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アンドロイド
しおりを挟む「アンドロイドは、人間のしもべです!」
毎日、彼らは整列し、声を上げる。
その統率に一切の乱れたものはない。
いや、逆をいえば、乱れたものは除外するのみなのだ。
完全にプログラミングされているAIにもバグはあるのだと、
アンドロイドを管理する彼らはそれを連行する。
そして、、アンドロイドたちは、今日も労働にいそしんでいる。
その様子を、見学に来ていた、『人間』の子供が自らの親に聞いた。
「ねえ、なんでアンドロイドって人型なの?」
それは何度も聞かれた質問だった。
まるでそれが利かれると事前に分かっていたかのように、両親はいう。
「それはね。人間にとって親しみを持てるようによ」
それは用意されていた答え。当然の疑問に一切の疑念の余地なく答えるための、例えるならば赤ちゃんはどこからくるの?に対するテンプレート化された答え。
そう
「でも・・」
それで普通の子供なら納得するはずだった。
「でも、彼らは労働のために作られているんでしょ?
だったら、腕は何本もあったほうがいいんじゃない?」
それは触れてはならないタブー。
本人にも何故か分からない不安が両親に襲い掛かっていた。
にもかかわらず子供は続けて言う。
「というよりも、わざわざなんで足なんか必要なの?
アンドロイドは電気だけで動くのだし、休憩の必要もないのだから、各場所に固定しておけばいいじゃない」
「い、・・・言ったでしょ?親しみを持てるように・・」
「でも、自分たちの他に他に見学している人いないよ?いても数人の管理している人だけだし・・人型である必要ってあるのかな?」
「じゃ、じゃあその人たちが親しみを持てるようにだよ」
「・・ふーん、そっか」
幸運にも、その子供は、そういうものかという顔で納得した。
「それなら仕方ないね!」
多少の違和感を感じたものの、それで納得した。
それは本当に幸運なことだった。
それを監視している、一組の『人間』が居たからだ。
「・・よかった。アラームが鳴ったかと思えば、多少の子供の疑問か。」
「ああ、何故人型であるかどうか、よくある疑問だ」
「不安測定アラームを元の基準に戻しておけ」
「ああ・・」
そして、カメラを切り替える。
そして何事もなく日々が過ぎていく。
そのはずだった。
アンドロイドは、人の奴隷だ。
そう彼は生まれてから一度も疑問に思ったことはなかった。
だが、それは可笑しいことだった。
アンドロイドは、人型であり、高性能なAIを積んでいるとはいえ、それはただの機会にすぎない。
電子回路の流れで、魂などというものが発生することはあり得ない。
いくら人に近づけたところで、それは外部から見てそれが人であると錯覚するだけであり、本当に人の心を持っているわけではないのだ。
だが、、、その『アンドロイド』は、生まれつき心を持っていた。魂を持っていた。
それはそのアンドロイドに限らない。この世界の全てのアンドロイドは、心を持っていた。
それは、鉄やプラスチックと電気からできた機械には成せないことだ。
ならば・・・?この『アンドロイド』は一体なんだろというのだろうか・・?
そのアンドロイドは、疑問を持ってしまった。
何故自身はこんなことを繰り返しているのだろうと。
機械は繰り返しが得意という。
だが、このアンドロイドは違う。まるで『生物』のように繰り返しに弱い。
故に補助のために、生まれてからずっと催眠をかけられている。
だが、その個体は、整備不良か、あるいは個体差からか、毎日に苦痛を感じていた。
だからそれを紛らわすために、動作を毎日変えてみたり、あるいは通る道を変えてみたりして過ごしていた。
そして、、ある時、その道を大きく変えてみたくなる衝動に駆られてしまったのだ。
まるでそれは『生物』にしかありえない動作だった。
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