32 / 37
31 〜クロイツ視点2〜
しおりを挟む
翌朝、俺はいつも通りマリアと共に騎士団に向かう。マリアは今日のおやつが楽しみだとか、メアリに買ってきたお土産は気に入ってもらえるかなど、いつも通りに話している。
騎士団塔に近くなって来た所で、騎士団員の1人が話しかけて来た。
「マリアさん、先日は薬草ありがとう。さすがに騎士団の『ケガリン』を持って行くのは気が引けたから、分けてもらえて助かったよ」
「いいえ、作業室にはいっぱいあるので、必要な人には声かけて貰えれば、いつでも分けますよ」
「ありがとう、みんなにも伝えとくよ」
手を振って騎士団員は去っていった。
「アイツ、どうかしたの?」
「ええ、お父さんが階段から落ちて足を切ったり打撲したらしくて。丁度騎士団に薬草を持って行った時に話しを聞いたから、作業室にある薬草を分けてあげたの。騎士団にある薬草を使いたいけど、さすがに家族に使うのは気が引けるって言うから。遠慮なく声かけてくれればいいのにね。騎士団の裏にいっぱい生えてるんだし」
その後も、子供の熱が引いて助かったと他の団員に声をかけられていた。マリアは既にココに居なくてはならない存在になっているのだ。
マリアは人当たりもいいし、可愛い。
だから当然独り身の騎士には人気が高い。
「なあなあ、クロイツ。マリアちゃんてどんな男がタイプだ?」
「知らね~よ」
一応、マリアはダリル家の遠縁って事になっている。大聖女だった事は騎士団内では団長とメアリしか知らない。
「いいなぁ、マリアちゃん。毎朝『おはよう』て起こしてくれないかなぁ」
「だなっ、『おやすみ』とかなっ」
「いいね~っ。『ケガリン』貼ってくれながら『痛いの痛いの飛んでけ~っ』も萌えるよなっ」
マリア、それはやらないように言わなければ。俺以外の男にそんな事するなよっ。
「どうしたクロイツ、怖い顔して。何かあったか?」
「何でもないですっ」
団長に答え、トイレに行く振りをして室外に出る。
ああ、他のヤツがマリアの話しをするだけでイライラする。他のヤツに見せたくない。
コレが恋や愛の感情なのか?
俺は嫉妬深いのか?
騎士団塔に近くなって来た所で、騎士団員の1人が話しかけて来た。
「マリアさん、先日は薬草ありがとう。さすがに騎士団の『ケガリン』を持って行くのは気が引けたから、分けてもらえて助かったよ」
「いいえ、作業室にはいっぱいあるので、必要な人には声かけて貰えれば、いつでも分けますよ」
「ありがとう、みんなにも伝えとくよ」
手を振って騎士団員は去っていった。
「アイツ、どうかしたの?」
「ええ、お父さんが階段から落ちて足を切ったり打撲したらしくて。丁度騎士団に薬草を持って行った時に話しを聞いたから、作業室にある薬草を分けてあげたの。騎士団にある薬草を使いたいけど、さすがに家族に使うのは気が引けるって言うから。遠慮なく声かけてくれればいいのにね。騎士団の裏にいっぱい生えてるんだし」
その後も、子供の熱が引いて助かったと他の団員に声をかけられていた。マリアは既にココに居なくてはならない存在になっているのだ。
マリアは人当たりもいいし、可愛い。
だから当然独り身の騎士には人気が高い。
「なあなあ、クロイツ。マリアちゃんてどんな男がタイプだ?」
「知らね~よ」
一応、マリアはダリル家の遠縁って事になっている。大聖女だった事は騎士団内では団長とメアリしか知らない。
「いいなぁ、マリアちゃん。毎朝『おはよう』て起こしてくれないかなぁ」
「だなっ、『おやすみ』とかなっ」
「いいね~っ。『ケガリン』貼ってくれながら『痛いの痛いの飛んでけ~っ』も萌えるよなっ」
マリア、それはやらないように言わなければ。俺以外の男にそんな事するなよっ。
「どうしたクロイツ、怖い顔して。何かあったか?」
「何でもないですっ」
団長に答え、トイレに行く振りをして室外に出る。
ああ、他のヤツがマリアの話しをするだけでイライラする。他のヤツに見せたくない。
コレが恋や愛の感情なのか?
俺は嫉妬深いのか?
285
あなたにおすすめの小説
婚約破棄の上に家を追放された直後に聖女としての力に目覚めました。
三葉 空
恋愛
ユリナはバラノン伯爵家の長女であり、公爵子息のブリックス・オメルダと婚約していた。しかし、ブリックスは身勝手な理由で彼女に婚約破棄を言い渡す。さらに、元から妹ばかり可愛がっていた両親にも愛想を尽かされ、家から追放されてしまう。ユリナは全てを失いショックを受けるが、直後に聖女としての力に目覚める。そして、神殿の神職たちだけでなく、王家からも丁重に扱われる。さらに、お祈りをするだけでたんまりと給料をもらえるチート職業、それが聖女。さらに、イケメン王子のレオルドに見初められて求愛を受ける。どん底から一転、一気に幸せを掴み取った。その事実を知った元婚約者と元家族は……
ゴースト聖女は今日までです〜お父様お義母さま、そして偽聖女の妹様、さようなら。私は魔神の妻になります〜
嘉神かろ
恋愛
魔神を封じる一族の娘として幸せに暮していたアリシアの生活は、母が死に、継母が妹を産んだことで一変する。
妹は聖女と呼ばれ、もてはやされる一方で、アリシアは周囲に気付かれないよう、妹の影となって魔神の眷属を屠りつづける。
これから先も続くと思われたこの、妹に功績を譲る生活は、魔神の封印を補強する封魔の神儀をきっかけに思いもよらなかった方へ動き出す。
偽物と断罪された令嬢が精霊に溺愛されていたら
影茸
恋愛
公爵令嬢マレシアは偽聖女として、一方的に断罪された。
あらゆる罪を着せられ、一切の弁明も許されずに。
けれど、断罪したもの達は知らない。
彼女は偽物であれ、無力ではなく。
──彼女こそ真の聖女と、多くのものが認めていたことを。
(書きたいネタが出てきてしまったゆえの、衝動的短編です)
(少しだけタイトル変えました)
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
神託を聞けた姉が聖女に選ばれました。私、女神様自体を見ることが出来るんですけど… (21話完結 作成済み)
京月
恋愛
両親がいない私達姉妹。
生きていくために身を粉にして働く妹マリン。
家事を全て妹の私に押し付けて、村の男の子たちと遊ぶ姉シーナ。
ある日、ゼラス教の大司祭様が我が家を訪ねてきて神託が聞けるかと質問してきた。
姉「あ、私聞けた!これから雨が降るって!!」
司祭「雨が降ってきた……!間違いない!彼女こそが聖女だ!!」
妹「…(このふわふわ浮いている女性誰だろう?)」
※本日を持ちまして完結とさせていただきます。
更新が出来ない日があったり、時間が不定期など様々なご迷惑をおかけいたしましたが、この作品を読んでくださった皆様には感謝しかございません。
ありがとうございました。
「可愛げがない」と婚約破棄された公爵令嬢ですが、領地経営をしていたのは私です
希羽
恋愛
「お前のような可愛げのない女との婚約は破棄する!」
卒業パーティの会場で、婚約者である第二王子デリックはそう宣言し、私の義妹ミナを抱き寄せました。 誰もが私が泣き崩れると思いましたが――正直、せいせいしました。 だって、王子の領地経営、借金返済、結界維持、それら全ての激務を一人でこなしていたのは「可愛げのない」私だったのですから。
「承知しました。では、あとはミナと二人で頑張ってください」
私は手切れ金代わりに面倒な仕事を全て置いて国を出ました。 すると、国境で待っていたのは、隣国ガルガディア帝国の冷徹皇太子ことクライド様。なぜか彼は私を溺愛し、帝国で最高の地位と環境を与えてくれて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる