あくまはだぁれ?

きな

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第1問

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スピーカー「では、第1問!
でぇでん! 
人殺しのシェフがいます。
知人に料理を振る舞おうとしたら材料がバレて知人が逃げ出してしまいました。
どちらの扉に逃げたと思いますか?
A ドアノブがついた扉。
B 手で押しあける方の扉。」

人間は首を傾げて考える。
悪魔の方をちらりと盗み見たらにやにやとスピーカーの質問を聞く前と同じにやにやした笑顔のままだ。
神の方は顎に手をあててどちらにするか決めかねているようだった。
人間は考える。

僕ならどっちを選ぶ?
そもそもなんでドアノブがついた扉か手で押しあける方の扉なんだろう。
僕なら…逃げてるならそのまま手で押し開けて逃げるほうが早く逃げれるから…。
考えていたらスピーカーから声が聞こえた。

スピーカー「決まったか?」

悪魔「もちろん」
神「ええ。」
人間「…はい、決まりました。」

スピーカーからの問いかけに悪魔、神、人間は答える。じゃぁ答えを言ってもらおうか、とスピーカーは悪魔、神、人間の答えを促す。
先に話したのは神だった。

神「私が選ぶのはドアノブがついた扉です。」
悪魔「理由は?」

すかさず悪魔が問いかける。
神はそれになんで貴方が聞くんですか…と悪態をついたが理由を話し始めた。

神「別に、大した理由はありませんよ。ただ、開けた扉の後ろに隠れてシェフが来たら殺せればいいなと考えただけです。」
スピーカー「わかった、なら次の人答えてもらおう。」

神の回答に悪魔が怖っと呟いていたが人間も顔を青くして聞いていたので感想は同じだ。
ただ、スピーカーの話し方が凄く淡々としていてそれもそれで怖いと人間は思った。

人間「あ、次は僕が…」
悪魔「次は俺な!」
人間「え」
悪魔「俺は手で押す方の扉!
理由は手で押す方って勢いよく開けたら動くよな?動いてたらシェフにバレるから、もちろんシェフは扉が動いている方にくるじゃん?だから、それを逆に利用して開けた扉の動きをシェフがくる前に止めたら扉の前でシェフは少し迷うだろ?そしたら時間稼ぎになるからな!運が良かったら違う方の扉に行ってくれるかもしれないしな。」

ニカッと笑いそういう悪魔は実は悪魔じゃないのかと疑いたくなるほどだった。
人間の言葉を遮ったけど。

スピーカー「なるほど…え、悪魔君って本当に悪魔??」

悪魔「悪魔だよ!」

スピーカー「何かの間違いなきがするけどね~
んじゃ最後に人間、行こうか。」

スピーカーが人間に話を振る。

人間「僕も、ポン太さんと同じで手で押しあける扉です。
理由は走って逃げてるならドアノブをひねる余裕なんかないかなーって思って…それだけです。」

あはは、と笑いながら人間はいう。
そんな神や悪魔みたいに大それた理由もないのだ。
それを聞き神は鼻をふん、と鳴らした。

神「しゅん、貴方の思考回路は単純一途ですか。視野をもっと広げなさい。」

スピーカー「うーん、そうだね、正直君が一番つまらないよ。
まぁ平凡中の平凡!気にすることないさ。」

神にもスピーカーにもボロボロに言われた人間。ガーン、とショックを受けていると悪魔が背中をポンポン、と叩きながら元気出せよ、と言ってくれた。

人間「ポン太さんもうあの人より神らしいですよ…」
悪魔「うげ、嬉しくねー…」

人間と悪魔がそんなやりとりをしているとスピーカーがまたもやいってきた。

スピーカー「んじゃ質問一終わり。
はい、次進んで~」

そう言われた瞬間、かちゃ、と目の前の扉が開いた。

悪魔、神、人間は足を揃えて次の部屋に進む。
部屋に入り中を見渡す。
先ほどの部屋と変わらない、真っ白な部屋にスピーカーに扉。
唯一違うものといえば扉形だった。
先ほど悪魔、神、人間が通ってきた扉はどこにでもあるような扉だったが、今回の扉はドアノブがない。
どうやら手で押すタイプのようだ。

悪魔、神、人間が部屋に入ったと同時に今通ってきた扉が閉まる。
またスピーカーからさっきの声が聞こえた。

スピーカー「よしよし、じゃぁ第2問め。」
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