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木森林木林

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優しいと信じたい、妄想でも

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 ペットや野生動物の癒しは、個人的にコミュニケーション不全の回復につながっている癒しだと思う。

 いや、コミュニケーション不全という言い方は適当ではない。つまるところ、人同士の食い違いによるものだ。



 例えば、他人に傷つけられた経験だ。

 何故それが精神的なダメージに繋がるかと言えば、傷つけられたものの気持ちが理解できるからではないか。

 悪い人間の濁った精神性が分かるからこそ、傷つく。

 例えば、カナリアだったり、心のないロボットに言われたとしても、人に言われるよりも比べればダメージは低い。これは、そのものの人間性が理解できるからこそ、傷つくからだ。

 最初から理解できないものに言われるより、理解できるものに傷つけられるほうが、憎悪も大きくなるのだ。



 人に悪口を言われて傷つく人は、他者に対して信頼が高いのだろう。

 もし、信頼できないと本心で思うのならば、『最初からそれはそういうものだ』と分かっていれば、単にBOTでしかない。

 だが、そう割り切れない人種もいる。私がそうだ。


 初対面の相手に、情が沸くというのは、平和な証拠だ。特に日本などの、閉鎖された歴史のあるコミュニティにそれが多いと思う。

 だが、それゆえに、その情を利用したゴミがのさばってきた歴史もあると思うが、それはここでは置いておこう。



 そういった人種にとって、ペットや野生動物の癒し効果は大きいと思う。

 なぜなら、彼らは無だからだ。

 単にたべものを食べる動物に癒されるのは、その原始的でシンプルな精神に共感しているからかもしれない。

 

 まとめると、共感ゆえに人は傷つき、また同時に共感ゆえにシンプルな精神に癒される。

 だが、悪意というのも、それは原始的ではないだろうか。

 人を殺すのも、怒り、殺人衝動もまた原始的ではないか。悪人を支配しているのは、本能そのものではないか。

 故に、悪とは人ではない。悪とは動物らしさなのだ。

 それに加えて、人ゆえに、知恵が回るに過ぎない。
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