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2話
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アテクシの起床に気がついたのか、隣の部屋から大声が聞こえてきた。
どうやらこの部屋に泊まっている客の一人が目覚めたようである。
「おはようございます」
アテクシはベッドの上で上半身だけを起こして挨拶をした。
「あぁあああんん?なぁんだ、まだ寝ていたのかよぉお?」
「えぇまぁ……」
「ったくしょうがないなぁ!おい!そろそろ夕食の時間だぞ!」
そう言ってその男は部屋の扉を開けて出て行った。
「……………………」
アテクシはしばらくボーっとしていた。
「………………」
アテクシはベッドから起き上がり、自分の姿を見た。
全裸だった。パンツすら穿いてない完全なるすっぽんぽん状態だった。
そして頭の中にはさっき見た夢の記憶があった。
あれは一体何だったのだろうか……。
アテクシは自分の体を触ってみた。
うん。大丈夫。ちゃんとあるわね。胸が。
でも、あの男は何者なんだろう。
アテクシと同じ宿泊客なのは確かだと思うけど。
それにしてもあんな変な名前の人初めて聞いた。
『チュンチュンチュン』なんてふざけた名前、絶対にありえないと思うんだけど。
そもそもこんな高級ホテルのスイートルームに泊まるような人があんなおかしな名前をしているはずもないわけだし。
それとも偽名なのかしら? だとしたら一体どんな意図があってのことなのだろうか。
まさか本当にただのおちゃめさんとかそういうことじゃないでしょうし。
どうやらこの部屋に泊まっている客の一人が目覚めたようである。
「おはようございます」
アテクシはベッドの上で上半身だけを起こして挨拶をした。
「あぁあああんん?なぁんだ、まだ寝ていたのかよぉお?」
「えぇまぁ……」
「ったくしょうがないなぁ!おい!そろそろ夕食の時間だぞ!」
そう言ってその男は部屋の扉を開けて出て行った。
「……………………」
アテクシはしばらくボーっとしていた。
「………………」
アテクシはベッドから起き上がり、自分の姿を見た。
全裸だった。パンツすら穿いてない完全なるすっぽんぽん状態だった。
そして頭の中にはさっき見た夢の記憶があった。
あれは一体何だったのだろうか……。
アテクシは自分の体を触ってみた。
うん。大丈夫。ちゃんとあるわね。胸が。
でも、あの男は何者なんだろう。
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そもそもこんな高級ホテルのスイートルームに泊まるような人があんなおかしな名前をしているはずもないわけだし。
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まさか本当にただのおちゃめさんとかそういうことじゃないでしょうし。
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