愛され転生エルフの救済日記

とーふ(代理カナタ)

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第27話『シーラ様の恋愛教室』②

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「その、シーラ様は、もしかして、私とオリヴァー……さんの関係を気にしてらっしゃいますか?」

「……分かりますか」

「えぇ、何となくですが」

「申し訳ございません。気にしないようにはしようと思っていたのですが、気づいてしまい」

「いえいえ! シーラ様は何も悪くありませんよ! ただ、私とオリヴァー……さんとの問題ですから」

「それはそうかもしれませんが、でも……」

「あ、そ、そう! 実はですね! シーラ様! 私とオリヴァー……さんは、とっても仲良しなんですよ! ね!? オリヴァー……さん!」

「……まぁ、そうですね」

「ちょっと! もっとハキハキ答えなさいよ! シーラ様が気にしちゃうでしょ!」

「分かってる! そう耳元で騒ぐな!」

コソコソと内緒話をしているつもりなんだろなぁ。

しかし、エルフ耳は非常に優秀なので、全て聞こえているのです。

そう、イチャイチャしている二人の会話が。

いや、しかし。どういう事だろう。

二人が仲良しだとアピールしてくる意味は。

もしかして、私がおこちゃまだと思われている?

「あの、エミリーちゃん。オリヴァー君」

「「はい! 何でしょうか!? シーラ様!」」

息ぴったり。

まぁ、愛し合う二人なら当然か。

「えと、私は子供ではないので、ちゃんと二人が仲良しなのは知っています」

「え?」

「え?」

「あ、いや! 分かってますよ! 流石はシーラ様。お気づきでしたか! それはとても良かったです」

「ですから、二人がもっと仲良しになれば良いと思いまして……」

「思いまして?」

「私がパーティーから抜けようかと……」

「!!?!?」

「し、シーラ様! どうかお考えを改めていただけますと!」

「え?」

「俺とエミリー……さんが二人きりでは色々と問題があるでしょう!? 色々と」

「色々と……?」

私はエミリーちゃんとオリヴァー君が二人きりになって、何が問題なのだろうと考え、ハッとなった。

そう。そうだ! 昔ちょっと調べようとしてお母さんに止められた奴!

多分、あれだ。なんかエッチな事するんだ!

詳しくは知らないけど、多分、なんか凄い奴だ。

「た、確かに問題ですね。それは」

「そうでしょう。そうでしょう。ですから、このままのパーティーとしましょう」

「……はい」

胸をなで下ろす二人を見ながら、何ともいえない気持ちになったが、まぁ良い。

多分選択は正しかったのだ。

という訳で、私は気を取り直して、気分を上げる為に鼻歌を歌いながら先へと進むのだった。

一応後ろで急に何かが始まっても気づかないフリをしようと心に誓いながら。
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