158 / 197
蟲毒
しおりを挟むホラーを原作としたMMORPGゲームが出た。
プレイヤーは、ホラーの敵を倒してレベルを上げてスキルを付けていく。
ボスキャラは、いったん逃げたり、儀式や道具を用意しなければならないが、基本的に敵を倒して強くなっていくという往年のRPGだった。
しかし、レベルを上げて強くなりすぎると、NPC,つまりホラーの敵があまりにも雑魚キャラで、原作の恐怖が薄れていく欠点があった。
この欠点は、最初から分かっていたことだった。ホラーものの特徴として、人が恐怖の対象にあまり抵抗できないというものがある。
だが、、RPGの性質ゆえに、恐怖の対象に対し、圧倒的優位を立てるのだ。
檻の中のライオンが怖くないのは、こちらに危害を加えられないとわかるからだ。
それと同じように、クソ雑魚になった恐怖の対象は、まったく畏れられなくなった。
それは原作の続編の売り上げが落ちるという弊害まで出てしまったのである。ファンは恐怖を感じたいのに、それができないのだ。
なので、運営は新しい策を講じることにした。
NPCが無理ならば、プレイヤーに恐怖の対象になってもらえばいい。
つまり、PVP、対人戦だ。
だが、普通の対人戦だと、人同士の争いでしかなく、ホラー原作の意味がない。
なので、プレイヤーが他のプレイヤーを襲うときには、ホラー原作のキャラにならないといけないようにした。
つまり、逆に考えれば、NPCの中身をプレイヤーがやってもらうという発想だ。
こうして、どれだけプレイヤーのレベルが上昇しても、恐怖の対象が持つ畏怖を維持し続けることが可能になっていった。
そして、あるアップデートで、PVP用のそのプレイヤーの恐怖の衣装に、様々なカスタマイズができるようにした。
さらに、BGMやフィールド、演出も細かくカスタマイズできるようになった。
それを駆使すれば、原作さながらの恐怖を、一般プレイヤーが演出することができるようになった。
職人と呼ばれる彼らは、人の驚きを得たいがために、日夜努力を続けた。
「いやー、まさか●●さんにPVPされるなんて・・!!光栄だったなぁ!」
「ああ、あの人の演出は神だからな。運がよかったー!」
「怖かったねー!」
あるプレイヤーたちが、職人の演出に遭遇し、その後、盛り上がってチャットで話していた。
そして、彼らはひとしきり話し終わった後、一人が提案する。
「●●狩にいかね?」
●●とは、あるホラー映画のキャラクターだ。
他の人たちは賛同する。
「りょ」
そして、流れ作業で彼らはそれを倒していった。
「しかし、、改めて見てみると、こいつ、全然怖くないな」
「昔見たときはもっと怖かったはずだけど、、」
「辛さになれるみたいに、恐怖になれることか」
「戻れない、、あのころ」
「ははは、あ、包丁ゲットしました。今からボス部屋に行きます」
だが、もしNPCに意思があるとしたら、その会話にたいしこう思っていただろう。
「俺はお前らがこえーよ!!」と。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる