出雲に行ったら神様(うさぎ→イケメン)を拾いました。

ゆきりん(安室 雪)

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 旅行に行って、色々気分的にスッキリするはずが、何故か不本意な悩みが降りかかってきてしまった。ある意味、元カレの事なんて、頭の中から抜け落ちてしまっている。

 月曜日の朝、グッタリしながらも出勤し、同じ島の人にお土産の『ぜんざいおこし』を配る。『雷おこし』の小豆版で、美亜は食感と味が気に入り、自分用にも大量に買ってきたのだ。配っている途中で、課長に副社長が話しかけ始めてしまった。で、課長は後にしようかなと課長のそばを通り過ぎようとした時に話が終わったようで、副社長と目が合ってしまった。

「あ、副社長もよろしかったらどうぞ?出雲のお土産です」

 まともに話した事は無いが、微妙なタイミングなので、一応配ってみる。

「出雲か、ありがとう」

 ふっと笑い、美亜はの手から『ぜんざいおこし』を受け取っていく。格好いいなぁ~、と一瞬目で追ってしまう。

「課長もどうぞ?」

「ああ、ありがとう。楽しかったか?」

「ええ、まぁ」

 と返事を濁してしまった。

「ちょっと、美亜!!副社長と話したでしょ~。いいなぁ、羨ましい。私にも頂戴?副社長と同じモノ食べたいっ」

 同じ派遣会社の智美が、速攻で『ぜんざいおこし』を奪っていく。良かった、大目に持ってきて。

 午前中、先週のお休み中に溜まった仕事を片付けていると、メールが届く。はっきり言って、派遣社員にはあまり重要なメールは届かない。だが、すぐに開いてみる。

 差出人:二階堂 隼人

 誰だそれ?

 文書を読んでみる

『朝から「ぜんざいおこし」ありがとう。君に話したい事があるので、今日の仕事帰りに付き合ってもらえるだろうか?』

 ん?

 ぜんざいおこし配ったのって、この島と智美と、副社長。

 副社長~っ!!

 あわわっ!!とりあえず、返事っ!

『わかりました。どちらに伺えばよろしいでしょうか?』

『では、駅前のツインタワーのラウンジに18:30に来て欲しい』

『はい、伺います』
  
 メールの返事を送るとすぐに返信があり、待ち合わせ場所が決まった。

 話したい事って何だろう?

 派遣の改正法とか?



 待ち合わせ場所に行くと、既に副社長はいた。

「美亜、座れよ」

 !?

 馴れ馴れしくない?

「はぁ」

「俺だから緊張するな。耀だ」

 は!?

「耀が何で副社長!?」

 ニヤリと耀が笑う。



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