「ギャルゲーの親友ポジに憧れた俺が、なぜかモテてしまう話。」

はっけよいのこっ太郎

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七夕編

30話「今夜はブギーバック」

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新川優希しんかわゆうき彼女のプレゼント選びへ!!

日向ひなた先輩!こっちです!」

「お待たせ。」

今日は俺、つばさ、日向先輩で風夏ふうかの誕生日プレゼントを買いに来たのだ。
というのも、買うのは俺だけなんだけど日向先輩に色々聞きたいけど2人で行くのはよくないと思ったので翼にも来てもらう事になった。

「風夏って何が好きなんですかね?」

「私もそれ毎年困ってるのよね~」

朝比奈あさひな先輩って億恋のイメージが強いよな‥」

確かに彼女といえば億恋のイメージだ‥
翼に風夏をくっつけようとしてた時も基本嫌いなものはハッキリしてるけどあとは基本全部好きみたいな感じだったしな‥

「日向先輩は去年何買ったんですか?」

「去年は猫のキーホルダーよ」

「確かに街中で猫見かけると話しかけてるわ‥」

確かに風夏は犬より断然猫派だ。
一緒に歩いてても散歩してる犬を見ても興味なさそうだしな‥

「おれなんか猫系の可愛いもん探してきます!」

「日向先輩もなんか買うんですか?」

「いや、私はもうとっくに買ってあるわ‥」

「そりゃそうっすよね、もう7月4日だし‥」

「今井《いまい》君はどうするの?」

「うーんとりあえず日向先輩のプレゼントに同梱してもらおうかなって思ってるんですけど!」

「全然いいわよ?」

こうして俺はショッピングモール内を色々見たのだが一向に決まらないのであった‥

「うーん難しいっすね‥翼はもう買ったの?」

「俺はもうとっくに選んだよ」

「あの、俺もう少しかかりそうなんで、2人ともどっかでお茶して待っててください!」

「いや、大丈夫よ?」

「そうだよ!別に俺ら平気だぜ?」

「いや、マジで時間かかりそうなんで!」

「そっか、じゃあ日向先輩少し待ってましょうか!」

なんかピンとこないんだよなぁ
2人には申し訳ないけどもう少しかかりそうだ‥

「終わったら連絡します!」

そう言って俺は1人でもう少し店を見る事にした。

「うーん、これも何か違うんだよなぁ‥」

正直、思った事がある。
俺はまだ全然風夏の事を知れてないんだと。
悔しいし情けない自分がいた。
他の人にかまけてる時間も無いって分かってたのにな。

「あ!これだ。」

しかし奇跡というものは起こるもんだ
直感でこれしか無いというものに出会えた。

「すいません、これください!」

「はい!これはプレゼント用でしょうか?」

「はい。あの、誕生日プレゼントなのでなんか包んで欲しいんですけど、」

「大丈夫ですよ!」

こうして俺は最高のプレゼントを見つける事が出来た。

「もしもし、翼?無事買えたんだけど今どこいる?」

「おー良かった、今一階のカフェにいるから待ってるわ!」

無事にプレゼントを買う事が出来た俺は人の誕生日が待ち遠しく感じた。

.
.
.

7月7日今日は休みである。
朝から動物園を2人で行く事になっているのだ。

「ちょっと早く着きすぎたな。」

集合時間より20分も早く着いてしまった。

「あれ、優希君??」

「え!風夏?はやいね!」

まさかの2人して集合時間より全然早くに着いてしまったのだ。

「あの、俺今日楽しみで1秒でも早く会いたかったんですよね。」

「もう!可愛い事言ってくれるじゃ無い?」

「とりあえず動物園の近くまで電車で行こうか!」

「うん!とりあえず手!」

「え?」

「だから、手、繋ご?」

なんて可愛いんだ、こんなに可愛い人がこの世に存在しても良いのだろうか‥

「てか、今日の先輩すごく可愛いですね‥」

「何よ、急に‥ほら、行くわよ」

先輩の手の温もりが温かくて緊張してた事すらも忘れさせてくれた。

「風夏、好きだ。」

「知ってるわよ!」

何だろうこの時一瞬何か異変を感じた気がした。
でもその時には気付くことは出来なかった。

.
.
.

「駅着いたけど時間あるしどっかカフェ行こうか?」

「うん!」

先輩はいつも子供みたいに笑うんだよな
それがまた可愛い
今日の俺ちょっとキモイぐらい浮かれてるな‥

カフェについた俺らは他愛もない会話をしたのだがそれすらも愛おしい。

俺が心に蓋をしてたのは人を好きになるって感情だったのかもしれない。

「優希君は見たい動物とかある?」

「うーん、やっぱりライオンかな~?」

「なんで~?」

「ライオンってやっぱ主人公感あるじゃん!
そこがまた惹かれるんだよね!」

「へ~なんか意外!」

「そうかな?」

「なんか優希君ってアルパカとか好きなのかと思ってた!」

「えーそっちのが意外だよ!」

「なんか、影の主役ってのかな?メジャーよりちょっと脇役ぐらいの方が好きそうじゃない?」

「あー、でも確かに俺自身は主人公でも何でもないから縁の下の力持ちみたいなのに憧れるなぁ。」

「優希君って意外と欲張りだよね」

「そうかな?」

「うん、」

やっぱり今日の風夏はなんかちょっとおかしい気がする。

「風夏大丈夫?具合とか悪い?」

「ううん、全然元気だよ!!」

「あの、無理しないでね。本当」

「ありがとう、本当優しいよね、誰にでも」

「確かに誰にでも優しくするけど、この俺の気持ちは風夏だけだよ‥本当に‥」

「ふふ、ありがとう!」

「なんか、今日俺ヤバいかも‥今日ずっと楽しみで‥」

「全く~可愛いな~」

「可愛いくないよ!!」

幸せだな本当に。
今日は何だか全部上手く行く気がしてきた。
風夏が忘れられない1日にしてあげよ。

ー続くー

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