13 / 37
12
しおりを挟む
午後からはポーションの試作に入った。学校で勉強して以来だなぁ、せめてテキストがあれば良かったんだけど。卒業してからは作って無いから記憶頼りになっちゃうけど、大丈夫だよね?一応、込めた力の配分はメモしておこう。
とりあえず10本の瓶を用意してみる。
え~っと、まずは骨折の回復程度ね。頭の中で昨日の骨折した人を治癒した時の力加減を思い出して、ポーションの瓶に手をかざす。
薄い紫色の液体がコポコポコポと満たされていく。全部同じ量が入り、それぞれに蓋をしていく。瓶を確認し、色を確かめる。色の違いで効果に差が出てしまうのだが、全部同じだ。再度、手をポーションにかざしてみる。
『治癒50%』か。うん、これ位でしょう。
また10本の瓶を用意する。
次は瀕死の怪我用か。昔授業で作った事があるレベルだ。同じ学年ではマリアしか作れなかった。当時を思い出し、瓶に手をかざした。さっきよりも手のひらが熱く感じる。そう、この感触っ!!
瓶にコポコポコポとポーションが入る。かなりの濃度だ。紫色が濃くネットリしている。蓋をはめ、手をポーションにかざす。
『治癒90%』か。よし、これ位だね。
ふぅ。と一息つき、ダダン騎士団長の所にポーションを持って行く。まだお昼から帰って来て1時間程しか経っていない。
「ダダン騎士団長、今よろしいでしょうか?」
「ああ、入れ。どうした、何か不都合か?」
大きな机から顔を上げ問われる。
「いえ、試作品ができました『ぐぅ』」
「あ?ああ。昼はまだ食べていなかったのか?」
「ええと、ポーションを作ると異常にお腹が空くんです。一応お昼は頂きました」
「それは・・・、部屋に食べ物も完備した方がいいのか?」
呆れたような顔で問われるが仕方がない。力を使うから必然的にお腹ぎ空くのだ。
「そうですね、お昼に1度は食堂に行きたいですが、ポーションを作る量によっては決まった時間に配達して欲しいです」
「うむ、検討しよう。一応騎士団の食堂は朝8時から21時までは空いているからしばらくは腹が減ったら食べに行ってくれ。毎日の業務が定番化出来るようになったら届けさせよう。それと、ポーションの使用期限はどれくらいだ?」
「そうですね、学生の時に作った時は半年ちょっと位でした。効果が薄くなると色も薄くなってくるんです」
「そうだな、変色するな。では例えばこの瀕死用の色が薄まり、骨折用位の色になれば骨折程度の治癒には使えるって事だな?」
「ええ、多分。試した事ないですけど」
「一応豆知識として覚えておこう。ではラベルに『レベル1・使用期限』『レベル2・使用期限』と記そう。1は骨折・2は瀕死用だ。まあ、色で区別出来そうだが、日付は必要だしな」
「わかりました。で、とりあえず暇なんですけど」
「ああ?じゃあ2度目の昼飯に行って、その後は騎士団の練習でも見て怪我の状態観察でもしてろ。時間になれば帰っていい。このポーションはしばらく治験で使わせてもらう」
「わかりました、では失礼します」
騎士団長の部屋を出て、2度目の昼食に向かった。
むふっ、シチュー食べよっと。
とりあえず10本の瓶を用意してみる。
え~っと、まずは骨折の回復程度ね。頭の中で昨日の骨折した人を治癒した時の力加減を思い出して、ポーションの瓶に手をかざす。
薄い紫色の液体がコポコポコポと満たされていく。全部同じ量が入り、それぞれに蓋をしていく。瓶を確認し、色を確かめる。色の違いで効果に差が出てしまうのだが、全部同じだ。再度、手をポーションにかざしてみる。
『治癒50%』か。うん、これ位でしょう。
また10本の瓶を用意する。
次は瀕死の怪我用か。昔授業で作った事があるレベルだ。同じ学年ではマリアしか作れなかった。当時を思い出し、瓶に手をかざした。さっきよりも手のひらが熱く感じる。そう、この感触っ!!
瓶にコポコポコポとポーションが入る。かなりの濃度だ。紫色が濃くネットリしている。蓋をはめ、手をポーションにかざす。
『治癒90%』か。よし、これ位だね。
ふぅ。と一息つき、ダダン騎士団長の所にポーションを持って行く。まだお昼から帰って来て1時間程しか経っていない。
「ダダン騎士団長、今よろしいでしょうか?」
「ああ、入れ。どうした、何か不都合か?」
大きな机から顔を上げ問われる。
「いえ、試作品ができました『ぐぅ』」
「あ?ああ。昼はまだ食べていなかったのか?」
「ええと、ポーションを作ると異常にお腹が空くんです。一応お昼は頂きました」
「それは・・・、部屋に食べ物も完備した方がいいのか?」
呆れたような顔で問われるが仕方がない。力を使うから必然的にお腹ぎ空くのだ。
「そうですね、お昼に1度は食堂に行きたいですが、ポーションを作る量によっては決まった時間に配達して欲しいです」
「うむ、検討しよう。一応騎士団の食堂は朝8時から21時までは空いているからしばらくは腹が減ったら食べに行ってくれ。毎日の業務が定番化出来るようになったら届けさせよう。それと、ポーションの使用期限はどれくらいだ?」
「そうですね、学生の時に作った時は半年ちょっと位でした。効果が薄くなると色も薄くなってくるんです」
「そうだな、変色するな。では例えばこの瀕死用の色が薄まり、骨折用位の色になれば骨折程度の治癒には使えるって事だな?」
「ええ、多分。試した事ないですけど」
「一応豆知識として覚えておこう。ではラベルに『レベル1・使用期限』『レベル2・使用期限』と記そう。1は骨折・2は瀕死用だ。まあ、色で区別出来そうだが、日付は必要だしな」
「わかりました。で、とりあえず暇なんですけど」
「ああ?じゃあ2度目の昼飯に行って、その後は騎士団の練習でも見て怪我の状態観察でもしてろ。時間になれば帰っていい。このポーションはしばらく治験で使わせてもらう」
「わかりました、では失礼します」
騎士団長の部屋を出て、2度目の昼食に向かった。
むふっ、シチュー食べよっと。
289
あなたにおすすめの小説
そんなに聖女になりたいなら、譲ってあげますよ。私は疲れたので、やめさせてもらいます。
木山楽斗
恋愛
聖女であるシャルリナ・ラーファンは、その激務に嫌気が差していた。
朝早く起きて、日中必死に働いして、夜遅くに眠る。そんな大変な生活に、彼女は耐えられくなっていたのだ。
そんな彼女の元に、フェルムーナ・エルキアードという令嬢が訪ねて来た。彼女は、聖女になりたくて仕方ないらしい。
「そんなに聖女になりたいなら、譲ってあげると言っているんです」
「なっ……正気ですか?」
「正気ですよ」
最初は懐疑的だったフェルムーナを何とか説得して、シャルリナは無事に聖女をやめることができた。
こうして、自由の身になったシャルリナは、穏やかな生活を謳歌するのだった。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。
※下記の関連作品を読むと、より楽しめると思います。
婚約破棄の上に家を追放された直後に聖女としての力に目覚めました。
三葉 空
恋愛
ユリナはバラノン伯爵家の長女であり、公爵子息のブリックス・オメルダと婚約していた。しかし、ブリックスは身勝手な理由で彼女に婚約破棄を言い渡す。さらに、元から妹ばかり可愛がっていた両親にも愛想を尽かされ、家から追放されてしまう。ユリナは全てを失いショックを受けるが、直後に聖女としての力に目覚める。そして、神殿の神職たちだけでなく、王家からも丁重に扱われる。さらに、お祈りをするだけでたんまりと給料をもらえるチート職業、それが聖女。さらに、イケメン王子のレオルドに見初められて求愛を受ける。どん底から一転、一気に幸せを掴み取った。その事実を知った元婚約者と元家族は……
堅実に働いてきた私を無能と切り捨てたのはあなた達ではありませんか。
木山楽斗
恋愛
聖女であるクレメリアは、謙虚な性格をしていた。
彼女は、自らの成果を誇示することもなく、淡々と仕事をこなしていたのだ。
そんな彼女を新たに国王となったアズガルトは軽んじていた。
彼女の能力は大したことはなく、何も成し遂げられない。そう判断して、彼はクレメリアをクビにした。
しかし、彼はすぐに実感することになる。クレメリアがどれ程重要だったのかを。彼女がいたからこそ、王国は成り立っていたのだ。
だが、気付いた時には既に遅かった。クレメリアは既に隣国に移っており、アズガルトからの要請など届かなかったのだ。
【完結】何でも奪っていく妹が、どこまで奪っていくのか実験してみた
東堂大稀(旧:To-do)
恋愛
「リシェンヌとの婚約は破棄だ!」
その言葉が響いた瞬間、公爵令嬢リシェンヌと第三王子ヴィクトルとの十年続いた婚約が終わりを告げた。
「新たな婚約者は貴様の妹のロレッタだ!良いな!」
リシェンヌがめまいを覚える中、第三王子はさらに宣言する。
宣言する彼の横には、リシェンヌの二歳下の妹であるロレッタの嬉しそうな姿があった。
「お姉さま。私、ヴィクトル様のことが好きになってしまったの。ごめんなさいね」
まったく悪びれもしないロレッタの声がリシェンヌには呪いのように聞こえた。実の姉の婚約者を奪ったにもかかわらず、歪んだ喜びの表情を隠そうとしない。
その醜い笑みを、リシェンヌは呆然と見つめていた。
まただ……。
リシェンヌは絶望の中で思う。
彼女は妹が生まれた瞬間から、妹に奪われ続けてきたのだった……。
※全八話 一週間ほどで完結します。
誰も信じてくれないので、森の獣達と暮らすことにしました。その結果、国が大変なことになっているようですが、私には関係ありません。
木山楽斗
恋愛
エルドー王国の聖女ミレイナは、予知夢で王国が龍に襲われるという事実を知った。
それを国の人々に伝えるものの、誰にも信じられず、それ所か虚言癖と避難されることになってしまう。
誰にも信じてもらえず、罵倒される。
そんな状況に疲弊した彼女は、国から出て行くことを決意した。
実はミレイナはエルドー王国で生まれ育ったという訳ではなかった。
彼女は、精霊の森という森で生まれ育ったのである。
故郷に戻った彼女は、兄弟のような関係の狼シャルピードと再会した。
彼はミレイナを快く受け入れてくれた。
こうして、彼女はシャルピードを含む森の獣達と平和に暮らすようになった。
そんな彼女の元に、ある時知らせが入ってくる。エルドー王国が、予知夢の通りに龍に襲われていると。
しかし、彼女は王国を助けようという気にはならなかった。
むしろ、散々忠告したのに、何も準備をしていなかった王国への失望が、強まるばかりだったのだ。
聖女を騙った罪で追放されそうなので、聖女の真の力を教えて差し上げます
香木陽灯
恋愛
公爵令嬢フローラ・クレマンは、首筋に聖女の証である薔薇の痣がある。それを知っているのは、家族と親友のミシェルだけ。
どうして自分なのか、やりたい人がやれば良いのにと、何度思ったことか。だからミシェルに相談したの。
「私は聖女になりたくてたまらないのに!」
ミシェルに言われたあの日から、私とミシェルの二人で一人の聖女として生きてきた。
けれど、私と第一王子の婚約が決まってからミシェルとは連絡が取れなくなってしまった。
ミシェル、大丈夫かしら?私が力を使わないと、彼女は聖女として振る舞えないのに……
なんて心配していたのに。
「フローラ・クレマン!聖女の名を騙った罪で、貴様を国外追放に処す。いくら貴様が僕の婚約者だったからと言って、許すわけにはいかない。我が国の聖女は、ミシェルただ一人だ」
第一王子とミシェルに、偽の聖女を騙った罪で断罪させそうになってしまった。
本気で私を追放したいのね……でしたら私も本気を出しましょう。聖女の真の力を教えて差し上げます。
私を陥れたつもりのようですが、責任を取らされるのは上司である聖女様ですよ。本当に大丈夫なんですか?
木山楽斗
恋愛
平民であるため、類稀なる魔法の才を持つアルエリアは聖女になれなかった。
しかしその実力は多くの者達に伝わっており、聖女の部下となってからも一目置かれていた。
その事実は、聖女に選ばれた伯爵令嬢エムリーナにとって気に入らないものだった。
彼女は、アルエリアを排除する計画を立てた。王都を守る結界をアルエリアが崩壊させるように仕向けたのだ。
だが、エムリーナは理解していなかった。
部下であるアルエリアの失敗の責任を取るのは、自分自身であるということを。
ある時、アルエリアはエムリーナにそれを指摘した。
それに彼女は、ただただ狼狽えるのだった。
さらにエムリーナの計画は、第二王子ゼルフォンに見抜かれていた。
こうして彼女の歪んだ計画は、打ち砕かれたのである。
七光りのわがまま聖女を支えるのは疲れました。私はやめさせていただきます。
木山楽斗
恋愛
幼少期から魔法使いとしての才覚を見せていたラムーナは、王国における魔法使い最高峰の役職である聖女に就任するはずだった。
しかし、王国が聖女に選んだのは第一王女であるロメリアであった。彼女は父親である国王から溺愛されており、親の七光りで聖女に就任したのである。
ラムーナは、そんなロメリアを支える聖女補佐を任せられた。それは実質的に聖女としての役割を彼女が担うということだった。ロメリアには魔法使いの才能などまったくなかったのである。
色々と腑に落ちないラムーナだったが、それでも好待遇ではあったためその話を受け入れた。補佐として聖女を支えていこう。彼女はそのように考えていたのだ。
だが、彼女はその考えをすぐに改めることになった。なぜなら、聖女となったロメリアはとてもわがままな女性だったからである。
彼女は、才覚がまったくないにも関わらず上から目線でラムーナに命令してきた。ラムーナに支えられなければ何もできないはずなのに、ロメリアはとても偉そうだったのだ。
そんな彼女の態度に辟易としたラムーナは、聖女補佐の役目を下りることにした。王国側は特に彼女を止めることもなかった。ラムーナの代わりはいくらでもいると考えていたからである。
しかし彼女が去ったことによって、王国は未曽有の危機に晒されることになった。聖女補佐としてのラムーナは、とても有能な人間だったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる