達観した紫の上と、年上旦那様

神月 一乃

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麻帆佳捕捉(捕獲?)される

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 仰向けにした私の上に身体を乗せると、耳をくちゅくちゅと音を立てて舐め始めました。
「やっ……ふぁっ」
 しかも腰を動かして私の又にソレをこすりつけてきやがります。
「下からもイヤラシイ音がしてるね」
 それいっちゃいますかぁぁぁ!? あえて無視してたのに!
「じゃあ、大丈夫だってことを証明しちゃおうか」
 ……え、今何と!? 一瞬で頭がフリーズしちゃいました。ってか、さっき無理って言ったじゃないですか!!
「やっ……いたいいたいいたいいたい!! やめてえぇぇぇ!!」
「麻帆佳、力抜いて……」
「むりむりむりむりーーー」
「……くっ」
 唐突に押し付けられたそれに、私の頭は真っ白になりました。

 無理矢理挿入されたソレが動きを止めました。……終わったのでしょうか。
「麻帆佳、力抜いて」
「入れてません!」
 気がついたら泣いていたようで、涙声になってしまいました。
「……麻帆佳、ごめん。泣いたら止めようと思ったのに、止められない」
 そう言って涙をぬぐうと、すっとソレが抜けていくのが分かりました。終わったんですね……。
「きゃぁぁ!!」
 安心もつかの間、先ほどよりも奥までソレが入ってきました。
「全部、|いった……」
「……やっ……」
「だから、ごめん」
 そう言って目元にキスをするなり、やわやわと乳首をもみ始めました。
「やぁっ……もうやだぁぁ」
「今動くともっと痛いだろうから、このまましばらく我慢して」
「だから抜いてぇぇ!!」
 そんな私の言葉を無視するように、旦那様は時々耳朶を咬みながら胸を弄っています。
「あっ……やだぁぁ」

 どれくらいそんなことをしていたのでしょう。気が付くと、旦那様の腰がゆっくりと動いております。
 それ以上に嫌だと思ったのは自分。その腰の動きに合わせてイヤラシイ声を上げていたのです。
「あっ……だめぇぇ」
「麻帆佳から動き出したんだよ? だからもう大丈夫」
 ……嘘ですそんなの。
 旦那様の身体が私から離れました。ただ、ソレはまだ私の中です。
「ひゃぁっ……あっ……あぁぁ」
 わざとらしく大きく腰を動かし始めました。
「あぁっ……あぁぁっ……」
「もっと気持ちよくなって」
 私の膝の下に腕を入れて、そのまま私の背中に腕を回してきました。
「……だんな……さま?」
「だから、私の名前は『旦那様』じゃないと何度言えば分かるのかな」
 そう言うと私を持ち上げ正面に向かい合うようにさせられました。
 そして、一気に抜くと、入り口付近でゆるゆると動かし始めました。
「やっ……コワイっ!!」
 思わず旦那様にしがみつくと、先ほどよりも少し早めに動くのです。奥までいかないもどかしさが、私を襲いました。
「あっ……あぁぁぁっ!! こんなっ……」
 嘘です。さっきまで私は何も知らなかったのに、こんなにふしだらになるなんて。
「麻帆佳、どうしてほしい? 私を名前で呼んでくれたら、麻帆佳の言うことを聞くよ」
「やぁぁ! こんなのだめぇぇ」
「名前で呼んでおねだりしてくれたら止めるよ」
「やっ……ヤダぁぁ……だめなのぉぉ」
「何が嫌で、駄目なの? 言ってくれなきゃ分からない」
「おかしいのぉ……どうしてぇぇ」
「麻帆佳、何もおかしくない。可愛いままだよ」
 そう言いながらも入り口付近でゆるゆると動かすのを止めない旦那様。もう、どうしていいか分かりません……。
「麻帆佳が言わないと、このままだよ」

 そんな押し問答がどれくらい続いたのでしょうか。そのあとの記憶は曖昧で、ただひたすら旦那様に名前を呼ばされた記憶だけがあります。

「おはよう、麻帆佳」
「……オハヨウゴザイマス」
 既に仕事をしていた旦那様が、私が動いたのを見計らって声をかけてきました。
 ベッドにPCを持ち込んでお仕事とは……。ってか、私もバイトですね。
「麻帆佳、今日はバイト休みね」
「え゛!?」
「昨日、私と約束したよね。あ、きちんとバイト先には私から連絡入れたし大丈夫だよ」
 何ってことをしやがるんですか!! ってか今八時って、寝坊です!!

 がばっと起き上がろうとするものの、うまく力が入らず何とか起き上がると、既に旦那様に捕捉されていました。
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