君は番じゃ無かったと言われた王宮からの帰り道、本物の番に拾われました

ゆきりん(安室 雪)

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 「お前はこのシルビアを知っているな?」

 現れたシルビアを指差しながら問う。

 「うっ、あ、俺は知らーーー」

 ジギー様は、ジリジリと後ずさる。

 「知らないとは言わせない。俺とライムは公園で見ているし、夜会、茶会にも今連れている令嬢ではなく、シルビアと参加していたのを確認している」

 「くっ!」

 「シルビアにお前は言っていたらしいな?
『見た目可愛いくて、(頭足りなそうだったから、)上手く騙しヤろうと思ったのに、ヤらせないヤツだったから捨てた』ってな。つまり、番はお前の戯言だと言う証拠だ。また、ライムの両親や学友から、お前のライムに対する扱いも聞いた。お前、クズだよな?戯言で番などと言い張り、思い通りにいかないから難癖をつけて婚約破棄。そもそも番を間違える筈などないのだ。身分が上だからと勝手な振る舞いをする、そんな貴族は我が国には必要ない。ゴルバチョフ伯爵家は廃止し、今後は地方のただの1領主とする。目障りだ、去れっ!!」

 マークの目はジギーを睨みつけている。

 ギャーギャー喚くジギーを、元ゴルバチョフ伯爵が引きずって行った。ジギーにエスコートされていた令嬢もそそくさとその場を後にした。

 「シルビアさんは騎士だったのですね」

 思わずシルビアさんに話しかけてしまう。

 「任務とは言え、不愉快な振る舞いをしてしまい、申し訳ありませんでした」

 シルビアさんは深くお辞儀をした。

 「謝らないで下さいっ!全然気にしてませんし、正直忘れてました」

 「でも・・・」

 「シルビア、下がっていいぞ」

 多分埒があかなくなるのを見越し、マークが声をかける。

 「はっ!失礼します」

 礼を取り、シルビアさんは去って行った。




 
 「マーク、ありがとう。色々調べて手を回してくれたのよね?」

 「大した事じゃない。ハニーが貶められる事に我慢出来なかっただけだ。ハニーにはいつも笑っていて欲しい」

 ふっ、と笑い、ライムの頭を撫でる。

 「はいっ」

 「さて、俺達のメインイベントに行くぞ?」

 遅くなってしまったが、王様・王妃様の元へ向かった。




 「皆の者!本日はめでたい報告がある!」

 王様が声を発すると、会場内は静かになり、注目する。

 「第3王子であるマクシミリアンが番を見つける事が出来た。相手は、ライム・ランドリュー男爵令嬢だ。皆に一緒に祝って欲しい」

 王様がシャンパンを掲げ、マークとライムも従い、その後、会場全体も従った。

 『おめでとうございますっ!』

 の声と拍手があがり、マークとライムはキスし、会場内に薔薇の花を振りまいた。皆に番である事を証明したのだ。




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