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第1話 黒装丁の魔導書
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わすれもの。
その言葉に込められたものは数知れない。
授業後の机の横にかけっぱなしの体操着、真夜中の街の恐ろしさ、五時のチャイムの寂寥感……。物理的や精神的、様々なものがある。
中でも、精神的なわすれもの、忘れたくて置いてきたわすれものは大人になったら忘れてしまう。そんな小さくってなんてことのないけど、今の自分を作り上げた大切なもの。
恐怖や憎悪のわすれものがあるだろう。けれどそれは、今の自分の背中を押してくれるんだ。明日を歩くための活力にだってなることもあるんだ。
「――今日は一体、どんなわすれものと出会えるかな。楽しみだ」
そんな思い出をこの魔導書で取り返して、みんなに明日へと歩んでもらう。
それがわたし――〝忘れじの魔女〟の使命だ。
# # #
「いってくるね」
薄汚れた服と包帯に身を包み、生々しい傷跡のある少女……いや、幼女と例える方があっているであろう女の子。
彼女が手を合わせる先には、かろうじて人の形を留めている地蔵。苔や汚れは見当たらず、彼女が磨いたことがわかる。その周りには、ゴミも同然のような物が大量に置かれていた。
ここは彼女の寝床となっている家、のような場所だ。
そんな家があるこの土地は、アルクス公国のスラム街。病、蛆、飢餓、腐敗臭が蔓延る最悪な街。
そんな街に、たくましく彼女は暮らしている。
「あー……? んだ、〝ゴミ集めのエシラ〟か。今日も景気よく貴族サマのゴミ拾いに行くのかァ?」
「タールおじさんおはよ。うん、きょうもいっぱいひろってくるね」
「気ィ付けろよ。特に魔導書とヒグラシ様には絶対関わるんじゃねェ。災厄の元凶だからな……」
「わかった」
彼女のことをエシラと呼んだ男性は酒臭く、目の焦点が合っていなかった。
そんな男性にひるむことなく、彼女ことエシラはたたっと駆け足でスラム街を飛び出す。鬱屈とした街から逃げ出す勢いで。
彼女が日々を生き抜いていられるのは、スラム外のゴミ捨て場を漁り、食糧や衣服を収集しているからだ。
数年前まではスラム街の住人が普通の街の住人から金を強奪して食いつなげるというのが主流であったが、領主様の命で金銭を介する売買には身分証が必須となったことから、ゴミ漁りが普及していった。
スラムの住民、特にエシラは、そのゴミが……いいや、忘れられたものが好きだった。
遥か昔にあった風習や、民族の文化から作られた代物など。時の流れで風化し、人々の片隅にしかないものが彼女の好奇心をくすぐり、心にある火種が燻っている。
「きょうはどんなわすれものとであえるかな。たのしみ」
薄汚れた世界で生まれ育ったとは思えないほど、彼女の朱色の双眸が光り輝いている。
そんな彼女に水を差すように、片耳から誰かの声が響いてきた。
『――エシラ。楽しむのはいいけどオイラのごはん早くくれよ~。丸三日蛆虫は飽きたぞ』
「アイもおはよ。じゃあきょうはクモさんつかまえようね」
『はぁ……そう言っといて、ゴミ漁りで出たゴキブリをオイラに食わす気だ。美味いからいいけど』
「わたし、ウソ、ついたこと、ない」
『それが嘘だろ!』
エシラの肩にチョコンと乗っている黒い物体。ゴツゴツした黒の鱗に、目の周りを囲む藍色。
この喋るトカゲは、エシラが非常食として飼っているアイというものだ。なぜ喋るのか、なぜ人と同程度の知能を有しているのか、それは誰にもわからない。
『今日の狙いはどこの家なんだよ』
「りょうしゅさまのとこ。このじかんなら、もうすぐメイドさんがごみすてるはず」
『おいおい! 領主様っつったらあの〝紅蓮装丁の魔導書〟持ってる領主様かよ!』
「きにさわったらかんたんにもやされちゃうね。えへへ」
『笑い事じゃない! オイラはまだイモリの黒焼きみたいになりたくない‼ あんな両生類みたくなるのヤダーー‼』
「そのときはわたしがせきにんもってたべたげる」
一人と一匹は街の雑踏で息をひそめつつ、針穴に糸を通すように人の隙間を潜り抜けてゆく。
あれよあれよという間に、荘厳な建造物が見えてきた。中央の門には重厚な白い甲冑を纏う騎士。が、そこにエシラは用はない。
彼女は豪邸の裏手に回り、壁から顔を覗かせて騎士の様子を伺う。
「オイ、そういえば聞いたか?」
「仕事中だぞ。……何についてだ?」
「最近この街で〝日喰子〟が出たらしい。まだ噂だがな」
「なッ⁉ マジか。食われたくないな……。領主様の許嫁さんも知ってるのかね」
会話に花を咲かせている騎士二人。その裏門に立っている二人を沈黙させるのは、裏門から出てきたメイド。
両手には古臭い本や骨董品を持っていた。生活で出たゴミはこのように使用人が運び出し、ゴミ捨て場にまで捨てに来るが、当然そこにも警備がある。
エシラは口角を上げ、行動に移し始めた。肩に乗っているアイに合図をし、ゴミ捨て場で警備をしている騎士にまで向かわせる。
「お? なんだこのトカゲ。綺麗な目だな」
『キュルルルル♡』
「ははっ、なんだコイツ。可愛いな」
アイは騎士の前で八の字で動きながら、愛嬌を振りまく。
その隙に、エシラは気配を消しながらゴミ捨て場に近づいて捨てられた物を物色した。
「みたことないつぼに、おかしなおめん……! おたからたくさん! ――……あれ、このほんなんだろう?」
目を輝かせて物色していたところ、一つの本を手に取る。
ひときわ目立つ、吸い込まれそうな黒色の装丁をした一冊の本。それを手に取って中を見ようとしたその時、
「おい貴様! そこで何をしているッ‼」
「あ、バレた……。アイ! にげるよ‼」
『オイラの扱い雑すぎだっての~~‼』
「キェエエエ‼ トカゲが喋ったぁああああああ⁉ 化け物ーー‼」
騎士はアイが喋ったことで怯んだが、剣をブンブンと振って彼女らを切り刻もうとする。
しかし、
「よっ、ほっ」
「なッ⁉ コイツ、なんて動きを‼」
「ばいばい」
ひょいひょいと軽やかに剣を躱し、目にもとまらぬ逃げ足でなんとか窮地を脱してしまった。
そしてエシラが去ったと同時に、裏門から一人の男性が慌てた様子で飛び出してくる。
「おいそこのお前! さっきゴミに出された黒い本はどこだ‼」
「りょ、領主様⁉ 黒い本というと……はっ、先ほど貧民街の子供らしき者が持ち去ってしまいましたが……」
「な、なんてことだ……ッ‼」
かいた汗が一目瞭然なほどの焦り様の彼、この土地の領主ことフィオレンツォ・エスターテ。
深い、深い溜息を吐いた後、彼は騎士に向かって質問をした。
「はぁ……魔導書の強さを測る簡単な判別方法は何だ?」
「えっ? 確か〝その装丁の色の濃さ〟でしたよね」
「ああ。もし、さっきもっていかれた本が魔導書だとしたらどうだ」
「真っ黒な本、一番濃い色……それつまり、世界で一番強い魔導書ですね。……え、まさか……⁉」
「そのまさかだ! あれは紛れもない魔導書だったんだ‼‼」
行き場のない怒号が、騎士に飛んで行く。
トカゲに見とれて見逃しちゃいました、だなんて口が裂けても言いたくない。騎士はそう思っていた。
「で、でもじゃあ、なんでそんな最強な魔導書が今の今まで世間に出ていなかったんですか?」
「簡単な話だ。誰も契約できないからだ。その魔導書は契約の代償として様々な物を持っていくが、その中で契約者本人の心臓を持っていくというのがある」
「そ、そんなの誰も使えやしないですね……」
「ああ。仮に誰かの心臓を移植したとて、魔術が使えない身体になるからな」
だが万が一、とフィオレンツォは続ける。
「万が一契約できてしまったならば……時代と世界が変わるぞ。
ふぅ……。他の騎士を集めろ、全勢力でスラム街に向かうぞ。手遅れになる前に……‼」
そんな彼の心配なんて、魔導書を拾った彼女――エシラは知らぬまま、スラム街へ向かって走り続けていた。
『なあエシラ! さっきの超超危なかったぞ! あと少しであの剣で心臓貫かれてたかもだし‼』
「あははっ、だいじょうぶ! だってわたし――しんぞうふたつあるもん‼」
その言葉に込められたものは数知れない。
授業後の机の横にかけっぱなしの体操着、真夜中の街の恐ろしさ、五時のチャイムの寂寥感……。物理的や精神的、様々なものがある。
中でも、精神的なわすれもの、忘れたくて置いてきたわすれものは大人になったら忘れてしまう。そんな小さくってなんてことのないけど、今の自分を作り上げた大切なもの。
恐怖や憎悪のわすれものがあるだろう。けれどそれは、今の自分の背中を押してくれるんだ。明日を歩くための活力にだってなることもあるんだ。
「――今日は一体、どんなわすれものと出会えるかな。楽しみだ」
そんな思い出をこの魔導書で取り返して、みんなに明日へと歩んでもらう。
それがわたし――〝忘れじの魔女〟の使命だ。
# # #
「いってくるね」
薄汚れた服と包帯に身を包み、生々しい傷跡のある少女……いや、幼女と例える方があっているであろう女の子。
彼女が手を合わせる先には、かろうじて人の形を留めている地蔵。苔や汚れは見当たらず、彼女が磨いたことがわかる。その周りには、ゴミも同然のような物が大量に置かれていた。
ここは彼女の寝床となっている家、のような場所だ。
そんな家があるこの土地は、アルクス公国のスラム街。病、蛆、飢餓、腐敗臭が蔓延る最悪な街。
そんな街に、たくましく彼女は暮らしている。
「あー……? んだ、〝ゴミ集めのエシラ〟か。今日も景気よく貴族サマのゴミ拾いに行くのかァ?」
「タールおじさんおはよ。うん、きょうもいっぱいひろってくるね」
「気ィ付けろよ。特に魔導書とヒグラシ様には絶対関わるんじゃねェ。災厄の元凶だからな……」
「わかった」
彼女のことをエシラと呼んだ男性は酒臭く、目の焦点が合っていなかった。
そんな男性にひるむことなく、彼女ことエシラはたたっと駆け足でスラム街を飛び出す。鬱屈とした街から逃げ出す勢いで。
彼女が日々を生き抜いていられるのは、スラム外のゴミ捨て場を漁り、食糧や衣服を収集しているからだ。
数年前まではスラム街の住人が普通の街の住人から金を強奪して食いつなげるというのが主流であったが、領主様の命で金銭を介する売買には身分証が必須となったことから、ゴミ漁りが普及していった。
スラムの住民、特にエシラは、そのゴミが……いいや、忘れられたものが好きだった。
遥か昔にあった風習や、民族の文化から作られた代物など。時の流れで風化し、人々の片隅にしかないものが彼女の好奇心をくすぐり、心にある火種が燻っている。
「きょうはどんなわすれものとであえるかな。たのしみ」
薄汚れた世界で生まれ育ったとは思えないほど、彼女の朱色の双眸が光り輝いている。
そんな彼女に水を差すように、片耳から誰かの声が響いてきた。
『――エシラ。楽しむのはいいけどオイラのごはん早くくれよ~。丸三日蛆虫は飽きたぞ』
「アイもおはよ。じゃあきょうはクモさんつかまえようね」
『はぁ……そう言っといて、ゴミ漁りで出たゴキブリをオイラに食わす気だ。美味いからいいけど』
「わたし、ウソ、ついたこと、ない」
『それが嘘だろ!』
エシラの肩にチョコンと乗っている黒い物体。ゴツゴツした黒の鱗に、目の周りを囲む藍色。
この喋るトカゲは、エシラが非常食として飼っているアイというものだ。なぜ喋るのか、なぜ人と同程度の知能を有しているのか、それは誰にもわからない。
『今日の狙いはどこの家なんだよ』
「りょうしゅさまのとこ。このじかんなら、もうすぐメイドさんがごみすてるはず」
『おいおい! 領主様っつったらあの〝紅蓮装丁の魔導書〟持ってる領主様かよ!』
「きにさわったらかんたんにもやされちゃうね。えへへ」
『笑い事じゃない! オイラはまだイモリの黒焼きみたいになりたくない‼ あんな両生類みたくなるのヤダーー‼』
「そのときはわたしがせきにんもってたべたげる」
一人と一匹は街の雑踏で息をひそめつつ、針穴に糸を通すように人の隙間を潜り抜けてゆく。
あれよあれよという間に、荘厳な建造物が見えてきた。中央の門には重厚な白い甲冑を纏う騎士。が、そこにエシラは用はない。
彼女は豪邸の裏手に回り、壁から顔を覗かせて騎士の様子を伺う。
「オイ、そういえば聞いたか?」
「仕事中だぞ。……何についてだ?」
「最近この街で〝日喰子〟が出たらしい。まだ噂だがな」
「なッ⁉ マジか。食われたくないな……。領主様の許嫁さんも知ってるのかね」
会話に花を咲かせている騎士二人。その裏門に立っている二人を沈黙させるのは、裏門から出てきたメイド。
両手には古臭い本や骨董品を持っていた。生活で出たゴミはこのように使用人が運び出し、ゴミ捨て場にまで捨てに来るが、当然そこにも警備がある。
エシラは口角を上げ、行動に移し始めた。肩に乗っているアイに合図をし、ゴミ捨て場で警備をしている騎士にまで向かわせる。
「お? なんだこのトカゲ。綺麗な目だな」
『キュルルルル♡』
「ははっ、なんだコイツ。可愛いな」
アイは騎士の前で八の字で動きながら、愛嬌を振りまく。
その隙に、エシラは気配を消しながらゴミ捨て場に近づいて捨てられた物を物色した。
「みたことないつぼに、おかしなおめん……! おたからたくさん! ――……あれ、このほんなんだろう?」
目を輝かせて物色していたところ、一つの本を手に取る。
ひときわ目立つ、吸い込まれそうな黒色の装丁をした一冊の本。それを手に取って中を見ようとしたその時、
「おい貴様! そこで何をしているッ‼」
「あ、バレた……。アイ! にげるよ‼」
『オイラの扱い雑すぎだっての~~‼』
「キェエエエ‼ トカゲが喋ったぁああああああ⁉ 化け物ーー‼」
騎士はアイが喋ったことで怯んだが、剣をブンブンと振って彼女らを切り刻もうとする。
しかし、
「よっ、ほっ」
「なッ⁉ コイツ、なんて動きを‼」
「ばいばい」
ひょいひょいと軽やかに剣を躱し、目にもとまらぬ逃げ足でなんとか窮地を脱してしまった。
そしてエシラが去ったと同時に、裏門から一人の男性が慌てた様子で飛び出してくる。
「おいそこのお前! さっきゴミに出された黒い本はどこだ‼」
「りょ、領主様⁉ 黒い本というと……はっ、先ほど貧民街の子供らしき者が持ち去ってしまいましたが……」
「な、なんてことだ……ッ‼」
かいた汗が一目瞭然なほどの焦り様の彼、この土地の領主ことフィオレンツォ・エスターテ。
深い、深い溜息を吐いた後、彼は騎士に向かって質問をした。
「はぁ……魔導書の強さを測る簡単な判別方法は何だ?」
「えっ? 確か〝その装丁の色の濃さ〟でしたよね」
「ああ。もし、さっきもっていかれた本が魔導書だとしたらどうだ」
「真っ黒な本、一番濃い色……それつまり、世界で一番強い魔導書ですね。……え、まさか……⁉」
「そのまさかだ! あれは紛れもない魔導書だったんだ‼‼」
行き場のない怒号が、騎士に飛んで行く。
トカゲに見とれて見逃しちゃいました、だなんて口が裂けても言いたくない。騎士はそう思っていた。
「で、でもじゃあ、なんでそんな最強な魔導書が今の今まで世間に出ていなかったんですか?」
「簡単な話だ。誰も契約できないからだ。その魔導書は契約の代償として様々な物を持っていくが、その中で契約者本人の心臓を持っていくというのがある」
「そ、そんなの誰も使えやしないですね……」
「ああ。仮に誰かの心臓を移植したとて、魔術が使えない身体になるからな」
だが万が一、とフィオレンツォは続ける。
「万が一契約できてしまったならば……時代と世界が変わるぞ。
ふぅ……。他の騎士を集めろ、全勢力でスラム街に向かうぞ。手遅れになる前に……‼」
そんな彼の心配なんて、魔導書を拾った彼女――エシラは知らぬまま、スラム街へ向かって走り続けていた。
『なあエシラ! さっきの超超危なかったぞ! あと少しであの剣で心臓貫かれてたかもだし‼』
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