聖女解任ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)

ゆきりん(安室 雪)

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 朝から行きたくないオーラを出すが、ダダン様に連れられ神殿に向かう。マリアが一緒に行くため馬車が用意されていた。昨日作ったポーションとお守りも一緒に持っていく。

 ダダン様から頭からすっぽり被れるローブがあれば着てきて欲しいとの事だったので、大聖女時代に着ていたローブを着てきた。馬車の中では顔を出している。

 王都から辺境地へ行った時は乗合馬車で馬も遅かった為、6時間以上かかったが騎士団の馬車は馬が早く3時間もかからなかった。

 マリアは頭からすっぽり布を被り神殿の中に入り、ダダン様・クロイツと共に神官長の部屋に案内される。室内に入ると頭の布を外す。

 「神官長様、お久しぶりでございます。お陰様で充実した毎日を過ごしております」

 「そのようだな、顔色も表情もいい」

 神官長様はポーションやお守りが大聖女が抜けた穴を埋めてくれているが、それでも救われない人もいると話す。マリアは心苦しいと思うが、マリアの責任ではないのだ。

 「とりあえず、昼食を食べに行こう。3人分多く作るように話してある」

 神官長様に連れられ3人は食堂へと向かった。もちろんマリアは頭から布を被る。トレーを受け取りマリアは思わず声を上げる。

 「えっ、品数も量も増えてるっ!」

 「シャール殿下が反省したのだよ。1日聖女の仕事を見学させたら、認識を改めた様だ。しかも、多くはないが菓子も用意される様になった」

 トレーを受け取る横に袋に入った焼き菓子が用意されている。

 「ココで食べてもいいし自室に持ち帰って食べる事も可能だ。マリアもどうぞ」

 神官長様はマリアのトレーに焼き菓子を2つ乗せてくれた。

 「あの。リリアーヌはどうなったんですか?」

 「ああ、シャール殿下が昨日何処かへ連れて行ったようだ。神殿にはもういない」

 「そうなんですね、良かったですね~。次の大聖女早く決まるといいですね~」

 と、他人行儀で言ってしまう。

 「マリア、戻ってくるつもりはありませんか?」

 神官長様が言うと、聖女の何人かがこちらに視線を向けてくる。

 「とりあえず食べ終わってから、場所を変えましょう」

 神官長様の言葉で皆、モグモグと急いで食べた。焼き菓子は後で食べる事にする。




 再び神官長様の部屋で話す事になった。

 「神官長様、私はココに戻りたいとは思わないんです。今の生活はやりがいがあって楽しくて。やっと1人の人間になった気分なんです。色々な人に出会い、緑の精霊様にも助けられてますし」

 「マリア、今何と言いました?」

 「ココに戻りたいとは思わない」

 「ではなく、緑の精霊様だって!?」

 「は?はい。薬草は緑の精霊様に授けて頂きました」

 「ダダン殿、孤児院で販売している薬草は緑の精霊様の!?」

 神官長様は興奮しながら言う。

 「あ?ああ、言ってなかったか?」

 「聞いてないぞ?てっきりマリアの聖魔術で作られたものだとばかり」

 神官長様はマジマジとマリアの顔を眺めた。
 




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