緒に寝てくれて、金銭的にも精神的にも支えてくれて、すごく大事にしてくれているけど。

 え、嘘、まさか、あの子、子供の頃からずっと、私のこと、女としてみてたの? 好きな子には優しくしなさいってずっと言い続けてきたけど、異性として好きだから優しくしてくれてたの? 

 小さいときに言った、あの人よりも素敵な男になれたらって約束、ずっと信じて、わがまま言わずに勉強と運動両立させて、高校時代からずっと働いてお金稼いでたの?

「ふえ、えぇえぇぇえ!!?」

 ヤバいヤバいヤバい! 嘘、嘘嘘、そんな、嘘でしょ!? 近親者じゃ結婚できないって知ってるうえで、成人した今もずっと私のことを恋愛的な意味で好きだって!!? ありえないでしょ!!!

「え、やっ、え、えっと、えっと……わた、ど、どうしよ、どうしたら……と、とりあえず、メッセージ、誰か、助け」

 脈拍数が上がって、鼓動がウルサい。
 頭が真っ白で指が震えて文字が打てない。
 早くメッセージを送りたいのにもどかしい。
 動揺しすぎて、身体が思うように動かせない。

 
 ーーメッセージーー


『ね、ねぇ、ちょっと、今、カクテル言葉と花言葉、調べたんだけど、どうしよう』

『あら、おかえり。意味、理解しちゃった?』

『した。調べた。理解した。カクテル言葉と花束の意味は理解した、けど、なんで? どういうことなの? なんでこんなことになってるか、意味解らないんだけど!?』

『まぁまぁ、落ち着きなさいな』

『落ち着けないって! 私、今、口説かれてるのよ!? 正真正銘自分がお腹を痛めて産んだ我が子に熱烈猛烈にアプローチされてるのよ!? 落ち着けるわけないじゃない!!!』

『えー、良いじゃない、嫌われるより。というか、気付いてなかったのね~。息子さん可哀想に……でも、その様子だと、あなたも息子君のこと、嫌いじゃないんでしょ? むしろ、大好きなほうなんじゃない? それなら両想いでしょ。あなたが気持ち悪いと感じて無理だというなら色々大変なんだろうけど、好き合ってるならまったく問題ないじゃない。

 普通なら絶対に自分に惚れることがない若い男の子が情熱的なアプローチをしてくれてるのよ? 女として、嬉しくない?』

『そ、そりゃ、悪い気はしないし……息子は、私が言うのもなんだけど、格好良くて頼りになって優しくて、私をとっても大事にしてくれる、けど……でも、息子よ? お腹を痛めて産んだ、正真正銘私の子よ? 血の繋がった母子よ?

 それに、一応私、人妻なのよ? 親子じゃ結婚できないし、普通は恋愛感情なんて抱かないでしょ! おかしいわよ。実の母親に、こんな思いを持つなんて』

『べつに変じゃないわよ。母子だけど、男女よ? 法律で結婚は禁止されてても罰則はないわけだし。禁断の愛とか、ドラマみたいで素敵じゃない?』

『あれはドラマで、フィクションでしょ!? 創作物だから楽しめるけど、これリアル! 現実!! 今私が直面している大問題!!』

『まぁまぁ、落ち着きなさいな』

『それができないから相談してるのよー! というか、どうしてそんなに冷静なのよ! こっちは本気で、今どうしたらいいのか解らなくて大混乱してるのに!』

『それは、私も経験者だから、かしら』
『はえ? 経験者? なんの?』

『だから、私も息子に口説かれた経験があるのよ』
『は? え? 嘘、え? どういうこと?』

『何から語れば良いのかな……ながーーくなるから端的にまとめちゃうと、息子に口説かれたから、受け入れちゃったのよ、うちは』

『受け入れたって……まさか、』
『私、息子と浮気しちゃったのよ』

『え、嘘……』

『ほんとよ。ほら、これが証拠。他の人には見せちゃダメよ? 同じ事で悩んでいるあなただから見せるんだから。絶対に他の人には見せないでね?』

 友人とその息子が裸で背面座位で幸せそうな顔でピースをしている写真。

 二人の陰毛はすべて剃り落とされ、結合部がはっきりと写った画像が送付されてきた。

『旦那とはすっかり冷え切ってて、長い間セックスレス。旦那の鼾がウルサいから寝室も分けてたから、つい油断しちゃったんだけど……自分の寝室でストレス発散におもちゃを使ってオナニーしてたら、仕事が早く終わって帰ってきた息子に見つかっちゃったのよ。

 居間に私がいなくて、私の部屋から変な音がして、呻くような苦しそうな声がするから私が不審者に襲われているんじゃないかて心配になって、見に来てくれたんだって。

 警戒して隙間から部屋をのぞいたら私が玩具オナニーしているところにバッタリと。

 反抗期を引きずって、就職した後も実家暮らしなのは家事が面倒で、家事してくれる便利な女な私がいるからなんだろうなと思ってたら、『母さんには俺がいるだろ!』『親父と冷え切ってるから、そんな玩具を使うの?』『俺なら母さんに、好きな女にそんな寂しいことさせない!』『そんなおもちゃで気持ち良くならないで』『寂しいなら、俺が相手する! 俺の方が、玩具なんかより母さんを気持ち良くさせられるんだ!!』って、襲われちゃったのよ。

 最初は『ダメ、やめて』『親子だから』『近親相姦だけはダメ!』『母親をレイプしないで!』って暴れて抵抗したんだけど……立派に成長して、鍛えられた男の力には勝てなかったわ。

 力付くでねじ伏せられて、息子にレイプされちゃうって怖かった、けど……それ以上に、こんなおばちゃんになって、誰からも女として見られず、旦那からも女としての魅力を感じないと言われた私を嫌われる覚悟で襲っちゃうくらい必死に求めてくれてるんだってときめいちゃって……抵抗が弛んだ瞬間、そのままズブリと入れられちゃったの』

『そ、そのまま、ズブリって……まさか、』

『もちろん、ゴムなんてしてなかったわよ。力ずくで襲われているときにそんなもの使うって発想も無かったし。夫とレスだったから用意もしてなかったし。浮気や不倫するつもりもなかったから買ってもなかったわ。

 あの子も私を逃すまいと必死でそれどころじゃなかったし、ゴムの買い置きがあっても、つける余裕なんて無かったわね。

 でも、むしろ良かったかも。

 生のオチンポをオマンコに入れられた瞬間、旦那の粗末で短小なものじゃ当たらなかったところまで満たされちゃって……今まで感じたことがないほどの快感がオマンコから脳天に突き抜ける感じでもう頭真っ白。

 気がついたら声も抑えず喘いじゃって、無我夢中で息子に抱きついて、お互いの顔が唾液でベタベタになるくらいキスして、首におっぱいに噛み痕とキスマークいっぱい刻まれて、ザーメンを子宮にどくどく注ぎ込まれて、お腹の中まで真っ白に汚されちゃった♪』

『あ、え、』

『結局、一線を越えちゃったら母子でも男女なのよ。世間一般の感覚じゃないのは理解してはいるけど、理屈じゃないの。求めちゃったら、止まれない。本能なの。ケダモノ上等! って開き直ると『こんな私を愛してくれるのは血を分けたこの子だけ』『世間じゃ許されない禁断の関係』『夫がいるのに息子が恋人』って背徳感も相まって、もう泥沼よ。息子無しの性活なんて、もう考えられないわ。

 息子を夫よりも愛してる。息子以上の雄はいないって、胸を張って言えるわ』

『う、あ』

『最初は抵抗がすごいけど、難しく考えないで……あ、もし里美さんがどうしても受け入れられない、無理って言うのなら、また私に言ってね? ママ友で浮気願望があったり真っ最中の人で若いツバメを味わいたいって人、結構多いし。逆に、妻に他人棒を味あわせて、乱れる様をみたい夫もけっこういるから。

 早く孫の顔がみたいけど娘が無関心とか、相手ができないって嘆いてる娘がいるって人もいるから、息子さんのお相手を紹介くらいしてあげるわよ?』

『え?』

『そうしたら、息子さんは擬似お母さんとセックスができる。歳が近い子なら普通の恋人になれる。他人棒を体験させたい夫はスワッピングが楽しめる。

 里美さんは息子離れができる。私の友人はセフレができる。みんなの利害が一致で万事解決よ? 私は息子一筋だからごめんなさいだけど』

『あの子が、違う誰かと』

『あ、ごめんなさい、息子が呼んでるから、イくわね。里美さん、自分に正直になっていいのよ。女に旬なんてないの。遅咲きの花だってあるの。

 愛してくれる人が近くにいるなら逃がしちゃだめ……それが肉親でも。後悔しない選択、してね?』
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