プリズム・オムニバス＝オムニバス ドシリアスからギャグまで色々な世界を覗けます

かぐや姫

かぐや姫


「うぁらああああああああああ！！」


　おじいさんがタケを狩りに来ていた。
　
　そう、竹はヒトを見ると襲い掛かってくるやべぇ奴だ。
　
　さらに成長しまくる。タケノコならば食べられるんだが、完全に成長した竹はやばい。
　
　それに対策したのが竹バンブーハンターであるおじいさんの仕事だ。
　
　今日も彼は自慢の鎌（命を刈り取るもの）を、振り回していた。
　
　と、その時である。
　
　ばきゅんばきゅんばきゅんっ！
　
「！？」

　おじいさんは反射的に鎌を構えた。
　
　その銃弾はおじいさんの鎌によって防がれたが、そこには竹の中から現れた二丁拳銃の女がいた。
　
「あんれまあ！！」

　おじいさんは驚いた。なんて美しい娘なのだろうと。
　
「どうだい？いっぱいやってかねぇか？」

「ふん、あたいはあいにく生まれたばっかりでね」

「いいじゃねぇか。酒くらい」

「おいあんた、そののうてんに風穴開けたくなかったら私を養いな」

「へん、かわいくねぇの」

　ということで、その後なんか色々あって、最終的に月に帰った。
　
　そう、これが日本最初のＳＦ（と言われている）話である。