その冬の匂いは

朱井葵

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09 彼女と僕【晴】

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どうしよう。

どうしよう。

いや、どうしようもないけど!

僕は大パニックだった。
嬉しさと混乱。と、動悸がする。
目眩もするような気がする。

バクバクする心臓をなんとか無視しながら、後ろの棚にあるたばこの補充をする。

これは神様がくれたチャンスでしょうか??

話しかける、べきだよな、、、


「ーーーあの、お願いします。」

レジ越しに声をかけてきたのは、
もちろん彼女だ。


「あ、はい、」


振り返って彼女と目を合わせる。


「、、、あっ。」


彼女が、僕に気がついたように
一瞬だけ目を見開いた。


「、、えっと、おあずかりします。」


とりあえずカゴを受け取る。

ミルクティーが、1本   ピッ
ミルクティーが、2本  ピッ
ミルクティーが、、、

レジを打って、商品を袋に詰める。

彼女はミルクティーばかり買っていた。


「、、、あの。今朝ありがとうございます。」

「え。」


話しかけてきたのは、なんと彼女の方だった。


「手袋、拾ってもらったから。」

「あー、いや、全然です!!」


ヘラヘラと笑う。

なんと返すのが一番良いのか、なんて
考えてる余裕はなかった。


、、、、、。


そのまま無言になってしまう。


「ーーー合計で、、、」


そして業務的な会話をしてーーー

彼女はミルクティーのたくさん入った袋を持ってコンビニを出て行ってしまった。


「、、、、、あ!!!!」



しかし今日の僕はツイていた。

ミルクティーの多さに気を取られていたが、彼女はチョコレートも買っていたようだった。

そしてそれを僕は、袋に入れ忘れていた。


「店長!!!入れ忘れあったのでお客様追いかけてきます!!!!!」


奥の部屋にいた店長に叫び、
僕は走ってコンビニを脱出した。
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