16 / 20
繋がる身体
しおりを挟むこれで希臘、否、欧羅巴に来るのも最後だろう。日本とは違う海の色。雪とは違う砂浜の感触。
「佐川さん、あなたは今まで男性に優しく接してもらうということがなかった。ですから、勘違いなさっているだけです」
何も言うまい。おそらく嫁ぎ先の事情が周囲に知れているだけだ。
『捕まえた』
「!!」
空耳かと思った。しかし、肩から前へと伸ばされた手は間違いなく。
「リチャード様……」
『あんな顔されたら、見送り出来ない』
今にも泣きそうな顔をしていたとリチャードは言った。
『と、いうわけで』
するりとりのを抱え上げ、当たり前のように桟橋へと向かっていく。
「リチャード様っ」
『リノがね、笑顔で船に乗るなら諦めたんだけどね』
船から降りれば、いつにも増して早すぎる英語でマイルズと話を始め、リノには全く聞き取れなかった。
少しばかり人気の少ないところで、リチャードはりのをおろした。
『往生際が悪いって言われそうだけど、リノには笑顔でいて欲しい。
そして、その笑顔が一番最初に目にするのは僕であって欲しい』
だからね、僕の傍にいて。
そう言ってリチャードはりのの前に跪いて手を取った。むずがゆくなりながら、りのは「Yes」と答えていた。
「まるで騎士が愛を乞うようだった」と称したのは英吉利大使夫妻だった。つまり見られていた。それを後日知ったりのは顔を真っ赤にして、部屋に引きこもったという。
りのの承諾をとったリチャードは、再度抱き上げホテルへと向かった。
……誰かに引き留められるというのは、もう勘弁願いたい。それが本音だった。
『もう我慢できそうにない』
そう言うなり腕の中にいたりのへと口づけをする。
ぽふぽふ、というりのの抵抗があった。
『リノ?』
顔を赤くし、涙をためたりのの顔に理性が一瞬にして飛んだ。
ベッドへとりのをおろし、押し倒すような形で再度口づけをする。少しばかり開いた口の中へ舌を侵入させていく。
「!!」
びくん、りのの身体が反応していた。舌を絡ませるような口づけはあまりにも心地よく、貪ぼっていた。
ぽふぽふ、という抵抗から、ぽかぽかという抵抗へ。どうしたのだろうと思えば、先ほどよりも息の荒いりのが涙目で睨んでいた。
『駄目、そそられる』
『そ、そういう、問題では、なくて』
息が出来なくて苦しい。その苦情に、日本人はディープな口づけをしない民族なのだと見当をつけた。
『鼻で息をすれば問題ないよ』
何を変なことを気にしているのか。リチャードはそんなことを思いながら、また口づけをする。
リチャードが贈ったワンピースドレスはたくし上げられ、りのの太ももをさらけ出していた。
いつもは着物に隠れて見えない足も魅力的すぎた。
そして、昨日の痴態を思い出す。あ、良かった。下着をつけている。ほっとしたのもつかの間、どうやらその下着もリチャードが贈ったもののようだ。
嬉しすぎる。この服でのりのを堪能しよう。そう思っていたはずが、全部狂った。
「リチャード様っ」
するりとファスナーをおろし、服はウエスト部分にのみ残っていた。
りのの足の間に己の足を挟み、足を閉じれないようにしたまま胸へと口を落とす。
膨らみの上にある小さな赤い頂を口に含む。
「り……リチャード様っ!!」
何故ここまで慌てているのかが分からない。
『リノ、綺麗だ』
涙目のりのは、色香を漂わせ、リチャードから理性というものを奪って行く。
『もう、我慢しない』
それだけ言って、右手を胸から臍へ。臍から股へと移動させていく。
「あっ……」
己に感じていてくれている。それだけが嬉しい。
割れ目は閉じてあり、しばらく誰の手も触れていないのが分かった。
「りちゃーどさまっ……そこはそのようにするばしょではっ!!」
割れ目に舌を這わせると、りのは慌てたようにリチャードの頭をぺちぺちと叩き始めた。
そんな手は、片手であっという間に抑えることが出来るほど細く、あまりにも華奢だった。
『リノ……』
そのまま割れ目の上にある蕾を口に含む。
「そのようなっ!」
りのの言葉を無視して執拗に舐めていく。元夫がただ挿入するだけの行為しかしていないと思ったのだ。
りのが日本語でなにやら言いながら喘いでいた。今少し日本語を勉強しないと理解できない。
ただ、己の欲望を満たすためだけに、割れ目と蕾へ舌と指を這わせていく。
「あっ……あっ……あぁ」
先ほどまで腕に入っていた力は抜け、ぐったりとしていた。四肢を投げ出すようにしているりのも色香があり、リチャードの雄を刺激していく。
服を脱げば、己の雄が存在を主張していた。
「リ……リチャード様」
そそり立つ雄を見たりのがベッドの上を後ずさっていた。
その様子で、りのの元夫よりは貧相でないというのが分かり、優越感に浸ってしまう。
「リノ、チカラ、ヌイテ」
己の身体をつかい、りのの股をはっきりと見る。なんとも綺麗だと思ってしまう。
「あっ……ああっ……」
雄の侵入を拒むかのような狭さ。まるですべてを知らぬ乙女のようだ。
そして、りのが処女であったことにやっと気が付いた。
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました
蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。
そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。
どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。
離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない!
夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー
※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる