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木森林木林

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上昇

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「世界は20●●年に次元上昇がうんぬんかんぬん・・か」

 おれは今、オカルト雑誌を見てひとりごとを言った。

 何となく暇つぶしに呼んだが、割と面白かった。まあ眉唾ものだが、フィクションとしてみるならまあまあなのに対し、なまじ現実味があると面白いみたいなところがある。

 世界で起きた事件みたいなものだろう。ハリウッド映画のアクションはありふれているが、現実の防犯カメラの映像みたいなものだ。

 そしてその中で注目したのがアセンションというものだ。それによると、よく分からないけど何か次元上昇みたいな現象が起きて、人々は天国に行けるという。

 だが、それを信じるわけがない。なぜならば根拠が薄いからだ。世界で起きた理由が分からない不可解な現象を証拠として挙げていたが、当然それが理由として通用するわけがない。つながりがどこを見てもないからだ。

 だが、天国か・・。

 その時彼は分からなかった。既にアセンションは始まっていたのだ。

 そう、それは彼がその日から見るニュースに手掛かりがあった。

「●●が麻薬を飲んでいたと」「事件です。通り魔が今年に入って・・」「●●大統領がミサイル発射をほのめかす・・」

 そう、それこそがアセンション。

 そして次の年、

「●●が、街中で服を脱ぎだして」「●●が原因不明の狂気に陥り」「知能が後退する現象が各地で見られ・・」

「物騒な世の中になってきたなぁ」

 それは、一見人が退化しているように見えたが、それは違う。


 それは幼稚化。

 そう、それは社会制度や、科学、習慣という眉の中に閉じこもった人類の行き着く先。

 自分の意志を持たず、流れるように生きるということは、つまるところ、親離れできない赤子と精神は同じ。

 故に、徐々に心が幼くなってゆく。

「ばぶー!ばぶばぶ」「あー!いけないんだー!!先生に言ってやろー!」「ちょっとだんしぃ!」

 わがままな性格のものは、そうやって自らの欲するがままになっていった。

 そのわがままな人格の持ち主が、お偉いさんになりやすい世の中だったが、それによって、本当の能力のあるものが上につきやすくなっていった。

 これこそまさに天国だ。
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