あくまはだぁれ?

きな

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悪魔はだあれ

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悪魔は誰?

ここに悪魔、人間、神がいます。

悪魔「はぁぁあ!?どこだここ!つかお前ら誰だ!?」
神「なんとうるさい方なんでしょう。
少しは黙りなさい。
あなた方こそ誰なんですか。」
人間「ぇぇえええ…っ!
どこここ!なんで!?どうして!?意味わからない!」

四角い白い部屋の中に悪魔、人間、神はいた。
部屋の中を見ると本当に何もない、目の前に扉があり、その隣に小さいスピーカーが付いているだけの部屋だった。

悪魔「てめーら誰だ!」
神「貴方は初対面の人に対してどうしてそこまで乱暴な言い方ができるんですか。
それに名乗る時はまず自分からでしょう。」
悪魔「ぐぅ…っ、……(どうする、俺は悪魔だ。名前を知られちゃ俺はこいつらの言いなりだ…偽名…なにかいい偽名はないか…。……!)
俺の名前はポン太だ!」
神、人間「…(ポカン…)ふ、ふふふふっっ!/あははははっ!」
悪魔「なっ、なんだよ!俺の名前に何か文句あるのかよ!」
人間「ひぃ!すみません!ちょっと独特な名前だったので…」
神「ポン太って絶対作りましたよね?ふふ、貴方は馬鹿なんですか、ふふふっ」
悪魔「なっ、なんだよ本名だよわりーか!」
神「いえ、悪くはないですけどネーミングセンスが…ふふっ」
悪魔「もういいだろ!ほら、2人も自己紹介しろよ!」
神「そうですね、それでは私から。
私は神様なので…名前というものはありません。まぁ、呼び合うのに名前が必要なのでコンとでも呼んでください。」
人間「か、神様!?神様ってあの神様!?」
神様「ええ、その神様です。」
悪魔「あっ、あの!?」
神様「はい。あの神様です。」

悪魔と人間は2人で顔を見合わせ、目を見開く。そして、悪魔は神を指差し叫んだ。
悪魔「兄貴がトイレでお前のこと呼んでたぜ!かみさまーって!」
神様「そう、トイレでよくつか……わないわぁ!!なんだと思っているのです!?」

神はドヤ顔で自分のことを語ろうとしたが、何かおかしいことに気づき勢いよく立ち上がり悪魔を指差し突っ込む。

悪魔「え、紙だろ?うんこして尻拭く時の。」

何が違うんだと言わんばかりの顔に神は目をひん剥き叫ぶ。

神様「違いますよ!あんなものと同じにしないでいただきたい!雲の上に住んでいると言われる、何もかもの生みの親の方ですよ!」
人間「ポン太さん神様って紙様じゃないんですよ?」
悪魔「あ、悪い。そっちの髪か。
そういや親父が最近頭気にしてたな…」
またもや見当外れなことを言った悪魔に人間はとうとう吹き出した。
神様は笑顔でひたいに青筋を浮かべている。眉毛がピクピク動いている。

人間「ブフォッ」
神様「……いいでしょう貴方のお父様の頭、ツルツルにして差し上げますね。
……はい、完了いたしました。
これで今日から貴方はお父様のハゲ頭を見て将来の頭のこ」悪魔「ぉお、まじか!お前いいやつだな!最近親父のやつ、髪の毛が伸びてきたって気にしてるんだ!常にスキンヘッドがいいらしくてな…
とりあえずサンキューな!!」
神様「……。」
人間「やば、笑いがっひぃっ、まさかの予想斜め上っ…あはははははっっ!くるしっ助けっあはははっ!」

お腹を抱え転げ回る人間に神は地団駄を踏みながらいう。

神様「うるさいですよ貴方!
…一層の事笑い死にしたらいいのに…!」
悪魔「うっわ、神様にあるまじきセリフだな…」

神の言葉に悪魔が若干引いていると笑いが少し治った人間が喋り出した。

人間「ひぃ、ひぃ、ふぅ…ふぅ……。すみません、面白すぎて…ふぅ、あぁまた笑いが…っ…ふぅ、よし、よし…。
で、最後に僕ですね…僕はしゅんって言います。人間になりますね、宜しくです。」

散々笑ってみんなで自己紹介をした。
すると、悪魔がこっそりと手を挙げた。

悪魔「あー、おれ、悪魔っす。」

神と人間はそう呟いた悪魔に目をやり、ピシッと固まった。

神「…貴方悪魔だったのですね。
近寄らないでください汚らわしい…。」
人間「悪魔…!?
悪魔ってあの…いや、そういえば僕悪魔がどんなことするかよくわからないんで驚きようがないです。」
悪魔「…しゅん、お前ってやつは…。
まぁ、コンは予想どおりの結果だよな。神と悪魔って正反対だろうし。」

悪魔のせいで気まずくなった雰囲気に少し人間はたじろぐ。
すると、扉の横のスピーカーから声が聞こえた。

スピーカー「おいおい、雰囲気暗すぎだろ!もっとあげてこうぜ!」

急に聞こえた声に人間はびく、と体を震わせた。
神は目を半開きにし、横目でスピーカーを睨みつけている。
悪魔はニヤニヤ笑いながらスピーカーを見つめている。

神「…なぜこんな穢らわしいものと…いえ、もうそれはいいです。早くここから出してください。」
スピーカー「いやいや、焦るなよカミサマ。これからお前らには五つの質問に答えてもらう。
質問に答えるたびに扉は開く。
答え方は二択あるうちの一択を選んでもらうという非常に簡単なものだ。
どうだ?簡単だろう?」
悪魔「おいおい~、二択なら外れた場合はどうするんだよ?」
スピーカー「それを聞くのか?面白くない…。では質問されたので答えよう。ハズレはない。だから安心したまえ。」
人間「…それなら僕らを選んだ理由は?」
スピーカー「んー?それはな人間。三種類の思考回路が欲しかったからだよ。」
人間「思考回路…?」
スピーカー「そう。
まぁこのくらいにして、そろそろ始めようか。」
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