「ギャルゲーの親友ポジに憧れた俺が、なぜかモテてしまう話。」

はっけよいのこっ太郎

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最終章 卒業

最終話「ギャルゲーの親友ポジに憧れた俺が、なぜかモテてしまう話。」

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卒業式も終わりを告げる。

「以上を持ちまして卒業式を閉式します。
一同、礼。」

こうして先輩達の卒業式は終わった。
風夏ふうかの答辞も含めて凄く良い卒業式だったと彼氏ながらに思う。

「この後は校庭で最後のお別れがあるので一年生、二年生は挨拶してください。」

.

.

.

「風夏、卒業おめでとう。」

「お父さん、お母さんありがとう。」

「風夏、本当に立派になったね~」

「あ、あの!こんにちは。」

「お、優希ゆうき君じゃないか。久しぶりだね。」

「優希君おひさ~」

風夏の両親が居た。
相変わらずお母さんは砕けた感じだった。

「優希君!」

「風夏、卒業おめでとう!!」

「ありがと~」

ハグされるのは嬉しいけど、両親の前だと流石に恥ずかしい‥

「風夏の答辞良かったよ!まさかやるとは思わなかったよ~」

「あれ、言ってなかったっけ?」

「俺、知らなかったよ?」

「あの、朝比奈先輩!」

「え、もえちゃん?」

「卒業おめでとうございます。」

意外な事に萌が挨拶に来た。

「あの、やっと居なくなると思ったらその、意外と寂しくて‥」

そう言って泣き出してしまった。

「なんか答辞聞いてたらその文化祭の事とか色々思い出して私、悲しくなっちゃいましたよ~」

「ちょっと~泣かないでよ!私まで泣けてくるじゃない!!」

そう言って風夏も、もらい泣きしてしまった。

「ま、まあでも優希の事は私に任せてください!わるい虫が付かないよう見張っておいてあげるので!」

「あなたがわるい虫にならなきゃ良いけどね?」

相変わらず最後まで犬猿の仲だった2人だが、今思えばそれすら懐かしく思えた。

「私、他の人にも挨拶してするので!」

そう言っていつも通り嵐のように去っていった。

「とりあえず俺はいつでも会えるんで風夏も他の人の所行った方がいいよね?」

「そんな気にしなくて良いのに!」

「そしたら優希君、私と少し話そうか?」

そう言って風夏のお父さんと話す事になった。

「じゃあ私ちょっと行ってくるね!」

風夏に行ってこいなんて言うべきでは無かったかもしれない。

「優希君、クリスマスの時も話したけど本当にありがとう。」

「いや、俺は本当に何してないんで!」

「風夏がね、毎日楽しそうにしててね、私も嬉しいんだよ。
わがままな子だけどね、今後とも風夏の事、よろしく頼むよ。」

「は、はい!こちらこそ今後ともよろしくお願いします。」

少し怖いけどやはり優しい人だった

「優希君、また今度お家においでよ。」

「はい!ありがとうございます。」

こうしてまた少し風夏のお父さんと距離が縮まったと思う。

.

.

.

一方、つばさは。

「あの、卒業おめでとうございます。」

「ありがとう翼君。」

「本当に今日が来ちゃいましたね。
俺勉強頑張って絶対同じ大学行くんで。」

「まあ今日でお別れって訳じゃないんだから‥
でも、寂しいわね。それでさ、今日両親が来てるんだけど翼君の事紹介してもいいかな?」

「もちろんです。」

「ちょっと呼んでくるね。」

翼から少し聞いてたけど、両親に挨拶するのってなんか怖いな‥
まあなんとかなるか‥

「おう!お前が翼か!」

「こんにちは、翼君」

こはるに対してもの凄く失礼かもしれないが、両親ともヤンキーというかギャルというか少し怖い系の人だった。
まさかこんな2人からこはるが産まれるとは‥

「どうも、今井翼です。こはるさんとお付き合いさせて貰ってます。」

「翼!あんまかしこまらなくていいからな!」

「そうそう!もう家族みたいなもんよ!」

「ちょっと、お父さん、お母さん‥」

若干圧に負けそうな自分がいる。

「いやよ、鳶が鷹を産むっつうの?
良くわかんねぇけど、俺らの子とは思えないぐらいしっかりしててよ~」

「確かに!反面教師ってやつ??」

どうやら自分達の見た目に反してると思っているらしい‥

「でもよ!優しいし可愛いしよ、うちの自慢の娘だからよ!これからも仲良くしてやってくれよ!」

「そうそう!こはるがまさかさ、男作るなんて思ってなくてさ!ウチらマジびっくりよ!」

「そ、そうなんですね。」

「まあ翼はしっかりしてそうな奴でよかったわ!でももっと筋肉付けとけよ~
男は誰かの為に強くならなきゃいけねぇんだからな!」

「ジュン君かっこいい~」

「ははは‥頑張ります。」

「ちょっと2人共のせいで翼君困ってるじゃない!」

「あの、これからもよろしくお願いします!」

「おうよ!よろしくな翼」

人は見かけによらぬものだと改めて思い知った。
でも少し怖かった。

「じゃあ後は若いので盛り上がってくれや!」

「ウチらは帰るね~バイバイ!」

「さようなら!」

「ビックリしたでしょ私の両親。」

「はい、ビックリとかそう言う感情と無くなるぐらいの衝撃でしたよ‥
でも、すごく優しいんでしょうね。」

「ええ、私のやりたい事何一つ否定しないで昔から褒められてばかりだったわ。
だから昔は私はなんでも出来るって勘違いしてたもの‥」

こはるの素直な言葉で伝えたがるのはこの両親譲りなんだろうなと思った。

「お~い!こはる~!」

「風夏!と新川君!」

「最後なんだしみんなで写真撮りましょ!」

「そうね。」

「なんだかあっという間だったなこの一年。」

「優希のおかげだよ。」

「ほんと、新川君のおかげかもね‥」

「そうそう!本当に優希君がアクション起こしたからみんなこんなに楽しい一年だったんだよ。」

そう。前に進む事はきっと怖い事なんだと思う。
それでも努力して辛い事や嫌な事から逃げ出して、それでも諦めなかったからこそ見えた景色や今の環境がある。

俺たちはまだまだ子供かもしれないし、いつ大人になれるのかも分からないけど、それでも‥















前に進めて良かったと笑い合える日々が来るのだろう。

「じゃあ撮るよ~」

「はい、チーズ!!!!!!」


ー「ギャルゲーの親友ポジに憧れた俺が、なぜかモテてしまう話。」終!ー





ご愛読ありがとうございました。



が、ギャルポジはもう少し続くので最後まで読んでくれると大変嬉しいです!
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