34 / 34
33
しおりを挟む
しばらく窓の外を眺めていたキャスバル様だが、とりあえず満足したのか、ダンの所に行き何か揉めていたが、ダンはスゴスゴと帰って行った。
「何を話していたか聞きたいか?」
戻って来るなり、キャスバル様は人相の悪い顔で聞いてきた。
「私はどちらでもいいですが、話したそうですね?どうぞ」
「アイシャなんだが、禿げデブ男爵と浮気しているらしくてな。まあ、どうせ遊ばれてるだけだろうが、家を出て行ったらしいぞ?だからって離婚は出来ないけどな。ローゼリアにも未だにご執心だったから、『ローゼリアは俺と結婚するからお前にはやらない』って言ったら泣いて帰ったぞ?まあ、もう来ない事を祈るぞ。さあ、ローゼリア恋人の時間を過ごすぞ?」
いきなり甘いオーラを出しはじめたキャスバル様は、ソファーの横に座っていたローゼリアを膝の上に座らせた。
「キャッ!?恥ずかしいわ」
顔を赤らめるローゼリアは可愛らしい。領主としての采配を振るっている時には見られない顔だ。
「ふふっ、俺だけにその可愛らしい顔を見せてくれ」
ゆっくりと唇を近づけキスをする。
薔薇のアーチ以来、何度かキスをしてきた2人だが、毎回最初に触れる時にはドキドキする。そして幸せに包まれる。
キャスバル様の前では歳頃の、可愛らしい女性に戻れ、愛されるローゼリアはもっともっと輝いていくのでした。
~完~
「何を話していたか聞きたいか?」
戻って来るなり、キャスバル様は人相の悪い顔で聞いてきた。
「私はどちらでもいいですが、話したそうですね?どうぞ」
「アイシャなんだが、禿げデブ男爵と浮気しているらしくてな。まあ、どうせ遊ばれてるだけだろうが、家を出て行ったらしいぞ?だからって離婚は出来ないけどな。ローゼリアにも未だにご執心だったから、『ローゼリアは俺と結婚するからお前にはやらない』って言ったら泣いて帰ったぞ?まあ、もう来ない事を祈るぞ。さあ、ローゼリア恋人の時間を過ごすぞ?」
いきなり甘いオーラを出しはじめたキャスバル様は、ソファーの横に座っていたローゼリアを膝の上に座らせた。
「キャッ!?恥ずかしいわ」
顔を赤らめるローゼリアは可愛らしい。領主としての采配を振るっている時には見られない顔だ。
「ふふっ、俺だけにその可愛らしい顔を見せてくれ」
ゆっくりと唇を近づけキスをする。
薔薇のアーチ以来、何度かキスをしてきた2人だが、毎回最初に触れる時にはドキドキする。そして幸せに包まれる。
キャスバル様の前では歳頃の、可愛らしい女性に戻れ、愛されるローゼリアはもっともっと輝いていくのでした。
~完~
43
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(63件)
あなたにおすすめの小説
婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~
tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!!
壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは???
一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
お父様、お母様、わたくしが妖精姫だとお忘れですか?
サイコちゃん
恋愛
リジューレ伯爵家のリリウムは養女を理由に家を追い出されることになった。姉リリウムの婚約者は妹ロサへ譲り、家督もロサが継ぐらしい。
「お父様も、お母様も、わたくしが妖精姫だとすっかりお忘れなのですね? 今まで莫大な幸運を与えてきたことに気づいていなかったのですね? それなら、もういいです。わたくしはわたくしで自由に生きますから」
リリウムは家を出て、新たな人生を歩む。一方、リジューレ伯爵家は幸運を失い、急速に傾いていった。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
心を病んでいるという嘘をつかれ追放された私、調香の才能で見返したら調香が社交界追放されました
er
恋愛
心を病んだと濡れ衣を着せられ、夫アンドレに離縁されたセリーヌ。愛人と結婚したかった夫の陰謀だったが、誰も信じてくれない。失意の中、亡き母から受け継いだ調香の才能に目覚めた彼女は、東の別邸で香水作りに没頭する。やがて「春風の工房」として王都で評判になり、冷酷な北方公爵マグナスの目に留まる。マグナスの支援で宮廷調香師に推薦された矢先、元夫が妨害工作を仕掛けてきたのだが?
妹ばかりを贔屓し溺愛する婚約者にウンザリなので、わたしも辺境の大公様と婚約しちゃいます
新世界のウサギさん
恋愛
わたし、リエナは今日婚約者であるローウェンとデートをする予定だった。
ところが、いつになっても彼が現れる気配は無く、待ちぼうけを喰らう羽目になる。
「私はレイナが好きなんだ!」
それなりの誠実さが売りだった彼は突如としてわたしを捨て、妹のレイナにぞっこんになっていく。
こうなったら仕方ないので、わたしも前から繋がりがあった大公様と付き合うことにします!
婚約破棄の上に家を追放された直後に聖女としての力に目覚めました。
三葉 空
恋愛
ユリナはバラノン伯爵家の長女であり、公爵子息のブリックス・オメルダと婚約していた。しかし、ブリックスは身勝手な理由で彼女に婚約破棄を言い渡す。さらに、元から妹ばかり可愛がっていた両親にも愛想を尽かされ、家から追放されてしまう。ユリナは全てを失いショックを受けるが、直後に聖女としての力に目覚める。そして、神殿の神職たちだけでなく、王家からも丁重に扱われる。さらに、お祈りをするだけでたんまりと給料をもらえるチート職業、それが聖女。さらに、イケメン王子のレオルドに見初められて求愛を受ける。どん底から一転、一気に幸せを掴み取った。その事実を知った元婚約者と元家族は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
楽しく読ませていただきました(^-^)
ローゼリアの領主としての采配がカッコ良かったです♪
しっかり賠償金を取るのも、その準備も余念がなく痛快でした!
ダンのご両親は立派な方々なのに…どうしてあんなダメダメ愚息になって
しまったのか。。ご両親が気の毒です。
キャスバル様の人となりやエピソードをもうちょっと知って見たかったですが
楽しい作品を有難うございました(๑′ᴗ‵๑)
違約金はふんだくり過ぎかも。1億が5億になった件がありましたが、せめて4億はヒロインの領地経営が上手くいったら、投資してたとかの名目で元婚約者の両親にはちょっと色をつけて返してあげられないかな。遅くに産まれて甘やかしてしまったとのこと、たぶん老齢にさしかかってる両親の人間らしさもわからなくはないし、ヒロインのこと、良い子だったのにとほめてたっぽいし、宝石まで手放したとある。救ってあげてー
今から読み始めようとしたら、プロローグの一言目に誤字があって少し笑いました笑
すみません…
夜会様に→夜会用にだと思います。